ケニアのソンドゥ・ミリウ水力発電事業へのODA支出に反対する署名

現在ケニアに、ソンドゥ・ミリウという名のダムが、有償援助(円借款=利子を取る貸付)で造られようとしています。

一期工事(工事費用約69億円)の終えたところで問題になり、現在二期工事のための有償資金106億円が貸し付けられようとしているところです。現地でも反対の声が挙がりましたが、圧政の元にある国でのことです。「〜してくれれば賛成できる」としか主張できない中、今やついに現地での反対の声はなくなるに等しい状況に至りました。

 この状況を利用して、日本の国会議員による現地調査団が組織され、「ケニアではみんなが期待している。反対しているNGOは間違った情報に基づいているのではないか」と報告され、ついに停止していた援助が再開される状況へと至りました。

 

◎実効性の疑われるサバンナでの水力発電事業

 しかしこれは問題を糊塗するものです。長野県の田中知事が「脱ダム宣言」を打ち出したのは、

環境問題や費用対効果、そして市民の意見が反映されない仕組みであるためでした。ソンドゥ・

ミリウダムも同様です。いや、日本以上に問題だと言えるでしょう。

(1)土砂を多く含む水はダムを短期間に埋めてしまいます

(2)半年の乾季は水が定格出力で発電できる量の半分もありません

(3)電気は工業地帯に送られ地元の人には届かないのに、環境悪化による生活破壊など、

かなりの被害が及ぶ可能性があります。

しかし、現地の人たちにはそのことは全く知らされていません。しかもダムの上流では森林伐採が進んでおり、完成までにさらに状況の悪化することが予測されます。

◎援助が人を追いつめる

 それ以上に問題なのは、ケニアの累積債務問題との関係です。ケニアの債務はいわゆる『重債務貧困国』のレベルであり、通常20%を超えると破綻状況と言われるデッドサービスレシオ(債務返済比率)が、1997年には22%となっています。具体的な数字をあげると、1997年のケニアの国際経常収支はマイナス5億1500万ドルでした。この赤字に加えてさらに6億1800万ドルを債務返済で支払っているという、とんでもない事になっているわけです。そのためケニアは国民の2割近いと言われるエイズ禍にも予算を割けませんし、

教育も福祉も後退を続けています。毎年平均余命が減っている国となっています。

 日本は緊縮財政で、無駄な支出を省く『構造改革』を進めているはずですが、こんな返済されるあてのない国に、今またさらに100億円もの資金を貸し付けようとしているのです。このカネが返されるとき、それはケニアの人々の命が削られるときです。このケニアの状態は、債務免除を受けられるレベルの深刻さです。にもかかわらず日本は、ある政治家の駆け引きにより、ソンドゥミリウダムの資金を貸し付ける代わりに債務免除を求めない密約すらしました。私たちは今国会内で言われているような「一件落着」など、とんでもない話だと考えています。

 

 私たちは現地の人たちが声を上げられないことをいいことにダム建設を推進しようとする側に対して、資金提供する援助国側の責任の問題として、このような最貧国にさらに借金を背負わせること、しかも受注が日本企業であり、費用対効果が悪く経済状況を悪化させるプロジェクトであることに対して、鮮明に反対したいと思います。

 

 このような無視された状況、現地の人の期待を裏切ることになる援助こそ、テロなどの温床になるものです。日本政府の援助のあり方に見直しを迫っていくために、ケニア、ソンドゥミリウダムへのODA支出に反対する署名に是非御協力下さい!

 

呼びかけ世話人

田中 優(自然エネルギー推進市民フォーラム理事)大倉 純子(債務と貧困を考えるジュビリー九州)

呼びかけ人(順不同)

安倍陽子、 安倍光子、高井公生、濱本正彦、細川弘明、斎藤友世、中村隆市、相原太郎、吾郷健二、小林聡、岡田静香、猪原薫、増田裕子、中野洋一、高丸正人、大城研司、田中徹二、神田浩史、今村和彦、青柳行信、秋本徹、重田康博、白岩佳子、笹岡正俊、吉岡正美、柴田敏郎、今井高樹、吉村史朗、田村ゆかり、三原敏秀、尾関葉子、土井利幸、堀田哲一郎、藤岡亜美、長島まどか、小島肇、森茂康、上田佳央、上田真紀、上田瑞穂、鈴木亮、鎌仲ひとみ、高野純子、土性清隆、戸田清、大河内秀人、小川未陽、青木秀和、真実一美、寺尾光身、古屋泰、山崎俊二、森島達男、八木雄二、川口英治、白川昌生、森野栄一、小林一朗、石中英司、のぐち英一郎、今井啓子、河田菜摘、福田邦夫、むらやまじゅんこ、安部芳裕、川瀬十三男、星川淳、金井玲、岡野内 正、風間駿、中原玲子、武田貞彦、松田顕、虫賀信也、野木美早子、森川純、西澤真樹子、小澤陽祐、増本亨、舩田クラーセンさやか、茂住衛、重松朋宏、田村祐子、畑山敏夫、倉川秀明、藤井大輔、寺嶋悠、谷口恵、兼崎暉、 菊池大輔、水口裕子、長田紀子、倉茂洋一、橋本久雄、矢野光子、宇治野誠、まききょうこ、岡崎時春(01年12月10日現在計100名)

 

外務大臣 田中真紀子殿

 

「重債務貧困国」であるケニアの国民にこれ以上の債務を背負わせる

ソンドゥ・ミリウ水力発電事業へのODA支出をやめてください。

日本のゼネコンに利益がまわる大型開発中心のODAを見直し、

現地の貧しい人々の必要に則した援助を行って下さい。

いままで行われた援助が評価に値するものであるかどうか、

国民の信を問うために、ODAに関する情報を原則公開にしてください。

 

(署名欄)

名前 住所

1枚につき、15名の署名が書き込めます。用紙が足りない場合はぜひコピーして署名を集めてください。集まった署名は郵送、またはファックスにて下記お送りください。カンパも募集しています。印刷費、郵送費等経費に充てます。

署名第一次集約期限:2002年1月15日

この件についての問い合わせ先、署名集約先

〒809-0021 福岡県中間市朝霧2−18−18大倉方  債務と貧困を考えるジュビリー九州

TEL/FAX 093-244-0284 e-mail: jubilee@windfarm.co.jp

郵便振替:01720-9-91867 加入者名:ジュビリー2000福岡(キャンペーンカンパと明記してください)


報告
2002年3月29日(金)、福岡から呼びかけ人の大倉さんもやってきて、外務省・JBICへ申し入れに行きました。外務省へ提出した署名は2095。外務省経済協力局有償資金協力課の事務官2人が対応し、私たちの質問に対して、借款実施の公文交換は検討中、と回答しました。
JBIC(国際協力銀行)は、「この案件にとって不幸なことに、予期せぬ環境問題で遅れ、特定人関与問題で遅れている」と言っていました。ケニアNGO連合が環境汚染・補償問題・人権侵害を告発したので、JBICも専任者を置き、何度も現地調査に行っている、と言うのです。また、「ケニアへの円借款は国際金融ルールに則って行われる」とも言っており、ケニアの延滞、IMF・世銀の融資停止があるので、すぐには円借款実施とはならない、という現状のようです。

上記事業の概要と問題点です。

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