菖蒲谷池(しょうぶだにいけ)~農業用貯め池 

              
 (その2)北嵯峨への水路




  ・・・・・・水路は北嵯峨のどこへ通じているのか?・・・・・・

 昨年9月、菖蒲谷池の出口を確かめに行ったのであるが、池の一番南に嵯峨野へ

水を導く取水口を見つけたのであった。
左の写真の護岸中央、2017/9/25




 取水口からはトンネルになっており、北嵯峨の小さな谷に角倉隧道(すみのくらずいどう)

の出口があるという。(左下地図)


 さて、どのようなルートで確かめに行けばよいか。この池の南側に山があるので、山の

高い所から池も水路も見えればおもしろいんじゃないかと考え、まず山に登り
、高い所

から下って来つつ途中で水路出口を探せばよいと考えた。(右下地図 
予想ルート


 というように今回の第2次探検隊?となった訳であります。(2018/3/27)



 しかーし、実際のルートは右上地図紫線のようになって、理想どおりにいかなかった。

何カ所か迷ったのでもっとウロウロしたようだ。実際「
足が棒」状態になってしまった。


              

まず、嵯峨天皇陵登りだ~~

 入り口の石柱には「嵯峨天皇嵯峨山上稜参拝道」とあった。



 参拝道はきれいに整備されており、登るのに困難があるはずがない。

しかーし、ご覧のように結構きつそうな坂が12折れ続いていたので、例によって「ヒザ

ガー」「腰ガー」と呪文を唱えつつゆっくりゆっくり、だましだまし、小休止多数で何とか

頂上に到着したのであった。時間はたった100m登るのに45分もかかったのであった。


     (計算)何m登ったか計算してみた。~地図から標高を読み取り

        頂上:185m ー 登り口:85m = 100m ・・・・・約100m

 嵐山方面                          広沢池(ひろさわのいけ)↓ 



大覚寺 大沢池(おおさわのいけ)↓      ?の花↓


        

頂上に着いた、後は平坦だ




小休止の後、左側に回り陵の真裏に回ると、小さな池があった。



 実はここでケチのつき始め第1号だったのだった。この付近から北東へ進路を取

るべきところを、真北に取ってしまったのだった。結果、30分以上のロスタイムを計上。

当然、貧弱なスタミナも大幅にロスしたのだった。



 迷い道(北方向) 疑心暗鬼の30分↓   正しそうな道(北東方向) ロープあり↓




 例によって豪華昼食3点セットでしばし休憩。(左下)
 →さあ動かねば。ロープがしっかり張られてるので安心。(右下)




 いよいよ峠のようだ。休憩用の丸太のベンチもある。右の境界杭?には「古都保存」と
書いてある。道沿いに何本もあるので「高雄・愛宕」と「嵯峨嵐山」の境界と想像している。



       


峠から山下り

 この峠は、ハイキング用の地図には「京見峠」と書いてあって、北嵯峨付近のルート

の重要点になっている。あたりには京見峠の表示も何にもないが、90%の自信あり。

 しかーし、ここからの進路が間違ってたのかもしれない。南に行く道を間違ってたので

す。もう少し慎重に方角など考えたらよかったのです。(山登りに必須の
コンパス

持ってなかったのであります。)


 お分かりでしょうか?この下り坂は斜面を斜めに下る道だったのです。(左下)
本当なら峠道をまっすぐ南方向へ下るべきところを、斜面に沿って
南西方向へ
下ってしまった
のです。(右下)



 実はこの時は足が棒になってブレーキの効きが非常に悪い状態だったのですよ。

そんなにきつくない坂なのにブレーキが利かない、足の突っ張りが利かない状態で

ありました。

 先ほど書いたように、道を間違えていたので御陵の入り口付近に出てしまった。

   な~んと元の御陵の参道だ

水路の出口なんてとんでもない。もう、戻って再チャレンジする気力もない。




       

水路遡(さかのぼり)ルート・・・直指庵(じきしあん)ルート

 ということで仕方なく、水路の出口へは南からすなわち下流から逆追跡することに

決定したのだった。


 北嵯峨のいちばん北の通りに直指庵への案内看板がある。少し北へ行くと水路の
姿が見えるところがあるが、水路は複雑に組み合わさってよく分からない。(右下)




 直指庵の前に出た(左下)。
直指庵のホームページには、1646年に「草庵を結んだ
のが始まり」と書いてあります。
その直指庵の東側に水路がある。(右下)



 水路の東側に続いていた道をしばらく行くとフェンスにさえぎられた所に出る(左下)。
フェンスの近くには
「菖蒲谷池方面」の看板(右下)があるので、この指示通り小さな
橋を渡って水路の西側を進めばよい。
 この通り行けば
目標の水路の出口=角倉隧道の出口に行けることになる。

 なお、上の写真の看板には「私有地につき・・・・入山禁止」の文字がある。


 水路の流量がよく分かる。(左下)



 坂がきつくなり始める(左下)。さらにきつくなる(右下)。



 砂防ダムのようだ。木のすき間に見える灰色がダムのコンクリートだ(左下)。
 水が貯まっており、緑色の水面が見えている(右下)。




 こういう登り(左下)がいくらでも続く。目標の水路トンネルの出口はまだだが、
道が川から離れてきているし、そろそろ足も限界なので引き返すことに
決断??した。
 しかーし、下りもきつそう(右下)。実際、足が完全に棒でブレーキがほぼ利かない。




 東から来る別の水路、南に下る水路。水路が縦横にあってつながりがよく分から
なくなって来た。・・・・・・・
わけわかめ状態




 下流の方にある水路。水量が大きくなってきている。



 下流の方は南方向とか東方向に流れていると思うが、複雑でよく分からんので、

水路の追跡ここで終了することにする。


    

まとめ 

結局、今回の菖蒲谷池シリーズで確認できたのは次の通りであった。


①菖蒲谷池の水の出口は南北2カ所あった。

②菖蒲谷池は土手で南北に分断されていた。ただし、角倉隧道につながる南の池の

 方がかなり面積が小さい。

③北方向は清滝川に合流するようだ。途中で厳しい地形のため前進断念で未確認。

④南方向は角倉隧道を通って北嵯峨に到達するのであるが、
隧道の出口は未確認。

 結局、砂防ダムから、下流の直指庵付近まで確認できた。

⑤④の水路の水量はごくわずかだった。周りの別の水路の方が流量多かった。


以上であります。