双子について・・・1卵性と2卵性 双子には、“1卵性双胎”と“2卵性双胎”があります。 1個の卵子と1個の精子が結合した1個の受精卵が偶然2つに分かれ、別々の赤ちゃんに育っていくのが “1卵性”で、もとは同じ受精卵ですから、男の子同士、女の子同士の組み合わせになります。 排卵時にたまたま2個の卵子が排卵され(多排卵)、それぞれに精子が結合し2個の独立した受精卵として 同時に育つのが“2卵性”で、もともと別個の受精卵ですから男の子と女の子の組み合わせ (2卵性双胎の半数を占めます)もあり、男の子同士、女の子同士もあります。 『膜性診断』では赤ちゃんが入っている袋(絨毛膜【ジュウモウマク】)が1枚なら“1卵性”です。 しかし絨毛膜【ジュウモウマク】が2枚の場合は困難です。 それは“1卵性”の場合でも、受精した後に2日目までに受精卵が2個に分かれると『2絨毛膜:2羊膜』に なるからです。 また、胎盤が1つの場合は“1卵性”、胎盤が2つの場合は“2卵性”と考えられます。 ただ、妊娠中期以降になってくると胎児が大きくなるので、2人が入っている袋が見えなくなり胎盤もくっついた 状態になるので、どちらなのか判別が難しくなってきます。 生まれた赤ちゃんから判断するのは『卵性診断』といいます。 性が違っていればもちろん“2卵性”ですが、同性の場合は決めるのは難しく、 お誕生頃(1歳前後)の2人の様子が「うりふたつ」か、「兄弟程度」で似ていたかなどを比べることによって、 ある程度の診断(90%以上)がされる「質問票」も開発されています。 もしどうしても“1卵性”か“2卵性”か知りたいというならば、血液検査(ABO型・Rh型・MN型・S型) などが行われます。 そこで一致しない血液型が出れば“2卵性”の診断がされます。 全部一致した場合は“1卵性”の確立が高いのですが、最後に決定づけるのは、遺伝子診断、DNA診断です。 和奏と響紀は、『1絨毛膜:2羊膜』(=1つの袋に胎児がそれぞれの羊膜に包まれている状態)でした。 ですから、『1絨毛膜:1羊膜』(=1つの袋に胎児が1つの羊膜に包まれている状態)よりも 2人が子宮の中でぶつかることなく比較的安全に育つことが出来ます。 しかし“1卵性双胎”はどちらの場合も気を付けなければいけません。 血液を送り込まれた方は多血症で真っ赤になり全身がムクみ、血液を送り込んだ方は貧血や胎児発育遅延になり 大きさにも差が出る可能性が高いです。これを“双胎間輸血症候群”といいます。 特に『1絨毛膜:1羊膜』の方は、妊婦健診を頻繁に行ったりして経過を常に見るようにしなければなりません。 “2卵性双胎”は別々の袋でそれぞれが成長できるので、胎児も大きくなり1卵性に比べると安全に育ちます。 “1卵性双胎”は全くの偶然でなぜ分割するのか未だにわかっていません。 “2卵性双胎”は不妊治療のため排卵誘発剤や体外受精により近年増えています。 また何度も出産を経験された場合も多排卵になり“2卵性双胎”になる確率が高くなります。 どこかのTV番組で『いも』を多く食べると双子になると聞きましたが、 私は特別たくさん食べていませんでしたので根拠は無いと思います。 双子は遺伝などと言われています。 確かに私の母方の伯母が双子ですが、昔だったからなのかもう1人は赤ちゃんの頃に亡くなっていました。 妊娠してはじめて伯母が双子だと聞かされました。 妊娠中に、ある看護婦さんのお父さんの話を聞きました。 その看護婦さんのお父さんは双子で、昔は1人をどこかの家の玄関先へ置いてまた拾いに行くという 慣習があったようです。 どうも双子というのは良い印象はなかったようです。どうしてでしょうね。
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