ひと夏の経験
 
〜山口百恵〜
 

  
 
 あなたに女の子の一番
大切な  ものをあげるわ
 
 
ここで赤面する人は「おぢさん」である。     
そんなことを想像してはいけない。     
ここから先こう続く。
 
 小さな胸の奥にしまった
大切なものをあげるわ
 
阿久悠さんは、これを「抽象化」「肩すかし」と表現している。  
「大切なもの」とは小さな胸の奥にしまった「想い」だったのだ。            
この曲が流行ったとき、アンパンは小学6年生だった。     
あの頃、まだ、月刊「明星」や「平凡」とかいうのがあって、     
天地真理や野口五郎が表紙を飾っていた。     
      
「性」に関する知識は、主にここで仕入れた。     
小学校くらいだと、女の子の方がませている。     
OKEKEも生えていない男の子たちを     
「女の子の一番大切なものいうて何かわかる?」     
と冷やかしていた。     
      
こんな詩を15歳の女の子が無表情で歌う。     
詩はまだまだ続く。
 
 愛する人が喜ぶなら
それで倖せよ
こわれてもいい
捨ててもいい
愛は尊いわ−
 
 
やはり思わせぶり。     
      
ここまでくるとちょっと怖い。     
僕は逃げ出したくなる。     
ひたむきさはわかるけれど、     
アホな男と自立できず愛に溺れる女の姿がチラチラする。     
      
最近の流行歌は、     
「わかってくれない−−−!」(というような趣旨で)     
叫ぶばっかり。     
それよりは、まし....かな     
      
話は変わる。     
高校の頃、コダーイの「ハーリヤーノシュ」を聴いて     
この曲をふと思い出した。     
ツィンバロン(だったかいな)の活躍する早いテンポの曲。     
似たような曲はあるもんだ。     
      
さて、この曲、丸亀ユニオンで演奏するとすれば誰が歌う?     
岡やん向けではない。     
姉ちゃんだと相当無理がある。     
絵美さんはイメージがちがう。     
とすると...ルーズソックスの似合う人かそのイモウトちゃん     
      
まっ、この曲だけを唐突に取り上げることはないでしょうが..