◆三宅 純/Especially Sexy◆
●amazon.co.jpでショッピング情報を見る
三宅 純
David Sanborn
Bobby Broom
Michael Brecker
Victor Bailey
Poogie Bell

1.Jine Night Love
2.Twist To Open
3.Wish
4.Crossing
5.JFK Express
6.Sea-born Mind
7.Pungent
8.Becoming To You
1984年作品


●TDK T28P-1005●
●Musicians●
Tp.Flh.Key.三宅 純
As.David Sanborn
Ts.Michael Breckr
G.Vo.Bobby Broom/Mike Stern
B.Victor Bailey/Daryl Jones/Ron Carter
Key.Barry Eastmond/安西 史孝/Terry Burrus
P.Roland Hanna/内田 浩誠
Ds.Poogie Bell/Al Foster
Vo.Arther Williams/Ken Williams/Curtis King/Maretha Stewart/Lani Groves/Ullanda McCullough
& Horns & Strings
●コメント●
 
この三宅 純という都蘭ぺったーは、それまで全く名前も知らない人だったのですが、どうもヒノテルの弟子だった人で、その後バークリー音楽院で学び、アメリカ国内で活動をしていたということです。確かこのアルバムをリリースした後、帰国して活動していた時に数度、六本木のPIT INNで他のミュージシャンのゲストとして吹いているのを見ましたが、非常に音が良くて、パラパラ吹きまくったり、ハイノートを連発するでなしに、ゆったりと情感をこめて歌い上げるプレイに感心したのを憶えています。しかし、その後は次第に作編曲活動にその活動の重点を移し、現在ではTVや映画音楽の世界で活躍しているようです。このアルバムは、TDKレコード(Mark Grayの1st Soloをリリースした会社)からN.Y.レレコーディングとして届けられたアルバムです。当時既に下火になりかけていたヒュージョン・ブームの中で日本のレコード会社はこの頃、精力的に海外制作を行って良質のアルバムを世に送り出していますが、このアルバムもややポップでイージーな雰囲気もありますが、ミュージシャンの起用やフィーチュアされているソロ等、演奏的には素晴らしいもので、三宅の名刺代わりのアルバムとしては十分すぎるほどの仕上がりになっています。特に(1)でのDavid Sanbornや(2)(5)でのMichael Breckerの起用は見事に成功していますし、(7)でのBobby Broom/Mike Sternのソロのかけあいも新鮮です。そしてラストにはRoland Hanna(P)/Ron Carter(P)/Al Foster(Ds)といった名人達とワン・ホーン・カルテットの4ビート・ナンバーを収めるなど、聴き所満載のアルバムといえるでしょう。しかし、あれもこれもと詰め込み過ぎたためか、アルバムの印象としてはやや統一感に欠ける部分があるのは事実です。しあかし、三宅のショーケース的な意味合いもあったでしょうから、ある程度はやむを得ないのかも知れませんね。

 1.ミディアム・テンポのリズムに乗せてゴージャスなコーラス&ストリングスをフィーチュアしたナンバーです。ポップなメロディーながら、非常に表情豊かに艶っぽくテーマ&ソロをプレイする三宅のプレイは見事です。そして後を受け継いでソロ&テーマをプレイするDavid Sanborn(As)のプレイは、まさにこれぞ彼の真骨頂とばかりにシンプルにそしてエモーショナルに歌い上げています。こういうポップなメロディーを更かせたらSanbornの右に出るサックス・プレーヤーはいませんからね。当時、この1曲だけのSanbornのソロを聴くため為にこのアルバムを買った私ですが、十分に満足できるプレイで納得したものです(笑)。そしてBobby BroomのGソロは非常にGeorge Bensonライクなソロですがデイド・アウトされていてちょっと残念。

 2.ブラス・セクションを加えたど派手な同期物のリズムに乗せてシンプルなメロディーが印象的なナンバー。いきなりゴリゴリした手応えのBreckerのテナー・ソロがフィーチュアされていて圧倒的なスリル&スピード感を披露してくれますが、負けじとブリリアントなTpソロを展開する三宅のソロもかなりカッコいいです。正直、この(1)と(2)だけでもSanbornやBreckerフリークのコレクターズ・アイテムとなる価値は十二分でしょう。とにかくアルバム中屈指のカッコよさ溢れるナンバーに仕上げって居ます。

 3.Bobby Broom(G)のボーカルをフィーチュアした非常に軽快でポップなメロディーを持つナンバーです。(1)のエンディング部分でも聴けたBensonライクなBroomのソロですがスキャット&シングル・トーンのユニゾンでのソロはモロにGeorge Bensonの影響丸だしです(笑)。ここまで堂々とやられちゃうと文句を言う気持ちを通り越して、その度胸に感心してしまいますね。イントロ&後半のオブリガート&ソロで三宅のFlhが聴けます。

 4.ゆったりとした、しかし跳ねるビートに乗ってジャジーなテーマがFlhで奏でられる、なかなかいいメロディーを持ったナンバーです。ここでは三宅のFlhでの非常にJazzに根差したソロがたっぷりと堪能できます。そして確かにBenson的ではありますが、Sony Rollins(Ts)のバンドでみっちり鍛えられたJazzマンとしての腕前を存分に披露してくれます。二人のソロイストのバックでVictor Baileyの凄まじい意程の動きを見せるベースと、しっかりグルーブを生み出しているPoogie BellのDsが他の曲以上に存在感を発揮していて耳を奪われてしまいます。

 5.シーケンスとの同期物のようですが、軽快なリズムに乗ったポップなメロディーが印象的なナンバーです。ここでは三宅のTpとMichael BreckerのTsソロがフィーチュアされています。三宅のよく歌うプレイもなかなかのものですが、1980年代のBreckerらしい、明るいトーンでのスピード感溢れるプレイも定番ながらやはり素晴らしいです。

 6.ゆったりしたリズムに乗せて演奏されるバラード・ナンバーです。ここでフィーチュアされているBobby BroomのGソロはそれまでのプレイ以上にジャジーでいい味を出していますし、ピアノ・ソロも美しい響きでいいですね。朗々とメロディーを吹く三宅のFlhの表情豊かなのには実に驚かされますね。全くといっていい程気負いが感じられないのが不思議なほどです。

 7.ちょっとテクノっぽい軽快なビートに乗った同期物ですが、交互にソロを応酬するBobby BroomとMike Sternのギターが、ありきたりの同期物の印象を打ち破ってくれています。非常に緊密なJazzのインタープレイが一見ミスマッチのようなリズムと妙な均衡を保っていておもろしロイです。ここでは三宅はSynth.を弾いているようで、TpやFlhは吹いていません。

 8.Roland Hanna(P)Ron Carter(B)Al Foster(Ds)という実に豪勢なピアノ・トリオをバックにふくよかで豊かな音色のFlhで歌い上げる三宅の堂々としたプレイも素晴らしいですし、トリオ演奏での、このマスター達の存在感の大きい実にスウィングするプレイは何ともいえない味わいがありますね。Al Fosterの心地よいブラシワークにRon Carterの豊かな音色と歌心、そしてRoland Hannaの小粋にスウィングするプレイ、やっぱ凄いです!!

 このアルバム、現在廃盤で、未だにCD化もされていません。Mark Gray(Key)の1stソロ「Boogie Hotel」と同一レーベルですから既にレーベル自体が存在していないのかもしれません。しかし熱心なMichael BreckerやDavid Sanbornファンの間では、噂のアルバムとして中古盤店などでコレクターズ・アイテムとなっているアルバムです。


Back To ToppageFrom Session