Gregg BissonetteEdgar Winter/Jazzin' The Blues
●このCDの詳細&購入⇒Jazzin' the Blues
●amazon.co.jpでショッピング情報を見る
Edgar Winter
Gregg Bissonette
Will Lee
Steve Lukather
Hiram Bullock
Robben Ford

1 Jazzin' the Blues (6:08)
2 Free Ride (Smooth) (5:05)
3 God Did It (4:48)
4 New Man (5:42)
5 More Than Enough (3:55)
6 Brother Luke (3:56)
7 Hunk O'Da Funk (3:25)
8 Big Bad Bottom (4:50)
9 Here's 2 Guitars (5:53)
10 Keys to the Kingdom (8:20)
11 Frankenstein (Fr

2004年作品


●SPV/SPV 085-71732 CD
●Musicians

Vo.Sax.Key.Edgar Winter
G.Steve Lukather/Hiram Bullock/Robben Ford/Michael Hakes
B.Will Lee/Tom Lilly/Mark Meadows
Ds.Gregg Bissonette/Chris Frazier/Rick Latham
Perc.Brad Dutz
Tp.Lee Thornburg


●コメント●
古くは兄Johnny Winterとの兄弟グループで、後にはWhite Trash等、表面的にはそのサウンド・フォーマットを大きく変えながらも常にブルースマンとしての本質を大切に守り続けてきた超ベテランEdgar Winterの新作(2004年)です。2000年にSteve Lukatherとの異色コンビで、2001年にはHiram Bullock & Will Leeとともに来日、Blue Note講演を行い、Sax/Key/Vo./Percにと、衰え知らずの多彩でパワフルなライヴ・パフォーマンスを見せてくれたのが記憶に新しいですね。正直なところ、私もそれまでは名前は知ってはいたものの彼の音楽に直接触れたことがなく、LukeやHiramといったかなりアクの強いプレーヤーを向こうに回し、貫録のプレイで対等以上に渡り合うEdgarに圧倒されたものでした。歌も、どの楽器もメチャメチャ巧いとか凄いとかいうわけではないのですが、やはり彼のルーツにある強烈なブルース魂と相まって、とてつもないパワフルな雰囲気が醸成されていたのかもしれません。Lukeとのステージの模様を収録したBootleg CDやDVDでも2000年当時のライヴを追体験することはできるのですが、残念なことに公式のライヴ盤やスタジオ盤は今までリリースされてはいませんでした。そして2004年、ようやくといった感じで、Steve Lukather(G)Hiram Bullock(G)Robben Ford(G)Will Lee(B)Gregg Bissonette(Ds)等を迎えてのスタジオ盤が遂に登場!といったところです。

サウンドはタイトルからも伺えるように、Jazz/Fusion/Sooth JazzといったコンテンポラリーなJazz系のサウンドをその中心に据えながらも、その歌もSaxもオルガンもEdgar Winterならではの強烈な個性に貫かれています。Jazzという方法論を大きく取り入れたことにより、アクの強さが多少薄められた分、サウンドとしてはかなり聴きやすくなっている感じはありますね(笑)。そして曲によってHiram Bullock(G)やSteve Lukather(G)、元Tower Of PowerのLee Thonburg(Tp)やRobben Ford(G)何とWill Lee(B)のソロまでフィーチュアして、全11曲、一時間強を飽きさせることなく楽しませてくれます。ラストには、あの有名曲「Frankenstein」をビッグバンドJazz風なアレンジで聴かせてくれたりと、ライヴ同様、サービス精神満載のEdgar Winterの現在の姿を楽しめるアルバムです。

1.Smooth Jazz風というか、ちょっとファンクの感覚の強いJazz/Fusion感覚のアレンジがカッコいいボーカル・ナンバーです。元TOPのLee ThornburgのトランペットとEdgarのアルトのアンサンブルもなかなかカッコいいですし、16ビートと4ビートを自由に行き来するリズムもなかなかイケてますよね!Jazz/Fusion風のアプローチでのEdgarのアルト・ソロは頑張っている割にはちょっと平凡な感じもしないではないですが、オルガンとボーカルの存在感、円熟味だけなくしっかりとパワーも感じさせてくれていて、さすが超ベテランといった貫録です。ギターにHiram Bullockがフィーチュアされていますが、リズム・ギターとさりげないフィルのフレーズだけで十分にその存在感を発揮しています。トーンもフレーズもいつものあのHiram節が堪能できますよ。

2.これはギター以外はEdgarによるワンマン・プレイです。打込とデジタル・キーボードによるサウンドは今風のSmooth Jazzというよりも80年代後半のJazz/Fusionといった趣です。実は2000年のライヴでも感じたのですが、Edgarのアルトのトーンはブルースマンにしてはかなりメロウで、意外な感じを受けたものでした。ですからこういったメロウでポップなサウンドにはブルースよりも合いそうな気がした位ですから。でもここでのサウンドは個人的にはあまり好きにはなれませんし、Edgarらしいサウンドとも違うような気がしますし、JazzやBluesの感覚もあまりしませんね。

3.オルガン/ギター/ドラムスというオーソドックスなオルガン・トリオ編成による語期限なシャッフルのリズムのきいたボーカル・ナンバー。ブルース・フィーリングがわざとらしさなしにごく自然に曲の形をなしているような、そんな印象のナンバーですね。ファンキー&グルーヴィーなハモンド・オルガンのサウンドとアクの強いHiramのギターがとてもいい感じでマッチしていますね。Edgarの声質自体はちょっと鼻にかかったあまりダウン・トゥ・アースな感じは受けないのですが、歌い回しや発声法がブルースそのものって感じなんですよね。でも、それが決して押し付けがましさや嫌みな感じなく、洗練されたブルース感覚みたいな雰囲気に落ち着いているって感じがしますね。

4.同じくオルガン・トリオの編成ながら、こちらは若干ラテン系の香りさえ漂うナンバーです。メロディの組み立て方や歌詞のごろ合の感じとか、いかにもEdgarらしい雰囲気を持ったナンバーです。ここでフィーチュアされているEdgarのオルガン・ソロも決してテクニシャンといったプレイではないのですが、いかにもブルースマンEdgarらしいアプローチでBe-Bopフレーズを取り入れていているあたりがとても個性的に感じます。それにしてもこの曲でのドラムスの音やたらデカくないですか?

5.Winterのボーカル&ピアノをフィーチュアしたストレートなブルース・ナンバー。ストレートなロック・ブルースそのままのどっしりと重たいリズムを下支えしているのはやはりWill Leeのベースでした。いつも以上にヘヴィでロックを感じさせるトーンでパワフルなギター・プレイを聴かせるHiram BullockもここではSmooth Jazz風のプレイじゃない、枯れ本来の持ち味を発揮していますね。しかし何と言ってもこれは長年Edgarの慣れ親しんできた土俵ですから、ピアノもボーカルも余裕すら感じさせる程ですね。昨今の音楽状況ではこの手ばかりを演奏するのは難しいのかもしれませんが、やっぱりEdgarのこの存在感というのはワン&オンリーですから、もっとたっぷり聞かせてもらいたいような気もしますね。

6.どことなくLos Lobotomysを彷彿とさせるサウンドが嬉しいインスト・ナンバーです。ドライブ感満点のGregg Bissonetteのドラミングが、スリリングかつエモーショナルな演奏をいい感じに盛り上げていてカッコいいです!ここではEdgar(As)とLuke(G)のソロ&チェイスが大きくフィーチュアされており、2000年の来日公演でのLos Lobotomysの「Smell Yourself」の熱い競演を思い出させてくれます。ここでの主役はタイトルからもわかるようにやっぱりLukeですね!相変わらずカッコいい、ハードボイルドな華のあるギター・ソロはファンを痺れさせてくれますね!またこのコンビで来日してくれないでしょうかね?

7.メリハリのきいたドライブ感のあるファンク・リズム&ホーン・アレンジは私の大好きなTower Of Powerのそれを連想させてくれるご機嫌なサウンドです。Edgarのやや鼻にかかったような声質のボーカルも、オルガン・サウンドも力強くファンキーな感覚いっぱいで、相変わらずのパワーを感じさせてくれます。また、ここでもSteve Lukatherのギターがフィーチュアされていて、力強いファンク・リズムのカッティングと、短いながらも印象的な。アイディアたっぷりのギター・ソロを聴かせてくれています。いやあ、この手のサウンドに目のない私としては、思わず目尻が下がっちゃいますねえ(笑)。

8.オーソドックスな4ビートのリズムと今日風のSmooth Jazzテイストのシャッフルのリズムに乗せてEdgarの小洒落たムードのボーカルがなかなかご機嫌なナンバーです。中間部には何とWill Leeのぶっとい重低音のきいたファンキーなベース・ソロまでフィーチュアされていて、CDでは滅多に聴くことのできないWillの貴重なベース・ソロがたっぷりと堪能できるのは嬉しいですね!ソロというほどではありませんがEdgarのアルト&ピアノ、Thornburgのトランペット等もフィーチュアされていてジャジーな味わいいっぱいのサウンドに仕上がっています。それにしてもEdgarのボーカルには渋い個性とパワーを感じますね。アルトよりもキーボードよりもボーカルがもっとも存在感を感じてしまいます。

9.甘く感傷的なアコースティック・ギターの調べには、いったい何事が起きたのかと思っちゃいましたが(笑)、知らないギタリストですが、ラテン風、サルサ調のリズムに乗せて案外このアコースティック・ギターのソロも悪くないですよ。そして続く哀愁を帯びた泣きのギター・フレーズ、エッジのきいた存在感十分のトーンといい、一瞬Santanaかと思っちゃいましたよ(笑)。実はエレクトリック・ギターは名手Robben Fordでした!!ここでは二人のギタリストにひたすらスポットが当てられていて、Edgarは裏方に徹しているみたいですね。あまり馴染みのない名前のベース&ドラムですが、なかなかカッコいいリズムを聞かせてくれています。

10.おっとこれはちょいと乗りのいいポップなボーカル・ナンバーで、80年代から90年代だったらヒットしていたかもしれませんね(笑)。Edgarのボーカルもややアクを抑え気味にポップな感覚を前面に押し出しています。コーラスもなかなか効果的だったりしていい感じですね。それにしてもWill Leeのずっしりくるベースは存在感がやっぱり違いますねえ。ズシッと腹に響く重量級のベースはめちゃめちゃカッコいいですね。Edgarのなかなか華麗なアコースティック・ピアノのソロもいい感じですし、Hiramのよく歌うギター・ソロも、あの独特の個性的なトーンを控えめにした、よく歌っていてなかなかジャジーでカッコいいです。

11.ハモンド・オルガン、ギター/ドラムスというオーソドックスなオルガン・トリオイによる編成で始まるのは、4ビートJazzにアレンジされた「Frankenstein」です。打込&キーボードによるビッグバンド風のホーンのアンサンブルを被せてありますが、これはせっかくですからEdgar/Hiram/Greggのトリオでじっくり聴きたかったところですね。Edgarのブルース感覚いっぱいのオルガン・ソロも決まってますし、オーソドックスなアルトでのファンキー・ブロウもなかなかのプレイです。Hiramの短いギター・ソロもフィーチュアされてはいますが、ここではソロもフィーチュアされているGregg Bissonetteの切れのいいドラミングが強く印象に残ります。そう言えばこの曲、Greggは1stリーダー作でカバーしてましたっけね。

「Tobacco Road」や「Frankenstein」、前にライヴで聴いた曲位しかEdgarの音楽を知らないので、ちょっと勉強が必要かも(笑)。雑楽派の私ならではのEdgar Winterの音の感じ方そのままですが(爆)。ベスト盤/アンソロジーとか、ちょっと探してみようと思います。



Back To ToppageFrom Session