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ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。


猫の王






 7月です。梅雨明けなのか、と思うような豪雨の日々。

 今月は半年ぶりに、短編集のプロモーションを行います。え、もう半年経ったの、と思われるかもしれませんが、今年も半分過ぎたわけですね。ここまで、いつもの半年と違った体験をした方も多いのではないでしょうか。新短編集では、前回、前々回とさらに傾向の違う作品をまとめてみました。収録作品数は1作減り、ページ数は少し増えております。7月24日発売予定、予約受付を開始しています。POD版の予約開始も今週中の予定です。twitter等でお知らせします。

 Amazon経由のPOD=オンデマンド出版(NextPublishing Authors Press)+kindleの電子書籍(KDP:Kindle Direct Publishing)を使っています。Amazonが利用できる地域ならどこにでも届けられます。

 今回は解説に大野万紀THATTA ONLINE編集長を迎え、フォントも読みやすいものに変更(紙版のみです。電子版は各アプリに依存します)、より書籍らしい体裁となっております。

猫の王

『機械の精神分析医』『二〇三八年から来た兵士』に続く第3短編集です。今回は、心の奥底に潜む獣性や、誰も感じ取れず見ることもできない檻を描く9つの作品を収めました。

 
われわれはふだん文明人で理性的だと思っています。けれど、怒りに駆られたとき、理性は簡単にかなぐり捨てられ、破壊や殺戮に熱狂することもある。どちらが本性なのでしょうか。

 本書で描かれる中身はさまざま。猫などケダモノの姿をしていたり肉食獣の本能だったり、あるいは操り人形の糸、モノに憑依した意思だったりします。既存短編集より少し長めの作品を集めています。
 《機械の精神分析医シリーズ》最新中編も収録!

【各作品の内容】

「猫の王」公園で拾った猫の子は、みるみる大きく育ち、不思議な現象を起こすようになる。「円周率」男は人体を使うDNAメモリの臨床実験に参加する。そのメモリには円周率が書き込んであるらしい。「狩り」小学校時代から気になる女の子たちには、ある共通する特徴があった。「血の味」インドの合成生物学研究所が開発した合成肉には、誰もが惹きつけられる深い旨味があった。「匣」巨大な書庫の持ち主が行方不明になる。調査に訪れた市役所職員たちが見た恐るべきものとは。「決定論」何もかもがあらかじめ決定されているとする社会で、根本を揺るがす重大な発見がなされる。「罠」あたりまえの日常を送る主人公は、朝の通勤途上「見えない壁」に行方を阻まれる。「時の養成所」荒涼とした谷間に、ヒト族のための養成所が設けられている。そこでは専門の指導者たちが特殊官僚を訓練していた。「死の遊戯」失業したプロのゲームアスリートが、謎めいたゲームにリクルートされる。聞いたこともないゲームシステムだった。
 解説(大野万紀)

 四六判並製(ペーパーバック)本文262ページ(予定)、ページ当たりの文字密度は一般文芸書と同等です。なお収録作品は、THATTA ONLINE掲載時から大きく改稿されています。


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