もっと詳しく知りたい方は、 "麻酔百貨"をお訪ねください。
リンクのコーナーでも紹介させていただいています!

手術を受けるにあたり色々な不安があると思いますが、 その1つは麻酔についてではないですか?
ここでは入院中に病院でいただいた「麻酔を受けられる方へ」という小冊子をもとに、 麻酔について
少しだけ書いてみることにします。

実際には、同じ麻酔を使っても他の人とは異なる反応を示す方もいらっしゃるそうです。安心して
手術を受けるためには、麻酔科医の指示に従ってください。



麻酔の種類

全身麻酔(ぜんしんますい)
全身のどこに痛み、刺激を与えても感じなくなる麻酔です。もちろん意識もありません。

麻酔開始前に口元にマスクを沿えて酸素を吸います。 麻酔科医の指示に従い息を吸ったりはいたりします。 その間に点滴から麻酔薬を流すので、いつの間にか眠ってしまいます。

麻酔が始まったら、口から喉の奥(喉頭)に、細くて柔らかい 指の太さくらいの管を入れます。 これは手術中安全に呼吸するために必要なものです。
この管は眠っている間に入れるため、苦痛はありません。ただし、弱い歯やグラグラしている
歯は管を入れる時に欠けたり、抜けたりすることがあります。 心配な場合は、事前に医師に伝えておくと良いでしょう。

手術が終わると同時に麻酔薬の投与を中止します。意識が戻るまでの時間は、 体の状態や手術の種類によって異なります。

のどの奥に入れられた管は、麻酔から覚める頃に抜かれます。 ただし、喉は敏感な場所なので術後数日間、違和感があったり、 声が出にくかったりすることがあります。


脊椎麻酔(せきついますい)
局所麻酔の一種で、下半身の手術に良く使われます。

横になったままで背中を麻酔科医の方へ向け、腰のところに小さな麻酔の注射を打ちます。 麻酔の注射の前に痛み止の注射をします。また、使用する注射針はとても細いものです。

麻酔は4〜6時間効き、この間下半身はしびれています。 手術中に点滴から別の麻酔薬を注射して眠ることもあります(全身麻酔併用)。
下半身の感覚は数時間後からゆっくり戻ります。

脊椎麻酔を受けた人の中には、稀に術後に頭痛を伴うことがあります。 この頭痛は日がたつにつれて自然に治りますが、症状がひどい場合は麻酔科医に相談しましょう。


硬膜外麻酔(こうまくがいますい)
局所麻酔の一種で、上腹部や下半身の手術に良く使われます。

背中に刺した特殊な針を使って、細いカテーテル(管)を脊髄の近くに入れます。 手術台の上で横になり、背中を麻酔科医の方に向けて丸くなります。 カテーテルを入れるのに使った針はすぐ抜きますが、カテーテルは必要がなくなるまで 背中につけておきます。このカテーテルを通して痛み止めの薬を注入します。

手術中は点滴から睡眠薬を入れたり、全身麻酔を併用したりすることにより、 眠ったままでいることができます。

術後もカテーテルから痛み止めを注入することによって、数日間に渡り痛みを軽減することができます。 必要がなくなったカテーテルは簡単に、痛みを伴わず抜くことができます。



絶  食

麻酔の前には食事制限があります。
これは、胃の中に食物が入ったまま麻酔がかかると、食物が食道を逆流して肺の中に入って
生命にかかわる肺炎のような合併症を引き起こす危険があるからです。

絶食は、通常手術の前日の夜ですが、年齢や病状に応じて絶食の時間が長く、 あるいは短くなることがあります。はっきりしない場合は医師に確認した方が 良いでしょう。
水分も手術前日から禁止することもあります。


麻酔前の診察

手術の前日などに、麻酔科より、麻酔に関する説明が行われます。
心配に思う事はないか、今までにかかった病気や家族の病気について、 特に麻酔や手術によって具合が悪くなったことはないか、家族に同様の方がいないか等々・・・ 詳しく麻酔科医に伝えておきましょう




私の麻酔は・・・

全身麻酔と硬膜外麻酔の併用でした。

手術開始予定の1時間半前、病室で、"眠くなる薬"を3錠のみました (眠剤2錠、胃液を抑える薬1錠)。 指示通りベットで横になっていると・・・その後の記憶がほとんどありません。

更に病室で点滴をされ、手術室へは病室のベットのまま運ばれたらしい?のですが、 記憶は途切れ途切れで・・・本当に"眠くなる薬"が良く効いちゃったみたい(^^)v
OP前の手術室では、「硬膜外麻酔前の痛み止め注射の消毒が冷たかった。」 こんな記憶が微かに・・・ウゥゥ情けない〜〜〜!

実は前日、麻酔科の指導で背中を丸める練習までしたんです。 体を丸くしたほうが背骨に隙間があいて、硬膜外麻酔の針が入りやすいそうです。 「ネコみたいに丸くなってくださーい」
って言われて・・・必要なかったみたい、全く記憶がありません、でもよかったぁ!


麻酔って凄い!

遠〜い、遠〜いところで誰かが私を呼んでいる気がする・・・誰?何?と耳を澄まして聞くと、
その声は、「○○さん、わかりますかぁ?手術終わりましたよ。」と。

ボーっとした頭で「あれ、もー終わったの?生きてるんだぁ・・・」。気付けは着替えの真最中!
手術着から寝巻(病院からの指示で用意した和式の寝巻=浴衣風)に着替えさせられて
いるところのようだ。手術室も手術着も全く記憶がない。 TVドラマで見るような手術室だったのだろうか・・・・ ちょっと残念な気もするが、ビビリ虫の私としては、知らなくて幸せなんだろうと納得する。

麻酔ってのは本当に凄い!あんなにお腹切ったのに痛くない、ちゃぁんと生きてます。


麻酔の影響!

ある程度意識が戻るまでは回復室、その後病室に戻った模様。午前9時のOPで、病室に戻ったのは お昼前という話だった。その後もしばらくは意識モウロウ〜で(自分ではしっかりしていたつもり!) 結局、夕方近くまで半分夢の中だったようだ。

手術当日は麻酔の副作用(頭痛、吐き気等)もなかった。微熱はあったが、 これは麻酔の影響ではなく、お腹を切ったことによるものらしかった。 翌日(術後1日目)も同じような状態だった。
そして術後2日目・・・今更のように喉の調子が悪い。 これが麻酔の副作用か・・・呼吸補助の管の影響と思われる・・・喉がイガイガして咳が止まらない! 普段ならこの程度は大したことではないのだが、 なんといっても切りたてホヤホヤのお腹には刺激が強過ぎたぁ。 術後の痛みよりなにより、この痛みが入院中でナンバー1だった。 人によっては声が出難くなったり、頭痛・吐き気といった症状が出る場合もあるという。
その後の私は、目立った副作用もなく順調に回復した。

硬膜外麻酔は術後3日目の朝に外して頂いた(痛くなかったよ)。