
| 1.Dirty Dogs(R.Brecker) |
| 2.Silverado(B.Berg) |
| 3.Jones Street(R.Brecker) |
| 4.Oleo(S.Rollins) |
| 5.Friday Night at the Cadilac Club(B.Berg) |
| 6.Soho Sole(B.Berg) |
| 7.Ada Strut(R.Brecker) |
| 8.Blue Goo(J.DeFrancesco) |
| 9.Seven A.M. Special(P.Bollenback) |
| 10.Freedom Jazz Dance(E.Harris) |
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●Concord/CCD-4889-2
●Musicians
Ts.Bob Berg
Tp.Flh.Randy Brecker
Org.Joey DeFrancesco
G.Paul Bollenback
Ds.Dennis Chambers
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かつてはかなり保守的な色合いの強いJazzレーベルという印象の強かった名門Concordレーベルから2000年にリリースされた、オールスター・クインテットによる企画物のアルバム。「Concord」、「企画物」とくれば、以前ならまず手を出す事のなかったアルバムかもしれないが、Randy Brecker(Tp)、Bob Berg(Ts)、Joey DeFrancesco (Org)、Dennis Chambers(Ds)というメンツを見てしまったら、もう黙っている訳にはいかない(笑)。ただよくある寄せ集めメンバーによるイージーなセッションというのとは少々違う物をこのメンツから嗅ぎとってしまったのだから仕方がない(笑)。実際に聴いてみると、これが予想をはるかに上回る内容で、Be-Bopをベースに、コンテンポラリーな感覚を自然な形で織り込まれた、なかなか良く出来たJazzアルバムに仕上げられている。 人脈的にもこの4人はしっかりと繋がっている。実際ドラムのDennis ChambersはRandy Breckerの「Toe To Toe」やBrecker Brosの「Return Of The Brecker Bros」とそのワールド・ツアーにも参加しているし、BergのDENON時代の2作目〜5作目、そしてStretchレーベル移籍後の「Enter The Spirit」に参加している上、伝説のBerg〜Stern双頭バンドのメンバーとしても活躍していた経歴を持つ。まらDeFrancescoとは90年代に入ってからのJohn McLaughlin(G)のアルバム/ツアーに共に参加しており、4ビートからコンテンポラリーなエレクトリック・ジャズまで、実に幅広い演奏の中で絶妙のコンビネーションを発揮していたのを思い出す。 勿論BergとRandyも密接な繋がりを持っている。80年代後半、Miles Davisグループを脱退した後にBergはRandy Breckerクインテットの一員として活躍しており、その時の演奏は「Live At The Sweet Basil(1988)」にしっかりと収められている。そしてRandyもBergのDENONレーベルからの3作目となる「In The Shadows(1990)」や「Another Standard(1997)」に参加している。それ意外にも数多くのセッションで競演を果たしており、実はRandyの2003年のプロジェクトは本来Bergとの共同プロジェクトの予定で、Bergの事故死によりBill Evans(Sax)とのプロジェクトになったという経緯もある。また1990年には復活したCTIレーベルのオールスターズに共に参加しており、ここにはChambersやMike Stern、Jim Beard等も参加していた。この時の来日公演の模様はライヴ盤「Chroma」に収められている。ちなみに古くはRandyが弟Michaelと共にHorace Silverクインテットに参加しており、その後任として加入したのがTom HarrellとBob Bergの二人であったあたりもなかなか興味深い。 1.アルバムのオープニングはRandy Breckerのオリジナル・ブルース。何階な楽曲の多いRandyにしては珍しく、50年代〜60年代の感覚をストレートに表したファンキーなナンバーで、ミディアム・テンポの4ビートのリズムに乗せてソロが受け渡されていく。先発のRandyのトランペット・ソロは如何にもRandyらしいアクの強い独特の音遣いを駆使した内容ではあるが、欲歌ってはいるものの少々マンネリ気味のアプローチ。2番手のBergは珍しくストレートなBe-Bop的なアプローチで、かつてHorace SilverやCedar Waltonの下で鍛えられたバックボーンを強く感じさせる豪快なブロウを聴かせている。3番手のBollenbakのギターはWes直径といった雰囲気を前面に押しだしてなかなかの健闘と言っていいだろう。4番手のDeFrancescoのオルガン・ソロも案外オーソドックスなアプローチだが、単に音遣いの面ばかりでなくトーンやダイナミクス、グルーヴ面でも実に緻密に計算された内容を感じさせる。バッキング面でも終始Chambersのドラムをリードしてスウィングするグルーヴを実現させている。 2.今度はBergの19991年のアルバム「Back Roads」に収められていたコンテポラリーな雰囲気を漂わせるナンバー。ここでもDeFrancescoのハモンド・オルガンがオリジナルの雰囲気を残しながらもファ伊那ミックなJazzグルーヴに大きく貢献している。先発のBergのテナー・ソロは彼本来の豪快でエキサイティングなブロウで、是非ともこれは大音量で聴いていただきたい。続くRandyもここでは1以上に水を得た魚の様にブリリアントなソロを聴かせている。しかし三番手に登場するDeFrancescoのソロがあまりにもファンキーでダイナミックなために少々影の薄い物となっている。決してこれ見よ貸しのテクニカルなプレイに趣旨している訳でもないし、Jimmy Smithの流れを組むオーソドックスなアプローチなのだが、やはりトーンやダイナミクスの使い方の巧みさが光る。終盤バック・リフを受けながらChambersのドラムをフィーチャーしたアレンジもなかなか恰好良い。勿論、DeFrancescoとのリズムの相性も申し分ない。 3.これもRandyのオリジナル・ナンバー。こちらは幾分モーダルなRandyらしい雰囲気も感じられる。先発のRandyのソロはやはり同様のテンポの楽曲が続くせいか、やはり少々マンネリ館を感じてしまう。そして二番手として登場するFrancescoがここでは1,2以上にテクニカルな速いフレーズを多用してエキサイティングに盛り上げていて実に素晴らしい。それを受けてBergのテナーも持ち前の豪快なフル・トーンを活かして対抗しているが、やはりDeFrancescoの強力なソロには及ばない。その割にと言っては変かもしれないが、Ballenbackのギター・ソロがなかなかアグレッシヴなソロ展開でインパクトのあるソロを聴かせてくれている。 4.テナーの巨人Sonny Rollinsのオリジナル・ブルース。ここでは軽快なアップ・テンポの4ビートで演奏されていてなかなか熱い演奏になっている。先発のDeFrancescoのオルガン・ソロからエンジン全開で、Chambersも果敢に突っ込みを入れてソロを鼓舞しているのがいい。二番手のRandyは何故かフリューゲルホンに持ち替えており、ソノおっとりとした音色のせいかインパクトとしては少々低い。三番手のBergのソロは、FeFrancescoに負けじとフルトーンと高速スケールを駆使したエキサイティングなソロで多いに盛り上がっていく。ここではChambersをフィーチャーした掛け合いソロも終盤用意されており、短いながらもChambersファンにとってはたまらないトラックとなっている。 5.じれはBergの1987年のアルバム「Short Stories」に収録されているナンバーで、Stern〜Berg双頭バンドの非公式映像等でもよく演奏されている定番ナンバーだが、ここでは本r亡いのコンテンポラリー・タッチのリズム・アレンジをしなやかな4ビーとを強調した物に変えているのが面白い。オリジナルでは冒頭からMike SternのギンギンのRockタッチのギターだったのがDeFrancescoのハモンドに置き変わっているだけで全然印象が変わってしまっている。しかしBergはさすがに手慣れた自分の楽曲という事もあってか、グイグイと豪快なソロ展開へと聴き手を引き込んでいく様なソロを聴かせている。二番手のRandyは再びトランペットに持ち替えてテーマのフレーズを巧みに引用しながらの味のあるソロ展開を聴かせている。そしてここでも続くDeFrancescoのハモンドが演奏をダイナミックにピークへと導いていて流石と唸らされる。 6.これもBergのオリジナル・ナンバーだが、こちらは60年代後半あたりのいわゆる新主流派的な感覚の落ち着いた雰囲気のナンバー。二管によるてーマのアンサンブルもなんとなく幻想的な雰囲気を漂わせている。ここでも先発はBergだが、冒頭からColtrane的なアプローチで硬派なプレイを展開している。モーダルなアプローチをとりながらもダイナミクスやトーン変化を巧みに使って独自の歌い回しでしっかりと印象に焼き付くソロとなっている。続くDeFrancescoもここではモーダルなアプローチも織り込んで、ここでもなかなか硬派な聴かせるソロを繰り広げている。ここでもRandyはトランペットを吹いているが、ここでの音色を選びながらのアプローチにはフリューゲルの方が合っている様に思えてならない。アレンジ的にはコンテンポラリーな感覚を意識したギターを印象的に使う等、なかなか凝った内容となっている。 7.ブルージーなテーマと若干ラテン感覚を取り入れたリズムの組み合わせが面白いRandyのオリジナル・ナンバー。ここではRandyのフリューゲルホンが先発していて、ややマンネリ気味な展開に変化をもたらしているのが効果を挙げている。続くBergのテナーも持ち味を活かしながらもソロの入りから展開と曲毎に切り口を変えたプレイで楽しませてくれる。伝統的なBe-Bopイディオムと自己のスタイルを実に巧みにブレンドしていて、リーダー作以上のサービス精神すら感じさせる。続くDeFrancescoのハモンドは、こおでは軽妙なリズムを見事に活かして小洒落た雰囲気すら漂わせている。Chambersのドラミングと呼吸を合わせてのソロ展開もバッキングも実に素晴らしい。 8.DeFrancescoのオリジナル・ブルース。落ち着いたミディアム・テンぽでの寛いだ雰囲気の演奏となっている。まさに60年代へとタイム・スリップした様な雰囲気すら感じさせてくれる。ここではBallenbackのギターが先発していて果敢にチャレンジするソロを聴かせている。多少その試み通りとはいっていない部分もあるものの、この強力メンバーに囲まれてこじんまりとまとめずに高い志を示しているのは多いに買える。対照的に続くRandyのトランペット・ソロはゆったりとした気負いの亡い大らかなプレイで、まさに貫録十分といったところか。そしてBergはと言えばBe-Bopイディオムとモーダルな感覚のバランスを取りながら時にJohnny GriffinやStanley Turrentineを思わせる豪快でファンキーなブロウも聴かせており、Bergのソロとしては珍しい展開だ。DeFrancescoのハモンドはゆったりとした入りから高速フレーズとテンション感の高い音遣いでグイグイと持っていく様な素晴らしいソロを聴かせている。 9.Ballenbackのオリジナル・ナンバーは若干コンテンポラリーな雰囲気を漂わせたゆったりめのミディアム・テンポのナンバー。ここではDeFrancescoのハモンドが実によく歌う何とも恰好良い大人のソロを展開していて、もう出だしからかましてくれている。二番手のRandyもDeFrancescoのプレイに刺激されたかの様に持ち前のよく歌うブリリアントなソロを聴かせていて実にいい。そして続くBergも慌てず騒がず、歌う事ならめけ派しないとばかりに謳い上げるプレイからモーダルな雰囲気に満ちたアプローチと縦横無尽のブロウを展開している。 10.実に多くのミュージシャン達に取り上げられてきた名曲「Freedom Jazz Dance」だが、彼等の即興性を強調した大胆なアレンジとリズム・アプローチでなかなか聴き応えのある演奏となっている。コンテンポラリーなリズムに、フリーな感覚のソロが絡み合う展開は難とも不思議な空間を創出している。フリーク・トーンを使った咆哮から抜いたトーンでの高速フレーズと自由自在のBergと積極的に絡むDe Francescoのハモンドを軸に、それにRandyやBpllenbackが絡んでいくといった感じで演奏が展開されていく。それにしてもDeFrancscoのハモンドのテクニックはまさに驚異的!そしてこの手のリズムはお手の物とばかりのChambersもまさに水を得た魚のようだ。 個人的には元々Berg目当てで購入したアルバムなのだが、Bergのプレイもさることながら、バッキングにソロにと演奏を強力にリードするDeFrancescoのハモンド・オルガンには完全にハマってしまった。確かにChambersと共に参加していたMcLaughlinのバンドでも凄い演奏を聴かせてくれていたものの、それ以上に大きな存在感、実力を見せつけられた感じだ。そうそうPat Martinoの「Live At Yoshi's」でもMartino〜Billy Hartとのトリオで素晴らしい演奏を聴かせてくれていたっけ。こちらも超お薦めの一枚! |