2009年11月例会 |
11月10日 投資の基本編:アセットアロケーション(分散投資) | |||||
秋も深くなった11月例会は、恒例の場所となったOBPの月日亭で、11月10日に月日亭で開催された。講師は会員の家入桂一さんである。地元信用金庫支店長から外資系生保のアクサ生命にヘッドハンティングされ勤務され、現在同社の財務・資産コンサルティングチームで活躍中である。これまでの豊富な体験をもとに「アセットプランニング」をテーマに興味深い話を聞かせてもらった。![]() 『如何に儲けるかより、どうやってリスクをマネージメント(コントロール)するか。リスクをコントロールすればリターンもコントロールできる。 <頭の体操> A:ボーナス 100万円 但しサイコロで 1〜5⇒100万 6⇒0円 B:ボーナス 80万円 但しサイコロなし どちらを選びますか? A:罰金 100万円 但しサイコロで 1〜5⇒100万 6⇒0円 B:罰金 80万円 但しサイコロなし どちらを選びますか? 確率で考えると 100万円×5/6=83.3万円 ボーナス A 罰金 B 今回はアセット・アロケーション(分散投資)について解説。<他にはドルコスト平均法(積み立て法)等あり> 1.アセット・アロケーション (1)アセット・アロケーション まず金融資産全体のポートフォリオ作成 流動性資金・使用予定資金・安定運用資金・積極的運用資金 (2)積極的運用分の必要利回り ・安定運用部分の利回りが1%とした場合、金融資産全体で目標とする利回りを得るためには、積極運用 部分の利回りはどの程度必要か ・金融資産全体の目標利回りを得るためには、安定運用部分の割合が多いほど、積極運用部分の必要 利回りは高くなる(確実性が低下する)ことを考慮して、安定:積極バランスを検討する。 <頭の体操> 1000万円でスタート 1年目+20% 1200 1年目+5% 1050 2年目+10% 1320 2年目+5% 1103 3年目−20% 1056 3年目+5% 1158 4年目+10% 1162 4年目+5% 1216 5年目+10% 1278 5年目+5% 1276 6年目−30% 894 6年目+5% 1340 7年目−10% 805 7年目+5% 1407 8年目+20% 966 8年目+5% 1477 9年目+10% 1063 9年目+5% 1551 10年目+30% 1382 10年目+5% 1629 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 計 +50% 計 +50% 2.目標(必要)利回りの実現 (1)目標(必要)利回り実現のために必要な事。基本は長期投資。 @「時間」が最大の武器 A「複利運用」を味方に付ける 分散投資(アセット・アロケーション)が必要なのは @『複利効果』を味方にするためには「ブレ」が小さいことが条件 Aブレを小さくするために分散投資(ポートフォリオ運用)を行う B値動きの異なる金融商品を組み合わせるのが分散投資の基本 (2)分散投資の効果 国内株、国内債権、外国株、外国債券を分散して投資することで負けを少なくする。 基本は外国債券と日本株。 (3)長期投資の効果 所有期間を数年間で考える (4)投機と投資 タイミングを計った投資が常にうまくいくか? 3.メンテナンス (1)アセット・アロケーションの管理 リバランス 資産の価格変動によって配分比率が当初のものと違ってきた場合に行う。 リアロケーション 投資家の基本属性が変化したときや、金利・マーケットの見通しが変化した時に行う。 (2)リバランスを行うことでパフォーマンスを上げる (3)マーケットの急激かつ大幅な変動時とポートファリオ運用 ポートフォリオ運用といえども、スタートの時期によってはマイナスリターンを免れるこ とはできない。つまり万能ではないことを認識しておくべき。しかし「時間」を味方に付 けることができれば、最終的には「失敗」を回避し、ある程度の結果を得ることはできる と考えられる。 4.目標(必要)利回りの設定 (1)目標(必要)利回り設定のための将来のシュミレーション 将来の計画や夢を具体的な数字にして、未来予想図を作成し、金融資本全体にかかる目標 (必要)利回りを設定 』 資産運用についての話は、それぞれの会員の人生設計にとつて重要な内容であり真剣に聞き入っていた。家入さんは、元信用金庫での厳しい経営を経験される中で、部下を大切にされてきた。今はアクサ生命でお客様の資産運用などで活躍されている。その経験豊富な経歴をもとに話される内容は説得力があり、もっと時間をとって話を聞きたいと感じた会員が多かったのではないか。 |
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![]() 中でも奥野さんが定年後にぜひ実現したいという「ドイツ・ロマンチック街道を自転車で踏破する」という夢を友人二人で見事に成し遂げられた話しや、新しく参加された堀内義章さんのパプアニューギニアでのボランティアなど興味深い報告が続き、来年の例会でぜひ話をしていただこうということになった。 個性豊かな異人種交流会に相応しい報告で気が付けば午後10時前になり、例会はお開きとなった。 ■今回の参加者は、川島、井上、森、盛田、岡山、家入、野木、奥野、吉村、堀口、横山、加山、堀内の13名の皆さんだった。 |