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読むのが怖い! 2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド』感想リスト
ロッキング・オン刊/定価1680円(税込)/四六判ソフトカバー(ISBN4-86052-050-5)
amazon | bk1 | 7&Y | JBOOK




●broken coda
http://d.hatena.ne.jp/coda_tk/20050403
中身は書評というか、本の内容や感想を2人が語り合っているんだけど、それ自体がすごく面白い。噛み合っているんだかいないんだかわからない漫才みたいな。個人的な希望は索引とランキングをつけてくれるとよかった。乙一が複数箇所で挙げられているんだけど、そういうのをさっと確認できると便利だと思う。ランキングは単にどんな本が高評価なのか一覧できたらいいなと思うのと、下のほうに日野原重明とか齋藤孝とかがあるとこの本がどういうものかわかりやすくていいんじゃないかな(笑)。

●juice78
http://d.hatena.ne.jp/juice78/20050403
編集部の選ぶいわゆるベストセラーについての二人の斬りまくるコメントが楽しい。あとお互いのお薦め本について二人の意見が食い違ってるあたりが、口の立つ子供の喧嘩のようでもあって面白い。ブックガイドとしても楽しめる。

●Chocolat Books
http://honndana.g.hatena.ne.jp/chocolatbaby/20050402
早速読んでしまいましたが、いや,ホントに読むのが怖いよ、これ。北上次郎と大森望の息の合ってるんだか合って無いんだかわからないようなコンビの会話。趣味も全く違うしさ。読んでいてちょっとヒヤヒヤしてしまったわ(←余計な気を使いすぎ)。でもやっぱり面白い!これが仕事とは言え、本当によく本を読んでる。しかもこれだけ読んでいても全然本に対する情熱を失わないのね。素晴らしいです。

●God helps those who help themselves.」
http://omsoc.seesaa.net/article/2771175.html
 雑誌「SIGHT」で連載中の対談書評をまとめたもの。期間は2001年夏から2004年秋まで。著者の片割れ・大森望自身による本書紹介には「お笑い本」とあるが、全くその通り。テイストとしては、昨年出た「文学賞メッタ斬り!」に近い。あれを楽しめた人は、これも楽しめるはず。
 「メッタ斬り」の共著者・豊崎由美に比べ、本書の北上次郎の方が、大森望と意見がぶつかるところが多いので、モノの見方の多様さ(といってもとどのつまりは「北上か大森か」の「2通り」でしかないが)みたいなモンは本書の方が味わえて面白い。あと、最近刊行された「読者を選ぶ」ようなSF・幻想・ファンタジー小説が理解出来ない北上次郎に大森望がそれらの「読みどころ」を説く部分は、北上次郎と同様の感想をお持ちの人(私はそう)にはありがたいかも。
 ネタバレには一応の配慮(箇所によっては警告アリ)はしてある。が、本書の内容の性格上、かなりの部分までネタを割っているところもある。ネタバレを極度に嫌がる人は、「将来、読む予定」と既に思っている本に関する部分はハナからすっ飛ばした方が無難。

 大森望の推薦書として「クリプトノミコン」を読まざるを得ない羽目になって「全四巻だよ! おまえ、いいかげんにしろよ!」と太字で怒る北上次郎に私はバカ受けしてしまった。それから、「(歪)マーク」は是非採用を。 > 「SIGHT」編集部どの


●Lエルトセヴン7 第2ステージ」
http://aboutagirl.seesaa.net/article/2777827.html
 この連載はほんとうに好きで、これ目当てに『SIGHT』は買ってるってところはある。僕の読書傾向は、わりと純文学(?)寄りっぽく、エンターテイメントの方面はちょっと疎いので、ものすごく参考になる。そして参考にして購入して、えー、って時々は思ったりもする。ナイス・ブック・ガイドで、ここに収められている対談は、ぜんぶ雑誌掲載時に読んでたや。ただ読み返してみて気づいたところもあって、大森望が、小説には倫理を求めていないとか、リアリティについてみたいなことを言っていて、そこいらへんが、あーそうかそうか、と、この間の桜庭一樹を読んだとき感じた違和みたいなものに繋がった。あと、これも読み返してわかったんだけれども、全体のトーンとしては、なぜか渋谷陽一が司会をやってた頃のほうがおもしろいな、というのがあった。

●supernova*
http://d.hatena.ne.jp/asha/20050405#p1
おもしれー。対談形式なのですぐ読める。量は多いけど一気読み。大森さんのすごいとこって、「これが好きならこっちも好きでしょう」って色んな本が出てくるところだと思う。しかもけっこうマイナーなところを。興味がわくひとは多いんじゃないかなー。

●Corpse Reviver
http://www.ne.jp/asahi/lunar/eclipse/diary/2005/d050401.html
掛け合いが楽しい。やり取りは、同期するよりずれているほうが楽しい。そして読む暇も無いのに、また本が増える。(中略)
書評はもちろん、それ以外でもいろいろと面白かった。
何が面白いかというと、北上氏が自分の選んだ本を取り上げる時に、すごくかまえるところ。後半は、(読む側からすると)待ってましたという感じで、楽しかった。
かまえるその理由は、あとがき対談で出てくるが、さらに笑ってしまった。
競馬好きに読んで欲しいのが、『シービスケット』の書評(本書 pp.221-224、pp.239-240)。(中略)
最後の直線の写真を熱く語る北上氏の興奮は、競馬ファンにしか分からないような気もする。傍(司会と大森氏)は笑っていて、そちらの反応も分かるんだけど。

●darjeeling and book
http://kakko.jugem.cc/?eid=473

 対談形式の書評本、になるのかな。本についての本が大好きだしこの二人の書評が好きなのでこれは読まずにいられない。毎月上げられる本も興味あるものが多い〜。
 それにしても二人の温度差がたまりません。大森さんは”ワルモノ”キャラなんで(と思っている、サイトなどみて)口元を歪ませて
「傑作です」っていうところは浮かびます。しかもけっこう実験的なものも上げてるし。
それに比べ北上さんのきびしいこと!興味ないなーっていう本に対する冷たさがすごい。大森さんはある程度分析しようとしたりするんだけどまったくさわらずに一言ですまそうとする(笑)。笑えます。
で、で、で、「ツ、イ、ラ、ク」が直木賞とれなかったのはやっぱりそれですかー!14歳にさせちゃったから?あぁ、今読み返したのでやっぱりこれで賞をとれなかったのが残念で残念で。それなのかぁ。
 毎月、この取り上げる本を選ぶのが大変らしいんだけど(大森さんだけ)これは続けて欲しいなぁ。大森さんの選ぶ本に対する北上さんの反応が楽しみだ・・・。
こういうのを読むと「本の雑誌」をまた購読したくなるんだよね。
ちょっと前まではこの二人なら北上さんの押す方を選んでいたんだけど・・・最近は大森より。SFは苦手だけど大森さんはいわゆるメフィスト賞系列を押したり、新本格系も読んでる。それにそれにわたしが一番好きな出版社の新潮社出身なんだもん。

●未読王購書日記memo
http://midokuoh.cocolog-nifty.com/super/2005/04/post_5.html
北上次郎と大森望という二人の小説好きによる読書対談。編集部が選んだ本三冊と北上、大森のお二人が持ち寄った本三冊ずつの都合九冊を対談形式で語り合うという趣向で、季刊誌「SIGHT」に毎号掲載されている人気書評対談の書籍化。一冊の本に対する二人の意見がほとんど噛み合わない点がまずもって面白い。しかし、それは当然。意見がピッタリ合う方がむしろおかしいよ。読者が小説に面白さを求めるポイントなんて、百人いたら百人とも違うはずなんだもんな。特にこの二人は、あとがき対談でも言っている通り、かたや「理性」で本を読むタイプ、かたや「感情」で本を読むタイプであるので、一冊の本を読んで面白がったり物足らなく感じるポイントが異なるのは当然のこと。自分自身に照らし合わせて考えてみても、その本を読んだ時の体調やら環境やら年齢やらで、その本から受ける「面白さ」はまるで変わってくるしな。それがどんなに面白い本であったとしても、たとえば3年間付き合ってきた彼女にフラレた夜に読んだりしたらまるで面白くないだろうし、サマージャンボ宝くじで一等三億円が当たった日に読む本は、どんなに内容が詰まらなくても楽しくてしょうがないだろうし。……って、ま、そんな夜に本を読むかどうかは別として。

●読書志向全開!
http://recht1122ja.jugem.cc/?eid=79
 サブタイトル(?)にもあるように、2000年代に入ってからの売れた本ならびに、評者2人のオレ推薦本をプッシュしまくる本です。
 ロッキングオン編集部がそっと差し出すベストセラーは身も蓋もないくらいに(おおむね)けなすお二人。
 大森氏オススメ本を、わからんとか必要ないとか言って拒む北上氏。
 北上氏オススメ本を、唇を歪めて(そうらしい)褒める大森氏。
 でぃーぷなんとかとかはクソだと思い、かつお二人のどちらとも小説観の合わない(特に北上氏)私には痛快な内容でした。いいなぁ。私が北上氏に反発したらちゃんと大森氏が唇歪めてくれるんだもの(笑)
 無論、ブックガイドとしても使えます。推薦本の良さ、おもしろさを、なぜ面白いのかなぜ評価できるのかをちゃんと言っているので。特に大森氏の話のオモシロ要約は傑作です。つられて「ふたりジャネット」買ってしまいました〜。

 読み終わるのが惜しかった。ああ、ずぅっと読んでいたい本でした〜。でも昨年末の「日本一怖い!ブック・オブ・ザ・イヤー2005」の傑作度にはかなわない印象。
 この2氏に斎藤美奈子氏が入ったりしたら、もっと面白かろうて……(信者の呟きなのでスルーして下さい〜)

●Hybrid No.9→under dog
http://d.hatena.ne.jp/jasper/20050407
読みました。あとがきがいちばんおもしろいねえ。傑作です(歪)、ていうのと、こんなのいいよ、ていうの。いくつか読みたいのがあったのでそれは収穫。結構読み残してるのが多いなあ……。ガイドとしても読み物としてもおもしろいですよ。

●日当たりのいいガレージ
http://d.hatena.ne.jp/kiseu/20050407
SIGHTに連載されてた書評ガイドをまとめたもの。
取り上げられてるのはまぁエンターテインメント全般て言ったらいいかな。
僕はこの二人でどちらを支持するか(どちらが合うか)と言ったら大森望なんだけど、それはこの本でも変わらず。
北上次郎はある種、非常に古典的な文学観がベースなのかなと思うし、
それにこの本ではなんかあまりにも主観が入りすぎで、それがちょっと・・・。
こんな企画では自分の主観を出していった方がもちろんいいんだろうとは思うけど
自分が気に入ったものを大森に批判されると別なところで批判の材料にしてるものを持ってきて擁護したり、痛いところを突かれると「オレこういうの好きなんだよね」と逃げたり。
仮にも評論家と名乗るくらいならもう少しきちんと自分の気持ちを言語化してほしいなぁ。
ま、冒頭でいきなり『黒い仏』を作者の恣意的な作品として読んでるってのがひっかかったからね。
第一印象が悪かったかも。でもやっぱ、いくら現代本格に親しんでないからといっても
もう少しコンテクストを読んだ方がいいんじゃないかな。だって著者紹介にはミステリー評論家ってあるんだし。
ただ単純に読み物としては面白かった。大森望のひねくれさがよかった。

●あいらブックス!
http://ilobooks.seesaa.net/article/2851892.html

この本では、編集部が選んだ本、北上さんが選んだ本、大森さんが選んだ本のそれぞれについて北上さんと大森さんが評価して、あーでもないこーでもないと言い合うわけですが、ある意味ほんとうに読むのが怖いですよー。北上さんと大森さんの意地の張り合い?というか、ちょっとケンカ腰なの?みたいな大激論に読んでいるこちらはたじたじになってしまいます(;゜ ロ)人(;゜ ロ)人(;゜ ロ) =3 =3
たくさんの本の中で、二人の意見が一致して絶賛する本なんてほとんど無くって、片方が絶賛している本をもう片方が容赦なくバッサリ斬り捨てていたり。もちろん、そこが読んでいて楽しいところなんですけどね♪

ちなみに私は北上さんのファンなので、北上さんが大森さんに攻撃(?)されてる場面では、心の中で「北上さん、負けるなー!ガツンと言い返せー!」と応援しながら読んでました。と言っても、北上さん全然負けてないですけどね(笑)

あと、驚いたのは『質問力』(齋藤孝)についての、大森さんの意見!!すごいなー、大森さん。何でそんなに色んなこと知ってるの!?私はこの手の本は全く読まないのですが、色々な知識が無いと本に書かれていることをついつい鵜呑みにしちゃうだろうなー(;´Д`A ```大体、本の中で“フェルマーの定理”なんて突然言われても、素通りしちゃうだろうし、フェルマーが何世紀の人なのかなんて気にもとめないだろうなぁ。

この本を読んで、「これは面白そうだ!読んでみたい!」という本がまたまた増えました〜。あ〜、楽しかった♪

大丈夫日記
http://homepage2.nifty.com/GARAKUTA/diary/diary.html
 北上次郎さんと大森望さんがお互いにお勧め本5冊をピックアップし、さらに編集部のピックアップした5冊の合計15冊を読んで語るという対談集。喜国さんの『本棚探偵の冒険』が取り上げられていたので、とりあえずその回だけ読んでみたら、これがもう大爆笑。パソコン通信とインターネットのおかげで、古本マニアの体質が北上次郎さんの頃とはガラリと変わっているということなのだろうけれど、その落差に北上さんがいちいち反応しているところが妙におかしい。
 興味のある本の部分を拾い読みしたところ、お互いに理解できない部分で「この本がどこが面白いわけ?」「どこが面白くないの?」というすれ違いの部分がやたらと面白い。
 のちほど、ゆっくりと読ませていただきます。

●孤低のつぶやき
http://homepage2.nifty.com/yoshinojin/Mutter.files/Mut02.html
 雑誌の対談書評をまとめた、北上次郎×大森望『読むのが怖い!』2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド(ロッキング・オン 1600円+税)を送っていただく。余裕ができたら、じっくりと愉しませていただきます。
 なにせ第一回のところをちらっと読むと、やめられない。ふたりのやりとりが目に見えるようだ。両者独特の口調が聞こえてくる。そのあたり無責任に言うと、一部CD収録とかDVD付きとかすれば、面白いかも。

●五月のドラゴンdiary
http://tg.cocolog-nifty.com/diary/
Friday, April 08, 2005
 帰りの電車内で北上次郎×大森望『読むのが怖い!』(ロッキング・オン)読了。2000年代刊行本の書評対談なのだが、しかし俺書評は読むけどなかなか小説そのものとかって読んでないなあと思ってたら「書評を読むのが好きな人たちっているじゃない。で、書評読むとそれで満足しちゃって、本そのものは読まない。そういう人ってけっこういるんだよね」という北上発言が。反省。とはいうものの書評対談というのは面白そうな本を探すと目的というだけでなく、対談者の掛け合いが面白いので仕方ないともいえます。本書の場合だと老人力が強まってきてる北上次郎を大森望がいかにいじくるかというところがとても楽しい。本当に面白そうな小説を探すための書評対談だったら多分大森望・豊崎由美『文学賞メッタ斬り!』の方が上ですね。『読むのが怖い!』は面白いかどうかとは別に売れ筋の本が編集部セレクトとして出されてそれをいやいや読んでる部分がとても多いので。まあ『文学賞〜』もつまんねえ受賞作に対する文句も目茶苦茶多いんだけど、それ以上に強烈に面白そうな作品の紹介が多かった気がする。

●Just Like Paradise
http://d.hatena.ne.jp/shaka/20050411
 時間があったので『読むのが怖い!』北上次郎/大森望(ISBN:4860520505)を立ち読み。『黒い仏』で爆笑。まったく会話がかみ合ってない。「これじゃあなんでもアリじゃん」と憤る北上次郎に「そうです、なんでもアリです」と言い切っちゃう大森望。結構全編がこの調子で、評価がお互いに高いものに対しても意見が食い違ってて面白い。私見ではあるが、やはりSFから入った人というのは許容範囲が広いのかな、とは思った。昔(中学生とか高校生の頃)は北上次郎を結構信用して本を買っていたが、この5年くらいは逆に地雷扱いになってきている。これは自分の読み方とかが変わったせいかもしれない。しかしとてもじゃないが、大森望ほど広い心で本は読めないだろうなあ。

●厘時のクラスター
http://d.hatena.ne.jp/rinji/20050412
相手を叩き潰すガチンコ対決ではなく、相手の技を受けつつ自分のいい所を出していく北上次郎×大森望のプロレス的書評対談。
たまに間違えて相手の急所にパンチが入っちゃたりしてますけど。
殊能将之『黒い仏』に本気で腹を立てている北上さんが素敵です。

●気まぐれな読書
http://yossie33.jugem.cc/?eid=273
ああ、ちょっとずつ読もうと思っていたのに、つい面白いから、読んでしまった。
一冊の本について、これほど、二人の評価に差があるというか、温度差があるのが面白い〜
北上さんのオトボケ度や興味ない本には、とことん興味がないっていうのも、ここまでくると、笑える。(前は、ちょっと何だか嫌だった私でした。)
北上さんの「書評を読むのが好きな人たちっているじゃない。で、書評を読むとそれで満足しちゃって、本そのものは読まない。」というコメントには、ドキっ!
でも、面白いもん〜書評って。だけど、本当に面白そうだと思うと読むもん!と本を読みながら、つい言い訳してしまった。

ちょっと嬉しいというか、「おお!」と思ったのは、大森さんが、最近、某飲料水のCMで肩とか回しまくっている大学教授の本を鋭く問題点を指摘しているところ。大森さん、すばらしい〜

あとは、これから読もうと思っている姫野カオルコ『ツ、イ、ラ、ク』が、なぜ直木賞を取れなかったかの分析。年齢だったのですね〜14歳では、ダメなのね。
その点、石田衣良は、計算した上の作品だったのね〜。と、最近、よくテレビに出るようになった石田衣良の顔を見ながら、思うようになりました。(笑)

●コウカイニッシ。
http://honey16g.jugem.cc/?day=20050404
いやー、ほんっとおもしろい。色々と読んでみたくなりました。大森さんはものすっごい量の本を読んでいるから「これが好きだとあの本も好きかも」ってたくさん出てきてすごいですね。
個人的にハーラン・コーベンのマイロンシリーズが出てきたところがうれしかったです。や、もっとみんな読むべきだと思う!おもしろいんですよ。キャラが良くて読みやすいし。「スペンサー」シリーズは読んだことない、というか知らなかったんだけどね…。

けっこう厚くて二段組だけど、おもしろくてざくざく読めますね。二人の合ってるんだか合ってないんだかな対談も、あとがきまで楽しめました。(歪)てさいこうですね。コドコロさんの『ルール』は早速借りてきたですよ。たーのしみ。

●どこまで行ったらお茶の時間
http://naoko1999.jugem.cc/?eid=379
感情的に攻めてくる北上さんと、理論整然としている大森さんの
まるっきり正反対なお二人による、噛み合ってるのか噛み合ってないのか
よく判らない対談が、とにっかく面白かった〜♪笑った笑った!!
「これじゃ、どこまで行っても交わらないんじゃないかしら?大丈夫?
余計なお世話をしつつ心配しながら読み進めると、
お二人とも好評価つけている作品もあって、まずはひと安心。
ただ、評価のポイントとなる部分がさりげなく違っていたりして……無言。
読者としては意見が食い違っている方が、
鑑賞する際の参考になるから、とっても有り難いんですけどね。

あ。最初の『黒い仏』を巡る評価からして、私、大森派でした〜。参考までに。
姫野カオルコが『ツ、イ、ラ、ク』で直木賞受賞できなかった理由にも、
石田衣良についての評価にも、「なるほどー(ポンと手を叩く)」深く納得。
しっかしお二人とも、仕事とはいえ、たくさん本を読んでますな。

2001年夏から始まったこの対談形式のブックレヴュー。
ちょうどその頃から新刊もマメにチェックして読むようになっていたのに
挙げられている本は、私にとって読みたい本のオンパレード!!
図書館さまにさっそくリクエストせねば!
でもその前に、積ン読の山の中からお目当ての本を引っ張り出して読むのが
先かしらね(汗)。

当然のように第2弾の計画もあるんでしょうが、その際にはぜひ
「傑作です(歪)」を見せてくださーい(笑)。

●Flying Dutchsan
http://dutch.cocolog-nifty.com/blog/2005/04/post_265a.html
編集部と著者二人がそれぞれ持ち寄ったものを対談書評するもの。「ボケとツッコミ(!?)」と言うのは言い得て妙。

あとがき対談でしっかり書かれているけれど編集部のチョイスはその時々でベストセラーになった等の話題書。北上さんのチョイスは単純に北上さんが「語りたい本」そして大森さんのチョイスが絶妙で「北上さんが食いつきそうな本」あるいは北上さんのギリギリ限界を試すチョイス。
だもんで、「よそでは絶対言及しない本について、北上次郎がなんと言うか」というのがともかく面白い。

ワタシの場合、こと読書に関しては「作者の術中にはまるのが心地よい」方なもんで、北上さんのいうところの「ジャンルの文法にそったもの」の方が好みなのは確かなんだな。でも、音楽とか演劇とか、デザインなんて分野に関して言えば、そのジャンルの文法から如何にはみ出すか。そのジャンルの限界線の上で綱渡りをするような表現にはゾクゾクしてしまうわけで、評価の安定したメソッドの上に安住している安心感のある作品なんてのは、たまに息抜きにはいいけれど興奮は覚えない。だから大森さんの評価もすごい判るところがある。

恐らく北上さんは一読者としての感想を語ってるのに対して大森さんは評論家としての物言いなんだろうなとか。

それにしても、本文中のゴチックの指定の仕方が絶妙。「普通の人との会話のネタは主にサッカーと宮部みゆき」とか「十四歳にセックスをさせてはいけない!そうすると、いくら面白くても直木賞は取れない!」とか。

続刊が出るときには是非「傑作ですね(歪)」というのを実現してほしいな(笑)。

●DONburi Room
http://donkey.web.infoseek.co.jp/blog/archives/2005/04/post_89.html
 『文学賞メッタ斬り!』(bk1|Amazon)、『ライトノベル☆めった斬り!』(bk1|Amazon)につづく、大森望の書評対談シリーズ第3弾……って、別にシリーズじゃないけど、でもなんかそんな感じっすよね。

 北上次郎の、「面白かったけど内容を憶えてない」的な発言がちょくちょくでてきて、なんだよそれ……って苦笑しながらも、実は僕もよくあるんだよなぁ……と。読んでいたときは確かに面白かったんだけど、どんな内容だったか後で思い出せないってことが(^^;
 にしても、締めに話題にしてるのが『蹴りたい田中』(bk1|Amazon)なのにも苦笑。

●Something Good - なにかいいことが
http://d.hatena.ne.jp/tokeshim/20050415
書評家の北上次郎(目黒孝二)と翻訳家・ライターの大森望が、ベストセラーからマイナーまで幅広く語り倒したレビュー本。

全くタイプの違う本読みお二方が、あーでもないこーでもないと議論を戦わせる(というか張り合う)様子はまるで漫才…(笑)面白いです。素直に感動を表す北上さんと冷静に評価を出す大森さん、どちらのオススメも読んでみたくなりますよね。ロッキンオンの企画勝ちです。

●不定期コラム ヤガン増刊号
http://d.hatena.ne.jp/suihanki2003/20050419
昨年は豊崎由美がブレイクした年だった。これは大森望との対談集『文学賞メッタ斬り!』のヒットによるところが大きい。この本などで豊崎由美はまず「キャラクターの認知」に努め、自分の書評スタイルを「芸」として世間に浸透させた。この作戦は、最近の書評界ではトレンドである(って、何も知らない自分が無根拠に断言してるのだが)。で、これは実は対談相手の大森望の功績が大きい。『読むのが怖い!』でよりはっきりと解ったのだが、大森望は人のキャラクターを引き出す達人である。『怖い!』では対談相手の北上次郎を煽る煽る。単純に読み物として面白いとともに北上次郎というキャラクターが急ピッチで浮き上がってくるのが解る。『メッタ』は、これほど露骨ではなかった(かつ、豊崎由美が北上次郎に比べて自発的だった)ので気づきにくかったが、注意して読むと大森コントロールは各所に仕掛けられていた。

豊崎由美だが、昨年に出した2冊の対談集の相手は、それぞれ大森望と岡野宏文(『百年の誤読』)である。どちらも豊崎由美と読書傾向や趣味嗜好が似ているため、同調して終わりなことが多く、その点ではつまらなさも感じた。ここは意見が対立しそうな池上冬樹、福井健太、茶木則雄あたりと大トークバトルの対談集を出してほしい。或いは香山二三郎をコテンパンに言い負かすとかして、読者の中に眠っているサディズムを呼び起こすとか。関口苑生の首を絞めるとか。いつの間にか対談じゃなくて殺害になってるが。

ま、ボクの妄想は置いといて、「書評家ガイド」みたいな本をどこか出しませんか?

『読むのが怖い!』の『世界がもし100人の村だったら』を取り上げた箇所で大森さんが書評業界は実際に100人くらいの村とおっしゃってますので、そのうち40〜50人くらいをピックアップ。見開き2ページで書評家1人を紹介。右ページに似顔絵イラストと名前や経歴や得意ジャンルなどの基本データを並べる。左ページにキャラクターや読書傾向や書評スタイル、或いは過去の偉業(朝日新聞の書評で内田康夫の小説について「トリックが凡庸」って書いたら作者が激怒して大騒ぎになった、とか)などを列挙。辛口度や論理性などを星取表にするのもいいかも。ノリとしてはウルトラマンの怪獣図鑑(見たことないんで知らないけど)みたいな感じで。どうでしょうか。

●ウケケのNIKKI!
http://ukknonikki.cocolog-nifty.com/nikki/2005/04/post_6d6f.html
雑誌SIGHTの連載をまとめたもの。二人の掛け合いが楽しい。ベストセラーを貶しまくるのがいいね。司会もいい味出してます、合いの手の入れ方が絶妙です。ただ巻末に索引がないのがちょっと残念。
店頭では、装丁とタイトルがインパクトがあるからか結構立ち読みする人がいるんですが、、、売れない。買ってください。これも併せて勝っていただけるとうれしいです。私の拙いコメントが載っていたりするので。

●カサブランカ
http://star.ap.teacup.com/casablanca/224.html
 人がすすめる本というのは面白いもので、やはり自分だけで選んでいると偏ってきてしまいます。そこで私は時々友人などからすすめられた本をお借りすることがあります。人がいいと思ってすすめてくれる本なので、絶対に自分も面白いということはなくとも、そうそう外れがない。

 この『読むのが怖い!〜』は、北川氏と大森氏の正反対な意見の対立が面白いというか、読んでいて常時ハラハラするほどなのですが、北川氏の方が偉そうなのに、大森氏は全く引けをとることなく相手がオススメとして出してきた本を斬りまくる!北川氏がこう面白い旨楽しそうに一押しすると、反論が返ってきて「あぁ、そうなの?そういうことかぁ。」とかいって妙に納得させられつつ平行線だったり。しかもあんまりこの人は本の内容を覚えていない。

 各々好き嫌いの差はあるけど、正反対の二人が書評し合っているから、中には面白そうだなぁと惹かれる本もあって、それもまた自分はあまり読まないジャンルだったりするから広がるなぁと。話題の本であっても中身はなんでもない本もあるし、話題の本だからと万人に受けるものではないと同時にうようなものまで。ミステリー評論家だという北上氏は先ほども書いたように面白いと思わなかった本の内容を覚えていない。それを内容的な補充や的確な突っ込みで評論をさらっと言いのける翻訳家でもあり評論家でもあるSFヲタクの大森氏がカバー(本書あとがきにあるように「手際いいガイド的な紹介はうまい」とかなんとか)する。でも、食わず嫌いはよくないなと思いつつ大森氏がすすめる本はちょっと読まないなって本が多かったりして。

 評論ももちろんなんだけど、この二人のやりとりが、私の周りでよく繰り広げられているような映画談議と重なって見えたり。「あの人ならこういうだろうなぁ」とか、「やっぱりケチつけた」とか「こういう小難しいのは評価するわけね」みたいなことから相手の意見聞いて「あぁそいういう見方もあったのか」なんて、評論家ぶった私たちの会話と。もちろんこちらはプロではないわけで、結局は人それぞれねってことに終着するわけなんだけど。  なんてぶつぶつ言いつつも、今日は、気付けば早速たくさんの本を買いに走っていた、左右されやすい私なのでした。

●所長室
http://www003.upp.so-net.ne.jp/kimyouai/diary/0504.htm#050411
「読むのが怖い!2000年代のエンタメ本200冊徹底ガイド」(北上次郎×大森望 ロッキングオン) を読了。「SIGHT」編集部、北上氏、大森氏がそれぞれ数冊の本をセレクトし、対談形式で論評し合うという内容。実を言うと、取り上げられている本の大半を私は読んでいないのだが、二人のやり取りだけで十分に楽しめた。いやー、良いコンビだわ、この二人。

世代、作品を計るモノサシ、そして人間性(笑)と、いろんな点で二人は異なっていて、作品の評価も食い違うのだけれど、その食い違いが作品を多面的に浮かび上がらせるとゆーか。なまじ趣味の近い者同士が対談するより、これくらい違ってる方がいいんだろうなー。

んで、両氏のキャラクターの面白さも、この本の魅力になっていると思う。大森さんのワルモノっぷりは、ご本人のサイトやら掲示板やらで知っていたが、北上次郎がこんなにチャーミングなオジサンだとは知りませんですたよ。読んだ小説の内容はおろか、自分で書いた解説の内容まで忘れてるし。興味のないことについては語ろうとすらしないし。自分が知らないことについて、ものすごく素直に質問するし (これは意外に難しい)。そのすべてに、何とも言えない愛嬌があるのだな、コレが。

そういう持ち味が上手いこと噛み合っているのか、意見が対立しても感情的な論争にならないのもイイ感じ。「メッタ(めった)斬り!」シリーズも面白かったけど、個人的にはこれが一番好きかな。つーことで、本好きの人にはお勧め。

ところで、巻末の著者紹介で知ったんだけど、北上さんって目黒孝二と同一人物だったんですな。全然知らなかったわオレ。いや、目黒さんに関しては、椎名誠のエッセイやら、TBSラジオの朝の番組でやってる本の紹介コーナーやらで知ってたんだけどさ。そうかそうだったのか …… って、ひょっとしてみんな知ってた?知らなかったのオレだけ?オレって物知らず?

まあアレだ。私は梶井基次郎の「桜の樹の下には」と、坂口安吾の「桜の森の満開の下」をゴッチャにしてた男だからな。そのくらいのことは日常茶飯事というか柳家小三治というか比叡山延暦寺というか。良くあることっすよ。「死霊のはらわた」とか「死霊のしたたり」とか「死霊のえじき」とか「死霊の盆踊り」とか、そういうのは知ってるし間違えないんだけどなー。← 何の自慢にもならないし

●ふぉっくす舎のページ
http://negitet.at.webry.info/200504/article_1.html
読み巧者の北上次郎と大森望が、ぞれぞれ推薦する本と、編集部がセレクトしたベストセラーを遡上にあげて語り合う。良質の本の紹介であると同時に、二人の小説観の相違もうかがえて面白い。最初に殊能将之「黒い仏」(講談社文庫)をとりあげているが、たまたま(?)この問題作から語り始めているのが、この対談の行く末を示しているようで面白い。自分としては、「黒い仏」はとても面白く読んだ本だが、滅多やたらな人に推薦できる本ではなく、その人の本の好みを知り尽くした人にしかお薦めできかねる。だから、ラストに、大森が「すげー!!」と思い、北上が「バカヤロー!!」と思うのも、それぞれよくわかる。ちなみに私は大森側で、このラストには、思わず鳥肌が立ったこととを記憶している

●七生子のお買い物日記
http://plaza.rakuten.co.jp/bluerose28/diary/200504150000/

『読むのが怖い!』は対談形式による書評集なんだけど、
対称的な2人のすれ違ってばかりで、平行線なようすが
とにかく面白かった!!
でも、一番バカウケしたのは、あとがきかしら(笑)。
次回は、ぜひぜひ「傑作です(歪)。」を実現させて欲しいな〜(笑)。

●廃墟通信(幻想日記)
http://www.rinc.or.jp/~kurata/ruin/ruina54b.html#050414
譲らない2人の噛み合わなさ加減が絶妙 [;^J^]。213頁から抜き書きすると、

(北上)例えばさ、ほら、書評を読むのが好きな人たちっているじゃない。で、書評を読むとそれで満足しちゃって、本そのものは読まない。そういう人ってけっこういるんだよね。

 ..喧嘩売ってんのか、こらっ! [;^.^]凸

 いや、私も、「書評を読んで、それで満足してしまっている」わけではないのだが、「書評を読むのが好き」で、その本を買ってきて、でも読む暇が無くて、結果として、「本そのものは読まない」..という状態なので、北上次郎の言説の最初と最後には当てはまっているのであった。[;_ _][;^J^]

●積読日記
http://d.hatena.ne.jp/catscradle80/20050424
 『読むのが怖い!』買わなくてよかった。意外に図書館ですぐ借りられた。ややナナメだがすぐに読了。エンタメ本ってほとんど読んでないのだなぁ、と実感。ミステリなどほとんど知らない本ばかり。ネタバレ気味なので未読の方は注意、なんて書いてあると、その本を読む気もないのに読み飛ばしてしまう。

 大森望の薦める本はやっぱり読みたい気になる。この本で取り上げられていた本の中で私的に気になったのは、

『翼はいつまでも』川上健一
『ルー=ガルー』京極夏彦
『鳥類学者のファンタジア』奥泉光
『アラビアの夜の種族』古川日出男
『ベルゼブブ』田中啓文
『ルール』古処誠二
『壜の中の手記』ジェラルド・カーシュ
『航路』コニー・ウィリス
『永遠の出口』森絵都
 あとグレッグ・イーガンの長編はやっぱり読まないといけない気がしてきた。


●おもしろい小説・脚本
http://d.hatena.ne.jp/enternovel/20050429
書評漫才。この二人の嗜好の違いも、おもしろい。
北上次郎は、エンターテインメントの王道志向。感情で読むタイプ。ボケ担当。
大森望は、メタジャンル的なSF、新本格ミステリー、文学、ライトノベルなど。頭で読むタイプ。ツッコミ担当。
北上次郎の言葉「大森の『傑作です』には二種類ある。本心から言ってるのと、『傑作です(歪)』と唇歪めながら言うのと」に爆笑です。
もうひとつ北上次郎の言葉「金を儲けるやつは、成功本なんか1冊も読まないで成功している。読んでるヤツは、金儲けをやめた方が良い
なるほどなあ。
この二人の読書狂の話を読んでいると、向いてないのに、あくせく仕事するよりも、好きな本読んでるほうが、幸せな人生かもなあ、と思った。

この二人の文章読んで、いつも思うのは、たくさん小説読むなー、ということ。
読むべきエンターテインメント小説がたくさんあるなあ。
ここで勧められている小説たちを、いつか全て読めたらいいなあ。
ネット上の感想を読んでると、自分ならどっちに近いかという話題が多い。
私の場合は、タイプ的には大森望なのだが、それだとオタク的になりすぎるという自制心が働く。
やはり、エンターテインメントの王道北上次郎を指針とすべきだと思うのである。



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