AOLのネットスケープ買収・infoseekとディズニーのポータルサイトの戦略
ポータルサイトに関する最近の最大のニュースはAOLによるネットスケープの買収劇(by CNET) です。以前から両社はある程度の提携関係にあり、いずれはという観測が流れていましたが、それを公式に認めたわけです。比較的ポータルサイトの分野では出遅れ感があるAOLはICQなどのソフトウェアのメーカーとの連携を強めることでこの分野で有利な立場を獲得するひとつの戦略なのでしょう。

米国のポータルサイトは、次々と相互に資本関係を結び連携を強める傾向にあります。その中でもうひとつ注目すべきはinfoseekとディズニー、ABCの連携による「GO NET」という強力なポータルサイトを作るプランがあります。さすがにネットスケープの買収の40億ドルに較べれば、規模が小さく見えてしまいますが、CNETによればディズニーはおよそ7千万ドルでinfoseekの株式の43%を取得し、さらにディズニーが保有しているStarwave(ABCのサイト)のオーナーシップをinfoseekに与え、1億3千9百万ドルをinfoseekのワラント取得に振り向けるということです。また、infoseekはABCから1億6千5百万ドルの発展支援を得ることになっています。

「GO NET」は、AOLやYAHOOと共にこの移り気な分野で競争することになるわけですが、株のアナリストの評価はディズニーの巨大なパワーに期待しておおむね好意的なようです。

この戦略の注目すべき点の第1は、サーチエンジンというインターネットの中ではじめて登場したベンチャービジネスがここまでの力を得ているという点です。わが国のポータルサイトもサーチエンジンを中心に発展していますが、これほどの力を持つにいたっているかはやや疑問です。但し、それは1千万人規模と米国の半分というわが国のインターネットの市場規模の中でポータルサイトにそれほど大きな経済的価値を見出せないせいもあります。しかし、現在のわが国のサーチエンジンには、インタフェースなどの面で改良すべき点も少なくなく、それ自体の付加価値という面でも考えることが必要でしょう。また、ポータルサイトをめざしていると思われる企業の中にはサーチエンジンにあまり熱心でないところもあるようです。しかし、やはりその重要性は揺るぎのないものと考えるべきでしょう。

第2にそのような強い力を持つに至ったサーチエンジンも単独ではポータルサイトの競争に勝ち抜くのは困難であると云うことです。ディズニーとの連携は単なる買収劇というだけでなく「GO NET」を作るという戦略の一環です。そこではディズニーの資本力とブランドイメージ、ABCの情報力などを統合する形で新しいポータルサイトが作られようとしていると考えられます。むしろ、ポータルサイトの再編は単なる吸収ではなく、当然ながらその戦略と密接に結びついていると考えるべきでしょう。とすると、現在、米国で起きている企業買収を分析すると近未来のポータルサイトのイメージが浮かんでくることになります。

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