
| 1.Brazilian Love Affair |
| 2.Summer Breezin' |
| 3.Cravo E Canela |
| 4.Alone, 6 Am |
| 5.Brazilian Sugar |
| 6.Sugar Loaf Mountain |
| 7.Love Reborn |
| 8.Up from the Sea It Arose and Ate Rio in... |
| 9.I Need You Now |
| 10.Ao Que Vai Nascer |
| 1979年作品 |
●Epic/EK-36483
●Musicians
Key.Vo.Perc.George Duke
G.Vo.Milton
Nascimento
G.Ronald Bautista/Toninho Horta
B.Byron Miller/Jamil Joanes
Ds.Ricky Lawson
Ds.Perc.Roberto Silva
Perc.Airto Moreira/Sheila E./Chico Batera
Tp.Flh.Jerry Hey
Tb.Raul DeSouza/Bill Reichenbach Jr
Ts.As.Larry Williams
Vo.Simone/Flora Purim/Lynn Davis/Josie James/Flavio Faria/Luchinha
Lins/Lucia Turbull/Ze Luis
●コメント●
Chick CoreaやHerbie
HancockといったMiles Davis出身のJazzえりーとや同じようにJazzフィールドから翔びだしてきて縦横無尽の活躍を続けるJan
Hammer等とは違って、George Dukeは決して生え抜きのJazzミュージシャンとして恵まれたキャリアを積んできた人ではありません。Rock界の鬼才Frank
ZappaのMothers Of Convemtionのメンバーとしての活動の方が有名なのではないでしょうか?そしてJazzシーンへの華々しいデビューを飾ったのはドラマーBilly
Cobhamの2ndアルバムへの参加ではなかったでしょうか。私も「Crosswinds」でのキーボード・プレイで彼の名前を初めて知ったように記憶しています。そしてソロ・アルバムを何枚かリリースしたものの今ひとつ大きな成果を挙げられずにいたように思います。プログレッシブ・ロック的なアプローチとダンサブルでポップなアプローチ、そしてラテン音楽を自然な形で表した作品群はなかなか個性的でもあります。1970年代の前半から中盤にかけて、他のミュージシャン達が熱く新しい恩河核への想像に燃えていた時期だけに一部では「何でもかんでもディスコの要素を取り入れれば売れるというもんじゃないよ。」みたいな声も聴かれましたが、新しい音楽の方法論を実に陽気に楽しく聴かせてくれるエンターテインメントの要素の大きいDukeの音楽は、それはそれでしっかりと私の心の中に居場所を占めていたのです。そしてそんな1970年代の終わりに発表された本作は深いブラジル・ミュージックへの愛情が見事に結実した作品として一躍ブレイク、今日までDukeの代表作として復刻を重ねているアルバムなのです。かねてより親交のあった元RTFのAirto
Moreira(Perc)Plora Purim(Vo.)夫妻とは既に数枚のアルバムで共演を果たしていたものの、彼等を通じて知りあったMilton
Nascimentとの共演も本作で実現し、彼の人脈からも積極的にミュージシャンを起用、ある意味とてもすっきりしたブラジリアン・テイストに仕上がっているように思えます。
1.チョッパー・ベースとすぺーシーなシンセ・サウンド、ラテン・パーカッションとファンキーなリズムを刻むギターサウンド、楽しくダンサブルな要素満載のサウンドにDukeのかなり達者なファルセット・ボイスのボーカルがポップなメロディーを歌い上げていて思わず下半身が動いてしまうナンバーになっています。Dukeが当時好んでよく起用していたベーシストBiraon Millerのベース・ソロをフィーチュアを一つのアクセントに持ってきています。ドラムはその後Yellow Jacketsで有名になる若き日のRicky Lawson、ギターはEW&FのRoland Bautista(!!)を起用して御機嫌なビートを生み出しています。AirtoのPercも実にカラフルでいい効果を挙げていますが、やはり主役であるDukeの印象的なトーンのエレピ・ソロがなかなかブルージーでいい味わいを見せています。いやあ、でもBautistaのギター、めちゃめちゃカッコいいですよ!!
2.今度は一転してストレートなボサノバ・リズムのさわやかなナンバー。Milton Nascimentoのボーカル&アコースティック・ギターをフィーチュアして鮮やかにブラジルの風を感じさせてくれています。途中フィーチュアされるトランペット・ソロもなかなか効果的ですし、Dukeのシンセ・ソロもCoreaやHammerとはまた違った個性を十分に感じさせてくれるプレイで実に素晴らしいです。Dukeのファルセットも十分にボーカリスト同様にフィーチュアされており、そのボーカルへの並々ならぬ自信というのがうかがえます。
3.今度はやや速めのテンポでFrola Purimを含むボーカルをフィーチュアしたナンバーになっています。心地よいラテン・フレーバーがじわじわと全身に染み渡ってくるのを感じてしまいますね。そして後半フィーチュアされるDukeのシンセ・ソロもとてもよく構成されていて、彼の並々ならぬ才能の高さというものを実感させてくれています。やはりNascimentやPurimの参加は非常に大きなポイントになっていますね。
4.Dukeのエレクトリック・グランド・ピアノによる短いソロ・パフォーマンスです。その見事な腕前と抜群のリズム感に支えられた強力なストローク・プレイは圧巻です。Roland Bautistaが後半少し入ってきたところで唐突に演奏は終わってしまいますが、これは何回聴いてもそのカッコよさにはKOされてしまいます。
5.今度はFlora Purimのボーカルを前面に押しだしてのボサノバ・リズムで迫ってきます。Nascimento人脈から当時売り出し中だったトロンボーン奏者Raul De Souzaのソロが大きくフィーチュアされていますが、これが実に逞しく朗々としたソロでカッコいいんですよ。そしてそれを引き継ぐDukeのシンセ・ソロも見事に盛り上げる名人芸の語り口でこれまたカッコいいです。Floraの少しハスキーでどこか生々しい程の艶めかしさを感じさせるボーカルはいつ聴いても絶品ですね。
6.再びL.A.組を中心としたファンキーな演奏です。BautistaのEW&Fそのものを感じさせるような強力なカッティングがリズムをリードしているようです。ホーン・セクションもビシバシ決まっていて、一層EW&Fっぽさを醸し出していてカッコいいですね。ここではDukeのエレピがメロディー&八面六臂の大活躍です。そのエレピのソロが盛り上がっていってちょっとHancockっぽさものぞかせたりしますが、やはりこのクラスの人たちは音色にまでしっかりと個性が出ているのが凄いですね。基本的にはインストで歌うプレイを前面に出している演奏といっていいのではないでしょうか?
7.これもL.A.組中心の演奏ですが、ブラジアリアン・テイスト満点のゆったりとしたリズムに乗せてメロディーにソロニとDukeのシンセが抜群の歌心で歌い上げているのがとても印象的ですね。途中、ソロの背後でDukeのファルセットが出てきますが、あくまでもサウンドの味付けといった感じで、基本的には物憂げなブラジリアン・テイストを前面に出したインスト・ナンバーです。実に心地よい感覚に浸れるナンバーです。
8.これは強力なサンバ・リズムとL.A.フンク組の合体技で聴き手の頭を真っ白にしてしまうかのような、すっかりご機嫌な気分にさせてくれるナンバー。途中の土着風の強烈なサンバ・ビートに乗せてのDukeのピアノ・ソロが聴けます。恐らく意識的に低音部、左手のストロークを極力使わないようにしてプレイしてるのでしょうが、それがなかなかいい効果をあげています。ブラジル組のスキャットもなかなかノリノリでいいのですが、ここではめったにセッション物では聴けないBautistaのカッティング・ソロではない正真正銘のギター・ソロがしっかり聴けるというのも大きな注目点でしょうね。当然、カtッヒングもカッコいいんですけどね!でもどうしてサンバのリズムって、こう全身を熱くたぎらせてくれるんでしょうね(笑)
9.再びゆったりとしたリズムに乗せてやや低めのハスキー・ボイスのSimonneのボーカルがフィーチュアされています。2番はDukeといったデュエット・ナンバーになっていますが、そこはDukeの事。単なる安手のチーク・ナンバーにしないのが凄い所です。こういったバラード系のナンバーでもやはりBautistaのギターがリズムを引っ張っていていいグルーブを生み出していますね。正直言ってMiller/Lawsonのリズム・コンビにはあまりグルーブを感じないですね。
10.ここではDukeのオーケストレーションによるシンセ、ピアノをバックに訥々とNascimentoがブラジルの大地の香を十分に伝えてくれます。この力強い存在感は一体何処から湧いてくるのでしょうか・・・。言葉もよく解らない、ただ素朴な彼の歌だけで十分にNascimentoの、Dukeの思うつぼにハマってしまうのは何故なんでしょう。基本的にはあまり歌には関心のない私でさえ、強力にひきつけてしまう説得力の強さには感心させられます。後半、バンドが入ってきますが、これはこれで最後まで淡々と言っても良かったように思います。
11.最後もNascimentoのギター&ボーカルをメインにした力強いリズムを持ったナンバーです。こう畳み掛けられると単純な脳細胞を持つ私としてはブラジルに帰化しなければいけないような気持ちになってしまいます(笑)。間奏デフィーチュアされるピアノ・ソロもその力強さをシンプルに訴えかけるようなシンプルな歌い回しでその土着的なパワーをより一層加速しています。華麗なストリングスもフルートもホーンもスキャットによるコーラスも皆、ブラジルの大地に古くから根差した土着の神の手先と化して地球ブラジル化計画を進行しているかのようです(爆)
ブラジル+ファンク+プログレ+ジャズ・・・・・うーん、訳が解らないんだけど、とにかく心地よいリズムと趣味のいい旋律にそそのかされてしまう自分をはっきりと自覚させられる一枚です。途中書き忘れたので付け加えておきますが。6.7あたりのナンバーでPerc特にチンバレスの音に何処か聞き覚えがあると思ったら、まだShiela E.になる前のShiela Escovedoでした。もう今日はこれ3回位繰り返して聴いちゃいましたよ。随分前から持ってたんですけど、じっくり聴いてみるとやっぱりブラジルの神の手先になってしまうかも(爆)