◆Chris Minh Doky/Minh◆
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Chris Minh Doky
Randy Brecker
Michael Brecker

David Sanborn
Lalah Hathaway
Ricky Peterson
Mike Stern

1.I Told You So
2.Every Breath You Take
3.Welcome(SE)
4.Waiting on You [Jungle Vibe]
5.Sleepless Dream
6.Chhaya(SE)
7.Lean on Me
8.I Just Wanna Stop
9.New Day
10.Ken & Mai(SE)
11.It Once Was
12.Mardi Chez Lionel
13.Messages(SE)
14.Home Sweet Home
15.New York City(SE)
16.Don't Get Funny With My Money
17.Bass Solitude [Japanese Bonus Track]

1998年作品

●Videoarts/VACM-1137
●Musicians●
B.Key.Chris Minh Doky
Key.Ricky Peterson(1/2/14)/Jim Beard(12)
P.Joey Calderazzo(4/8)/Larry Goldings(7/9/16)/Lesse Janson(11)
G.Key.Ds.Chris Parks(4/7/16)
G.Ds.St Paul(1/2/14)
G.Mike Stern(9)/David Gilmore(9)/Hiram Bullock(12)/Joe Caro(8)/Louis Winsberg(5/12)
Ds.Lenny White(4/8)/Adam Nussbaum(9)/Alex Riel(11)/Michael Bland(1)
Tp.Vo.Randy Brecker(16)
Ts.Michael Brecker(2)
As.David Sanborn(8)
Per.Norbert Lucarain(5/12)
Vo.Diane Reeves(2)/lalah Hathaway(8)/Vivian Sessoms(7/16)/Kayoko Suzuki(16)

●コメント●

 デンマーク出身のベース奏者Chris Minh Dokyの日本でのデビュー作となるのが本作「Minh」です。とは言っても通算6枚目のリーダー作との事で日本での人気/知名度の方がかなり出遅れている存在なのかもしれません。しかし本作のこの超豪華な顔触れを御覧戴ければ、彼のそれまで歩んできた足取りも見えてくるのではないでしょうか?近年では2003年のRandy Brecker「34th'N Lex」でグルーヴの格として大活躍、そして同年8月にはMt.Fuji Jazz Festivalでの一日限りの復活Brecker Brosのメンバーとしても同行していましたね。Mt.Fujiではアコースティック/エレクトリックの両方で並々ならぬ実力の一端を披露していました。私が購入したCD等でDokyの名前を意識するようになったのは1990年頃からだったように思います。その頃はアコースティック・ベースでファンク・ベースを弾くちょっとユニークなベーシストといった程度の認識しかありませんでしたが、90年代にはMichael Brerのコンボのベーシストとしてツアーに参加するなどして、その知名度をcke急速に挙げてきたベーシストです。

1.オープニングからファンキーでドライヴ感に満ちた演奏が繰り広げられています。ここではRicky Petersonのオルガンを大きくフィーチャーしていて、DokyとRickyのソロの応酬が最大の聞き所となっています。Michael Bland(Ds)St.Paul(G)といったお馴染みRicky一派とDokyの呼吸もピッタリでご機嫌なプレイを繰り広げています。Rickyのソロ構成の巧みさにはいつもながら感心させられますが、ベーシストらしからぬアプローチでよく歌うDokyのベース・ソロもそれに劣らぬ見事なソロです。音程がしっ尚且つ音程の正確なので聴いていてとても安心感があるのもいいですね。

2.お馴染みStingのヒット曲をDaian Reavesの素晴らしいヴォーカルで聴かせてくれます。Reavesの情感豊かなヴォーカルだけでも凄いのに、更にソロイストにテナーの最高峰Michael Breckerまで迎えているのですから、これはもうアルバム中屈指のトラックとなっています。Reavesの表現力とBreckerの決して口数は多くないのにとてつもない説得力の相乗効果だけでなく、イントロからグルーヴを支配するDokyのベース・ワークも見逃せませんね。

3.SE

4.打ち込みのリズムにCalderazzo(P)White(Ds)Doky(B)がkraanでのトリオ演奏です。Michael BreckerやBranford Marsalisのカルテットで活躍した才能豊かなピアニストCalderazzoのプレイは抜きんでた個性があるという訳ではありませんが、こういうメカニカルでモーダルな楽曲にはまさにうってつけの起用といった感じですね。打ち込みのリズムがベースになっていながら、それでは表現しきれないヒューマンな味わいをしっかり演出しているWhiteの特にシンバル・ワークは見事です!そしてここでもDokyの短いながらも技巧派の本領をしっかりと発揮しています。

5.現在Dee Dee Bridgewater(Vo)のグループで活動する名手Louis WinsbergとDokyのデュオ演奏です。Jazzのみならずフラメンコやラテン、シャンソンと多様な音楽を吸収したLouisの美しいアコースティック・ギターの音色とDokyのゆったりとした包容力を感じさせるおおらかなプレイをたっぷりと堪能する事ができます。意外な所でこの二人の接点を見つけた思いがしました。この二人には音楽に対する偏見など微塵も感じられませんね。ごく自然体で音楽している二人を強く感じさせるトラックになっています。

6.SE

7.Vivian Sessomsのヴォーカルをフィーチャーしたファンク・ナンバー。打ち込みのリズムとお世辞にも品がいいとは言えないVivianの歌は正直あまり好みではありません。後半フィーチャーさせるLarry Coldingsのピアノもユニークな個性は感じられはするものの決して嗚もしろいという程のソロには聞えません。エスニックな雰囲気を取り入れた味付けも決して悪くはないのですが、途中のギター・ソロといいChris Parksの色ってこんな感じなんでしょうかね?

8.Lalah Hathawayのヴォーカルをフィーチャーした実に美しいバラード・ナンバーです。成長著しいLalahのヴォーカルは日増しに偉大な父Donny Hathawayに似てきていますね。そしてここではソロ椅子ととしてDavid Sanborn(As)が起用されていて、短いスペースの中で個性を輝かせる事に関しては他の追随を許さないSanbornならではの名人芸を披露しています。イントロではCalderazzo(P)とDokyの絶品の美しさが際立っていますし、Whiteの絶妙のブラシ・ワークや久々に聴くJoe Caroのアコースティック・ギターも言うこと無し野素晴らしさです。歌伴でのDokyのプレイもその豊かな音色を生かした実に見事なプレイで、とても表情豊かですね。2と並び本作の白眉ともいえる名演でしょう!

9.2のモチーフを強く感じさせるインスト・ナンバーです。ここではLarry Goldings(P)David Gilmore(G)Adam Nasbaum(Ds)という起用がずばり的中しています。テーマにソロにとてもよく歌うDokyのベースがとても印象的です。そしてソロイストで起用されているMike Sternがまたいいんですよ!かなりロック・フレーバーを強く打ちだしたソロですが、これまたよく歌うSternの個性がとてもよく効いています。それにしてもNasbaumのドラムはしなやかで実にいいですね!

10.SE

11.とても優しい「癒し」の感覚に満ちたトリオ演奏です。ここではDoky(B)Lese Jonson(P)Alex Real(Ds)のトリオですが、アルバム中の超豪華メンバーに比べるとその知名度は落ちるかもしれませんが、見事に起用に応えた演奏を効かせてくれています。Dokyのベースを中心に見事に一体感のあるプレイはとても好感がもてますね。

12.Norbert Lucarain(Perc)とWinsberg(G)にDoky(B)というトリオによる演奏がなかなかリズミカルで楽しさに溢れた空間を生みだしています。どことなくC&W的な雰囲気を醸し出すWinsbergのギターとヒップ・ホップ感覚を醸し出すLucarainのリズム、野太いDokyのトーンとがなかなかいい雰囲気でマッチしていますね。この曲ではDokyのベース・ソロとJim Beardのシンセ・ソロがフィーチャーされています。Winsbergの弾くテーマの後に意外な感じで現れてくるBeardのシンセとDokyのベースの掛け合いが、決してJazzの空気を感じさせないというあたりが妙に面白いですね(笑)。いかにもこのメンバーらしいワールド・ミュージックの香りが強く感じられる演奏に仕上がっています。

13.SE

14.11と同様のモチーフを感じさせるナンバーですね。ただこちらはRicky(Key)St.Paul(Ds)とのトリオにHiram Bullock(G)をソロイストに起用した演奏になっています。St.Paulは2でもドラムを叩いていますがギターばかりでなく実に達者なところを効かせていますね。Rickyも2に引き続きアコースティック・ピアノをプレイしていて、ハモンドだけでない実力の高さを十分に発揮していますね。ストリングスの音色の趣味の良さといいさすがRickyですね。前半のDokyとRickyのデュオによる演奏で繰り返されるメロディには知らず知らずのうちに脳に刷り込まれてしまったみたいになっちゃいますね(笑)。そしてそこに輪って入るような元気印のHiramのソロは音色こそいつもの音色ではないものの、Hiram印がいっぱい押されてますね(爆)。

15.SE

16.Brecker Bros.の5thアルバム「Detente」に収録されていたファンク・ナンバー。あの独特なRandyのヴォーカルとトランペットをフィーチャーしたナンバー。ここではDokyはバッキングの部分だけはエレクトリック・ベースを弾いています。Dokyのアコースティック・ベースでのダイナミックなベース・ソロとRandyのミュートを使ったトランペットがなかなか面白いバランス感で愉しめます。バッキングでのエレクトリックもMarcus Millerっぽいスラップや、Paul Jacksonばりの黒っぽいフレーズ満載でかなりファンキーです。唐突に挟み込まれる日本語のボイスには笑ってしまいます。

17.ラストにはDokyのアコースティック・ベース・ソロが収録されています。雰囲気的にはアルバムのエピローグといった印象ですね。ゆったりと大きく謳い上げるDokyの音楽性がとてもよく現れた演奏と行っていいでしょう。とてつもないテクニシャンでありながら、決してテクニックのためのテクニックになっていないあたりがこの人の凄さなのかもしれませんね。

 私自身David SanbornやMichael Breckerの参加アルバムということで購入したアルバムですが、それ以上に色々楽しめる内容満載のアルバムですね!参加ミュージシャンのそれぞれの名人芸を愉しむも良し、Dokyの音世界を愉しむも良し、聞込んでいけばいく程、面白いアルバムだと思います。


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