野生のラッコ達
ジャイアントケルプに囲まれたラッコ達
- 野生のラッコが見られ、またラッコの保護にも力を注いでいるところとしてアメリカのモントレーがあげられます。
- アメリカ西海岸、サンフランシスコの南約100kmに位置するモントレー湾は、アラスカから流れてくるカリフォルニア海流のために水温が年間を通して10度前後ととても冷たくなっている。
- モントレーは古くから漁港として栄えていたが、時代の流れから波止場はギフトショップが並ぶフィッシャーマンズワーフに代わり、現在は観光地として成り立っている。
- 湾内では週末になるとヨット、カヌー、ダイビングをする人でにぎわうが、ジャイアントケルプという海藻がよく茂るところがありラッコやアシカなどの自然な姿が見られるポイントとしても有名です。
- だが、モントレーの海は透明度が悪い。またラッコは鼻が非常に鋭く天敵のサメなどにいつも注意しているため、スノーケリングで近づくのも難しいといわれている。
- そして、人間との生活圏と近いため、イカ釣り漁の漁船のライトにラッコがあわてふためくといったトラブルもしばしば起こってしまうといいます。
- ここのカリフォルニアラッコという種類は約2000頭しか残っていないといわれており、タンカーの石油流出事故などから守るためにも移住させる計画が1987年に持ち上がったそうです。しかし、約200頭ものラッコを南西500km離れたサンニコラス島に移した後、ほとんどのラッコが島を離れ半数以上が行方不明となってしまったということです。
- そこの地元の人たちの間では依然としてラッコの保護をもっと厳しくするようにとの声が上がっているということです。
- 最後に、先日アメリカのモントレー在住日本人の鈴木さんからEメールをいただきました。その方はスノーケリングでラッコを数10メートルという間近から見ることができたそうです。やはり間近で見るラッコはとてもかわいいそうでうらやましいかぎりです。その他にも海辺のレストランではアザラシも見られるそうで、個人的に余裕があればいつかは行ってみたい衝動にかられています。
吉川美代子「ラッコのいる海」(立風書房)より引用
ラッコメニューへ戻る