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<アルバムについて> Miles Davisバンドを辞してから本格的にソロ・キャリアをスタートさせたBob
BergはRandy Breckerのクインテットに参加する一方で、盟友Mike Stern(G)との結びつきを強めていくことになる。1986年以降Sternのリーダー作品やDENONレーベルからのBerg自身のリーダー作品でその当時のサウンドを聴くことができるが、更には90年から91年にかけてはLincoln
Goines(b)とDennis Chambers(ds)のカルテットによるBerg〜Stern双頭バンドによるライヴ活動も精力的に繰り広げていく。しかしその後バンドは解消され、二人はそれぞれの道を進むことになる。BergはChick
Coreaのカルテットに参加する一方でCoreaの主宰するレーベルStretchからJazz色の濃い「Enter The
Spirit」をリリースし、本格的にモダン・ジャズの王道を歩みはじめたかに見えた。しかしながらStrechレーベルからの2作目となる本作では一転してDENON時代の後期で聴かれた様なメロディアスなスムース・ジャズ〜ワールド・ミュージック路線に回帰したかの様なサウンドとなっており、これがレーベルからの要請によるものなのか、はたまたBerg自身が望んでのことであったのかファンの一人としては少々疑問の残る作品となった。 プロデュースには80年代終盤以降のBergやSternのほとんどの作品を手がけているJim Beardが当たっており、起用されているミュージシャンもBeardのプロジェクトの常連ともいえる顔触れが並んでいる。全体に明解かつメロディアスな楽曲が多く、ヨーロピアンなフォーク・ソング的なものからカントリー調だったり、はたまた東洋的なものであったりと実に多様なのだが、どの曲にも共通しているのはBergの朗々とした歌心であり、豪快かつ奔放なブロウを期待すると少々肩透かしを食うことになる。必ずしもこの手のサウンドが嫌いという訳ではないのだが、全体を通じて何処となくリズムに生き生きとした躍動感が乏しいのが残念 Bergの死後5年近く経過してリリースされたジェノヴァでのDVD映像ではNiels Lan Dokyトリオを従えてのアコースティック・ジャズ演奏を繰り広げており、その辺からもやはり本作はBerg本人の本意ではなかった様にも思えてしまうのだが・・・・。
<ベスト・トラック> 比較的インパクトの強い楽曲としては躍動感溢れるワールド・ミュージック仕立ての3、ファンク期のHancockサウンドを連想させる8ということになるのだろうが、個人的には軽やかなボサノヴァ・タッチの7が地味ながら好み。おそらくこの曲を含め6.7あたりが一番Jazz感覚が強く感じられるせいだと思う。
<評価> ★★★
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