2006年2月例会

2月16日 一杯のコーヒーに心をこめて
■休日の朝、習慣となった早朝ウォーキングを済ませ、先日のさくら会例会報告のホームページ作成に取り掛かる。その前にいつものようにコーヒーブレイクだ。今日ばかりは美味しいコーヒーが味わえるに違いない。何しろプロに伝授してもらったばかりの「美味しいコーヒーの入れ方」が脳裏に焼きついているのだから・・・。
■さくら会2月例会は、メンバーの珈琲館鰍フ高見信好氏による会員スピーチ第2弾である。
 テーマは「一杯のコーヒーに心をこめて」。高見さんによる以下の例会案内に思いがこもっている。
 「私たち『珈琲館』は、このスローガンから始まりました。以来、一貫して品質本位、お客様最優先の経営姿勢を貫いています。時代が大きく変わり、次々とコーヒーショップが生まれては消えてゆくなか、『珈琲館』は、いつの時代も最高品質のコーヒー豆を世界に求め、それぞれのコーヒーが持つ味わいや歴史、文化の香りを提供してきました。今回は、普段何気なく飲んでいるコーヒーの歴史や効用の話し、そして家庭でもより美味しく味わっていただくためのコーヒー抽出の実演をさせていただきます。」
■スピーチが始まった。最初に高見さんから今回コーヒー抽出の実演をしてもらう珈琲館の社員・冨士川雅也さんが紹介される。冨士川さんは、イタリアで約3ヶ月間コーヒーの研修をつみ「バリスタ(コーヒー抽出者)」の称号を持っているとのこと。さしずめコーヒーのソムリエというところか。
 事前に参加者に配られたのは、29ページに渡るカラーコピーの資料だった。「コーヒーの産地と種類」、「栽培から製品まで」「世界と日本のコーヒー歴史年表」「コーヒー伝説あれこれ」「コーヒーの健康の効用」「レギュラーコーヒーのおいしい入れ方」等々のうんちくの数々が詰め込まれている。この資料に目を通すだけでいっぱしのコーヒー通になってしまう。
 資料を手にして高見さんのスピーチが始まった。まじめで誠実な人柄そのままの穏やかで丁寧なスピーチだ。以下はそのサワリである。
 ・ブルーマウンテンが高価なのは産出量が少ないから
 ・コーヒーの木の3大種は、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種
 ・コーヒーの風味の8割はロースト(焙煎の度合い)で決まる
 ・1258年頃、アラビア人のオマールによってコーヒー豆が発見された
 ・1888年、東京に初めてヨーロッパ風カフェ「可否茶館」が開店した
 ・1901年、日本人化学者「加藤サトリ」によってインスタントコーヒーが発明された
 ・現在、日本全国の喫茶店の数は約9万軒
 ・コーヒーの消費量が多い国ほど長寿国
 ・コーヒーの効用(ダイエット、ストレス退治、善玉コレステロール増加、二日酔い防止等々)
 約30分の前半の部のスピーチが終了した。会食後にコーヒー抽出の実演とバリスタが抽出した淹れたてコーヒーが待っている。
■ここでやなぎ店長が登場し、会食タイムとなる。本日のお品書きのテーマは「鹿児島料理」である。お酒は「純米吟醸・玉の光@」、「お刺身盛合わせA」、「ざる豆腐B」、「蒸しさつまいも田楽C」、「鹿児島地鶏しゃもの網焼きD」、「豚の角煮E」、「さつまあげF」、「お漬物盛合せG」そしていつもの「大皿仕上げ蕎麦」で締めた後、コーヒーに合うデザート「わらびもちJ」でお口直し。
■今回の初参加者は、木下(康)さん紹介の(株)山平代表取締役の山田さんである。商社勤務を経て現在は繊維会社の経営者である。「子供の頃から山田さんと呼ばれたことはありません。貫太です」とは覚えやすいファーストネームをウリにした自己紹介の弁。この時、山田さんの自己紹介の写真を撮るのを失念していた。(山田さんすいません。画像紹介ができませんでした)
バリスタ抽出の香り高い淹れ立てコーヒーの味わい
■デザートのわらびもちを残して料理も出尽くし、相互の懇親も一巡した9時過ぎ、本日のメインイベント「コーヒー抽出の実演」となる。
 コーヒー粉はもちろん、ドリッパー、ポット、参加者分のカップセット等の備品も事前に珈琲館から用意してもらった。これらの手配に当たっては珈琲館の高見さん、冨士川さんには大変なご苦労をお掛けしたことは想像に難くない。
■高見さんの前口上の後、いよいよバリスタ・冨士川氏の登場である。以下は冨士川さん伝授の美味しいペーパードリップの淹れ方の手順である。( )内は、筆者の感想
@、ペーパーフィルターの側面のりしろを折り、次に底面のりしろを反対方向に折り、ドリッパーにセットする。(ヘーッ、折り曲げ方にも手順があるんや)
A、コーヒーの粉をドリッパーに入れ、表面が平らになるよう軽く左右にゆする。粉の量は1人前15g(メジャースプーン1.5杯)、2人前20g、3人前25gが目安。(人数分が多くなる程、1杯当たりの粉の量は少なくするんやって!知らんかったワ)
B沸騰したお湯をポットに入れ、濡れタオルの上に置いて少しさます。ポットのお湯をドリッパーの粉全体に満遍なく注ぎ染み渡ったところで止め、蒸らすため20〜30秒待つ。(なるほど)
C、コーヒー全体が膨らんだら中心部から外に向って、外から中心部に向ってらせん状にお湯を注ぐ。その際、くれぐれもペーパーにこびりついた粉に直接お湯を注いで落とそうとしないこと。(ウソーッ。いっつもこびりつかんように注ぎ落としてるがな。こびりついたままやともったいないやん。思わず漏らした私のこの感想に身に覚えのある多くの参加者の同感の声が上った)
■かくして、バリスタ冨士川抽出の淹れ立てコーヒーが出来上がった。ウエッジウッド製の上品な純白のコーヒーカップに注がれたコーヒーが配られる。本日のコーヒー豆は、酸味と甘味がほどよくミックスされた「完熟珈琲」とのこと。どうみても上品なディナーの後の香り高い味わいに供される筈の一品である。たらふく飲み食いした宴席後のメンバー諸氏が、この味わいに耐えられたかどうかはなはだ心もとない。
 「ではどなたか実際にドリップコーヒーの抽出に挑戦してみてください」。高見さんの呼びかけに、何事にも前向きな今尚?青春まっしぐらの森さんが応じる。出来上がった「森スペシャル」の味わいは、同じコーヒー豆の同じ手順の淹れ方ながら、バリスタ版に比べなぜか酸味がきつくなっている。
■食後のコーヒーを楽しみながらの賑やかな懇親が続き、10時前に無事閉会。
 尚、今回の参加者は、川島、岸、日高、、森、池田、川村、福井、谷山、三浦、筧田、高見、冨士川、岡山、本間、木下(康)、山田の16名のみなさんだった。

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