2006年4月例会

4月24 「島本町は元気です」TVディレクター出身の異色町長の挑戦
■大阪府三島郡島本町は、大阪府の北東部、京都府との境に位置し、天王山と水無瀬川が織りなす自然豊かな街である。 今回の例会講師は、ナントその島本町の川口町長である。
 ネット検索してみると川口町長の個人HPがあった。例会ではお聞きできなかった町長のユニークで多彩な経歴を知らされた。
 島本町に生まれ、町立小学校、町立中学校育ちの島本住民である。同志社大学卒業後、東通企画に入社、ディレクター、プロデューサーとして活躍。毎日放送の「アドリブランド」や朝日放送の「歴史街道」などの作品は、川口氏の演出・製作によるものだ。47歳の時、町議会議員に初挑戦しトップ当選し、全国で初の?テレビディレクターの町議会議員となる。昨年4月に現職の町長を破り、町長に就任。
 一方で日本ボーイスカウト島本第1団(相談役)、NPO法人・国際協力ネットワーク関西(顧問)、財団法人・日本自然保護協会、財団法人・日本野鳥の会等の組織に所属し、その活動領域は幅広い。更に行政書士の資格もお持ちでその多彩な活動振りに驚かされる。
■今回の紹介者はNPO法人・国際協力ネットワーク関西の活動を通じて交流のある竹内幹事である。因みにNPO法人・国際協力ネットワーク関西はさくら会でもお馴染みの「セサールのチャリティーコンサート」や「ペルーに学校を建てるボランティア」を行っている。竹内さんの講師紹介の後、川口町長のスピーチが始まった。
冒頭の話題は、島本町のプロフィール紹介である。天王山や水無瀬川に代表される豊かな自然、国の指定文化財である水無瀬神宮とその境内にある「名水百選」に選ばれた「離宮の水」、豊かな地下水が誘致したサントリー等の工場等々。生粋の島本町民である町長の郷土を語る言葉に熱がこもる。
 昨年4月の町長選に話題が転じた。2期目を迎え、自公民の公認、連合大阪の支援を受けた現職町長への二期目の町議会議員・川口氏の挑戦である。圧倒的な現職有利の選挙戦の結果は、わずか411票差の川口氏の勝利だった。「二人の息子たちが選挙戦を通じて同志として仲間として支援をしてくれた。これだけでも負けてもいいという思いに駆られた。」という氏の述懐は、厳しい選挙戦の中でいかに家族の絆が欠かせないかを窺わせた印象的なコメントだった。

 「行政がいかに住民に近づくか」。氏の町政に対する基本姿勢は一貫してこの点にあるようだ。「顔の見える近さ、声の聞こえる近さで行政を行う」「行政を住民に近づける行動する役場」「できることとできないことをはっきり知らせる」「住民と情報を共有する」「行政用語はやめよう」等々。いかにもマスコミ出身の町長らしい、分かりやすくて本質をついた説得力のあるキャッチフレーズが次々と繰り出される。「敵陣地に落下傘ひとつで降り立った、旧来の秩序からはみ出た異分子町長(町長の弁)」が、頼りにできるのは住民そのものだったと思われる。反対陣営から「テレビ屋さんのパフォーマンス」と揶揄されようと、孤立無援の町長の住民自治の基本姿勢を堅持するスタンスは微塵も揺るがない。それどころか町長による住民への直接説明と対話の場「ことしの予算」「きょねんの決算」の革新的な試みが始まった。
 スピーチ終了後、参加者からの質問が相次いだ。ぶしつけな質問もあったと思われるが、どの質問にも丁寧な回答が返ってきた。情報開示と情報共有化の基本姿勢はさくら会の場でも発揮されている。
 見事な口髭を蓄えた魅力的な笑顔の中に、時折光る鋭いまなざしが、旧来の町政の枠組みを突破しようという挑戦者の厳しさを感じさせた歯ごたえのあるスピーチだった。
■今回の例会には、さくら会メンバーの京都府庁の竹内出納長の出席もあった。地方行政の先輩格にもなる竹内さんの存在は、川口町長には、多少の話し辛さもあったかもしれない。スピーチ直後の乾杯の挨拶は、竹内さんが指名され、自治体の首長としてのリーダーシップや見識にエールが贈られた。
■会食が始まり、例によってやなぎ店長の登場である。本日のお品書きのテーマは「春の味わい」である。お酒は山形の超辛口吟醸「ばくれん@」。お料理は「鰹たたきA」、「せせり塩焼きB」、「湯葉刺身C」、「赤魚生姜あんかけD」、「冷し豚しゃぶサラダE」、「お漬物盛合せF」、「若竹煮」と続く。そしていつもの「大皿仕上げ蕎麦G」で締めた後、「苺と羊羹H」のデザートで締め括り。
■今回の初参加者は、井上さん紹介の3名である。潟Aルテックの大阪営業所長の原さん、椛n研坊の金本さん、日本メンズファッション協会の課長の小川さん。原さんは佐賀出身で最近まで福岡在住だったが今回初めて大阪転勤になったとのこと。金本さん、小川さんは、さくら会のクラブ活動「お花見の会」にも参加してもらった。しばしばトルコを訪問しているというトルコ通の金本さんは他方で大の歌舞伎ファンでもあるとのこと。早速、川島さんとの歌舞伎談義に花が咲いていた。オヤジ軍団の渦中にあって一際、オシャレな装いが輝く若さ溢れる小川さんである。
■今回の参加者は、川島、井上、日高、竹内(佳)、森、生原、川村、三浦、木下(雅)、竹内(賢)、秋田、浦濱、中野、那須、岡山、家入、木下(恵)、金本、小川、原の20名の皆さんだった。

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