
| 1.Snow Scene |
| 2.Belle Touche |
| 3.There's Always Time |
| 4.Minor Infractions |
| 5.Friends |
| 6.NYC |
| 7.Skating in Central Park |
| 8.Golf Swing |
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●dmp/CD-446
●Musicians●
G.Joe Beck
Ts.Michael Brecker
Key.Don Grolnick
B.Mark Egan/Jey Leonhart
Ds.Steve Gadd
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Miles DavisがJohn McLaughlin(G)以前にセッションを重ねていたギタリストJoe Beckは、70年代の多くをCTI/Kuduレーベルをはじめとするセッション・ワークに費やしていますが、David Sanborn(As)を大きくフィーチャーしたリーダー作「Beck」は地味な存在ではありますが、とても素晴らしいアルバムとして有名なアルバムですね。1980年代にはdmpレーベルから何枚か様々なシチュエーションのアルバムをリリースしていますが、本作はその中の一枚で、Jazz路線とJazz寄りのフュージョン路線が混在した形のアルバムに仕上げられています。アルバム・タイトルからも判るように、このアルバムは、気心の知れた親しい友人達とともに、肩の力を抜いたリラックスした雰囲気を感じさせるアルバムとなっています。しかし、アコースティック・ベースを導入し、Michael Brecker(Ts)、Don Grolnick(P)、Steve Gadd(Ds)とオリジナルのStepsのメンバーが加わっている事からも、サウンド的にはかなりそれに近い路線を感じさせてくれます。さしずめStepsのMike Mainieri(Vib)がJoe Beck(G)と交代したような、そんな感じのサウンドといった感じでしょう。そしてフレットレス・ベースの達人Mark Eganも、なかなか存在感を示しています。 本作のBeckは多彩なトーンで異なるテイストの楽曲にチャレンジしていますが、そう個性の強いギタリストという訳ではないので、せっかくの好演もMichael BreckerやSteve Gaddといったアクの強いミュージシャン達の個性にかなり食われてしまっているのが惜しまれます。特にJazz色の濃い楽曲では、ソロにバッキングにと様々な仕掛けをみせているのですが、Gaddの定番のというかワン・パターンのというか、ややマンネリ気味のプレイの前にかすんでしまっている感じなのが残念なところです。ここは「Back To Beck」や「The Journey」等で起用しているTerry Clarkのような生粋のJazz畑のドラマーを起用するべきだったんじゃないでしょうか?Michael Breckerの器用も、テーマ&ソロでフィーチャーしてしまうと、もう完全にMichael Breckerの世界になってしまうので、テーマのみ、ソロのみといった器用があっても良かったように思います。まあ、この時点ではまだBeck自信もJazz路線で行くという風にしっかりと的が絞りきれていなかった様な感じですから、ある面止むを得ない部分もあったのかもしれませんね。しかし、アルバム全体を包むほのぼのとしたヒューマンな暖かみはとてもいい感じです。おそらくBeckというミュージシャンの人間性がそういう形で音に反映しているせいなのでしょう。とにかく地味な存在ではありますが、もっと評価されて締まるべきギタリストだと思います。 1.透明感のあるギターの響きにEganのフレットレスが伸びやかなトーンでメロディを奏でる幻想的なムード漂うテーマ、そしてMichaelのテナーが登場するサビでは軽快なテンポへとギア・チェンジと、演習Y津の効いた構成も○です。ディストーションをかけたBeckのソロはRockテイスト野中にもてんションを感じさせる音遣いで悪くないのですが、イマイチ個性に欠ける感じは否めませんね。続くMichaelのテナーはこの当時定番のSteps時代のソロといった感じですが、パワフルなトーンと抑揚の効かせ方が一工夫されていていいですね。Grolnickのアコースティック・ピアノは、ややアレコレ詰め込み過ぎで失速といった感じですね。曲の割にはソロは全体的に平凡な感じなのが残念です。 2.EganとBeckの繊細な絡みから始まるほのぼのとした雰囲気を漂わせるバラード。ナンバー。途中で「Beck」を思わせるゆったりとしたファンク・リズムをとりいれた部分が出てくるアイディアもいいですね。ここでのBeckのプレイはJazzギターをベースにした浮遊感たっぷりのプレイで個性を十分に発揮しています。Grolnickのエレピのバッキング、Gaddの繊細なドラミングもBeckのプレイを十分に引き立てています。これ、かなりいいです! 3.軽やかでメロディアスなテーマを奏でるBeckのオクターブ奏法が印象的なナンバーです。そしてサビの部分ではGaddが叩きだすいかにもStepsっぽいメリハリのきいた部分も現れてくる面白いナンバーです。ポップでメロディアスな流れるようなJazzギター・プレイが存分にフィーチャーされたカッコいいギター・ソロですが、どこかで似たようなプレイを聴いた事があるような・・・・あ、David Spinozzaの「Spinozza」でのプレイだ!あの雰囲気とStepsを足した様な雰囲気なんですよ(笑)。巧いし、カッコいいし、センスもいい・・・でも、多分に器用過ぎて個性が薄まってしまっているキライはありますね。Grolnickのピアノ・ソロの後フィーチャーされるEganとLeonhartのベースによる掛け合いは、なかなか面白いですね。 4.冒頭のMichaelをフィーチャーしたテーマからStepsを彷彿とさせる4ビート・ナンバーです。先発のBeckはさりげないコード・ソロからテンション感を感じさせるシングル・ノートのプレイでいい感じなのですが、もう少し眺めのソロが聴きたかった所です。続くMichaelはお得意の高速フレーズを織り交ぜながらの定番のプレイですが、フレーズの抑揚を強く意識したアプローチが感じられます。Grolnickのソロはなかなかスリリングに構成されたソロでなかなかいいのですが、もうひとつ間を活かしたプレイが欲しかった感じで、ややせわしない感じになってしまっているのが残念。Leonhartのベース・ソロはシンプルにどっしりとした感じですがプレイ自体は可もなく不可もなくといったところでしょうか? 5.ちょっと唐突な感じにFusion感覚バリバリのポップなナンバーが翔びだしてきます。この手のリズムはGaddの十八番ですから、水を得た魚の如くなかなかいいリズムを叩きだしています。ここではディストーッションをかけたBeckのRockタッチのソロがなかなかカッコよくドライヴするソロを聴かせています。Grolnickのエレピも楽器をよく心得たプレイといった印象で、タッチによるトーンの変化を活かしたなかなかファンキーなプレイをとなっています。アコースティック・ベースをメインにした編成はSteps的な感じもありますが、Eganのフレットレスを実にいいポイントで起用しているアイディアは見事です。 6.ゆったりとしたテンポにMichaelの吹くメロディアスなテーマが乗って。まさにSteps的なサウンドが展開されています。先発のBeckのソロは4ビートのリズムに乗せて歌う事重視のプレイが展開されています。Jazzギターの手法を前面に押し出しながらもポップな味わいも十分に感じられるプレイです。続くGrolnickはやはりエレピの使い手としては達人の域といってもいいのではないでしょうか?実に説得力のあるプレイと感じました。Michaelのテナーは、さほどこれは、といったアプローチもなく慣れ親しんだフレーズの組み合わせといったソロなのですが、パワフルなトーンと歌心十分のプレイで聴き手を納得させてくれます。やはりどう聴いてもStepsですよ、これは。 7.BeckのJazzギタリストとしての力量が存分に発揮されたバラード・ナンバー。GrolnickのアコピとのデュオからEganのフレットレス、Gaddのドラムが静かにすべりこんできてからも、ゆったりとしたスウィング感が実に心地よい演奏となっています。ここでのBeckはシングル・ノートからコード・ソロを交えてのとてもよく歌うソロを展開しています。そして続くGrolnickのピアノ・ソロも以前とは比べ物にならない心境ぶりを示しています。Gaddも繊細なプレイで健闘していますが、Grolnickのソロの後半でのシンバル・レガートはいただけませんね。録音のせいもあるのでしょうが、この音色には興醒めです。Eganのフレットレスはまさに達人といった感じですね。 8.ラストのこの曲だけがMJQのJohn Lewis(P)のオリジナルで、ミディアム・テンポのスウィングするナンバー。ここではBeck、Grolnick、Gaddの順にソロがフィーチャーされていますが、全体にGaddのドラミングにデリカシーが欠ける感があります。グルーヴ面には目を瞑るにしてもシンバル・レガートの音色には興醒めしてしまいます。それによく歌うプレイにスムーズな速弾きを雑えてのBeckの素晴らしいソロに対する反応の無い点、もうさんざん聞き飽きたマンネリのドラム・ソロといい、これはないでしょう。Grolnickのソロのバックではそこそこ反応を示しているのですから・・・・。 80年代末から90年代初頭に欠けては比較的入手が容易だった、このdmpレーベルの諸作品も近年ではなかなか入手が難しくなってきているようです。中古盤を扱っているお店等でも意外な高値がつけられていて驚かされる事もしばしばです。ネット・オークションや中古店等で根気よく探される事をお薦めします。 |