ボストンピアノは、スタインウェイのピアノづくりの伝統と最新テクノロジーを駆使した研究開発との融合から誕生した画期的なピアノです。スタインウェイ“デザイン”のピアノとして、すみずみにまでスタインウェイの特許や設計思想を継承しながら更なる革新を重ねました。余韻の長いのびの良い音、予想を超える豊かな音量、レスポンスの良さ、正確な反応、同価格帯のほかのピアノには見い出せない驚異的な特質をそなえています。

リム（側板）は、スタインウェイの設計思想にのっとり外リムと内リムから構成されています。ボストンでは、外リムは数枚の堅木マホガニーを木目を90度ずら して、内リムは堅木メープルを水平にそろえて積層させています。これにより、ピアノ本体の堅牢性とパワーのある豊かな響きを引き出しています。

響板は、厳選した無垢のシトカスプルースをテーパー状に加工、より自由な振動を促して豊かでバランスの良い響きをもたらしています。グランドピアノの響板は、後部の幅がより広いワイドティル設計となっており、サイズ以上の豊かな音量感をもたらしています。

駒（ブリッジ）は、響板に対して木目を垂直方向にマホガニーとメープル材を貼り合わせ、響板のクラウン（反り）に合わせて響板に取り付けられます。響板への響きの伝達を最良のものとするスタインウェイの特許技術によっています。

米国特許のオクタグリップ・ピンブロックはボストンピアノだけに採用されています。11層の堅木メープルを、木目方向を60度ずつずらして貼り合わせることにより、全方向からの力を均一に保ち、チューニングピンをしっかりと保持して、調律を長く安定させます。

純銅線を巻いた低音弦、スティール弦は最高級のレスロー社製を使用。配弦はスタインウェイの特許に基づいた交差弦方式です。また、ボストンピアノでは、弦の張力を低くして、音を長く保つ豊かな響きを得るとともに、ピアノ自体の耐久性も向上させています。