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死別の悲しみを体験したひとに 〜最後まで読んでくれた方の為の後書き |
最後まで読んでいただきありがとうございます。 あなたは、言葉にできないような死別の悲しみを体験してきたひとでしょうか。 そうならば、こころの傷の疼きがこの「愛する人を亡くした人の為の100の 言葉」に辿り着かせたのかも知れません。 私のもとには、多くの方からメールが届きます。 読むのも悲しく胸が痛むようなメールがきます。 愛する人を亡くした人達は、どこにも行き場のなかった、そして同じ体験をした ひとにしか分からない想いの行き場をここに見つけて、読みながら涙が溢れてし まうようです。 そんな深い悲しみを持つ人からメールが届いたとき、同じ思いをした人が一人で はないんだよ、ということを伝えられて、ありがたく思います。自分の果てしな くつらかった悲しみが、人々の役に立つことに転化できたことに対し、遠く振り 返りながら、静かなよろこびをかみしめる瞬間です。 私には、どしゃ降りの雨を止める力はありません。でも、雨宿りの場所を教える ことぐらいならできるかも知れません。 こんなつまらない自分ですが、世の中からこの不条理な悲しみの涙を減らすこと に少しでも貢献できれば、といつも思っています。 |
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それから、ひとつ書いておきたいのですが、このページは最も痛ましく 悲惨な悲しみを想定して書いています(私の悲しみがそうだったからで す)。 たとえば、かわいいさかりの子供を亡くした母親や、婚約をしている最 愛の恋人を亡くした女性とか、自分が運転していた車の事故で家族が死 んでしまった父親とか、兄弟が病気を苦に自殺した、などの遺された人 のこころが深く傷ついているケースです。 ですから、この「愛する人を亡くした人の為の100の言葉」を読んだ けど、私は親を亡くした時にこんなには悲しまなかった。それは私の愛 情が足りなかったのではないか、などと悩む必要はまったくありません。 そして、まだ死別を経験したことのないひとも、そんなにも悲しみや苦 しみが襲ってくるものなのか、と考える必要はありません。 |
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中原 憬(けい) |