◆John McLaughlin With The One Truth Band◆
/Electric Dreams
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John Mclaughlin

1.Guardian Angels
2.Miles Davis
3.Electric Dreams, Electric Sighs
4.Desire and the Comforter
5.Love and Understanding
6.Singing Earth
7.The Dark Prince
8.The Unknown Dissident

1979年作品

●SONY/Columbia/SRCS-9380
●Musicians●

G.John McLaughlin
Key.Stu Goldberg
B.Vo.Fernando Sanders
Ds.Vo.Tony Smith
Perc.Alyrio Lima
Vln.Lakshminarayana Shankar
As.David Sanborn

●コメント●

 リリース当時、夏列なDavid Sanborn(as)ファンを自負し、彼のセッション参加作品を探し歩いていた中で見つけたのが本作「Electric Dreams」です。第一期Mahavishnu Orch.でのプログレッシブ・ロック寄りのバンド・サウンド、壮絶なインタープレイ/インプロビゼーションのイメージが強かったMcLaughlinにしては、かなりポップで聴きやすい仕上がりという印象の強いアルバムでしたね。

1.オープニングはアコースティック・ギターとバイオリンのデュオによる一分にも満たない小品ですが、McLaughlinが傾倒する東洋思想の影響を強く感じさせる、独特な美意識に彩られたナンバーです。巧く言い表せないのですが、このアルバム全体の何かを暗示する意味合いが込められているように感じられる作品です。哀調を帯びた旋律とアコースティック楽器の美しい音色がとても印象的ですね。

2.ストレートに「Miles Davis」というタイトルがつけられているナンバーで、70年代Milesサウンドを彷彿とさせるサウンドが展開されています。McLaughlinのプレイも全体のリズムの感覚もMilesの当時のそれよりも格段にすっきりと整理/洗練されたサウンドになっている分だけプリミティブなパワーは薄まってはいるものの、Tony Smith(Ds)やFeldando Sanders(B)等のきびきびした活きのいいリズムとテンションの効いたサウンドは大いに魅力的です。圧倒的な個性というのは感じませんがStu Goldbergのスリリングなエレピのプレイも見逃せません。McLaughlinのプレイは彼のインプロバイザーとしての並々ならぬ力量を雄弁に物語っていますね!テンション感に満ちたインタープレイを誘うようなフレージング/ソロ構成は聴けば聴く程凄いですね!

3.エレピ/ストリングス・アンサンブルを従えての美しいイントロからリズムが入ってきてバイオリンとのユニゾンで演奏されるテーマといい、1で提示された楽想を引き継いでいるかのように感じられます。フィーチャーされるソロはいずれも秀逸で、強力なインパクトを残してはいるのですが、全体的にすっきり整理/洗練されすぎたサウンドがやや類型的な感じを与えてしまっている点も否めませんね。恐らく他のギタリストだったら絶賛してしまうんでしょうけど(笑)。

4.フレットレス・ベースに導かれるイントロにファンク・ビートがかぶさってきて、一風変わったオリエンタルなムードの漂うファンク・サウンドとなっています。細かいリズム面でのインタープレイ、倍テンポの4ビートになっていく展開といい実に凝りに凝ったサウンドに仕上げられていますが、やはりどことなく「普通」なサウンドに欲求不満を感じてしまうのは事実です。McLaughlinの流れるようなギター・プレイも素晴らしいですし、サウンドもかなり高い完成度を感じるのですが、いざそれがMcLauhlinの音となると「富普通」でない更に一段上の仕上がりを求めてしまうんですよね・・・。やはり70年代前半までの壮絶なインプロビゼーションの世界のイメージが強烈過ぎたせいでしょうかね?

5.アコースティック・ギターと幻想的なバイオリンで奏でられるイントロから始まるボーカル・ナンバーです。ボーカル・ナンバーがいけないというのではなくて、曲も悪くないのですけれど、やはりどこか類型的な物にMcLaughlin色を施したという印象がぬぐい去れないんですよね。恐らくMcLaughlinも大上段に構えてのアルバム制作というよりも、もっと肩の力を抜いてサウンド作りを、演奏を愉しんでいるだけだとは思うのですが、本当に聴き手というのは我侭で勝手なものですよね(笑)。

6.何だか意味不明な壮大でスペーシーなシンセ・サウンドだけの40秒程の短いナンバーで、これは未だに意味不明なままです(笑)。

7.アップ・テンポの4ビート・ナンバーです。さすがにこういった曲ではMcLauhlinを始めメンバー全員の白熱したインタープレイをたっぷりと堪能する事ができます。先発はGoldbergのエレピ、そしてシンセ・ソロ、そしてその後にMcLaughlinのギターとGoldbergのエレピのソロが掛け合い的にフィーチャーされています。ここでは二人のソロ椅子との超絶技巧の応酬ばかりでなく、Smith/Sandersの柔軟かつスリリングなリズムにも大注目です。Jeff BeckやSantana、後にはDavid Sanbornのサポートも務めたTony Smithのドラミングはかなりイケてます!Sandersとのコンビネーションも申し分なく、さすがMcLauhjlinの目利きは鋭いですね。個人的にはアルバム中のベスト・トラックに挙げたい一曲です。とにかくめちゃめちゃカッコいいです!!

8.ラストはDavid Sanbornファン待望の一曲です。車のクラクションのSEから落ち着いた雰囲気のバラードが滑り込んできます。シンプルでメロディアスなメロディをじっくりと謳い上げるSanborn節はやはり最高にカッコいいです。McLaughlinのギター・ソロを間に挟んでSanbornのアルト・ソロが登場してきますが、さすがこの手のナンバーでは、相手が如何に名手McLaughlinであってもSanbornのソロの説得力には適いませんね。2ndテーマもオクターブ上で演奏したりと、まさに無敵モードです。エンディングもSEで足音の後、銃声が響いて終わるのですが、これまた私には意味不明です(笑)。

 個人的には1.2そして7.8.の4曲はかなりお気に入り度が高く、3〜6は中だるみというか、McLaughlinとしては平凡な内容かな、と思ってしまいます。ただこの4曲だけでも十分買いのアルバムだとは思いますけど(笑)。ギタリスト諸氏にはJazz/Rockを問わず聴いていただきたいところですね。ましてやSanbornファンを自負する方なら、まず買って損はないと思います!



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