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米国政府は長年、コンピュータの暗号システムについて防衛上の理由からその輸出を規制し、また、テロ犯罪への対応を理由に暗号解読システム(key-recovery systems)を政府のエージェントが強制的に取得する政策を進めてきました。
これに対して下院の司法委員会でこの規制を解除するSecurity and Freedom Through Encryption (SAFE) Act が通過しているのですが、さらにこれまで政府の政策を支持していた上院の通商委員会でも、輸出規制とkey-recovery systemsについてのこれまでの態度をひるがえす決定がなされそうです。この委員会の委員長のJohn McCain が中心となって多くの議員が政策を変更する法案を支持を表明しているからです。但し、John McCain は "Senator McCain, on the other hand, last session sponsored a bill with Senator Bob Kerrey, a Nebraska Democrat, that would have required key recovery on all Federally financed computer systems." とありますから、金融機関のコンピュータについては"key-recovery system"を認めているのでしょう。いわゆるマネーロンダリングとの関係でしょう。 また、MaCainのオフィスは次のように言っていますから、この法案が上院で成立する可能性は高いと云えます。 "Senator McCain's office said the legislation would be filed when Congress returns on April 11 from a two-week spring recess. David Crane, an aide to Senator McCain on the Commerce Committee, said the Senator hoped to move the bill to the floor quickly after that. " すなわち、2週間の休暇明けの4月11日に提案し、できるだけ早く本会議(floor)に移したいと言っています。 輸出規制が解除されれば、輸出先での暗号の利用について key-recovrery system を要求することはできませんから、この二つの規制はリンクしていて、輸出規制が解除される以上key-recovery system は意味を失うのです。 そして、輸出規制を解除する中心的な理由は、米国製の暗号システムが世界市場でマーケットを失いつつあることです。かつてのように米国がこの市場で圧倒的優位に立っていた時代と異なり、このような規制を続ければ、外国製の暗号システムがマーケットを支配してしまう可能性が出てきているからです。これまでも The United States software industry has argued that the restrictions put American companies at a disadvantage for no good reason, since any criminal who wanted to scramble data could simply use an advanced encryption product produced in a foreign country. すなわち、産業界は、データにスクランブルを掛けたいと考えている犯罪者は、外国製の高度な暗号システムを使えるのだから、このような規制は理由もなく米国の産業に不利でにすると云って来たのですが、それを認めたものといえます。 米国のソフトウェア業界が他の国とどのように競争するかというより、key-recovery system t が放棄されたことのほうが重要です。日本でも現在の国会に提出中の盗聴法(組織犯罪対策法)の次は暗号規制であると云われています。そこでは米国のkey-recovery system をまねたシステムが導入されるのではないかと云われています。また、ほかの国にも同様の影響を与えますから、米国がこの政策を放棄することの意味はグローバルなサイバースペースにとって大きな影響を及ぼすと思われます。 |