マイクロソフトがmsnをAT&Tに売却する交渉が進行中?
USA Today が、マイクロソフトとAT&Tのあいだでmsn(マイクロソフトネットワーク)を売却する話が進んでいることを伝えています。
AT&T and Microsoft have discussed AT&T buying the Microsoft Network and perhaps other Microsoft media properties, say people close to both companies.
という言い方ですから、非公式なもので公式には両社は、現時点では認めていません。しかし、昨秋、両社のトップがこの点について話し合っているのは事実でしょう。
USA TodayはAT&Tがなぜmsn買収に動いているかについてはmsnは200万人の会員を持ち、WorldNetの2倍の規模のmsnの買収によりAOLに次いで米国第2位のプロバイダになれるからだとしています。
しかし、それでは、なぜマイクロソフトはmsnを手放そうとしているのか? むしろここにインターネット業界の現在の考えるべき問題点が隠れていそうです。
Microsoft's media properties have not only been in red ink, they've also been an uneasy fit with the rest of the company. And the MSN ISP "has never been successful," Delhagen says. "It's not Microsoft's core business."
つまり、赤字ではないが、成功とも云えないし、巨大なマイクロソフトのコアになるようなビジネスでもないというのが、評者の見方です。しかし、米国株式市場での異様とも思える通信関連の株価高騰中(バブル?)であること、単純に利益率の問題であれば、同様の事業はほかにもあることなどから、評者の見方はマイクロソフトがmsnを手放す理由としては十分ではないでしょう。結局は、同社が具体的に明らかにしていない以上推測するしかありません。
  1. CATVやADSLという高速通信の登場の中、回線を持たないマイクロソフトが、激化する競争の中でのネットワークビジネスの将来性に疑問を持った。
  2. 高速回線を使ったネットワーク上のアプリケーションはほとんど全体像を見せていない。かつて盛んに云われたビデオオンデマンドなどがメインのビジネスとして成長するほど単純ではなく、むしろこの分野はまだベンチャー企業の柔軟かつ活発な開発に委ねるべきで、その意味でマイクロソフトのコアビジネスではない。
  3. Windows95・98と連動する形でビジネス展開したmsnだが思ったほどの成果を上げなかった。Windowsパソコンの購入者はmsnへの入会をパソコン上で勧められるわけだが、それでもトップのAOLとの差は1300万人とあまりにも大きい。
  4. 現在有力視されているポータルサイトはmsnのような会員を囲い込む型のマーケッティングでは成り立たない。トップを行くYAHOOをはじめ、上昇中のポータルサイトはオープンなマーケットからの利用者を前提としている。
  5. ポータルサイトからの収益に疑問を持った。ポータルサイトが会員収入では成り立たないとすれば、テナント収入か広告収入がメインとなる。広告収入を積極的に評価するアナリストもいる反面、無遠慮に入り込んでくるテレビCMに較べると訴求力が弱いとも考えられている。
などが考えられますが、別の方向から見れば、現在の多くのネットワークビジネスが抱える問題でもあります。

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