1998.07.24
ダイジェスト

第1章 距離は死んだ
・いいことを教えよう。距離は死んだ。世界中の人が隣人になる。(いや、同じ部屋の中にいる?)
・この15年あまり、業種を問わずあらゆる企業が、製造から販売、価格設定に至るまで、事業の供給面の管理に熱中してきた。・・・生産性は驚くほど向上した。
しかし、絶え間なく成長するための機会とアイデアが枯渇してきた。・・・90年代が終わりに近づいたいま、この戦略の有効性が問われている。企業は今後、売上高を伸ばすことに全力をあげざるをえなくなるだろう。
・え、21才ですか、これは責任重大なポストですから、もう少しお若くないと・・・
・「漸進主義はイノベーションの最大の敵

・機能よりほんのちょっとよいことをするために、働く時間の全てを費やせば、まったく新しい発想で物事を考える時間がなくなってしまう。漸進主義とイノベーションは緊張関係にある。いや敵対関係にある。「少しずつよくしていこう」という発想は、「今までにないものを創る」という発想、「いままでのものを吹き飛ばそう」という発想の敵にほかならない。
・既知のものを完璧に磨きあげても富は生れず、未知のものを不完全に把握したとき富は生れる。
第2章 やるんだったら破壊!
・危険をはらんだ激動の時代に、活力を維持する最善の方法は、手綱をゆるめ、百花繚乱と百家争鳴を許すことだ。
・選択できる多様性がなければ、淘汰は進まない。なにか新しいことに挑むということは、「選択できる多様性」を広げることでもある。
・相乗効果は罠であり、幻想である。一つの事業を切り回すだけでも大変なのに、二つも三つも事業の手を広げて、楽になるわけがない。
・企業買収は株主の価値を破壊する。これは紛れもない事実だ。
・親会社の使命「誰の目にもはっきりとわかる価値を増やす。すなわち、経営を透明化し、有能な人材を引き止め、社員の士気と投資の柔軟性を高めること。
・分割を見損なっちゃいけない。切り離された会社はだいたい、捨てられた「犬」だと思われている。ところがどっこい、犬小屋から外に出すと、つまり親会社の鎖から解き放つと、腑抜けだった駄犬が精悍な猟犬に変身したりする。
・スピンオフされた会社には贅肉がなく、事業の照準がはっきりしていて、起業家精神が旺盛で、やる気満々の人材がたくさん揃っている。
・熱い起業家魂がマンモス起業からほとぼしり出てくるのを、時代は求めている。
・愛すべきもの、それは混乱だ。混乱(経済的混乱)なしに、アメリカの活力を考えることはできない。シリコンバレーは混乱のメッカだ。同時に桁外れの成功のメッカでもあるが、その成功は、数えきれないほどの失敗の副産物である。煮えたぎる釜の中をかきまわす試行錯誤がなければ、シリコンバレーからは何も生れないだろう。混乱は非効率かもしれないが、非生産的ではない。
・一般に組織というのは、大幅に変えるより、殺すほうがはるかに簡単だ。組織というのは、ある状況を想定して作られたもので・・・ある一店を超えると、新しい状況に対応できなくなる。その一点を超えると、変えるより、大殺戮をやって、一から生まれ変わるほうがはるかに簡単である。

第3章 忘れなければ、生きてはいけない
・問題は、新しい画期的な考えをどうやって頭に詰め込むかではなく、古くなった考えをどうやって頭から追い出すかだ。
・忘れる勇気をもて。その勇気がなければ、転変めまぐるしい時代に取り残される。(大きな)過ちを認める勇気を持て。普段、大口を叩いているならなおさらだ。過ちを認めることは、敗北を意味しない。このことを肝に銘じておかなければ、明日の勝利はない。
・[裏切りを許す] 人は会社から会社に飛び移り、ビールやワインを飲みながら企業秘密を交換し合う。シリコンバレーに愛社精神は根づかない。アイデアは流れてさすらう。こうしたブラウン運動が、成功の鍵の一つになっている。【微粒子が他の微粒子にすーッと引き寄せられていったかと思うと、またすーッと離れていくのがブラウン運動】
・[実績主義] 「移民と女性に門戸を開いている」とミケルスウェイトは書いているが、そんな生易しいものじゃない。もし移民が逃げ出せば、シリコンバレーは「廃業」の看板を出さなきゃいけない。一般に、事態が目まぐるしく変わるため、社内政治はやるだけ無駄だ。昇進も昇給も、すべては実績で決まる。これは小さなことではない。
[百花繚乱] シリコンバレーでは、夜逃げと散歩は変わらない。昨日そこにいた奴が、今日はもういない。その一方で、ヒューレット・パッカードやインテルがどっしり構えている。長い実績を積んできた名門企業と一夜にして成り上がる企業(その多くは一夜にして落ちぶれる)がマザリアッテイル。だからこそあの大事なブラウン運動が活発に繰り返される。
【シリコンバレー・テスト
1、失敗は許される。よいことだとさえ思われている。
2、アイデアは、誰かが(どこかの部署が)独り占めするのではなく、自由に流れている。
3、一発を狙って思いっきりバットを振り、打率が多少低くなっても気にしない。
4、時間や資金を、部署や個人の再開発投資に多く使う。
5、変化が成長の糧になっている。
6、みんな、多様性が大好き。社内政治は昇進や昇給には役に立たない。
7、みんな、自社の製品やサービスに夢中。最高のものを求めて飽くことを知らない。
8、わざわざゼロからは発明しない。新しい発想を取り入れ、さっそく試してみる。
9、部外・社外の人間と力を合わせて、新しいプロジェクト(大小を問わず)に取り組む。
10、誰もがスターになれると、みんな思っている。
・うちの会社では、ミスをしない人間はクビになる。
・目が回るほど変化が激しい今の世の中で、自慢の鼻をへし折られない人がいるとしたら、それは死んでいる人だけだ。
・成功したいなら、失敗するしかない(それしかない)。大成功したいなら、大失敗するしかない(それしかない)。ドンドン転べ。転んだら起き上がれ。起き上がったらもう一度やってみろ。起き上がったらすぐにだ!あるハイテク企業の経営者は、こう言っている。「転べ・・・前に・・・早く・・・それがうちの戦略だ」 いいことを言うぜ。気に入った!
・店の中を歩きまわって、ぎょっとして手に取るものが何もなく、いいものが見つかりそうな予感もせず、思わず衝動買いしてしまうものが何一つないまま、店を出てしまうとしたら、骨折り損のくたびれ儲け、こんな店、二度と来るものかと思います。そうなると、皆さんはみすみす獲物を逸することになります。
・私をむずむずさせるものが少しだけあった(客をひきつけるというのは、要するに客をむずむずさせることだろう。違うか?)。私はほかの店では見ない「ヘンなもの」をいくつか買った。それを私が出資している店で売ろうと考えた。なぜって?それを見たとき、むずむずしたからだ。ケッタイな代物で、思わず手が出てしまった。
・直属の部下で一番大切にしなければいけないのは,あなたに猛然とたてつく人、あなたに逆らうガッツのある人ですよ。

第4章 誰だってミケランジェロになれる
・あらゆる仕事を事業に変える。従業員を一人残らず、実業家(ビジネスパーソーン)にし、たった一人の企業内企業にする。そのためには何が必要か?想像力だ!
・どんなものでも、二度と買うまいと思う理由の70%から90%は、その商品の質や価格とは関係がない。それはサービスに対する不満に原因がある。
・本質的にリーダーの責務は、独立した事業単位の一体感を保つ”膠(にかわ)”を提供することだ。遠心力に対抗できる力はひとつしかない。それは、信頼だ。
・偉大なグループのためにリーダーがなしうる最善のことは、グループのメンバーが各自の偉大さを発見させるようにさせることだ。
第5章 ホワイトカラー革命
・理想的な一日にしようとしないなら、誰か他人に振り回される。
・成功する人というのは、「とにかくやってみる人」であり、自分に力が十分に与えられていない時でも(いや、そういう時はなおさら)、力をつかみとろうとする人である。
・「力は誰も与えてはくれない。力は奪い取るものだ。」
・どうすれば衆に抜きん出ることができるか。自分のブランドに磨きをかける、ブランドという資産の形成に全力をあげる、それしかない。
・自分のことブランドだと考えてみよう。誰だってブランドなのだ!
・パーソナルブランドが資産だと考えてみよう。その資産の形成に全力をあげよう。
・俺の名前、あたしの名前が即ブランドだ。
・大きな会社で働いていても、専門サービスを提供する、たった一人の会社を経営しているつもりで知恵をしぼる。めざすは、衆に抜きん出ることだ。
・ただひとつだけ忘れないでほしい。ナイキやリーバイスと同じように、あなたのブランドもまた、混み合った市場、競争が激しい市場で、資産価値が常にあがったり下がったりする。ブランドの値打ちが安定することは絶対にない。
・これからの時代、生活を保証してくれるのはパーソナルブランドの資産価値だけなのだ。
第6章 すべての価値はプロのサービスから
・専門サービス会社で働く人たちは、改善のため、そして革命を起こすために、日夜大変な努力をしている(プロなら当然のことだ)。しかし、どこにでもある管理部門が、どこにでもある専門サービス会社から多くのものを学んではいけないという法はない。
・プロとして専門サービスを提供することは、要するに頭を使うということだ。専門サービス会社の資産は「ハード」ではない。資産は、働く人々の専門知識や高度な技術であり、そうした力が集まると、場合によっては、数十億ドルもの収益を生み出す。
・あなたの部署を、専門サービス会社に変身させることを、真剣に考えてほしい。いますぐ!
・はるか昔から、利益に直結しない管理部門は、会社の足を引っ張る官僚的な集団だと思われてきた。あるいは間接費の金食い虫、あるいは仕事の邪魔とさえ言われてきた。しかし、もうそうではない。もうそんなことを言わせてはならない。
【自分の部署を専門サービス会社に変える】
1、あなたはもはや、ナントカ部の部長ではない。事実上、完全に独立した専門サービス会社の経営者である。
2、専門サービス会社は、生きるも死ぬも顧客次第である。なもに、サービスを提供する相手を顧客とは考えていないところが多い。
3、顧客を心から喜ばせる仕事、顧客の心に残る仕事をやってきただろうか。インパクトが長く残るような仕事をやってきただろうか。プロとして恥ずかしくない仕事をやってきただろうか
4、現在進行中のプロジェクトが一目でわかる一覧表を作成する。作成したらそれを目立つところに貼り出す。それをいつも持って歩く。この一覧表ほど大事なものはない。それが専門サービス会社に変身した証なのだ。
5、全員の中間目標を目立つところに貼り出す。(電子メールでも流す)。プロジェクトの進捗状況と結果が全員にわかるようにしておく。
6、専門サービスの要諦は、遺産を残すことにある。格言にいわく。「魚を与えれば一日食える。魚の釣り方を教えれば一生食える」。このことは専門サービスにぴったりあてはまる。
7、すべてのプロジェクト・チームに顧客を入れる。・・・知識のイテンガ専門サービス最大の遺産だとすれば、そう、相続人が必要になる。
8、部外者を引き入れる。定評ある専門サービス会社は、外部のネットワークが充実している。
9、プロジェクトが終わるごとに「タレント」を厳正に評価する。「アップ・オア・アウト」のルールで評価する。つまり、昇給や昇進で報い、さらに頑張ってもらうか、それともやめてもらうかの二つに一つである。
・あなたも私も仕事がなくなる!『先端技術を駆使するサービス会社では、消費者と電話で話しながら、手元のパソコンを使って、常に更新される膨大なデータベースを呼び出し、高度な判断を下していく事務員が、既に専門職の代わりをしている』
第7章 中間管理職は絶滅の危機
・中間管理職を廃止すれば、コストが削減され、売上が伸び、顧客の満足が高まることはわかっているんですが、問題は、私たちが中間間管理職だということです。
・必要な経営資源は保有する(つまり、社員を雇い、それを社内に待機させておく)、それが過ぎ去りし日々の論理だった。しかし、今は違う。全部自前で揃えれば、必ず競争に負ける。世界中のどこであろうと、最高の経営資源にただちにアクセスできるようにする、それが新しい論理だ。
・組織とは一体何か。有名な大企業だろうが、街角の小さな店だろうが、組織とは仕事の集合体だ。経理の仕事、星霜の仕事、請求書作成の仕事、試作品づくりの仕事・・・・の集合体である。
・あなたが何の偏見も盛っていないなら、本社ビルの5階や23階にたむろする社員よりも、はるかに凄腕のスペシャリストに周辺業務のすべてを委託することができるし、そうすべきである。大きい?小さい?つまらない固定観念は捨てたほうがいい。
・世界一と手を組む------これが提携で成功するカギ。
・私とパートナーはすべて、完全な対等な関係にある。・・・中略・・・・。与え合うものがない関係は、絶対に戦略的提携にはならない。
・互いに結果を出し合うことで、信頼は強まっていく。・・・中略・・・。私はパートナーがそういつまでも待ってはくれないことを知っているし、私のほうもそういつまでも待てる余裕はない。相手には頑張ってもらわないと困るし、私のほうも頑張らないといけない。相手に対する思いやりも必要だが、思いやりだけではビジネスの関係は続かない。結果が大切だ!
・顧客をエンパワーするとは、こういう意味だ。
■ 提供できる限りの情報を顧客に提供する。
■ 顧客が当方の中枢へいつでも簡単に気軽にアクセスできる体制を整える。
■ 当方の経営資源の使い方について、顧客に決定権を与える。
■ 製品やサービスの仕様は、ニーズに合わせて顧客に決めてもらう。
■ 顧客に選択肢を与える。
■ 製品やサービスの仕様は、ニーズに合わせて顧客に決めてもらう。
■ 当方を支配・所有している感覚を顧客にもってもらう。
・何時の便で荷物を運ぶのかを決めるのは、フェデックスでなく顧客である。顧客はフェデックスの人間にいっさい邪魔されることなく、フェデックスの情報システムに直接アクセスでき、自分の意志でいろいろな判断を下すことができる。フェデックスの意思決定はなんら関与しない。
・自分の思い通りに物事を動かしたいという欲望ほど、人間にとって強い欲望はない。堕とすれば、どれだけ早く、どれだけ多く、顧客に権限を与えるかという競争になる。
・貸しをつくればつくるほど、人とのネットワークが広がり、のちに大きな仕事に取組むとき、多くの助けを得られる。これぞ痛快なる因果応報!
第8章 システムこそ命
・グループウエアソフトの<ロータスノーツ>をいくら買ったところで、情報を自然に共有できるようになるわけではない。共有。自然に出来上がっていく組織。それがキーワードだ。そしてそれはそう簡単に手に入るものではない。
・問題は、情報や知識を独り占めするのが当り前で、それを人に与えると自分の地位が脅かされるという官僚的な組織に慣れた人が多いことだ。多くの人はそれが問題であることにさえ気づいていない。
第9章 欲しくて悶える
・世界中どこででも同じようなものが作れるということは、高賃金の国にとってはまさに悪夢である。だとすれば、本書を貫く基本的なテーマを思い出して欲しい。「次にないをやるかを考えろ。さもなければ、ありふれ化の波に飲み込まれて死ぬしかない。
・ギボンズはただちに「無難だけが取り柄」一掃キャンペーンに乗り出した。そしてそれは大成功をおさめた。・・・中略・・・。「無難だけが取り柄」というのは、私が知っている限り、最悪の取り柄だ。
・市場の一角(場合によっては大きな一角)を根底から変えてしまう製品やサービスというのは、顧客が想像すらできなかった製品やサービスであることが多い。超過密の市場では、似たり寄ったりの洪水の中では、顧客が知らないところに、顧客をひきよせ、あるいは導く能力が問われる。市場に革命を起こした製品のほとんどが、最初は顧客に拒絶された。
第10章 ブランドや、ああブランドや、ブランドや
・ブランドの構築とは、自分にしかない個性を創りだし、あらゆる機会をとらえて、手段を選ばず、その個性を世間にアピールすることだ。
第11章 タレント鑑定家になろう
・奇抜な発想には、奇抜な人間が必要だ。それならまず、頭のいかれたヤツを探してみたらどうか。
・ジョブスは製品開発チームを組むとき、「面白い前歴」の持ち主や「変わり者」を雇う。例えば、芸術家や詩人や歴史家など・・・・。そういう人たちのすごいところは、「人間が成し遂げた最高のものに触れ、その最高のものを自分の仕事に取り入れる」ことだと、ジョブスは言う。
・「経験はもう役に立たない。経験がないことが強みになる。中年のビジネスマンの多くは面白くないだろうが、これは厳然たる事実である。」
・「偉大なグループのリーダーは、タレントを愛し、どこでそれを探すかを知っている。・・・彼らは、他人の才能を心から喜ぶ」
・多様性の力は大きい。この力を利用しない手はない。なぜ?利潤の極大化に役立つからだ。頭がものを言う時代、創造性が決め手になる時代には、創造は多様性から生れる。
・機械や設備と同じように、私たち(私たちの頭)もまた陳腐化する。それを絶えず更新していくには、しっかりした「投資戦略」が必要になる。それは「正式」な戦略でなければならない。たとえ自分のためだけであっても、計画が必要だ。私はそれを「更新投資計画」と呼びたい。
・創造性とは、安住の地を離れることだ。
・なんら専門知識を持っていない分野(招かれざる客である分野)について、私は喜んでスピーチを引き受ける。何のためにそんなことをやるかと言えば、今までとはまるで違うこと、強い不安をおぼえることをやらざるをえない状況に、自分を追込むためである。
・1997年になっても、私たちはまだ「出世の階段」が頭から離れない。その階段を登らなければ、降りることになると思い込んでいる。それは間違いだ!
たとえ、その仕事をやることが降格のように思えても・・・。いままでとはまったく違う環境に身をおかない限り、新しいことを学ぶことはできないし、自分の殻を破ることはできない。
・成績が上がらないのなら、いてもらわなくてもいい----厳しいルールだが、これはいずれ一部のプロの世界に限られた話ではなくなる。あらゆる業界のあらゆる規模の企業が、このルールを適用せざるを得なくなる。だからといって、企業が社員の育成や研修の責任を放棄してもいいというわけではない(話は逆で、その責任はますます重くなる)。従業員を募集して、説明会を開いたり、面接をしたりするときに、絶えず腕に磨きをかけ、成績を上げていく以外に、ここで成功する道(ここに残る道)はないのだということを、応募者の頭に徹底的にたたき込まなければならない。
・超大物ルーキーを獲得すれば、同じポジションの選手は尻に火がつく。
・職場に火をつけてくれるルーキーを探そう。そのルーキーが、バーの高さを上げてくれる。いや、バーの形さえ変えてくれる。そして、毎年入ってくる新しい血が、職場に活気と新風を吹き込んでくれる。
第12章 ウーマンパ・ワーが世界を動かす
・新しい女の出現?女性の責任能力は昔も今も変わっていない。女性は自分のことは自分で責任を取る。まわりにいる人についてもキチンと責任を取る。昔からそうだったが、以前にも増して、女性は多くの顔を持ち、たくさんの役割をこなしている。母であり、一家の大黒柱であり、労働者であり、ボスであり、町内の世話役であり、妻であり・・・。
・男たちは”切り離す”ことに熱中する・・・権威でも家族でも何でも自分ひとりのものにしようとする。女たちは”つながり”を大切にする。 男は自分に焦点を合わせ、女は他人に焦点を合わせる。そのせいか、男は権利を心配し(他人の権利を尊重し)、女は権利よりも責任を心配する。
・男は、序列がはっきりするヒエラルキーを好み、女はみんなが仲間になることを目的とするネットワーク型の組織を好む。
そしてもうひとつ大きな違いがある。問題を解決するためには、男はどんな争いも辞さないが、女は愛情と保護を重視する。
第13章 大きな差がつくのは、いつも小さなこと
・15年前は価格競争だった。いまは品質競争で、これからはデザイン競争になる。
・「”正気か?”と言われたことは、やったほうがいい。”それはいい”と言われたら、それは既に誰かがやっている」
・ぼんやりするな。あらゆるところで、デザインに関連してイライラする「ちょっとしたこと」を探せ。そこに貴重なヒントが潜んでいる。
第14章 みんなを愛し、みんなに尽くす
・「どの家庭も、必要ひつようなものはもうみんな揃っています。何かを買ってもらおうと思うなら、サービス、サービス、サービスしかありません」
・これからはサービスの勝負になる。ところが困ったことに、ほとんどの企業がそれをわかっていない。
・サービスの力で確固とした競争上の優位を築きあげている会社は、驚くほど少ない。
第15章 一期は夢よ、ただ狂え

・一期は夢よ、ただ狂え!
・GEの会長兼CEOのジャック。ウェルチは、決してハンパなことはやらない。ひとたび品質向上に的を絞ったら、あとは脇目もふらない。獲物を追うチーターのように、それを追いかける。
・「冷静に理性的に行動してはならない。狂信的過激派のように突進しなければいけない」。GEの経営幹部はある日突然、ボーナス査定の半分近くが、品質向上の成績次第であることに気がついた。
・人間関係で悩むようなら、君も一人前だ。それと戦ってはいけない。ごたごたの中に入り、ごたごたを学び、ごたごたに夢中になることだ。
・改革に成功する第一の秘訣は(社内が動揺しているときは特に効き目があるのは)、レベルを問わず、あらゆるリーダーが、一切ごまかしをしないことだ。第二の秘訣?第二はない。


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