A new privacy directive took effect in the EU.
CNET 及び ニューヨークタイムのサイバータイムスはEUが個人情報保護のディレクティブを10月25日に施行したことを伝えています。これは単にEUにおいてプライバシー保護が実施されたというだけでなく、米国とEUの間で電子商取引との関連で非常に困難かつ重要な問題を含むものであって、電子商取引の展開を進めている日本も無視できないものです。

EUのディレクティブは個人情報を厳格に保護するものでEU諸国では、情報の対象となる個人にはどこでそのデータが作られたか、そのデータを作った組織、その使用目的を知らされる権利、個人情報にアクセスする権利、理由の如何を問わずダイレクトマーケッティングなどへの使用から外す権利が認められます。しかもこのような厳格な保障が法律によって保障されます。

これが、米国において電子商取引との関連で困難な問題を生じる理由は2つあります。ひとつは米国の個人情報保護がEUに較べて緩やかであること、もうひとつはディレクティブがEUの保障より緩やかな国・地域への個人情報の送信を禁止していることです。この結果、米国の会社はEU諸国を対象とした電子商取引が出来なくなるからです。

このような違いは、欧州が個人情報の保護について厳格であるのに対して、米国が比較的緩やかな姿勢をとってきたという歴史もありますが、国がダイレクトマーケッテイングなど個人情報を使った取引で経済活動が活発になることに積極的な姿勢を示しているためです。すなわち米国では個人情報の保護は国が包括的な保護法を作るのではなく、業界の自主的なガイドラインで保護していこうとしています。このように、個人情報に関するかなり基本的な考え方の違いに基づものであって、それだけに解決が困難とされています。

米国とEUのあいだではこれまでもこの問題について長いあいだ話し合いが行われてきましたが、解決を見ないまま、実施されてしまいました。両者の考えは大きく対立していますが、この問題について冷たい関係にあるわけではありません。両者とも電子商取引の重要性は理解しており、前向きで建設的な解決が必要であることは認識しているのですが、一致点が見いだせない状態にあります。

わが国はどうかという、未だに個人情報保護に関する法律はありません。ただ、これまでも業界団体が自主的に保護してきましたから、その意味では米国型と云えます。その場合、欧州とのあいだで同様の問題が生ずる可能性があります。ただ、現在のところ日本の電子商取引は海外まで市場とするものは、比較的少ないので、米国ほど大きな問題にはならないとも云えます。

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