| 1.Wizard |
| 2.Land of the Midnight Sun |
| 3.Sarabande from Violin Sonata in B Minor |
| 4.Love Theme from "Pictures of the Sea" |
| 5.Suite- Golden Dawn: Morning Fire/Calmer of the Tempests/From Ocean to T |
| 6.Short Tales of the Black Forest |
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●Columbia/CK 34074
●Musicians●
G.Key.Perc.Vo.Al Di Meola
B.Anthony Jackson(1/2)/Stanley Clarke(4/5)/Jaco Pastorius(5)
Ds.Steve Gadd(1)/Lenny White(2)/Alphonse Monzon(5)
Perc.Mingo Lewis
P.Chik Corea(6)
Key.Barry Miles(1/2/5)
●コメント●
Chick CoreaのReturn To Foreverのギタリストとして、その驚異的なテクニックと幅の広い音楽性で一躍脚光を浴びるようになったAl
DiMeolaのデビュー・アルバムです。Corea/Clarke/WhiteといったRTFの同僚達をはじめとする凄腕のミュージシャン達の参加を得て、DiMeolaの華麗なギター・プレイを際立たせているのも大きな聞き所の一つになっています。いわゆる伝統的なJazzギターというよりも、Rockやラテン、スパニッシュやクラシックといった要素を強く感じさせるDiMeolaの鮮やかなギター・プレイは、当時人気を詰めていた他のJazz/Fusion系のギタリストと決定的に異なる感覚を持っているように思います。ですからそういった新しい感覚に対応できる感性とテクニックを持った実力派ミュージシャン達の参加は必須条件といっていいでしょう。特にリズム隊のメンツの凄さは特筆物ですね。ドラマー陣、ベース陣の豪華さは圧巻ですね!2nd以降もDiMeolaの音楽を支えることになるAnthony
Jackson(B)/Steve Gadd(Ds)のコンビ、RTFのリズムの要Stanley Clarke(B)Lenny
White(Ds)、Weather Reportの結成時のメンバーAlphonse Mouzon(Ds)とWR絶頂期を形作ることになるJaco
Pastorius(B)までもが参加しているわけですから、どんな音楽にも柔軟かつ創造的なプレイで応えているのは当たり前の事。エレクトリックにアコースティックにと縦横無尽に弾きまくるDiMeolaのギターもその協力なリズム隊に触発されてか実にスリリングでエキサイティングを全編で繰り広げています。中でも特に印象的なのがChick
Corea(P)との息をのむアコースティック・デュオ。アルバムのラストを飾るにふさわしい素晴らしい熱演といっていいと思いますね。似たようなシチュエーションはStanley
Clarkeの「Journey To Love」でCorea/Clarke、そしてJohn McLaughlinによる感動的なアコースティック・トリオ演奏が思い起こされますが、それと比べても決してヒケを取らない名演といって過言ではないでしょう。曲によっては1976年、30年近い時の流れを感じざるを得ないような古臭さもありますが、1970年代前半の熱い創造性を保持していた音楽からよりソフトでメロウな音楽が頽唐し始めてきた1976年という時期の新人のソロ・デビュー作としては破格のクオリティを持つアルバムといえるでしょう。天才Jaco
Pastoriusの参加もありますし。傑作の誉れ高い2nd「Elegant Gypsy」ともども不朽の名作といえる大傑作アルバムだと思います。
1.ペーカッションで参加しているMingo Lewisの作品。1970年代前半のプログレッシブ・ロックの影響を強く感じるナンバーですが、全編にわたってMingo Lewisのパーカッションの音が大きめのバランスでフィーチュアされているので否が応でもラテン感覚が強調されています。ただ、他の曲にも言えることですが、このパーカションの音がダイナミクスの変化に乏しく、ややうるさく邪魔になる部分も感じられるのが残念ですね。Stuffとは一味違うエナルギッシュなSteve Gaddのドラミングも一聴の価値ありですね。Anthony Jacksonのベースも、当時すでにしっかりと個性を確立していたことがうかがえます。そしてDiMeolaのギター・プレイですが、テクニシャンぶりはもちろんの事ですが、しっかりとSantanaに通じるようなラテン感覚の泣きのフレーズもふんだんに盛り込まれていて懐の深さ、広さも十分に感じさせてくれます。
2.DiMeolaがChick Coreaに捧げたオリジナル・ナンバー。スパニッシュ風であったりラテン感覚を十分に盛り込み、Corea独特の哀愁を帯びた美しいメロディ・センスに対するDiMeolaの傾倒ぶりをうかがうことが出来るナンバーになっています。仕掛けや決めも、Chickが書きそうなテクニカルでメカニカルな部分があったりして思わずニヤリとしてしまいますね。ここではLenny White(Ds)Anthony Jackson(B)のリズム・コンビですが、これがまた意外といけるんですねえ。Gaddとは一味違う音の存在感を感じさせるWhiteのドラミングはちょっとBilly Vobhamをシンプルにしたような感じとでもいったらいいのでしょうか?凄みのきいた切れ味鋭いドラミングはさすがといったところですね。そしてここでStanley ClarkeではなくAnthonyをベーシストとして起用しているのがズバリ当たっていますね。そしてここでのDiMeolaのギターがまた凄いです!見事に吹っ切れた感じのエネルギッシュなソロ・プレイは超ど迫力で聞き手を納得させてくれます。全体に1に比べるとバンドのダイナミクスの幅が広く引き締まったサウンドといった印象を受けますね。ただ1同様パーカッションの音がちょいうるさい感じですね。
3.J.S.Bachのクラシック曲にDiMeolaがアコースティック・ギター・ソロで挑んでいます。私は原曲を知らないので忠実に演奏しているかどうかはわかりませんし、DiMeolaがどういう意図で、またどういう料理の仕方をしているのかは解りませんが、1,2,とヒート・アップした感覚を程よくクール・ダウンする効果はなかなか大きいように思います。やっぱりこの人メチャクチャ巧いんだろうな、というのは門外漢の私でも十分に感じ取れます。
4.Dimeolaのオリジナル作品です。ドラムレスで静かにDiMeolaの哀愁漂うギターを堪能できるナンバーですね。ボーカルをフィーチュアしたスペイシーな曲作りの感覚はやはりプログレッシブ・ロック、Corea&RTFの影響を色濃く感じずにはいられません。それにしてもバランスがさほど大きいわけではないのにStanley Clarkeのベースってすぐにわかっちゃいますね(笑)。決して趣味のいいトーンとは思わないですけど、やはりその個性の強さは絶大なものがありますね。
5.3部構成からなるDiMeolaのオリジナルの組曲です。テクニカルでメカニカルな曲調のa、静かでスピリチュアルな空気を感じさせるbあたりまではとてもプログレ感覚を強く感じさせるナンバーとなっています。ところがcは面白くて、なかなかハードなロック的な部分とファンキーでやや跳ね加減のリズムを感じさせる部分から成っています。やはりこのファンク・グルーブはJacoのベースならではのものでしょうね!後にイージーなポップ・ファンク路線にいってしまうAlphonse Mouzonですが、やはりこの当時からこういう跳ねるリズムはお手の物といった感じですね。RockっぽいパートではあまりJacoのベースは目立ってはいなにのですが、ファンク・ビートになるとあのJaco独特のフレーズによって生み出される協力なグルーブがぐっと前に出てくるんですよねえ。まだWRに加入したかしないかの頃なのに、やっぱり凄い存在感・・・・凄すぎます!もちろん主役のDiMeolaはソロも含めてかなりパワフルな演奏を展開しています。メカニカルなテクニックだけでなく叙情的なプレイも十分に聴かせてくれます。ファンキーなカッティングもストレートに出すのでなく、やはりDiMeola流ではありますが、異なるシチュエーションで様々なテクニックや感覚を惜しみなく聴かせてくれています。Barry Milesのエレピとの掛け合いあり、ミュートしたようなお得意のリズミカルな双方からパワフルなRockセンスを感じさせるプレイ、エフェクトを効果的に使ってトーンにもバリエーションを持たせるなど、アルバム中いちばんの大作を全く飽きさせずに聞かせてしまうのは本当に見事ですね。
6.Chick Coreaのペンによるアコースティック・デュオによるナンバーです。静の部分と動の部分が入れ替わり立ち替わり訪れるなかなかスリリングな演奏となっています。このとてつもないテクニック/センスを兼ね備えた二人の織りなす音楽は美しく、そして激しく聞き手の魂へと訴えかけてきます。いったい何処までがスコアになっている部分なのか、何処からがインプロビゼーションの部分なのか、その境目が見えにくい程にメロディアスでリズミカルな二人のプレイが阿吽の呼吸というか、信じられない程の一体感を持っているのです。RTFで日頃共演していると云ってもこれほどまでに調和のとれた演奏が可能なものなのでしょうか?もちろん二人とも持ち前の超絶テクニックをふんだんに盛り込みながらの演奏なわけですから、もう聞いている間に何度も鳥肌が立ってしまいます。Coreaのマリンバの音だけは恐らく後からオーバーダブしたものだとは思いますが、それ以外は二人が互いの音、表情、視線にその全神経を研ぎ澄ましてのプレイなのでしょうから、本当に彼等の才能の底知れない凄さ、そして果て限りない可能性を感じずにはいられません。この圧倒的なデュオ演奏、まさに土下座級です!点目になって平蜘蛛状態になること請け合いです(爆)。
Al Bimeolaというギタリストは、そのあまりのテクニシャンぶり故に、好き嫌いの分かれるギタリストかもしれません。正直、私も3rdアルバム以降はその辺がやや鼻につくようになってあまり聴かなくなってしまいましたが、John McLauhjlinとのアコースティックな活動からも、その並々ならぬ高い音楽性を聴くことができますし、決してその存在を忘れることは出来ません。