六甲おろし
 
〜阪神球団〜
 

  
 
 六甲颪に颯爽と
蒼天かける日輪の
青春の覇気麗美しく
輝く我が名ぞ
阪神タイガース
 
 
昭和60年、阪神タイガースは21年ぶりに優勝した。    
この年、開幕から四試合目の巨人戦(4/17)、    
バース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発で
奇跡を予感させ、
打って、打って、打ちまくり優勝してしまった。    
     
この歌は、佐藤惣之助作詞、古関裕而作曲。  
昭和11年に「大阪タイガースの歌」として作られたそうだ。    
     
アンパン22歳、就職した年。    
高知でいた。    
野球は嫌いじゃないが、必死になるほどでもない。    
しかし、阪神には愛きょうを感じる。    
やたら強い草野球チームのようだ。    
選手一人一人がそこらへんにいるおっちゃんやにいちゃんみたいでつい応援したくなる。    

今年(1999)、また奇跡がおきるかと思ったが、    
8月には指定席に座ってしまった。    
高校野球のように偶然勝ち進むことはない。    
     
古関裕而さんは、「六甲おろし」の他に、巨人の「闘魂こめて」も、中日の「ドラゴンズの歌」も作曲している。    
そればかりか、早稲田の「紺碧の空」、慶応義塾の「我ぞ覇者」も両方書いているそうだ。    

かくいう阿久悠さんも、西武の「地平を駆ける獅子を見た」とダイエーの「ダイヤモンドの鷹」の両方を作詞している。    
     
こういう節操のない話は大好きだ。    

野球はいいけれど、野球の応援はきらいだった。  
高校生の頃の思い出。    
香川県の吹奏楽コンクールは8月2日前後にある。    
その1週間くらい前は、合宿があった。    
高校野球の県大会とちょうどこの合宿が重なる。    
下手をすると(勝ち進むと)コンクールまで引っかかる。    
はっきりいって迷惑な話だった。    
「野球の応援のために音楽やっとるんやないわい」    
趣味の世界に人の趣味を巻き込んではいけない。    
     
学校という社会はそれを許さなかった。    
アンパンが組織に背を向け始めるきっかけでもあった。