新しいオフィス ['98.11.14]
ここ1ヶ月ほど、ホームページの更新をしていませんでした。不義理をした皆様ごめんなさい。
実は、実家の近くに自分専用のワンルームマンションを借りようとしていて、とても忙しかっ
たのです。
ようやく気に入った物件を見つけ、契約を完了し、後は荷物を移動するところまでこぎつけま
した。このスタジオタイプのワンルームマンションを自分の書斎(=オフィス)にして実家か
ら通うのです。
ここはTVもベッドも置かない部屋にします。
ここでやることは基本的に次の三つだけです。いまは全部、趣味の領域ですが。
「作家としての執筆」
(執筆、出版社への売り込み)
「発明家としての活動」
(発案、特許/実用新案/意匠申請書類作成、企業への売り込み)
「このホームページの作成」
(ページの作成、メールへの返事書き、事務局の仕事、グリーフケアの進展)
おまけ:「英語の勉強」
この部屋にいる限りは、気合を入れてこれらの自分が本当にやりたいことを成し遂げるつもり
です。いま、すべてが熟してきていて、ここで奮闘することにより、大きな人生の収穫に手が
届きそうなのです。逆に、ここで努力しなければ、きっと人生を後悔してしまうでしょう。
いま、私は横浜の実家に住んでいるので、実は実家に部屋は余っているのです。
敢えて、月に数万円のワンルームマンションを通いのオフィスとして借りるのは、怠けないで
仕事を遂行するためです。
私は根が怠け者だから、家にいるとぼーっとTVを見たり、ベッドで居眠りしたりする時間が
とても長くそれが自己嫌悪の元となっているのです。特に休日の午後など、ついつい気持ち良
くてごろごろと夕方まで無為に過ごしてしまい、ああっと思い、後悔するのです。
私の理想主義者の部分はこう思う訳です。「ごろごろなんて歳をとってからでもできる。TV
ばかりみてもそれは自分の人生そのものにはならない。何かを創り出すことこそ人生の意味な
のだから、怠惰の快楽に負けずに頑張れ!!」
私はずっと考えてきました。
どうしたら、この自分という人間をうまくマネジメントして働かせて、才能を最大限に引き出
すことができるのだろうと−−−−。
その答えの最終的な回答が、今回の賃貸契約です。
ここに、会社の帰宅時に寄って、夜の23時頃まで働いてから、実家に帰って寝る。
そこではなにしろ、物理的に怠けられないのです。
床は冷たいリノリウムだから寝転がれないし、ベッドも布団もないし、もちろんTVもない。
とれる姿勢は椅子に腰掛けることだけ。目の前にはパソコン。(会社と一緒)
家のベッドが恋しくても、歩くと15分かかる。
これで、今までのように、ちょっと一休みと思いつつベッドに横になって眠り込んでしまうこ
とを避けられるし、なんとなくやる気がなくてTVを見続けることもなくなります。いままで、
漫然と無駄にしてきた時間をかき集められることでしょう。
* * *
私は会社では、どうしてこんなにせっせと働くのだろうと自分で感心する面があります。ちょ
っとの休みもなくまるで高麗鼠(こまねずみ)みたいに働いています。よく思うものです−−
−−これだけのエネルギーを自分の創作に使えたらなあ、と。つまるところ、モチベーション
(動機)とテンション(緊張感)の問題なのです。いままでは、会社が「緊張感を持ち働く場
所」であり、実家が「心と体をくつろがせる場所」で二極を構成していた訳ですが、これを三
極にして、「緊張感を持ち働く場所 その2」を設け、それぞれの時間を有効に活用しようと
いうことです。
会社の残業の余韻に浸りながら、自分のオフィスに寄って仕事をする。そこは会社と同じく生
活のための空間ではない。ここは、自分の才能を引き出すために働くところ、夢を実現するた
めに用意された理想の空間。
過去を振り返ってみれば、私はずっとこういう環境を探して模索してきました。
シティホテルにノートパソコンを持って缶詰になってみたり、オフィスサービスと契約してみ
たり。結局、模索の果てに辿り着いた結論は、今回のような自分の仕事専用のマンションを借
りることでした。
今後、この投資を生かすべく、せっせとホームページの作成に勤しむ(いそしむ)つもりです。
そして、結果を出すつもりです。
* * *
このホームページに届く感想のメールは年に数百人にも及びます。しかし、受け取ったお返事
は一通り書くものの、その後、こちらからはなかなかフォローするメールが書けなくて、大変
申し訳なく思っているのです。
それに「文通希望コーナー」というページの紹介が12月に発売される雑誌に載ります。この
ことはさらに大きい波をもたらすと思っています。その対策でもあります。
* * *
私のオフィスは、川べりにあります。かっこ良く言えばウォーターフロントです。
窓からは、常に仲良く群れている大きな魚が見えます。たまに水面から撥ねています。先日は
カモが二匹仲良くスイスイとおよいでいました(これで物件を決めたという説もある)。
目の前が川なので静かで視界が広く、とても気持ち良いところです。
落ち着いて、集中できそうです。
今後の活躍にご期待ください。
[補足1]
今日一日オフィスで届け物を待っていたら、たくさんの鳥を見ました!!
午前中はウミネコとユリカモメがたくさん飛び交っていました。いかにも横浜です。
目の前3メートル位のところをスーッと飛んでいったりもしました。
ウミネコ
(写真下の中央に見えるものは、ランドマークタワーのてっぺんです)
ユリカモメ
お昼頃になると、扇形の白い羽を持ち、ビンと伸びたしっぽが美しい小型の鳥をよく見かけま
した。ピピピピピピピッと高い声で鳴きます(後にハクセキレイだと判明)。
羽を休めるハクセキレイ
午後には、黒くて首の長い妙な水鳥がいるなと、思っていたら、ぼちゃんと水に潜って、その
まま10秒くらい浮いてきません。やがてかなり離れた場所に浮き上がってきます。この鳥は
もしかして、あの鵜飼いで有名な「鵜(う)」ではないだろうか!!
窓のすぐ下、水中を高速で魚を追い回す姿を見るにつけ、これは「鵜」に違いないという確信
は高まってきました。それにしても、横浜の真ん中に鵜がいるなんて・・・・!?
この鳥は、離水と着水がへたくそで、バチャバチャバチャと派手な音を立てます。
カワウ
夕方、窓からひょいと外を眺めたら、それに驚いて真っ白で足の長い鳥が飛び立って逃げてい
きました。鷺(さぎ)の仲間だと思います。風流ですね。
サギかな?
夜には、何かひらひら飛び回ります。飛び方が妙です。コウモリでした。いまに部屋に飛び込
んでくるのでは、という感じで壁すれすれに近づいてきます。
横浜の真ん中で、こんなにたくさん野鳥が息づいていたというのは、本当に驚きです。今度、
窓から見える鳥たちをデジタルカメラで撮影してみますね。
くつろぐホシハジロ
[補足2]
先日、地域の情報紙をみていたら「野鳥を見に行こう」(協力:日本野鳥の会)という
特集があり、この付近が紹介されていました。おかげで野鳥の名前が分かってしまいま
した。嬉しいなあ。
私が大きなカモメと思っていたのは、「ウミネコ」で、小さなカモメと思っていたのは
「ユリカモメ」でした。ふーん。
牡丹雪の降る川面に浮かぶユリカモメ
私が、カモとおもっていたのは、「ホシハジロ」と「カルガモ」でした。そうかー、あ
の有名な「カルガモ」だったのか。
いまに親子の行列が見られるかも知れない!!
なにより驚いたのは、この付近に鵜(う)が棲んでいるですが、その鵜がちゃんと「カ
ワウ」として紹介されていたことです。こんなところに鵜が棲んでいるなんて、誰も知
らないのだろうなあ、と思っていたのですが、さすが見ている人は見ていますねえ。
●日本野鳥の会ホームページには、「カワウとウミウの違い」というページがあります。
[補足3]
このテレビもベッドもないオフィスに通って、効率的に怠けずに仕事をする、という作戦は、
ある要素をプラスすることで完成します。
そうすることによって、ああ、今日はめんどくさいや、行くのを止めよう、ということに絶対
にならなくなるのです。よくある話として、高い入会金を出してスポーツクラブに入ったけど、
全然通わなくなってしまった、ということを耳にしますが、こと、このプロジェクトの完成形
では、そんな三日坊主はなくなるのです。
このプロジェクトを完成させる最後の要素とは、ここでハムスターや熱帯魚を飼うことです。
そうしたら、私は、暴風雨でも大雪でも、病気でも怪我でも毎日ここに餌をやりにこないとい
けません。私によほどのことが起こらない限り、ここに毎日せっせと通うことでしょう。
いまはまだ何も飼っていません。まだ気が張っているせいか、連日、終電です(たまに乗り損
なって歩いて帰るけど。自宅の近くにして良かった)。