ラッコの毛づくろい(グルーミング)
(撮影:サンシャイン国際水族館)
- 体の特徴でも言いましたが、ラッコは毛皮をとても大切にしなくてはいけません。そのため、食事と睡眠の他はずっと毛づくろいに時間をかけています。
- グルーミングの仕方としては、猫のように出し入れのきくツメのある手(前足)を使って、非常に柔らかい体を生かして全体に口や鼻から空気を送り込みながら行います。
ラッコは鎖骨がない。この体の柔らかさで全体の毛づくろいを行います。
(撮影:サンシャイン国際水族館)
- 顔の毛づくろいは、空気を送り込むことができないために手(前足)でもみ込むようにして行います。
あくびしてんだか、毛つくろってんだか。
- ラッコの皮膚はとてもたるんで余っています。そのため、背中の方の毛づくろいをするのにお腹まで背中の皮膚を引っ張ってきて行うことができます。
- えさを食べる時がまた大変です。体に油が付くのを防ぐためグルグルと回ったり、全体をブルっとふるわせたりして水分や油を飛ばします。そして前足の爪で脇や腹を激しく掻き、最後は皮膚から出る油までも絞り込むようにします。
- グルーミングの時は主に手(前足)を使いますが、休んでいるときはその手(前足)を海の冷たさから守るために海から出してバンザイをしたような格好になります。手の平には毛がないからです。そのために寝るときには目隠しをして、手を寒さから防ぐものも見られます。
吉川美代子「ラッコのいる海」(立風書房)より引用
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