
| 1.Sea Lion |
| 2.Moonstreams (5:56) |
| 3.Knucklehead |
| 4.It Feels So Good |
| 5.Hydra |
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●Motown Jazz/Kudu/37463-5177-2
●Musicians
Ts.As.Ss.Grover Washington
Jr.
Key.Bob James
G.Eric Gale
B.Gary King/Louis Johnson
Ds.Steve Gadd/James Madison/Kenneth
Rice
Perc.Ralph McDonald
& Horns
& Strings
■コメント■
Grover Washington Jr.とBob Jamesを組ませ、CTI/Kuduレーベルの大看板へと育て上げたCreed
Taylorの眼力というのは本当に凄いとつくづく感じてしまいます。ある意味とても不器用なまでに自らのプレイ・スタイルを崩さないGroverのサックス・プレイをリズムやオーケストレーションの力で様々に演出してみせるBob
Jamesの作編曲そしてプロデュースは、この時代のGroverにとっては必要不可欠な存在と言っていいでしょう。前作「Mister
Magic」ではディスコ・ブームに押されて下火となりつつあったR&B/ソウルから、一転ファンク・ビート主体のリズムを取り入れてGroverの新境地を演出して大ヒットさせ、本作では更にその路線を強化してある意味Groverのサウンド・カラーとして定着させる事に成功しています。Herbie
Hancockが「Headhunters」でブラック・ファンクとJazzのインプロヴィゼ=ションを組み合わせw、独特のオーケストレーションで成功を収めた方法論をJamesなりに消化吸収したファンク・イディオムとGroverの個性が抜群の相性で開花した作品がこの「Feels
So Good」といえるでしょう。R&B/ソウル系のサウンドにこだわり続けるHank CrawfordにはJames
Brown等のアレンジも手がけたDavid Matthewsと組ませることで「I Hear A Symphony」の大ヒットを生む等、レーベルを主宰する名プロデューサーCreed
Taylorの起用もずばり的中、Esther PhillipsやJoe BeckのアルバムではDavid Sanbornという次代を担うアルト奏者にスポットを当てる等、まさに1975年前後のKuduレーベルは絶頂期を迎えていたと言えるでしょう。
本作では従来からのEric Gale(G)Gary King(B)Steve Gadd(Ds)Ralph MacDonald(Perc)といったミュージシャンの起用に加え、当時のファンク・シーンを象徴するベーシストLouis Johnsonの起用が目立つ所です。前作ではHeadhuntersのオリジナル・ドラマーHarvey Masonを起用していましたが、Quincy Jones(Arr)の秘蔵っ子The Brothers Johnsonの'Thunder Tumb'と異名を取るチョッパー・ベースで一斉を風靡することになるLouisの起用は、まさにファンク路線を強く打ち出したものといって過言ではないでしょう。しかしある意味非常に単調で退屈になりがちなこのファンク・リズムとGroverのアクの強いテナー&ソプラノでアルバム一枚を退屈せずに利かせるためにBob Jamesの精緻なアレンジとEric Galeという稀代の個性派ギタリストのプレイが大きく貢献していることは言うまでもありません。お特異のきらびやかなブラスに加えストリングス・アレンジにも冴えを見せるJamesのアレンジ、ともすれば吹き過ぎのきらいのあるGroverのソロを短めにし、Eric Galeをソロイストとして大きくフィーチャーする事も単なる目先を変える以上の効果を挙げています。
1.怪しげなホーン&ストリングスの中から浮かび上がってくるアクの強いファンク・ビートは明らかにSteve Gadd/Gary Kingのコンビによるものですね。メリハリのはっきりしたハイはっと・ワークとワウワウを使ったファンク・ベースがなかなか見事なマッチングですね!いかにもフルアコといった音色のGaleのカッティングと見事にブレンドされたカッコいいグルーヴ感は絶品です!!ハードボイルドな印象のテーマ部と、メロウな味わいをも感じさせるサビを、Jamesのエレピの刺激的な響きとホーン&ストリングスが、ともすれば単調になりがちなサウンドに大きな変化をもたらしています。ややモタリがちな独特の歌い回しで豪快にブロウするGroverのテナー自体は従来と目立って大きな変化は感じられませんが、音域を幅広く使ったどっしりとしたプレイで、その安定感は抜群です。決して小難しい事をやっているわけではないのですが、抜群の歌心はさすがですね。
2.ゆったりとたゆたうようなリズム、それを包み込むようなストリングスと木管をうまく使ったホーン、そして効果的なシンセサイザーによるSE。Groverのまろやかで美しいソプラノによるテーマとGaleの泣きのギターが絡み合って何とも言えない浮遊感をを感じさせてくれます。まさに夢心地なドリーミーなサウンドの上で、Galeのブルージーなギターがメチャンチャ泣いています。ここでのGroverはほとんどメロ&フェイクといった感じですが、もうそれだけで十分に歌いきっているといった感じです。ここでのGaleのソロは本当に心にしみわたっていく様です。
3.これはもうお馴染みのJames〜Groverサウンドですね。、ミディアム・テンポのファンク・ビートに乗ってJamesお特異の絢爛豪華なホーン&ストリング・アレンジが単調なコード進行に表情/変化をもたらしています。Groverのこういう1発物でのソロは決して悪くはないのですが、やはり毎度の事ですからさすがにすぐ飽きてきちゃいますよね(笑)。その辺は十分彼等もお見通しと見えて、ここではJamesのピアノ・ソロ、Galeのエフェクトの効いたギター・ソロがフィーチャーされています。やはりJamesはアレ作編曲家としての手腕に比べるとソロイストとしては個性は今一つといった感じですね。ここでもやはりGaleのソロが一際渋い存在感を放っていていいですね。正直Stuff以降はワンパターン/マンネリ感を強く感じるGaleのソロですが、このCTI/Kudu時代のいぶし銀のソロ・プレイはカッコいいです!!
4.Groverの曲ってテンポも似た様なのが多いですし、曲の展開もソロの展開も似たりよったりなんでホーンのアレンジとかで聞き分けるっていう感じなんですよね(笑)。こんな曲調は「WInelight」にもあったような・・・・でもJamesのホーン・アレンジが「ルパンIII世」みたいじゃないですか(爆)。ここでのベースは紛れもなくLouis Johnsonでしょう!ほぼ全編があの独特のチョッパー・ベースで、特に後半のEric Galeのソロのバックでは'Thunder Thumb'の本領を発揮していますね!ここでもGaleのソロを間に挟んでたっぷりとGroverのソロがフィーチャーされていますが、やはりちょっと退屈してきちゃいますね。ここでもGaleのソロが見事な存在感を示しています!バッキングでの絶妙の間を感じさせるカッティングも名人芸ではありますが、こういった1発物でのソロを飽きさせずに効かせてしまうのは決して感嘆な事じゃありませんよ!Galeのうなり声もしっかり収められていて、歌う事を心がけていたGaleのプレイの真骨頂を聴くことができる見事なソロです!!
5.これも3と似たような構成を感じさせるナンバーですが、テーマはソプラノでのハモりで演奏されていて、1stソロはテナーで2ndソロはソプラノでといった感じで変化を持たせているようです。単調なチョッパー・ベースのパターンとGaleの小気味よいリズム・カッティングが不思議な心地よいグルーヴを生み出しています。それにしてもメロディからソロまで全編ずっとGroverのサックスで押し通されるとさすがに聴き手としては辛い物がありますよね(笑)。せめてGaleかJamesのソロでも挟んでくれれば何とか最後まで退屈しないですむんですけどねえ(爆)。このややモタり気味の歌い回しと音色がお好みの方には申し訳ないですが、正直ラストまで聴き続けるのは私にとってはかなり辛い物があります。このGroverといい、Sanbornといい、ひたすら吹きまくるのが好きなんですよねえ。ライヴではそれでもいいんですけど、アルバムではやはり協力なプロデューサーの統制がきいてないとダメですよね。
今日ではMotown JazzからリリースされているGroverのKudu時代のアルバム群は1970年代のJazz/Fusionの変遷をとてもよく映し出しているように感じラ笑ます。Bob
Jamesは自己のレーベルTappan Zeeを立ち上げ、アレンジャー/プロデューサーとして独り立ち、Eric Gale/Richard
Tee/Steve Gadd等はStuffとしてブレイク、そして主役であるGroverはKuduを離れた後、1980年代に入るとStuffのメンバーを起用しての「Winelight」で空前の大ヒットを記録、いずれもその後のJazz/Fusionシーンを代表する存在として大活躍することになります。「Mister
Magic」〜「Feels So Good」はそんなGroverの70年代を代表するアルバムとして是非押さえておきたいアルバムと言えるでしょう。
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