出産の時の辛さとか痛みとかを言うと、今妊娠中の人は恐怖心が出るからあまり言いたくはないけど、
聞きたいっていう人は読んでいってください。
帝王切開手術って家族が病院へ到着するまで待ってないといけないのね。 うちの場合、実家へ里帰りをしていて母は朝仕事へ行っていて居なかったし、父はたぶん喫茶店とかに行ってて留守だった。 夜中の3時に破水して陣痛がついてきたから8時頃に電話したけど、留守で10時まで手術を待った。 もう陣痛もピークだった。 でも後から思えば、陣痛って思ったほど痛くなかった。友達に「すっごい痛かったよ!」とすっごい顔で言われた時には ビビってたけど双子で特にお腹も大きくなってるからいつも生理のような痛みがあったし、 それで慣れちゃったのかもしれない。 そりゃー痛かったのは痛かったけど、吸って〜吐いて〜と呼吸法で逃げれる痛さだった。 だから「なんかお尻を押されるような気がします」と看護婦さんに言った時も、「え、ほんとに?」と言われただけで、 後はほったらかし状態だった。 だ〜から臍帯(へその緒)が出ちゃったのよ〜。 臍帯が出てから何分間の間に赤ちゃんを取り出さないと、途中でつかえて酸素が止まるから危ないらしい。 手術室の扉に入ってから給食の配膳台のような場所に私を乗っける時、初めて臍帯が出ているのに気が付かれて、 みんな慌ててるのがわかった。 『えっ、大丈夫なの?』と不安になった。 それからがすごかった。だぁ〜〜っとものすごい勢いで運ばれ、なんだか遊園地のアトラクションのようだった。 それに先生や看護婦さんの動きの速いこと。 先生が「臍帯が出てるのを発見してから台に乗せるまでが1分、ここまで8分・・」と言い、 一斉に配置に付くように散らばった。 もう一回手術台へ乗らなければいけないが、これがなかなか乗れない。 看護婦さんが「がんばって乗って!」と言うが体が動かない。 乗ったら今度は、下半身麻酔のため腰椎に麻酔を打つのに「体をおもいっきり丸めて!」と言われ、 うぅ〜〜とおもいっきり曲げられた。 が、「もっと丸めて!もっと曲げれない?」と言われ、これ以上ムリだぁーっていうぐらい、うぅ〜〜っと曲げた。 手術前に看護婦さんに「麻酔って痛いですか?」と聞いたら「結構痛いよ」と言っていたが、私は全く痛くなかった。 ただ、ひょえっっとなるぐらいくすぐったかった。 後で看護婦さんに言ったら「うそぉ〜。あれで気を失う人もいるんだよ」って言ってた。でも全く痛くなかった。 丁度刺しどころが良かったのかも。 それよりも、麻酔を打った後に臍帯(へその緒)を膣内に押し込まれたのがめちゃめちゃ痛くて 「いぃーたぁーいぃっっ!!」と叫んだ。 通常分娩は陣痛よりも赤ちゃんが出てくる時が痛いんだね、きっと。 それから、よく見えなかったがヒザ下から足先までを綿のようなやわらかいもので包まれぐるぐる巻きにされ固定された。 足だけミイラのようだ。 先生:「ここは痛いですか」 私:「はい、痛いです」 先生:「ここは?」 私:「痛いです」 先生:「ガマンして」 私:「えぇ〜〜」 と同時に切られた。 麻酔が効いてきたようだ。 先生:「まだ痛い?」 私:「もう痛くないです」 しばらくして「痛いです」と言ったら「今引っ張ってるから、これはしょうがない」と言われガマンした。 胃のあたりをドンドンと押され、私は思わず「おえ〜」と言ったら和奏(わかな)が生まれた。 「ほにゃー」とかわいい産声が聞けた。 先生が「ほら1人生まれたよ」と私に見せてくれたが、胸がいっぱいで声が出せずウンウンとうなずいた。 でもチラっと『頭デッカイなー鬼太郎のオヤジみたいだな〜』と思っていた。 「じゃあ、お母さんにはもう眠ってもらいましょう」と言われ、点滴をしている腕からプシューっと麻酔らしきものを 入れられめちゃめちゃ痛くて「痛いぃー痛いぃー!!」と叫んだので 先生:「どこが痛いの?」 私:「腕がぁ〜うでがぁ〜〜〜」 っと言って眠ってしまった。 気が付いたら私は大泣きしていた。「もう1人の子の産声が聞こえなかった〜」と泣いていることもわかったし、 「大丈夫だよ」という母の声もわかった。 でも目が開かなかった。 出勤途中に電話を受けてこっちに向かっていたパパがちょうど到着して「なんで泣いてるの??」と言っていた。 しばらく寝て、はっきり目が覚めてからやっと「後の子は?」と聞けた。 「救急車がすでに待ってて保育器に入れられて○○病院に運ばれたよ。元気だったよ。 これから尚ちゃん(パパ)と一緒に行ってくるから」 と母に言われ安心した。 『だけど、どこへ行くんだ?』と、まだ頭がはっきりしなくて、とぼけたことを思っていた。
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