■大森なんでも伝言板'99 #2001-#2100 投稿するHOMEに戻る

2100//三枝殿にそう言われるのは、逆に光栄なような気が (1999/05/12 13:10:11)
MAIL::ばるどあん
人の意見を勝手に要約するなって、大森さんから叱られたのにね。海法さんは梅原先生に「命令」なんてしてないよな。「理由はない」って何かしら。理由は海法さんとかが、散々言うとりますな。リンク切らない方が得よって。間違ってる、とか、意味がない、ってことなんすかあ?

2099//分類とか。 (1999/05/12 13:07:16)
MAIL::たかはし
>サイフィクト分類

やっぱりこの分類はいまいちなような気が。
サイフィクトを「日常から非日常へ移行する作品」だとすると、それと対になる作品、つまり「非日常のまま展開する作品」を「スペースオペラ」と名づけるのは無理があるでしょう。

ちょっと考えても、
・宇宙を舞台にしたもの(これは広義のスペースオペラ?)
・未来を舞台にしたもの
・異世界(or パラレルワールド)を舞台にしたもの
くらいは思いつくので、これらを全部ひっくるめられるような用語が求められます。なんかないすかね。

さらに、クライトンばりの娯楽作品でなければ「超メタ言語的作品」、ってのにも無理がありそうな。どっちにも含まれない作品も多いですよね。あるいは娯楽作品の幅を広げるか。どっちにしろ、SFファンの多くが求めているのはクライトンと「超メタ言語的作品」の間にあるもの、なのじゃないかと。

>掲示板
えと、青山掲示板に移ったほうがいいんでしょうか?
わたし的には、大森掲示板は読むだけならCGIを使わないで済むのでサーバに負荷をかけずに済む上、HEADリクエストでLast-Modifiedを返してくれるので更新時刻のチェックもしやすくて便利なのですが(^^;

>新井素子は「筒井康隆という王様に見いだされたSFのプリンセス」という役割で、

「星新一」です……。
#筒井さんは奇想天外の新人賞選評(座談会)では批判してましたです。
#それも結構ぼこぼこに。

2098//念の為 (1999/05/12 13:06:02)
MAIL::三枝
ばるどあんさんが、私の考えを、「作る意味が無いと思ってる(2093)」と書いていますが、私の意見は、「SFの外に作る意味はない(2089)」でして、正確には、作るという「行動」に意味がないと言っているのではなく(作る意味はあります)、その「場所」が、外であることに「特には」意味はないと言っているのです。
外の方に作ることに「意味はない」でしょうが、中で作るよりより多くの「利点がある」ということも、念のために付け加えておきましょう。
(それにしても、ばるどあんさんという人は均一蝋hosoda氏と同様、メタな発言以外の発言はしない方だな。)

2097//「リング」 (1999/05/12 13:01:00)
MAIL::小林泰三
確かに、「リング」が一番だと思う人が多いと思います。
#鈴木さんは気に入ってないらしいですが。

「リング」がハードカバーで発売された時、初版数千部
で、打ち止めだったのは有名な話です。

この凄まじい敗者復活の原因分析が SF の復権にも
繋がるような気がしますね。まだ読者が成熟していな
かったという意見はまとはずれに思えるし...
#おそるべし、ホラー文庫?

2096//AIBOはアイボ (1999/05/12 12:50:52)
MAIL::高橋ま
>さいとうさま
例の通販で買えるモノですが、新聞にはアイボってよみがふってありました。
行動パターンを作成するソフトが5万円かあ。

ちょっと気になるなあ。

2095//ばるとあんさんへ(相変わらず日本語読めない人ですね・笑) (1999/05/12 12:49:51)
MAIL::三枝
》作る意味が無いと思ってるんなら、何でこの人長々と反論しているのやら。

「作っちゃだめ」って言うからですよ。海法さんとかが。
でも、「作っちゃいけない」って理由はないんです。理由もないのに反対するってのは変だと思うな。

2094//古典的ホラーを殺さないで欲しいよぉ。うぇーん……。 (1999/05/12 12:46:37)
MAIL::三枝
》例えば、「リング」3(4)部作はこの辺りを横断しているように見えますが、

しかし「恐怖」という部分をはずすに至っていないというか、「リング」は超絶怖かったじゃないですかぁ〜。
3部作中、あえて、「もっとも評価されている本は?」と訊ねたら、たいていの人から、SFではなく古典的ホラーであった「リング」という答えが返ってくるのではないでしょうか。

》従来の本格ホラーの方が阻害されてしまうおそれがあるのではないかと。

それは、怖い。ホラーな話だ。
あたし、アンブローズ・ビアスのマニアでして。最近の作家だとバーカーや倉阪さんになってしまうという。
あの、合理的説明が全くない怖さ、宙に浮いたような不安感が、ホラーの本質ではなかろうかと。
悲しいなあ。軒先貸して、母屋取られるって奴ですねぇ。

2093//ほげ (1999/05/12 12:40:42)
MAIL::ばるどあん
作る意味が無いと思ってるんなら、何でこの人長々と反論しているのやら。誰も梅原センセーに「命令」なんてしてないっしょ。意見はしてるけど。ケチつけるのが営業妨害ってことなのかしらん。
2092//瀬名秀明スランプ説 (1999/05/12 12:28:27)
MAIL::瀬名秀明
「噂の眞相」に自分が載っていると聞いて買ってみたのだが。
どんな凄いことが書いてあるかと思えば、外しまくりで拍子抜け。誤解される方がいるといやなので、以下に訂正とコメント。

「200万部のベストセラーとなった「パラサイト・イヴ」で知られるミステリー作家」
→200万部は売れてませんね(笑)。約160万部。あと、世間ではミステリー作家として認知されていることをここで確認。

「『BRAIN VALLEY』もそこそこの出来でしたが、評判はいまひとつでしたね」(角川関係者)
→SF関係の評価はまったく無視。SF大賞を取ろうがベストSF1999で一位を取ろうが関係ないのか。むなしい。SFファンあるいはSF評論家はこういう事実をもっとしっかり受けとめるべきだと思う(ああ、それともSF界でも「評判はいまひとつ」だったのでしょうか?)。しかし角川関係者って誰?

「編集者も躍起になって書かせようとしているようなんですが、当の本人が書けないというんですよ」(同)
「実際、瀬名が最近書いているのは身辺雑記程度」
→去年一年間、いくつも評論を書いたり講演・講義をしたのは何だったのか。雑誌連載もしているのに。こういう活動は一所懸命やっても無意味なんだろうか。「小説を書く時間がとれない」という意味のことを編集者にいっているのは事実だが、別にスランプじゃありません。日中は別の仕事をしているわけだし、文筆業でも小説以外の仕事が多くなってきているからです。『パラサイト・イヴ』の英訳原稿を全部チェックしたり、飛び込みの映画評や推薦文を書いたり、対談や文庫解説の仕事が入れば「少しでもいいものにしたい」と思って相手の作品を読み直したり、講演をやるときはマックでスライドを作ったり、日々そういうことをしているのが全部無駄に思えてしまう。

「以前にああいうことがあったから、なかなか筆が進まないんじゃないですか」(ある編集者)および以下の推察部分
→2重に間違っていますね。『パラサイト・イヴ』の謝辞に書いた先生方とは友好的な関係にあり、「新作がいっこうに出る気配がない」こととは全くの無関係。謝辞で列挙したご指摘は建設的なもので、私としてはむしろ大歓迎。「いずれの先生も本作品を非常に好意的に評価して下さり、その上でさらによい作品になればとご指摘を下さったことに感謝している」と書いてあるでしょうが。むしろ私が日頃怒っている(あるいは脱力している)のは、「ミトコンドリアが意思を持つはずがない」などといっていいがかりをつける粗雑な文章。ミトコンドリアが意思を持つはずがないのは当然でしょう。

「彼の作品を高く評価したホラー大賞の選考委員たちに非難の声が集まってますね」(前出・角川関係者)
「結果的には「失敗作」を選び取ってしまった自分たちの眼力に対しての弁があってもいいのではないか」
→なんだそれ。選考委員は関係ないでしょうが。

「スランプ」といわれないためにも、今後は小説以外の依頼を一切断ろうかと思案中。

2091//ロマンティック恋愛ホラー (1999/05/12 12:24:13)
MAIL::小林泰三
>「サイコミステリ(日常の中の恐怖)」と「ラブロマンスSF(日常に入り込む美しい
非日常)」との間に
>は、なんら接点がありませんから、それらを一つのジャンルでくくると、読者の間で混
乱が発生し、結果と
>してジャンルの信用をなくしてしまうからです。(そうやって「ホラー」という名称自
体が陳腐化するまで
>消費しつくすという方法論もありだとは思いますが。)

例えば、「リング」3(4)部作はこの辺りを横断しているように見えますが、
たぶん、全部ホラー文庫入りですね。

で、正統派ホラーの方からも、「ホラーブームと言ったて、売れているのは
SF とサイコミステリばかりではないか」という声が
現に出ているようです。
思うに、「ホラー」という名称は従来、「恐怖小説」、「怪奇小説」、「怪
談」などと呼ばれていたジャンルの比較的新しいレッテルで、ここ十数年の
間に一般化したものです。ちょうどそのころから、ホラーと SF の境界作品
が多数発表されだしたことから、分野に対する一般読者のイメージの重心が
SF 側に引っ張られてしまったのでしょう。
#ジャンルの名称の変化にともなって、領域が変化したのは、ミステリもそ
#うですね。「推理小説」、「探偵小説」、「犯罪小説」

一方、ここ数年、SF となうつと、売れなくなるという説が出版界に広がっ
て、それならばと振興ジャンルである「ホラー」を掲げてエンターテイメント
SF を売るようになった。現在のホラーブームは案外こんなふうにできあが
ったのではないでしょうか?

これから、どうなるかというと、やはり売れ筋のエンターテイメント SF
的ホラーを排除するのではなく、従来の本格ホラーの方が阻害されてしまう
おそれがあるのではないかと。

2090//たかみさんも (1999/05/12 11:40:17)
MAIL::三枝
一部、文章がメタ化していますね。つまんないからやめてほしいかな。私個人としては。
2089//一般大衆とSF者のパターンフィルタが違う (1999/05/12 11:29:31)
MAIL::三枝
という発想は、本質をとらえているかもしれませんよ。たかみさん。
で、梅原さんは、数の少ないSF者よりも、ずっと沢山いる一般大衆の方を、より魅力的な顧客層だと考えているってことでしょう。(最大の問題は、梅原さんの作品が多くのSF者のフィルタにもかかってしまったってことでしょう・笑)

サイフィクトをSFの外に作る意味はないでしょうが、作ってはならないという理由もない、ってのが、私の解釈です。
提唱者が作る場所を外に選んだ以上、あえて中で作れと命令するような理由も権利も誰にもないということでしょう。

2088//Re: 十兵衛ちゃん (1999/05/12 11:25:12)
MAIL::須藤玲司
>しかしなぜ「人間なんて」が弾ける>おやびん。

大猿小猿が「ちりりん二人のり」を読んでることよりは自然なんじゃないでしょうか。
ってここはそういう掲示板じゃないような気も。「宇宙十兵衛」の話ならもっとSFっぽいかも。
#うちの地方じゃ放送してなくてしくしく。いまはミトが現役番組。

2087//RE:引っ越し先 (1999/05/12 11:19:07)
MAIL::三枝
待たれている場所がいやだってんじゃなくてですね(笑)。
まあ、理由が二つ。

第一には、私が移動すると、そこのカウンタが跳ね上がるんです。
ですから、カウンタを回したい人間が喧嘩を売って私を呼ぶというのが常態になると、理由もなく喧嘩を売られてわけがわからなくなって、今いる場所でもきちんとした話ができなくなります。それにまあ、呼ばれて行っているときりがないので、呼ばれたら行くという前例は作らない方が良いと思いますね。

第二の理由は、要するに「あなたはこういったじゃないか、ああいったじゃないか」を主体に話し合いたいようで。すると、会話がメタ化するんですね。本題ではなく、その周辺の用語、しゃべり方といった、メタな部分を話す。
メタってつまんないんです(笑)。いや、おもしろいと思っている人もいるんでしょうが。だいたいに大森さんも音をあげた通り、かぎりなくつまらなくてくだらない。生産性もない。
なぜ「メタ言語的な作品が売れないと思うのか」って部分が、こういった会話で、実感として、みなさんにおわかりいただけたのではなかろうかと、ちょっと思ったりして(笑)。
また、困ったことに、メタ言語的な作品って、書いている人には「自分がお利口になったような錯覚を与える」って点も、そういった会話してなさってらっしゃる方には、実感としておわかりいただけることだと思います。
作家はメタを書きたがる、しかしそう売れるものではないでしょう。

2086//Re2084:梅原克文の法則 Returns (1999/05/12 11:09:22)
MAIL::たかみ
<私信かも>
典型的=凡庸という決め付けがこれまでの三枝さんの主張
にそぐわないと思ったんですが、了解しました。
俺なら、こう言う方がしっくりくるんですが
「典型的な作品と凡庸な作品は違う」
たぶん、言葉の感覚(あえて定義とは言わない)の違い
なので、いいんですけど。
<私信かも/>

「梅原克文の法則」が認識パターンについて述べている
とするなら、いろいろな議論が発展しそうですね。

たとえば、SF者は感覚的に「これはSF」、「あれはSFじゃ
ない」という分類をします。梅原氏はこれをありもしない
イデアに基づく分類として否定していますが、いわゆる一
般大衆とSF者のパターンフィルタが違うということで説明
できそうですね。これならば、選民的思想(冗談です)な
SF者にも受け入れられるでしょう。
だとするならば、一部において確立されているSFフィルタ
に合致する作品は脳のHWを超えたSWではないことになりま
せんか?
SF者が進化した人類なのか、脳のビョーキなのかは知りま
せんけど。

なんか、遠い昔の話(しかもSFM誌上)での話を蒸し返して
いるようで申し訳無いんですが、現実からの距離云々は小説
のジャンル分けと言うよりは単なる舞台設定にしか思えない
んで、「梅原克文の法則」がサイフィクト理解のカギになる
かなと思ったんですが、失敗かも。

あと、サイフィクトが今のSFからスペオペとスペキュレイ
ティブ・フィクションを取り去ったものとして定義される
なら、何もSFの外にジャンルを作る必要は無いわけで、
(なぜって、それが主流だから)単に梅原氏がSF作家クラブ
を嫌いな「だけ」という俺的結論に落ちついてしまうんです
が。

#パターンがパターン・アニメとかの文脈で使われる“パタ
#ーン”ならば、やっぱそれも“凡庸”かも。
#と、あえて地雷を置いてみたり…。

2085//virtualave.net繋がりました。 (1999/05/12 10:28:06)
http://profiles.yahoo.co.jp/Blofeld/ MAIL::Blofeld
Blofeld@東京です。

> 2055//海法さんへ MAIL::たかあし
> ちなみに私も昨日からvirtualave.netが見えないです。pingも
> tracerouteもだめ。とあるcomなマシンからでも駄目でした。

> 2053//こだまのあとだま MAIL::くろき げん
> P.S. Virtual Avenue の掲示板はずっと生きております。
> おそらく、海法さんのところから Virtual Avenue への接続経
> 路のどこかが一時的にこけているのだと思う。

気になって色々調べてみたのですが、
どうやらサーバーのメンテで一時的に繋
げないだけだったようです。
通告なしでやったみたい。
ただ、当初はac.jp以外はハネられてた
とか謎は多かったとか。
#私はne.jpです。
今は無事に接続出来ます。

2084//私はこう思うのですが、たかみさん。 (1999/05/12 10:13:10)
MAIL::三枝
ある基本パターンをはずさない作品を作ることと、典型的(凡庸)な作品にするということとは、別のことではないかと。
2083//たかはしさん、すばらしいわ。 (1999/05/12 10:09:57)
MAIL::三枝
「サイファイ・サイフィクト用語の基礎知識」は、非常によくまとまっていますよお。便利、便利。
さあ、あれを参考に、冷静になって「梅原提案の傾向解析と、その改善」について、あなたも話し合ってみませんか?
剛毅なSF作家、青山智樹氏の掲示板で(笑)。

2082//re2073:梅原克文の法則は忘れられたのか (1999/05/12 10:01:59)
MAIL::たかみ
すみませんねぇ、三枝さん。

俺としては、三枝さんが
>知った上で言っているとちゃんと書いている
のを踏まえて、同様にタイトルでうまくぼやき返そうと
いろいろ直してたら、誤ってリターンキーを押してしまった
だけです。まったくかっこわるいことで、どうもすみません。

>サイフィクトが典型的なSFであるという解釈をした人は、
>あなたが初めてですよ。たかみさん。
とのことですが、俺としてはSFM誌上で発表された「梅原克文
の法則」が頭に残っているので、サイフィクト構想はそれを
下敷きにしていると思っていたんですが、違うんでしょうか?

だから、大森さんが2043で『神狩り』をサイフィクトに入れて
いるのは違和感ありまくりなんですけど。

2081//やっぱこれは、もう一つの問題かも (1999/05/12 10:01:10)
MAIL::三枝
》SF専門誌で業界筋の人が行っている書評で大きく取り上げられている作品が「先進性」を重視していないように見える作品である、という一例として挙げました。

ええ。
ちょっと、極端な表現を選びすぎましたね、たかはしさん。(思考過程の一段階を、提示し忘れてただけかもしれませんが。)

私がわざと「新井素子が書いたからSF」と表現したのは、先進性に拘泥するという点以外で、SFファンの悪い癖の一つが、「SF専門誌やファンダム生まれの作家の作品は、よりいっそうSFと考えられる」ということだと思っているからです。
新井素子は「筒井康隆という王様に見いだされたSFのプリンセス」という役割で、一時SF若手の象徴のような存在でした。ですから私は、新井素子の新作という選択が、これ以上ないくらいSFMらしい選択だなと思い、むしろ「やっぱり」と感じたのです。

そういった理由で、同じくらい科学的という状態から遠ざかっている「グィン・サーガ」と「吸血鬼ハンターD」は、SFMに連載された物の方が、SFファンの間ではよりいっそう「SFである」と評価される結果になります。
それが逆に、「クロスファイア」や「天使の囀り」などはSFと認めないといった考えにつながっているようにも、私には思えるのです。

2080//じゃあ、そっち側で、新しい名前を考えなきゃ(笑) (1999/05/12 09:29:33)
MAIL::三枝
》でも、出版社がそれで売れると判断すれば、容赦なくホラーになっ
てしまうでしょう。

その場合、旧来型のホラーに、別の名称が必要になりそうですね。「恐怖ホラー」とか(笑)。
つまり「恐怖」を売り物にした、別のレッテルの誕生が予想されると、私は思います。
「サイコミステリ(日常の中の恐怖)」と「ラブロマンスSF(日常に入り込む美しい非日常)」との間には、なんら接点がありませんから、それらを一つのジャンルでくくると、読者の間で混乱が発生し、結果としてジャンルの信用をなくしてしまうからです。(そうやって「ホラー」という名称自体が陳腐化するまで消費しつくすという方法論もありだとは思いますが。)
しかし、今のホラーのユーザーは、ホラーに、非日常より恐怖を求めているのではないでしょうか。だから(成人向けには)ファンタジーよりホラーが売れているように思えるのです。

2079//忙しいとつい見てしまう十兵衛ちゃん。 (1999/05/12 04:52:32)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
しかしなぜ「人間なんて」が弾ける>おやびん。


2078//商業的戦略 (1999/05/12 01:10:56)
MAIL::小林泰三
>あと、「たんぽぽ娘」とか、「ゲイルズバーグの春を愛す」とか、あ
>のっ!「時をかける少女」のような、素敵なラブロマンスSFも、あ
>んまりホラー文庫に入れて欲しくないです。

でも、出版社がそれで売れると判断すれば、容赦なくホラーになっ
てしまうでしょう。
少なくとも、10年前ならホラーよりむしろ SF と呼ばれたであろ
う作品がホラーとして、売られていますから。
読者の方も「日常に非日常が進入してくる小説はホラー」という刷
り込みがなされつつあるような気がします。

「ホラー」というレッテルをつけると売れるという常識が浸透して
くるにつれて、これからもエスカレートしていきそうな予感がしま
す。

出版社にすれば、新しくレーベルを立ち上げるよりもそっちの方が
手っ取り早いですから。(^^;)

2077//サイファイ・サイフィクト用語の基礎知識(笑) (1999/05/12 00:00:19)
http://www.open-news.com/~maki/txt/scifi.html MAIL::たかはし
をまとめてみました。上記URL参照。適宜ご活用(笑)ください。

たかみさん(#2061):
フォローありがとうございました。
クロスレビューについては、

>》ん? そうなんでしょうか? その、「先進性」の方を評価している「SF」とは何(あるいは誰、どこ)なのでしょうか?
>書評とかガイドブックとか、主に業界筋ですね。

ということだったので、SF専門誌で業界筋の人が行っている書評で大きく取り上げられている作品が「先進性」を重視していないように見える作品である、という一例として挙げました。

#って、最初からこう書けばよかったか。分かりにくくてすみません>三枝さん


三枝さん(#2057):
>文春のベストの裏として、ミーハーなスタンスで行こうって話だったと思うん
>ですけど。そも、文春があって、このミスがあるという。

どういう話だったかは知らないのですが、「文春があってのこのミス」という話は私も聞いたことがあります。どうも文春のベストは読者の傾向と違うんではないか、ということで。でも、最近は文春もこのミスも似たようなランキングになってつまらないよね、という話も数年前から聞いています。

>投票者に大学や読者主体のミステリ研を入れたり、冒険小説協会などを取り入れた
>結果だと思うんですね。(宝島社は素人のつかいかたが巧いんで。)

えっと、「読者主体」という意味でSRの年間ベストを挙げてみたのでした。でも、それは売り物ではないので、結果「このミス」が他のもの(ってどこがありましたっけ。EQとか創元とか?)に先行し、「年間ミステリベスト本の中ではもっとも売れる本」になっている、と。
ま、「宝島社は素人のつかいかたが巧い」から、売り物にできた、ってのはあるかもしれませんね。見せ方もうまいし。

2076//ひょんなところから (1999/05/11 23:56:06)
MAIL::まき
美国メディア向け先行試写会に基づいた批評などを読んでしまいました。

#映画の構造上しかたがないかも、と思ったですが。

情報制限をしている方も大勢いらっしゃるので書きませんが、これから巷に溢れているようなので御注意くださいね。というわけで世界的にはすでに見た人が多数いる状況になってきましたですぅ。

>アリアドネさま

>>この映画がなにはともあれSFの起爆剤になってくれることを願>>いますねえ。CMを見る限りはその
>>力を持っているものである期待を抱かせてくれますから。

SF な、というかあの手の良質なソフトが増えると良いですね。

2075//『夏への扉』って (1999/05/11 23:16:24)
MAIL::初香
主人公のキャラがある種「怖い」かも知れませんね(笑)。

かしこ
初香


#大森さん、こんな発言で御免なさいっ!!

2074//「夏への扉」が (1999/05/11 21:32:41)
MAIL::三枝
ホラー文庫に入っていたら、私はちょっといやだなあ。

と言うより、倉阪さんのような「本来の」ホラー作家さんたちが嫌がりそう。
恐怖についてしみじみしみじみ、蝋燭燭頭に巻いて墓参りしたり、猫を殺して生き血を嘗めたり、ファミレスの塩入れに青酸カリを入れたりしながら、来る日も来る日も考え続ける生活(推定)を、いったいどうしてくれるんだ〜とか、仰りそうで。

あと、「たんぽぽ娘」とか、「ゲイルズバーグの春を愛す」とか、あのっ!「時をかける少女」のような、素敵なラブロマンスSFも、あんまりホラー文庫に入れて欲しくないです。

2073//勘弁して下さいよぉ、たかみさん。 (1999/05/11 21:16:03)
MAIL::三枝
》梅原氏のサイフィクト構想はその典型的なもの

サイフィクトが典型的なSFであるという解釈をした人は、あなたが初めてですよ。たかみさん。

》関係ないでしょ。と言いたかったんです。

批判は相手の発言を良く読んでからにして下さい。
そそっかしいなあ、たかみさんは(笑)。
売り上げとヒロイックファンタジーだからというのは関係ない論点ですけどって、知った上で言っているとちゃんと書いているでしょう?

》もちろん、たかみさんのおっしゃりたいことは、わかって言っているんですけど(笑)。
》つまり、ヒロイックファンタジーは、SFの主流ではない、ということですね。 (2062)

こんなふうに、勘違いの批判を親切に訂正していると、「あなたの話はくどい」っていわれちゃうのは、私の方なんですから、勘弁して下さいよ。

2072//夏への扉 (1999/05/11 20:29:17)
MAIL::小林泰三
角川ホラー文庫に入っても、全然驚きませんが。(^^;)
まあ、冷凍睡眠やタイムマシーンが存在する未来世界が舞台
なので、サイフィクトでもないですね。

2071//re:移動先 (1999/05/11 20:20:23)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
あ、べつに青山さんとこ
(http://www2u.biglobe.ne.jp/~yaa/res2/mkres2.cgi?aoyama)
でも全然問題ないので。移動先を強制するつもりはないっす。
待たれているところに行きたくないという気持ちもわかったり(笑)

2070//re:こわくないSF (1999/05/11 20:14:59)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
『夏への扉』っていうのが倉阪鬼一郎説(笑)
SFセミナーレポート参照、でした。フクさんとこかな。

2069//ファントム・メナンス (1999/05/11 19:49:33)
http://www2.gol.com/users/hisaeda/ MAIL::アリアドネ
>まきさま
残念ながら本は1冊しか購入しませんでした。
他にも、数え切れないほどいろいろと発売されており、ジャーナルという形で、それぞれの人物の視点からのようなものも…確かにありました。たいへん興味があったのですが、もって帰れる量とサイフのほうが有限でしたので(あうあう)

#ジョージ・ルーカス監督自身の絵入りの台詞集はしっかりと買いましたが。

この映画がなにはともあれSFの起爆剤になってくれることを願いますねえ。CMを見る限りはその力を持っているものである期待を抱かせてくれますから。

2068//真似したな(と言える立場じゃないですが) (1999/05/11 19:08:39)
MAIL::akaosug
って、それじゃアルプスの少女ハイジだっぅか。
ホラーブームってギョーカイで仕掛けてそれが成功したもんだとずっと思ってました。違うの? いや別に闇カルテルがあったとかじゃなくて、なんとなく各出版社がそういう雰囲気に突入した、で影で糸を引いてるのが荒俣宏さんという陰謀説で(笑)。
サイフィクトってガーンズバックタイプでもないんですね。じゃあベルヌタイプ?
ときに「虚数」ってそんなムツカシイ話です? 「泰平ヨン」と一緒で、クスクスニヤニヤしながら読む本ですよね。表紙たがみよしひさとかで出したら。「GOLEM」の方は難儀で、1センテンス3回ぐらいずつ読み返してます。「正直アニー」に言及するあたりからキナ臭くなってきてますが(今読んでる途中)。

2067//申し訳有りません (1999/05/11 18:52:44)
MAIL::たかみ
5万部売れるのとヒロイックファンタジーは関係ないでしょ。
と言いたかったんです。

2066//5万部ureru ら、とHFだからは無関係なんですけど (1999/05/11 18:50:58)
MAIL::たかみ
三枝さん>典型的なSFとか、典型的なミステリとか、典型的な恋愛
三枝さん>小説なんてのは、「典型的」イクォール「凡庸」ゆえ、売
三枝さん>れないって面もあるのではないかな、と。

えっ!?
梅原氏のサイフィクト構想はその典型的なものさえ書いておけば売
れるという趣旨だったと思うんですけど。「梅原克文の法則」とか。
ということは、サイフィクトは売れない!
#などと書くと、ループった議論が蒸し返されるだけか?

2065//こわさ (1999/05/11 18:34:15)
MAIL::小林泰三
怖さって、わりと曖昧な概念で人によってかなり差がありますね。
一方、エンターテイメントにはどきどきはらはらがつきもので、
それを怖さと位置づけることはできますね。
実際、鈴木光司さん、瀬名秀明さん、貴志祐介さんの作品は
必ずしも恐怖に依存していないのでは?
モダンホラーは怖くなくてもいい、という話もありますし。

角川ホラーに共通する程度の怖さすら、全く含まないエンター
テイメント SF の例としてどんなものがあるでしょう?

2064//RE:ホラーとサイフィクト (1999/05/11 18:20:46)
MAIL::三枝
そうですね、ホラーと名付けちゃうと、怖い話でなくてはならないという、エンターテインメントSFにとって不必要な縛りがかかるからではないでしょうか。(ミステリにすると、謎か犯罪がないとまずいといったことになります。)
2063//ホラーとサイフィクト (1999/05/11 18:14:18)
MAIL::小林泰三
>三枝様
梅原さんが提唱するサイフィクトの役割を現在はホラーが担って
成功しているように見えるのですが、敢てサイフィクトをたちあ
げなければ、ならない理由は何でしょうか?

2062//やはり……5万部以上売れるとSFではないのか。 (1999/05/11 18:11:51)
MAIL::三枝
》ただ、売れるSFの代表として取り上げるにはやっぱり躊躇しますよね。

売れている作品ってのは、それぞれ個性があるというか、個性があるから(ほかの作品で置き替われないから)売れているわけでして。典型的なSFとか、典型的なミステリとか、典型的な恋愛小説なんてのは、「典型的」イクォール「凡庸」ゆえ、売れないって面もあるのではないかな、と。

もちろん、たかみさんのおっしゃりたいことは、わかって言っているんですけど(笑)。
つまり、ヒロイックファンタジーは、SFの主流ではない、ということですね。
「吸血鬼ハンターD」がSFかSFでないかという件では、スペック的にはSFなんでSFと私は言い(基本の設定にSFがあるということで、たかみさんのグィンSF説と同じ根拠)、大森氏はSFではない(だって吸血鬼が出るんだもん)でしたが。
んじゃ、舞台が宇宙ならば典型的なSFかと言えば、星界の紋章はスペオペなんで、典型ではないといったような言い方も成立し得るわけでして。
うーみゅー。いっそ、「SFMで連載しているからSF」とか、「ハヤカワJAだもん、SF」という乱暴な定義でも、あたしゃかまわないんですが。
で、「チグリスとユーフラテス」がSFなのは、新井素子が書いたからSFですね。こういう言い方は、SFの人はわりとよくしますね。「筒井康隆が書いたら、なんでもSFだ」って人には、私会ったことがあります。
もっとも、「クロスファイア」は宮部みゆきが書いたからミステリで、「天使の囀り」は貴志祐介が書いたからホラーという分類は、世間的に了解されているので、SFの人だけの思いこみでもないんでしょうが。

》SFMが先進的、前衛的、芸術的で、非エンターテイメントな超メタ言語的作品の温床であり、旗印であるという主張(爆)に基づいているわけでしょうが、もちろん、そんなことはデマなので、

いや、もしそれがデマでないとしても、誰も「SFMは先進的、前衛的、芸術的で、非エンターテイメントな超メタ言語的作品しか載せない」とは言っていないので、たかはしさんの論法はクララちゃんになっちゃうでしょう。

2061//なんかヘン (1999/05/11 17:43:43)
MAIL::たかみ
SFM読者のたかみです。

『チグユー』がクロスレビューに取り上げられるのをヘンだと思うの
は、SFMが先進的、前衛的、芸術的で、非エンターテイメントな超メ
タ言語的作品の温床であり、旗印であるという主張(爆)に基づいて
いるわけでしょうが、もちろん、そんなことはデマなので、なんにも
ヘンじゃありません。
#ということを逆説的に主張したかったのか?>たかはしくん

クロスレビューで取り上げられるのはいわゆる話題作なので、素子姫久々の新作は資格十分でしょう。
#それこそミーハー?

2060//もう終わった話かも (1999/05/11 17:38:15)
MAIL::たかみ
グイン読者のたかみです。
グインはSFですよ。紛れも無く。
ランドック、ノスフェラス、カナン帝国、古代機械、あげくに
クスルフとか、キーワードを拾っていけば、SFの小ネタ、大ネタ
オンパレードです。
ただ、売れるSFの代表として取り上げるにはやっぱり躊躇しますよね。
「SFとして」売れているわけではないので。

ヒロイックファンタジーの紹介のされ方(SFマガジンが出発点)
が影響しているのでしょうが、日本のヒロイックファンタジー観は
本国アメリカと微妙に異なり、裏設定にSFを持ってくることが普通
に行われてますよね。例えば、日本初のHFである『美獣』の世界観
はSFそのものですし、あと、田中文雄氏の『竜戦士ハンニバル』とか、
田中光二氏の『アッシュ』とか、『わが名はヘリック』もそうだった
かな。
RPGでも、剣と魔法とモンスターの世界に、銃、飛行船、ロボットと
いったファクターが当たり前に入ってくるのは日本独特なものではな
いでしょうか。

まぁ、最近の異世界ファンタジーはほとんど読んでないので、この
傾向が今でも続いているのかどうかわかりませんが。

2059//SONY犬 (1999/05/11 14:57:14)
MAIL::さいとうよしこ
「ABO」くんだったらやばかったです(笑)。
VAIO専用のちっちゃいの出ないかしら。

あ、アメリカ妹が来てるので、ご用のある方はご連絡くださいませ。

2058//くろきさんへ (1999/05/11 13:29:08)
MAIL::三枝
なんか、俺やだなあ。おっさんばっかり集まっていそうで。ごえんりょしときます。
俺、おっさんって生き物、なんかだめなのよ。気色悪くて。
だって、自分は冒険しないくせに、冒険する奴を見ると、「今に死ぬぞ」とか言って喜んでいるんだもん。そういうおまえは、自分がとっくに死んでいることにすら気づいていないのねって、思っちゃう。

2057//このミスはね>たかはしさん (1999/05/11 13:24:15)
MAIL::三枝
》「先進」的でもなければ「超メタ言語的作品」でもないから、です。

SFじゃないですか。異世界ファンタジーでも、科学ミステリでもない。SFをSFMでレビューして何がおかしいのか、さっぱりわからないです。悪意を持って言うなら、クララちゃん状態。

》このミスが一番売れるのは、年間ベストを掲載する商業誌として先行していた、というのがまずありますよね。

文春のベストの裏として、ミーハーなスタンスで行こうって話だったと思うんですけど。そも、文春があって、このミスがあるという。

》そのジャンルの広さ、でしょう。

投票者に大学や読者主体のミステリ研を入れたり、冒険小説協会などを取り入れた結果だと思うんですね。(宝島社は素人のつかいかたが巧いんで。)
「面白さこそ価値だ」という考えの導入ですよ。
その部分が、梅原さんの構想と同じなんです。

ミステリという名前のカバー範囲が広がったってのは、その面白さの追求から派生した、まったくの結果論なのじゃないかな。
もちろんそれが良い結果になったんですけど。
しかし何よりも良い結果が出た第一の原因は、椎名誠的「面白さ第一主義」だったんじゃないかと、私は思っているのですけど。(うーん、結果が出たあとの解析だから、何とでも言えるんだけどね。)

2056//名前がすべってしまった(^^; (1999/05/11 13:21:49)
MAIL::たかはし
↓#2055は私の書いたものです。すみません。
2055//海法さんへ (1999/05/11 13:20:00)
MAIL::たかあし
うーんと、ノートパソコンの比喩は分かるんですが、わたし的にはグインもノートパソコンじゃないの?、と思わないでもないのですよ。や、もっともグインそのものは長いので読んでないんですけど(汗)、科学とはなんの関係もないファンタジーなものでもわたし的には「かくあるべきもの」としてのSFになったりすることもあるんで……。

「かくあるべきもの」にグインを入れない、というのが、海法さんの私的見解なら納得いくのですが。でも「SF」の市場を考える時にグインが省かれるのはちょっと……それは私的見解とは別の話ですし。やっぱり大森さんの言うように分離独立は避けられないんでしょうか。

#でも、探偵小説も分離独立が進んだ後にミステリーとして統合されたり
#もしてるし。希望も持てなくはない。

ちなみに私も昨日からvirtualave.netが見えないです。pingもtracerouteもだめ。とあるcomなマシンからでも駄目でした。

2054//ををSONYの犬ロボットがついに。 (1999/05/11 12:59:58)
http://www.asahi-net.or.jp/~WF9R-TNGC MAIL::タニグチリウイチ
市販されるそうな。

値段は二十五万円で六月一日午前九時からインターネットのみでの受付を開始。日本限定では三千体の売出しになるそーな。
別に犬にいろんな動きを付けられるソフトが五万円もするからセットだと三十万円で勤め人は夏のボーナスが軽く吹き飛ぶ
公算だけど心がグラリと揺れてしまうぜ。七月上旬の納品だからやねこんに連れていけるかどーかの瀬戸際か。さても信州
を何匹の「AIBO」くんが廊下をズリズリしているか楽しみでんがな。あたしゃ参加しないが。

受注ホームページはこっち。
http://www.world.sony.com/robot

新しモノ好きなさいとうよしこさんは買うよね? ねっ!

ではまたいずれ。

2053//こだまのあとだま (1999/05/11 12:52:50)
http://rental.virtualave.net/atodama.html MAIL::くろき げん
大森さんに、皆さん、お騒がせしております。

掲示板「こだまのあとだま」の皆さんによる有益な利用を期待しております。

具体的には、
「あなたはああ言ったじゃないか」「こう書いているじゃないか」と指摘したい方、
三枝さんの発言の論理的矛盾と思われる部分にはつっこみたい方、
反応するときに過去の発言に遡る必要を感じた方、
特に「怖いおじさん」の方は利用すると良いでしょう。
もちろん、三枝さんも大歓迎です。

参考:
・ http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1800.html#msg1745 (これは必読)
・ http://www2u.biglobe.ne.jp/~yaa/res2/mkres2.cgi?aoyama

P.S. Virtual Avenue の掲示板はずっと生きております。おそらく、海法さんのところから Virtual Avenue への接続経路のどこかが一時的にこけているのだと思う。

2052//このミス的ミーハー (1999/05/11 12:40:33)
MAIL::たかはし
三枝さん:
>え? 変? どこが?
「先進」的でもなければ「超メタ言語的作品」でもないから、です。

>「このミス」や「冒険小説協会」が、ある種のスタンダートに
>なりえたことかな。実に「このミス」は、年間ミステリベスト本の
>中ではもっとも売れる本だそうで。

このミスが一番売れるのは、年間ベストを掲載する商業誌として先行していた、というのがまずありますよね。他にやってたメジャーなものとしては、文春やSRの会のベストなどがありましたが、前者は週刊誌のものだし、ボリュームの大きくない。後者は一般向けのものではありませんでしたから。もちろん、面子もいいとか、座談会が当時新鮮だった(らしい)とかもあるんでしょう。

さて、このミスに「ミーハーなスタンス」というものがあるとすれば、それは「影武者徳川家康」までも「ミステリー」と言ってしまうという、そのジャンルの広さ、でしょう。これは明らかに梅原さんスタンスとは逆の話ですよね。なんせスペオペとサイフィクトすらも切り離すんだから。

というわけで、「スペオペでもサイフィクトでも超メタ言語的作品でも面白けりゃあおーけーおーけー」というスタンスが、このミス的「ミーハーなスタンス」だと思うんですが。

#冒険小説協会はあんまりよく知らないです。すみません。

2051// (1999/05/11 11:28:08)
http://profiles.yahoo.co.jp/Blofeld/ MAIL::Blofeld
Blofeld@東京です。

> 2044//黒木さんとこは↓ここをクリック (1999/05/11 03:30:19)
> http://rental.virtualave.net/atodama.html MAIL::大森望
>
> ↑コピー&ペーストが面倒な人用です(笑)
> 「エンドレスになりそうな話題」専用らしい。
> 黒木さん、ご苦労様ですがよろしく。

virtualave落ちてるかもしれないです。
昨日時点では、jpからのサクセスはPing
すら受け付けてないとかいう説が出てまし
た。噂で済めば良いですが、UnderGround
系のHPが多いので、管理当局に妙な規制
されたかも。

> 2043//名前の掟
> 架空戦記もスーパー伝奇も近未来ポリティカルサスペンスも、みんなSFだった。

大森さんが以前仰っておられたように思
うのですが、架空戦記の評論というか、全
般について語れる人が欲しいです。
先日某架空戦記作家MailingListで同業
者へのオマージュ?パクリ?みたいな作
品について、会員の方が怒りつつ語ってま
した。
読者を楽しませることが本文な以上、作
家のごくごく個人的な願望を押付けられて
も嫌なんです。
そもそも歴史Ifを読者は判官贔屓を満た
す為に読んでますから、読む材料に同じ事
されると興醒めするように思うんです。
極小だったパイもちょっとは大きくなり、駄
作も増えた分、ジャンルとしては定着しつつ
あるように思えます。だから、そろそろ・・・っ
て気も。

2050//勝手に移転を決められてもつきあいません。 (1999/05/11 10:52:09)
MAIL::三枝
私はサイフィクト構想の利点と問題点について話しているわけで、海法さんの自尊心と、同じところをぐるぐる回り、最初から「梅原の戦略が失敗する」と結論のあるごたくにつきあうためにやっているわけじゃないですから。
2049//本当は混ざっていてもかまわないんだけど (1999/05/11 10:48:20)
MAIL::三枝
》皆さんのいわれる「メタ言語SF」(私はこの単語の意味をいまだ正確に理解できていないのですが)のような、「不要なもの」というか、「本来商業ベースにならないもの」が入ってしまっている、ということなのでしょうか。そして、これをリフォームしなければならないということなのでしょうか。

メタ言語的な作品ってのは、少し混じっている場合は、遊び(車のハンドルの遊びというような用法での遊びですね)なんで、あった方が良いと、私も思うんですがね。それが妙にもてはやされたり評価されることは、「SFはそういう作品を評価するジャンルだ」とSFを読まない人に思われる危険が高いので、どうかと思うのです。
だからそういった作品と同じジャンルと思われないために、いっそ最初から排除するという商業的スタンスもありえるはずだと考えるのですね。
つまり私、あれ、筒井康隆氏の妙な純文学コンプレックスとも関連があるような気がしているんですけど。筒井という大スターがああいった作品群を生み出してしまったことに問題があるのではないかと。(凡百の中堅作家なら、あとに悪影響は残さなかったでしょう。)

》日本ではSF全体としてみて商業的に成り立たないのでしょうか。それとも、欧米でもSF全体と見ての商業的な成立はしていない、ということなのでしょうか。

欧米で何が売れているのかのデータを私持っていないので、なんとも言いかねますが。日本では売れて欧米では売れないとか、欧米では売れて日本では売れないってものは常にあるわけでして。社会的な状況とか、民族的な好みの問題とかありますし。
だから米国で売れているからということで、それをそのまま日本に持ってきて売れるだろうと考えるのは、判断が早急で危険なのではないでしょうか。
もちろん、米国で売れているものは、日本でも売れる可能性が、売れていないものより高いだろうことは確かなんですが。
(角川が翻訳ホラーから日本ホラーに切り替えた理由の一つは、翻訳権の高騰もあるとは思っています。)

2048//移転します (1999/05/11 10:46:08)
MAIL::海法 紀光
>大森さん

角川ホラーに関するフォローをありがとうございました。
三枝さんとの議論は移転したいと思います。えーと、ただ現在、私のところからだと、virtualave.netにつながりません。あちらに書き込めるようになるのに時間がかかることだけこちらで書かせていただきます。

2047//サイフィクトの不安 (1999/05/11 10:00:50)
MAIL::三枝
現時点でサイフィクトが失敗すると考える根拠はないわけです。
しかし同時に、成功するという保証もない。
成功する可能性は高いのではないかなと、私は思うのですが、その評価基準は人によりけりでしょう。

で、サイフィクトの不安。

1)まず枝葉の不安は、小田切さん(この漢字出しちゃって良いのかな?)も大森さんも指摘されている名称の問題ですね。
まあ、こういうのは、実際に商業的に展開しようとする際には、編集者が数人集まって本気で考えればマシな名前も思いつくでしょうから。あんまり大した問題じゃないですね。
#前、大森さんが仰っていた、「スキッフィー」とか「イージー・タイプ」というのは、もちろん悪い冗談で、商業的には絶対にだめなタイプをわざと挙げましたね(笑)。

2)で、本題の不安は、梅原氏がターゲットにしている部分が日常からの乖離の小さなSFってことなんですね。
確かに大の大人が宇宙に出てドンパチって話なんかアホらしくて読めるかいとか、思えないこともないし、今売れているSFでSFと呼ばれていないもの、「ループ」とか「天使の囀り」「クロスファイア」とかですね、それはみんな日常からの乖離の小さいSFではあるんですが。

たとえば、本格推理小説が一時社会派の影になって滅亡しかけた理由なんて、その、日常からの乖離の大きさだったではありませんか。ありえない大仰なしかけ、やたらと手の込んだ人間関係、時間関係。嘘っぽいキャラクタ。
でも、本格推理はよみがえった。
なぜだと思いますか?
私は、あれ、島田荘司以降の新本格作家の世代的特徴だと思うのですよ。
社会派がはやっていたころは、政治的な意見を口に出すことなんてのは、大学生や高校生にとって格好良いことだった。しかし今は違う。そういった政治的にまじめな態度はダサイんです。また、コンピュータゲームや漫画を成人後も楽しむ現代の文化は、わざとらしい仕掛けや設定を、そのまま抵抗もなく楽しめる感性を生み出したんです。
だから、本格推理小説は、ゲームとして、パズルとして、よみがえった。世代的ニーズと、そのニーズにぴたりとはまったたくさんの若手作家の誕生で。

で、SFの分野も同じ理由で、現在若手の良い作家ってのは、日常から乖離が小さいSFという分野よりよりいっそう、ファンタジーやスペースオペラの範囲に生まれているんです。

だから、「SF」から「サイフィクト」と「スペオペ」が独立して、なおかつ「SF」という名が残ったとき、おそらくサイフィクトを脅かすのは、旧来型SFの伝統の強みを持った「名称」なんかではなく、ライバルとしてのスペオペではないでしょうかね。

2046//黒木掲示板 (1999/05/11 09:28:40)
MAIL::三枝
話をしていると、枝葉の方が気になる、枝葉の方が好きって人間がいくらでも出て来るもので。(知識も、考察能力もなくても話に参加できるもんな)そういう人なんでしょうね。あほだな。

2045//うーみゅ。> (1999/05/11 09:26:59)
MAIL::三枝
》#だいたい、SFマガジンはクロスレビューで新井素子「チグリスと
》#ユーフラテス」を取り上げるんですよ(^^;

え? 変? どこが?

》「ミステリのようなミーハーなスタンス」というのは、具体的に誰のスタンスを指しているのでしょうか?

「このミス」や「冒険小説協会」が、ある種のスタンダートになりえたことかな。実に「このミス」は、年間ミステリベスト本の中ではもっとも売れる本だそうで。

》昨年の「オルガニスト」「青猫の街」を読んだ限りでは、純文学の一ジャンルにはならないと思いますよ。

いや、「オルガニスト」と「青猫の街」は、従来よりの受賞作のラインからは大きくはみ出していません。
あの賞は、くくりがきつくないので、良質な作品が集まって、あの手のラインでも読むに耐える(娯楽性がある)だけじゃないのかな。

2044//黒木さんとこは↓ここをクリック (1999/05/11 03:30:19)
http://rental.virtualave.net/atodama.html MAIL::大森望

↑コピー&ペーストが面倒な人用です(笑)
「エンドレスになりそうな話題」専用らしい。
黒木さん、ご苦労様ですがよろしく。

2043//名前の掟 (1999/05/11 03:15:51)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
>>ホラー文庫のマーケティング

角川書店がホラー文庫、日本ホラー小説大賞をはじめたのは、角川春樹・角川書店社長(当時)の鶴の一声によるものだったと理解してます。マーケティングの結果じゃなくて、天の声。現場の編集者のあいだでは、「ホラーなんか売れるわけないのに」と思ってた人が多かったのでは。
ところがびっくり、SFの看板をホラーにかけかえたベストセラーが続出、さらにサイコサスペンスまでとりこんで、ホラーは急速に「売れるジャンル」に変貌した、というのが大森の理解です。
それ以前のキング、クーンツはそれなりに固定読者をつかんで成功してましたが、あんまり関係はないでしょう。

>>サイフィクトの定義

「やさしいSF」というパラフレーズにはたしかに多少の悪意があるかも(笑)。
「いままで一冊もSFを読んだことがない人でも抵抗なく読める」という意味です。
現実社会を舞台にしていることが前提条件だと思うけど。したがって、いくら娯楽性が高くてもワイドスクリーン・バロックは含まれないでしょう。『知性化戦争』や『エンダーのゲーム』もだめ。たぶんそっちは、(宇宙SFではなく)「スペースオペラ」という言葉の拡大解釈によって面倒をみることになるのでは。

で、サイフィクト切り離しに関して言うと、歴史的に見ると切り離されるのが必然って気がしないでもない。この20年の日本SFの歴史は、次々に領土を失ってゆく歴史だったわけです。
ひかわ玲子さんが言うように、かつては異世界ファンタジーもSFの仲間だった。架空戦記もスーパー伝奇も近未来ポリティカルサスペンスも、みんなSFだった。ところがどんどん分離独立が進んで、
「え? 《銀英伝》ってSFなんですか?」ってところまで来ちゃったわけですね。『ソリトンの悪魔』は、「ノンジャンル・エンターテインメント」だし。
『BRAIN VALLEY』にしろ『天使の囀り』にしろ『Y』にしろ、SFだと思ってる人は明らかに少数派というのが現状で、「サイフィクトはすでに切り離されている」というのが正しい。
サイフィクト側からすれば、SFとのつながりより、ホラーやミステリとの類縁関係を強調するほうが明らかにメリットがある――と現在は思われているわけです。
梅原さんの戦略は、この現状を追認して、せっかくだからなにか新しい名前をつけ、さらに盛り立てていこう、というものだと思います。
その名前がサイフィクトでは、のってくる出版社はないだろうと、元編集者としては思うわけですが、「ニュータイプ」とか、「スーパーノベル」とか、もうちょっとましな名前(ましじゃないか(笑))をつけて売り出せば、そのジャンルが成功する可能性はあるでしょう。ただし、ホラーの既得権益を侵害することになるので、ホラーサイドからの抵抗が予想されますが、もともとSFなんだからすぐ論破できるかも(笑)。

問題は、そういうSF(サイフィクト)がいちばん好きだという人は、SFファンを自認する人の中ではたぶん少数派だってことですね(SFにしかないものを強く求める人がSFファンを自認しやすいのは当然)。サイフィクトが栄えてもメリットはない。だから梅原提案には賛成しないと。
梅原さんもそういうコアなSFファンは相手にしないつもりみたいで、つまりおたがいに無視してるんだからそれでいいんじゃないでしょうか。

もっとも、60年代、70年代の「夏の時代」を基準に考えると、日本SFの主流はもともとサイフィクトだったとも言えるわけで(『継ぐのは誰か?』『マイナス・ゼロ』『石の血脈』『神狩り』……)、「SF設定のエンターテインメント」とか「サイエンス・ホラー」とか「超常小説」とかいう、わけのわからない呼び名よりサイフィクトのほうがまだましという考えかたもあるでしょう。

前にも書いたとおり、大森はSF翻訳が商売なので、あくまでも頑強にSFと呼びつづけるでしょうし、翻訳SFの市場維持を願うタイプのSFファンも(「翻訳サイフィクト」が考えにくい以上)たぶん同様でしょう。


2042//またまた管理者より (1999/05/11 03:14:49)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
全然時間がないので簡単に。

>>菊池掲示板関連
この話題は菊池掲示板(http://glimmung.phys.sci.osaka-u.ac.jp/kikuchi/readcomments.html)もしくは稲葉掲示板(http://www.e.okayama-u.ac.jp/~sinaba/cgi-bin/data/readcomments.html)で……と思ったんですが、黒木さんが専用スペースを用意してくださってるんで、そちらでやってください。
urlは、http://rental.virtualave.net/atodama.htmlです。
関連資料のポインタも完備されてるし、やっかいなローカルルールは一切なく、しかも管理人氏がみなさまのお越しを首を長くして待ってらっしゃるようです。

というわけで、他掲示板関連の話題のみならず、当伝言板管理者が提示したルールを守りたくない方、結果的に大幅に破ってしまっている方は、とっとと移動していただけるとさいわいです。
当伝言板上の意見交換を読んでいることが前提になってますから、議論の継続性に関しての心配もありませんし。

>>海法さんと三枝さん
おふたりの意見交換はローカルルールを激しく逸脱しています。逸脱してない部分だけ拾い読みすると、それなりに有意義な議論なんですが、摩擦係数が高すぎでしょう。
わたしはけっこう飽きてきたので、まだ続けるなら黒木さんのところでどうぞ。

ちなみに当伝言板はバトル禁止ではまったくないんですが、管理者にとって面白くない議論がえんえんつづく場合には中止を要請します。


2041//あまり意味の無い感想 (1999/05/11 03:13:59)
MAIL::H,Odagiri
はじめまして
この掲示板を眺めていて思った枝葉末説のどうでもよい話ですが

梅原戦略の再代の欠点はネーミングじゃないでしょうか(笑)。
サイフィクト、サイファクト、サイフェクト……って
こんな覚えづらい名称が一般化するとは思えない(笑)。

2040//三冊買ったのですか? (1999/05/11 01:28:18)
MAIL::まき
>アリアドネさま

>買いましたが本は封印しております。
>おっしゃるとおり写真がものすごくいいです。わくわく。

腰巻きあたりの説明文を読んで、三冊とも同じ内容である、と理解したのですが、実はあの三人の視点で三冊書かれていたりしたら、と思って最初はすごくどきどきしちゃいました。そうだったらSF的な評価を受けて、買っちゃう人が増えたかも。

#ここでいうSFは70年代的定義かしらん。

2039// 三枝さんへ (2028を受けて) (1999/05/11 00:43:48)
MAIL::DP-L3
お返事を下さいまして、ありがとうございます。

さて、「サイフェクトに取り上げられないSF小説」が商業的に衰退してしまうことになるのではないか
という私の問いに対して、

>可能性があるだろうと、私も思います。場合によれば、その可能性は高いかもしれないとも思います。
>しかし私は、梅原氏が嫌い、サイフィクトにいれるべきでないとするメタ言語的なSFは、「同人誌で生き残る」また
>は「ネット上で生き残る」と考えています。
>非常に個人的な感想、感触ですが、私はメタ言語的な作品こそ、もっともアマチュアに書きやすいタイプの作品で
>はないかと思うのです。これは作品のレベルの問題ではなりません。読み手をもてなすという商業展開では第一
>次的な義務から離れた方が、自己の意識や思考、文体を追求する、あのタイプの作品にとって、より理想的な環
>境だと思うからです。あれはアマ的な感覚があった方が良い物が出るタイプの作品群ではないでしょうか。
>そもそも商業的な成功を強く願わないタイプの作品が、商業的に衰退することにどれほどの意味があるでしょう
>か。

というお返事をいただいたわけですが、これを受けまして、もう二つ、サイフィクトの側から見た現状認識に
ついて伺いたいと存じます。

一つは、私はサイフィクトに対して、「現在の日本SF界のリフォーム」をするという意識があるように認識
しているのですが、そうしますと現在の日本SF界には、皆さんのいわれる「メタ言語SF」(私はこの単語の
意味をいまだ正確に理解できていないのですが)のような、「不要なもの」というか、「本来商業ベースになら
ないもの」が入ってしまっている、ということなのでしょうか。そして、これをリフォームしなければならない
ということなのでしょうか。

もう一つは、メタ言語SFとか、実験小説的意味合いを持つSF文学とかは、欧米では他のサブジャンルのSF
と統合した形で一応商業ベースでも成り立っていると思うのですが、日本ではSF全体としてみて商業的に成り立
たないのでしょうか。それとも、欧米でもSF全体と見ての商業的な成立はしていない、ということなのでしょうか。

いかがでしょう。

2038//思ったのですが…… (1999/05/11 00:16:43)
http://www.mita.keio.ac.jp/~h9703313/ MAIL::T.Mizoguchi
こんばんは、溝口@書物の帝国です。

#1980について、三枝さんの訳を英語に直しただけだったのですが……(汗)。
文脈に依存して日本語訳は変化していくので、一概にはいえないと思います
けれど(汗)。(びくびくしながら書いております)。

本筋なんですが、角川ホラー文庫については別冊幻想文学の「モダンホラー・スペシャル」
に海外ホラーものについての経緯が書かれています。風間賢二さんによれば、87年に、
クライヴ・バーカーの<血の本>全六冊が出て、それぞれ10万部ずつくらい売れたそうです。
それから扶桑社ミステリ文庫の全身であるサンケイ文庫からキングの短篇集、文春文庫
・新潮文庫からキングがどっと出た。(例えば、『デット・ゾーン』他)このあたりで、キングが
一般に認知されるようになったそうです。(でもNVのモダンホラーセレクションは駄目だった
そうで)で、クーンツなんですが、<モダンホラー・セレクション>の頃にはまだクーンツは
手をつけられていなくて、『ファントム』・『ウィスパーズ』は安く版権がとれて、売れたそうで
す。そして89年ごろからクーンツはどっと各社から出るようになったという感じだそうです。
つまり、ホラー文庫が出る前からクーンツは80年代で売れたんです。そのことを東京創元
社のモダンホラー担当者の長谷川氏が「それまでのげてものクーンツではなく、大作
エンターテイメントでブレイクした。」と述べております。また、クーンツは70年代は売れず、
実際東京創元社から出ていた『人類狩り』『悪魔は夜にはばたく』などの本がつい最近
まで復刊していなかった過去がありますから。

もちろん、モダンホラーセレクションとか創元ノヴェルズのモダンホラーとか
の経緯を見ていると、売れると見込んだ本が意外と売れなかったみたい
です。(ジェームズ・ハーバードとか、ラムジー・キャンベル、C・L・グラント
とか)ただ海外ものの角川ホラー文庫の流れを見ると、ボーダレスになり
すぎて最近では普通の角川海外文庫から出ている、というのが流れの
ようです。あとはやはりキング・クーンツ・マキャモン・シモンズ・バーカー
くらいしか認知されていないということもあって、当たりはずれのでかい
海外作品をホラー文庫に入れるよりも日本人で売ろうともくろんだのでは
ないかと思います。(認識が違ったらすみません。)

で角川ホラー文庫の担当者さんは、
「たとえば『パラサイト・イヴ』にしても、ホラー小説大賞が打ち出されている
からホラーといわれましたが、十年や二十年前だったらSFといわれていた
でしょうね。(中略)……読んでいるとこれはSFでしょうというものがたくさん
ありますよね。それがミステリーといわれていたり、ものによってはホラー
といわれていたりするので、マーケッティングの問題にすぎないのではない
かと僕は思いますけど。」(『モダンホラー・スペシャル』P42より)

でもって「サイフィクト」って読んでいて思ったのですが、
もしかしてワイドスクリーン・バロックなんでしょうか?
『キャッチ・ワールド』とか『スターシップと俳句』とかベイリーの
『禅銃』とか#2027の三枝さんのおっしゃる「娯楽性のあるス
ケールの大きなSF」っていうとこれに近そうな感じなんです
けれど。

2037//こころざし (1999/05/11 00:10:07)
MAIL::海法 紀光
>たかはしさん

ずるい言い方ですが、心の狭い定義と広い定義があります。
広い心で何にでも学ぼうというのはいいんですが、同時に非常に狭い、自分にとっての「かくあるべきもの」を私は忘れるつもりはない。
例えば、ひかわ玲子があかほりさとるや神坂一を同じファンタジー作家と言う時に、彼らが売れるからという理由でその亜流を書くことはないわけですよね?
単なる真似を越えて、作家が他者の作品に学ぶのはジャンルに関係なく、色々な作品、あるいは小説以外の文章からでも何でも学ぶことができます。

で、そこまでいかんでもマーケティング・リサーチをしよう、という時に「何が売れ筋なのか?」という極めて即物的な答えを出す際に、グインに学ぶよりかは別の物を参考にしたほうが妥当だろうということです。

わかりやすく言うなら…ノートパソコンを売ろうって時には、とりあえず他の売れてるノートパソコンの流行をつかむとこから始めるべきでしょう、ということです。ノートパソコンが全く売れてないならともかく、クライトンだの瀬名秀明だのがあるわけですし。
そのうえでデスクトップの動向とか、他の電化製品の動向とか、あるいは電化製品から離れた物の動向とかをつかんで反映させるのは大切でしょうけれど…ノートパソコンの分析なしで、いきなりデスクトップの話をされてもなぁ/いきなりグインの話をされてもなぁ、ということです。

2036//SFと言われたくない作家 (1999/05/11 00:00:59)
MAIL::たかはし
>>作家が意識してSFから逃げよう、SFと言われたくないとした例は、ほかに
>>あるんでしょうか。
>鈴木光司。明らかにSFらしい作品を書いていて、本人がSFと
>言ってないのはいくらでもあります。

高野史緒さんもそうでしたね。
高野さんの場合はこれがまたちょっと違っていて、SFファンは自分の作品の文学的趣向を評価してくれない、評価してくれたのはSFファン以外の読者だったから、SFを書く作家とは思われたくない(そう思われると自分の作品を読んでほしい読者の元に届かない)、というスタンスのようです。そして、そう思っている書き手は少なくない、と。

#もっとも、それは高野さんが自分の経験を元にそう言っている
#ということで、実際のところはどうなのかは分かりません。

結局、SFファンというのは何を評価していると思われているんでしょう?

2035//「先進性」と「ミーハー」 (1999/05/10 23:52:21)
MAIL::たかはし
三枝さん:
>》ん? そうなんでしょうか? その、「先進性」の方を評価している「SF」とは何(あるいは誰、どこ)なのでしょうか?

>書評とかガイドブックとか、主に業界筋ですね。

うーむ、鏡明さんとか高橋良平さんとかは「業界筋」だと思うのですが。
また、書評といっても、SFマガジンに載る書評と一般誌に載る書評は方向性が違うこともままありますよね。でも、それを含めて、私は「先進性ばかりを評価する」という人は多くないと思いますよ。

#だいたい、SFマガジンはクロスレビューで新井素子「チグリスと
#ユーフラテス」を取り上げるんですよ(^^; わたしゃ驚きました
#ですよ、はい。

>どうもああいったものはハードなマニアのやることだからしかたないんでしょうが、
>もう少しミステリのようなミーハーなスタンスが増えた方が良いでしょう。

んー、ここは認識が違いますね。

「ミステリのようなミーハーなスタンス」というのは、具体的に誰のスタンスを指しているのでしょうか? ミステリ誌、小説誌、本の雑誌や週刊誌で見かける書評では、「ミーハーなスタイル」の業界人は少ないように見えます。

せいぜい「かつくら」「だびんち」にはミーハーなスタンスの書評も載るかと思いますが、別にミステリに限ったわけでもないし。実際「かつくら」はSF・ファンタジー特集でミーハーな特集をやっている(あれは気持ち良かった! ああいうノリのSF誌があればいいのに……)わけで「ミステリのような」というわけでもないですよね。

……っと、そういえばミステリ書評も手がける大森望さんはわりとミーハーなスタンスですね(笑) でも大森さんは例外でしょう。

うーん、やはり私には「SFが先進性を重視する」とか「ミステリはミーハーなスタンスが多い」ということは、ちょっと信じられません。

>日本ファンタジー大賞に選ばれるような作品ばかりでは、ファンタジーの大衆性が
>早晩失われてしまって、まるで純文学の一ジャンルであるかのようになってしまう
>でしょう。

確かにその傾向もありましたが、昨年の「オルガニスト」「青猫の街」を読んだ限りでは、純文学の一ジャンルにはならないと思いますよ。

>で、梅原さんのサイフィクト立ち上げは、今まで一つのジャンルとしてできて
>いなかった「大人向けのサイフィクトのジャンル的確立」にあるのではないかと
>思うのですよ。

なるほど。三枝さんのスタンスは了解しました。

2034//「誰が日本SFを書いてもいいはずだ」 (1999/05/10 23:43:05)
MAIL::たかはし
>オレの中の心の狭い定義では、グインは異世界ファンタジーです。積極的にSFと
>呼ぶことはありませんが、SFと呼ばれることはまぁいいんじゃないかと。

なるほど。ちなみにこの前SFマガジンで行われたオールタイムベストでは、グインは20位に入ってました。

ところで、海法さんはSFマガジンの97年10月号に掲載された、ひかわ玲子さんの「誰が日本SFを書いてもいいはずだ」は読まれてますか? わたしがあの一連のシリーズの中で一番感銘を受けたのはこの小文でした。あかほりさとるや神坂一の作品(海法さんならぜったいに「積極的にSFと呼ぶことはない」ですよね。私もそうです)を「自分の書いているものと同じファンタジー」と言い、ファンタジーの諸作は自分にとってはSFだった、それなのにどうしてSFはこんなに狭いジャンルになってしまったのだろう、と嘆く姿には胸をうたれました。

私自身もうまく切り分けができてないのにこういうのもあれなんですが、「売れるSFの動向を占う際に、グインを参考にするのは止めたほうがいい」ということはないんじゃないでしょうか。「違う要素が多い」のは確かですが、でも、そこでジャンルを狭く切り取り、「異世界ファンタジーはSFじゃないから売れるSFのトレンドの例にはならない」と言いきってしまうことには、一抹の不安を覚えるのです。

2033//サウンドトラックを聞きながら (1999/05/10 23:16:48)
http://www2.gol.com/users/hisaeda/ MAIL::アリアドネ
>貴志さま

私もスタトレがすきです。あちらでは丁度、ディープスペースナインがファイナルシーズンに突入しておりました。
これが終了してしまうと、スタートレックも次が難しい。
バビロン5も終わるそうなので、ちと悲しい。

>まきさま
買いましたが本は封印しております。
おっしゃるとおり写真がものすごくいいです。わくわく。

2032//サウンドトラックを聞きながら (1999/05/10 23:15:32)
http://www2.gol.com/users/hisaeda/ MAIL::アリアドネ
>貴志さま

私もスタトレがすきです。あちらでは丁度、ディープスペースナインがファイナルシーズンに突入しておりました。
これが終了してしまうと、スタートレックも次が難しい。
バビロン5も終わるそうなので、ちと悲しい。

>まきさま
買いましたが本は封印しております。
おっしゃるとおり写真がものすごくいいです。わくわく。

2031//だから… (1999/05/10 22:32:17)
MAIL::海法 紀光
>三枝さん
>サイフィクトの実体はSFでしょう。
>それが名称としてSFと呼ばれないことで、売れるSFという実体が
>成立するのならば、それは結局「本当の意味でのSFのため」と
>なるでしょう。

…んであなたの考えるSFってのはどういうものなのですか?
グイン?(笑)

私は、SFというのは方向性であると考えていますから、その方向性を大事にする限り、サイフィクトでもSFと呼べることはある、というのは理解します。
一方で、梅原氏はSFの方向性というものを認めず、そうしたイデア主義を認めないわけです。それの後にあるものが本当にSFなのかってのは疑問です。

もちろん、感じる方向性は人によって違うかもしれませんが、最初から無いって人とはSFってものを全く共有できない。

三枝さんは「娯楽的要素の強いSF」とよくおっしゃりますが、三枝さんにとってのSFってのは何なのですか?

2030//今日の本屋 (1999/05/10 22:27:03)
MAIL::まき
ファントム・メナースのノヴェライズハードカバーが平積みでした。初版本につき、表紙が三種類。ホニャララさんと、ホニャララとホニャララくんの表紙です。思わず三冊買いたくなってしまいましたが、我慢しました。買うと読んじゃいそうなんだもん。

19日頃には文庫が出るらしいです。

見られる人は今週末見れちゃうんですねぇ。五万円くらいかかるんでしたっけ。

2029//ジャンルで分ける意味はない (1999/05/10 22:21:24)
MAIL::海法 紀光
>》印象論で人を否定せんでください。
>それがそのまま海法さんの論法なんです。印象で「失敗する」と言っている。
>じゃあ、あなたは今のSFのためにほかになにができますか?

梅原氏のような、「難しいSFとサイフィクトは別だ」と言う印象を防ぐことができます。
「SF的要素というのは共通しているし、この面白さを突き詰めるとこういう話になるよ」と言うことで、作品から作品へ興味を持つ人を支援できます。梅原氏のように妨害するのでなく。

どーでもいいですが論をすり替えないでください。あなたは梅原氏じゃないんですから。私は印象論で失敗すると言っているのではなく、論理を積み重ねて失敗するだろう、と言っているのです。

>》切り離されるべきだ」を前提にしてるあたり、行き過ぎじゃないかと考えるわけ
です。
> 私は、「行き過ぎ」というより「それなりの覚悟」と解釈しました。

覚悟云々じゃないんですよ。小説界に迷惑をかける覚悟をしてどうするんですか。

>切り離せば、自分が批判した作品と同じ方法論はけっしてとってはならないことになる。

梅原氏の分け方は、きわめて安直に「マニアックで現実味のないSF」という定義と切り離しです。
誰だって、無意味にマニアックで無意味に現実味のないSFなんて書こうとしてるわけないんで、そんなものを切り離したって怖くもなんともないでしょう。まったく。

》それをジャンルと言う以上は、方向性の全くの違いを前提としているわけで、
》梅原氏もそこを強調しているわけで。
>ええ、決定的に違います。
>それはある意味、アマとプロの違いに等しいんです。

はぁ? 全然関係ないでしょう。
梅原氏がプロとして読者の読みたいものを提供しようと決心する。それと「サイフィクトとSFは全く違う」と言い張るのとどういう関係があるんですか。
SF的要素を持ちつつ、読者にわかりやすく面白く書く、という一点だけを重視する、と言うなら、「サイフィクトとSFは方向性が全く違う」などと言う必要はないんです。
同じ方向性を共有はするけれども、私が書くものは、以下の点を特徴とする、と言えばいいだけのことでしょう。

》はぁ?んなことなら、梅原氏を待つまでもなく、いくらでも始まってるでしょう。
>いいえ。自分を「SFの作家」だと意識していた作家が、意識的にSFとのリンクを
>切って売りに出すということは、そう多くはないでしょう。

あぁそれはそうかもしれませんね。私が言ってるのは業界に与える影響の話なんですが。

>作家が意識してSFから逃げよう、SFと言われたくないとした例は、ほかに
>あるんでしょうか。

鈴木光司。明らかにSFらしい作品を書いていて、本人がSFと言ってないのはいくらでもあります。

>》だから、それで良いと思うなら、最初からそう言ってくださいよ。

前言撤回。確かにそう言ってました。筆が滑りました。

>戦略的にはつかえないようなものではないんですよ。あれは。

いやだから、その間に三枝さん的解釈が入るのが問題なんですよ。
また、戦略としても「ジャンルを分け、方向性の違いだけを強調し、リンクを否定するところがおかしい」と言っているのです。

》あなたの論法が変で、途中の過程が抜けていて、いつまでも同じことを繰り返して
》いるように私は見えます。
>私にとっては海法さんのご意見が全くそうでして。

さっき聞きましたよ。

>うーん(笑)。あたしゃ仕事で書く論文で、そんなことエディターに言われた
>ことは一度もないんですがね。

あなたが仕事でどんな論文書いてるかに興味はないですね。
仕事じゃいい論文書いてるかもしれませんが、それと書き込みが一致しない例なんてのは私は山ほど見てます。

2028//でも作品は生き残る (1999/05/10 21:30:53)
MAIL::三枝
こんにちは、DP-L3さん。

》「サイフェクトに取り上げられないSF小説」が商業的に衰退してしまうことになるのではないか,ということです。

可能性があるだろうと、私も思います。場合によれば、その可能性は高いかもしれないとも思います。
しかし私は、梅原氏が嫌い、サイフィクトにいれるべきでないとするメタ言語的なSFは、「同人誌で生き残る」または「ネット上で生き残る」と考えています。
非常に個人的な感想、感触ですが、私はメタ言語的な作品こそ、もっともアマチュアに書きやすいタイプの作品ではないかと思うのです。これは作品のレベルの問題ではなりません。読み手をもてなすという商業展開では第一次的な義務から離れた方が、自己の意識や思考、文体を追求する、あのタイプの作品にとって、より理想的な環境だと思うからです。あれはアマ的な感覚があった方が良い物が出るタイプの作品群ではないでしょうか。
そもそも商業的な成功を強く願わないタイプの作品が、商業的に衰退することにどれほどの意味があるでしょうか。

もちろん、この意見に対して、プロの一部は反対するでしょう。
商業的にも、そういった物を書きたいと。
しかしそれは芸術的な意味で言っているのではないだろうと、私は思います。
文章を書いてお金をもらったことのある人間は、金にならない文字を書くのが苦痛になる傾向があって、だから趣味的に書く(客をもてなすつもりがない)作品にまで、ギャラをもらいたがるってだけのことだと思うのです。

2027//サイフィクトは簡単なSFか?(RE:2021) (1999/05/10 21:29:49)
MAIL::三枝
akaosugさんが、1944で

》「SFだけど読みやすいもの」「難しくないもの」ってイメージが見えちゃうと読者の自尊心を満足させられない

って書かれていたのは、1971で私が考えたのとは別の意味なのでしょうか?
じゃあ、akaosugさんが考える「自尊心」ってのは「教養」とか、難しいものを読みこなせる「能力を誇る」とかとは、別なのでしょうか。
じゃあ、なに?

私は、梅原氏の提案する「サイフィクト」を「やさしいSF」と言いかえた大森さんの解釈には、ある種の悪意を感じて、了解しかねるものを抱いています。
梅原氏の考えている「サイフィクト」は「娯楽性のあるスケールの大きなSF」ってことなんじゃないかな? 「簡単なSF」という意味ではないでしょう。

》でも「サイフィクト(仮)」が成功するかなんて、実はほとんど出版社のリキの入れよう次第という気もしてきた。

私は、梅原氏の次に出てくる梅原的な作家がどの程度の数と質であるか次第だと考えています。
島田荘司氏は、後続の才能に恵まれましたね。

2026//さよならジュピター、また来て四角 (1999/05/10 20:44:30)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

>貴志さま

> 『さよならジュピター』駄目ですか?
> でも、当時の僕にはセンセーションでありました。
> で、ビンボが悪いわけではなかったと解釈しています。お金の使い方が下手だった
>だけで、最近の特撮映画と比べても、潤沢な資金を投入して制作されていたはずです。
パンフによれば公称十億円ですね。あの舞台とスケールにすれば、これは
当時としてもかなりタイトな制作費ではないかと思うのですが(日本SF映
画としては大盤振舞いでしょうけど)。

初稿のシナリオをそのまま映画にすると三時間半にはなりそうな分量だったそう
ですね。ロック・ハドソン『火星年代記』みたいに、十時間になんなんとするシリー
ズになったとしても、小説版のおいしいところが十全に描かれるのなら、ぜひ再映
画化してほしいとすら思うのです。まあ、ビル・ゲイツが小松ファンになってくれ
ればの話ですが……。

あの映画は、部分的にはたいへん凝っていると思います。とくにミニチュアは
すごい。ミネルヴァ基地とかTOKYO3とかはシビレました。CGも映画映え
はしませんでしたが、当時としては「ようやったなあ」と思うようなものですね。
音楽もハネケンさんはいい仕事をなさってたと思います。やっぱり金食い虫は、
モーションコントロール・カメラですかね?

でも、部分はよくても、やっぱり映画総体の感想を虚心坦懐に観客として述べ
ると、「ひどい」のひとことになってしまいます。

ことあるごとに「あの映画はひどい」と正直な感想を述べておるのですが、
必ず「映画のひどさに懲りて小説版を読まないのはもったいない。あれはすごい」
とつけ加えては薦めてまわっております。先日も仕事で再読したばかりですが、
いや、ほんとにあれはすごい。先にできていたシナリオの影響を引きずってい
る欠点があることは小松氏ご自身も認めておられますが、ああいう骨太の正統
派宇宙SFは最近とんと見ません。小説版『さよならジュピター』については、
先月NIFTY-ServeのFSF2・MES2「本屋の片隅」の連載で書いたばかり
ですので、もしIDをお持ちならご笑覧いただければ幸いです(#310)。


> 『虚無回廊』読みたいですね。
> 小松節の復活を望んでやみません。
> 前に、僕の勤務地で掲載について聞いたことがあったのですが、角川などから
>オファーが来ているようでした。
> もう、どこでも、大切に扱ってくれるならバンバイザイです。

御意。『虚無回廊』の続きを待っているSFファンはあちこちにいますね。
あの厭味にならない衒学的文体といい、シビレる造語感覚といい、小松左京
の本格SFは麻薬的です。自分の文章を読んでいて、影響受けてるなあと痛
感するのが、“ ”を多用するところです(^ ^;)。瑣末なとこばかりしか
あやかれてないのが情けないのですが。

2025//勝手ながら質問を引き継がせていただいて... (1999/05/10 19:17:19)
MAIL::DP-L3
初めて書き込みをさせていただきます。DP-L3というもので
ございます。
この掲示板での一連のお話を丹念に読ませていただいている
わけではないので,以前の議論の無知・無理解がありましたら
ご容赦いただきますよう。

下記のたかみさんの質問(2019)とそれに対する三枝さんのお答えを
興味深く拝見させていただいたのですが,以下のような疑問
が出てきたのですが,三枝さんはどのようにお考えでしょう
か。
それは,サイフィクトが社会に浸透した場合に,多くの購買
者が「サイフィクトに取り上げられないSF小説」を「売れ
ない小説」,即ち「おもしろくない小説」と短絡的に認識し
てしまう傾向が現れるのではないか,ということです。また,
その結果として,「サイフェクトに取り上げられないSF小
説」が商業的に衰退してしまうことになるのではないか,と
いうことです。
もし,この疑問の通りになる可能性が高いとするならば,
サイフィクトが出来ることで,既存のSFが一部分といえど
も衰退することになるのですから,その該当部分のファン
の方や創作者の方がサイフィクト構想に反対なさるのも分か
る気がいたします。
いかがでしょうか?

2024//SFの実体 (1999/05/10 19:15:27)
MAIL::たかみ
えーと、俺にとってのサイフィクトはあくまでもSFのサブセットで
あって、SFとイコールにはなりえないんですが。
サイフィクトの名の元に、“SF”が再生することは、梅原氏が否定
している以上、ありえないと思いますが。
#いや、ジャンルが立ち上がってしまえば、創始者の意図に関係無く
#拡散するのか?

2023//スタトレも好きなのだけど (1999/05/10 19:08:38)
MAIL::貴志
Re:2006 アリアドネさん

残念ですねぇ、もう少しで見れたのに。
日本からも、結構行く人は多いようなので、感想が聞けるのが楽しみですね。
僕は、貧乏なので行けません。
6月の合同試写会にどうやってもぐりこもうか思案中。

2022//2001番ですね (1999/05/10 19:07:45)
MAIL::貴志
Re:2001 冬樹さん

『さよならジュピター』駄目ですか?
でも、当時の僕にはセンセーションでありました。
で、ビンボが悪いわけではなかったと解釈しています。お金の使い方が下手だっただけで、最近の特撮映画と比べても、潤沢な資金を投入して制作されていたはずです。
あの映画で誤解をして、『ガンヘッド』を制作していた頃の『小川モデリング』に顔を出したことがあるのですが、もう数十分の1という予算で、より派手な仕掛けを作らなければならなくて、苦労していました。

『虚無回廊』読みたいですね。
小松節の復活を望んでやみません。
前に、僕の勤務地で掲載について聞いたことがあったのですが、角川などからオファーが来ているようでした。
もう、どこでも、大切に扱ってくれるならバンバイザイです。

2021//あ、ども。 (1999/05/10 19:05:50)
MAIL::akaosug
>(RE:1944)
とのことですが、
>今時、読書を教養だとか、良い趣味だとか思って、やっている人間って、どのくらいいるんでしょうかね?
うーん「教養」とか「良い趣味」とか関係あるのだろうか?
(よその掲示板で、教養のために読書するなんてカッコイイじゃん、とか言われたことあるケド)
>もし自尊心を満たす教養でやるのならば、
ここで既によくわからないのですが、
>残るのは、小難しいSFではなく、評価の定まっている純文学だと思いますが。
もうダメ、全然わからない、ノックダウン、ケララちゃん状態(笑)。まあ、こんなとこで認識の擦り合せしなくってもいいですよね。
でも「サイフィクト(仮)」が成功するかなんて、実はほとんど出版社のリキの入れよう次第という気もしてきた。
UWFは成功したのかとか、通産省の第五世代コンピュータプロジェクトは、とか言っても仕方ない部類のことだし(笑)。
ただ「サイファクト(仮)」をSFと切り離すってのは難しいんじゃないかな。主催側はそのつもりでも、評論家の方々は「B級SFの傑作」とか「裏SFベストワン」とか言うわけでしょ(_ _)。挙げ句にはSF大賞を贈る、と。それもできないほど出版界をギュウと絞め上げてておくなら別ですが。梅原さんはそこまで狙ってる??
それとやや寂しいのは、ガーンズバック、キャンベル、バラードなんかに比べると、読者向けのメッセージが見えないところです。そうだ、"Back to Gernsback"略して「BTG」なんてどうでしょね > 名前
ああでも、ボク梅原さんの本は読んだことないのでした、ごめんなさい。これから買います。

2020//名よりも実 (1999/05/10 16:21:12)
MAIL::三枝
サイフィクトの実体はSFでしょう。
それが名称としてSFと呼ばれないことで、売れるSFという実体が成立するのならば、それは結局「本当の意味でのSFのため」となるでしょう。
結果として「SF」という名前がなくなったとしてもね。
私が読むのは、SFというジャンルの名ではないんです。紙に印刷された、それぞれのテキストなんですから。

2019//SFのため? (1999/05/10 16:11:31)
MAIL::たかみ
初めて投稿させていただきます。
たかみと申します。
訳あってアドレス非公開です。すみません。

ちょっと確認事項
三枝さん>じゃあ、あなたは今のSFのためにほかになにができますか?

ってことは、梅原サイファクト構想はSFを冬から救う戦略の一つだと
考えていらっしゃるのでしょうか?
俺的にはサイファクト構想は「梅原克文がいかにして売れるか、また、
梅原のように売れるには作家の卵さんたちは何を書けばいいか」の戦略
と理解しているんですが。

もちろん、サイフィクトが売れることにより、元のSFに活力が生まれる
という副次的効果が得られる可能性はありますが、それなら海法さんが
主張するように、SFのサブジャンルとしての“エンターテイメントSF”
を立ち上げる方が効果的ではないでしょうか。

っつーか、『リング三部作』や『クロスファイア』が売れてもSFが売れ
てないのと同様に、サイフィクトが売れてもSFが売れない状況は容易に
想像がつきますが。

つまりは、サイフィクト構想はSFの復興にはまったく寄与しないと思い
ますが、いかがですか?

2018//うーん、おりこうなつもりなんだね。 (1999/05/10 15:31:32)
MAIL::三枝
文章が変だというのと、論理が変だというのと、思考過程が変だというのは全部別なんですよ。学術的な思考や合理的な思考は、時として一般社会では変と言われるものです。
たとえば「親しい仲間を大事にしろ」という理由で、大森氏がいなば氏の方を正しいと言うべきだとするきくち氏の掲示板で展開された意見なんかは、典型的な例でしょう。論理的には完璧に変で、狂っている。だけどその論理を飲み込めない人間の方こそが、仲間内の社会では「狂っている」と言われてしまうわけです。で、その仲間内で、本当に意志の疎通があるのかというと、結局中島・倉阪間程度というか、おそらくそれ以下なんでしょうがね。

君に理解できるかな? 観衆Zさん(こいう匿名性を装ったハンドルってのは、要するに自分が無責任であるってことの証明にしかならんのですがね)

2017//ギャグ (1999/05/10 15:06:53)
MAIL::観衆Z
>むしろ、「君は本当に文章だけは巧い(やくたたずの割に)」
>と、よく言われますが。

飲んでたコーヒーを吹き出しちゃいました。モニタにかかってべたべた。

2016//あれはサイフィクト宣言というより、プロ宣言でしょう。 (1999/05/10 14:43:33)
MAIL::三枝
》印象論で人を否定せんでください。

それがそのまま海法さんの論法なんです。印象で「失敗する」と言っている。じゃあ、あなたは今のSFのためにほかになにができますか?

》切り離されるべきだ」を前提にしてるあたり、行き過ぎじゃないかと考えるわけです。

私は、「行き過ぎ」というより「それなりの覚悟」と解釈しました。
切り離せば、自分が批判した作品と同じ方法論はけっしてとってはならないことになる。私なら怖くてできないです。自分がこれから書いて行かなくちゃならんのに。なかなかああいった便利な逃げ道は、批判してふさぐなんてことはできないものでして。

》それをジャンルと言う以上は、方向性の全くの違いを前提としているわけで、梅原氏もそこを強調しているわけで。

ええ、決定的に違います。
それはある意味、アマとプロの違いに等しいんです。
書きたい物を書く、自分が読みたいような物を書くという段階はアマで、読者が読みたい物を書くようになった段階で、そこからプロになります。サイフィクトの構想を読む範囲では「徹底的にプロとして書く」というスタイルだなという感想を持ちました。

》はぁ?んなことなら、梅原氏を待つまでもなく、いくらでも始まってるでしょう。

いいえ。自分を「SFの作家」だと意識していた作家が、意識的にSFとのリンクを切って売りに出すということは、そう多くはないでしょう。たいていの作家は、「SFだと言いたいが、SFではないと言うべきだと言われてそうする」か、「SFではないレーベルで、こっそりSFを書く」かでしょう。
作家が意識してSFから逃げよう、SFと言われたくないとした例は、ほかにあるんでしょうか。

》だから、それで良いと思うなら、最初からそう言ってくださいよ。

ずいぶん前からそういっていたと思いますが。だから、理解が悪いな、と(笑)。やっとご理解いただけて幸いです。
戦略的にはつかえないようなものではないんですよ。あれは。
それを「個人的に」都合が悪いと思う人はたくさんいるでしょうが。

》あなたの論法が変で、途中の過程が抜けていて、いつまでも同じことを繰り返しているように私は見えます。

私にとっては海法さんのご意見が全くそうでして。
うーん(笑)。あたしゃ仕事で書く論文で、そんなことエディターに言われたことは一度もないんですがね。むしろ、「君は本当に文章だけは巧い(やくたたずの割に)」と、よく言われますが。うーみゅ。

2015//そろそろ終わり (1999/05/10 13:25:54)
MAIL::海法 紀光
>論理的に予想したとおっしゃっているので。しかしどうも論理的な予想とは思えないんですよ。
>海法さんの場合、勘というより希望かな。失敗するはずだ、失敗しなくちゃならないという。

印象論で人を否定せんでください。

>どうして失敗するとお考えですか?と訊ねると、現状分析が間違っているからという
>お返事だし。現状分析の間違いは程度の把握間違いで、傾向間違いだとは思えないんですがねぇ。

だから、それについて現在議論してる最中なわけです。感想を持つのは勝手ですが、そこで断定をしないでください。

>》だーから、勘を元に断言してる梅原氏の論旨に無理があるって言ってるんですよ。
>勘だと必ず間違うという断言の方が変だなあ。

間違うと「思う」&間違う可能性が「高い」と言ってるに過ぎないのです。
そして、一般論として根拠のない勘、間違った思いこみに基づいた勘は外れやすいです。

>》三枝さんが、改変した戦略と梅原氏が具体的に言っていることを分けてくださいね。 >改変した戦略なんか、別にないですけど。売れ線の本を中心に売っていく。メタ言語
>的なSFははぶく。どこか違うかなあ……。

リンクを隠すか否かが違いますな。

>》リンクを取ることと、同じジャンルと呼ぶことは一緒じゃないからです。
>だったら、サイフィクトとSFは別のジャンルと呼ぶことに問題なんかないでしょ。

#1994より引用。

それは程度問題ですね。梅原氏の場合、ジャンルとして立ち上げることが「ジャンルとして全く別物であり、切り離されるべきだ」を前提にして
るあたり、行き過ぎじゃないかと考えるわけです。

>》それとSFとの関連性を否定しなきゃいいでしょ、って主張してるんですがね。
>関連性を否定するなんて、梅原さんは言っていないと思うなあ。

定義レベルからの問題ですね。
梅原氏は、サイフィクト、スペオペは近縁関係にあるとし、SFは全く別の方向性を持っていると主張しておられます。SFマガジンで公開された書簡を含め、サイフィクトとSFの方向性の違いのみを強調し、両者のつながりを否定しています。

>ジャンル名を別にして、新しいジャンルにはメタ言語的なSFは入れてあげないと
>言っているだけだと思う。

だから、それならジャンルでなくレーベルでしょ。
それをジャンルと言う以上は、方向性の全くの違いを前提としているわけで、梅原氏もそこを強調しているわけで。

》前に三枝さんが「黒い家」がミステリかホラーかと聞いてましたが、言うまでもなく両方です。あれを例えば「絶対にミステリーだ。ミステリーだ
からホラーじゃない」とか言い張る戦略ってのは有害だと思いませんか? それと同じことです。

>でもあれは、「ホラー」という帯をつけて売られた。一般にホラーと認識されて
>いる。そういった部分で「サイフィクトはSFではない」では、いけ
>ないんでしょうかね?

ミステリーとも認識されてますよ? サスペンスとも認識されてますよ?
別に帯びにSFじゃなくて、サイフィクトとつけるなら問題はないんじゃないですか。

》独り合点の論理は止めてくださいね。
>そうでしょうか? あれ、堺屋さんの小説、じゃあ海法さんにとっては立派なSF?

そういうのを独り合点と言うのです。私が言ってるのは、何もかもSFというジャンルにすべきだ、なんてことは一度も主張してない、ということです。
その程度のことも理解できませんか?

》「何もやっていない」ってのはどこの部分ですか?サイフィクトというジャンルを
>立ち上げること、についての話なんですけど。
>もうすでにSFとのリンク切りが始まっているんですよ。

はぁ?んなことなら、梅原氏を待つまでもなく、いくらでも始まってるでしょう。
何が言いたいんです?

》この戦略の部分だけをこういう風に受け取れば、筋が通っている」というなら、
》そりゃ納得できる点もあるかもしれません。
>私はそれで良いと思うのですよ。

だから、それで良いと思うなら、最初からそう言ってくださいよ。
「SFファンが梅原氏に怒るのはおかしいのではないか?」とか言わずに、梅原氏の主張のある部分には妥当性があるっていや、私を含めて誰も反対していないんですから。それもかなり前の時点から。
おかげで無駄な議論につきあわされました。

》ですが、そもそも三枝さんは「SFファンが梅原氏に反対する理由」を聞いていたわけですよね?
>それはもうわかりました。現状解釈が間違っていて、不愉快だからですね。

そうですか。それが解決したなら、私はこれ以上あなたと議論を続ける必要は見いだせませんな。

梅原氏的な試みには意味があるかと思いますが、梅原氏個人の試みを応援するかどうかは個人の問題ですし。

》89年から91年あたりに、海外ホラーの翻訳が、各社から一種のブームになった。それが下火になった時に、
>下火になったから立ち上げたんですか? 普通マーケッティング・リサーチをしたっての>なら、「盛り上がりそうだから」って予想で立ち上げるものでしょう。

ホラーの需要が消えていないのに、翻訳すべき作品が無くなった、あるいは翻訳ホラーが飽きられても、別途のホラー人口は残っているかもしれない、ということはあり得ますな。

》キングに比したら売れないかもしれませんが、棚を確保する程度には売れてましたが。>その程度で、角川ホラー文庫が立ち上がったとお考えですか? 棚確保のために?
>そういうのは、マーケティング・リサーチしたとは言いません。

棚を確保できるだけの読者層がある以上、そこから初めてテコイレしようってのはマーケティングリサーチとは言わないわけですか?

》私は努力した、努力していると書きました。私が私自身のことについて主張していることを信用できないなら、とっとと議論をうち切ってくださ
い。
>信用できないのではなく、論理の論法が変というか、途中の過程が抜けていると
>いうか、理屈じゃなくて希望が混じるというか……。

言わなきゃわからんようですから言いますが、「そりゃこっちも同じです」。
あなたの論法が変で、途中の過程が抜けていて、いつまでも同じことを繰り返しているように私は見えます。
ですが、それを全体的に文句を言ったところでどうなるものじゃないと思うから言わないだけです。

》ブレイン・ヴァレーやループ、
>は、SFという名で売られていないんですよ。

知ってますよ。そして、「一般に考えられてるSF的イメージ」の話なんかしていません。

例えばサイフィクトとかを「わかりやすいSF」「SF要素を含む娯楽作品」と定義するのは、三枝さんも理解なさるわけですよね?
この場合のサイフィクトってのは、例えばせめて宇宙船が出てくるとか超能力とか、タイムマシンとか、人類の進化とか、そういう要素を含んだ作品じゃないんですか?
そしてそういう作品のどういうところが売れているのか、というのを知りたいならグインを研究するよりか、パラサイト・イヴやジュラシック・パークを研究すべきじゃないか、と言ってるのです。

2014//なんでいやがられるのかはわかってますが。 (1999/05/10 11:23:59)
MAIL::三枝
》で、いつから「〜と思う」ってのが断言になったんです?

論理的に予想したとおっしゃっているので。しかしどうも論理的な予想とは思えないんですよ。
海法さんの場合、勘というより希望かな。失敗するはずだ、失敗しなくちゃならないという。
どうして失敗するとお考えですか?と訊ねると、現状分析が間違っているからというお返事だし。現状分析の間違いは程度の把握間違いで、傾向間違いだとは思えないんですがねぇ。

》だーから、勘を元に断言してる梅原氏の論旨に無理があるって言ってるんですよ。

勘だと必ず間違うという断言の方が変だなあ。

》三枝さんが、改変した戦略と梅原氏が具体的に言っていることを分けてくださいね。

改変した戦略なんか、別にないですけど。売れ線の本を中心に売っていく。メタ言語的なSFははぶく。どこか違うかなあ……。

》リンクを取ることと、同じジャンルと呼ぶことは一緒じゃないからです。

だったら、サイフィクトとSFは別のジャンルと呼ぶことに問題なんかないでしょ。

》それとSFとの関連性を否定しなきゃいいでしょ、って主張してるんですがね。

関連性を否定するなんて、梅原さんは言っていないと思うなあ。
ジャンル名を別にして、新しいジャンルにはメタ言語的なSFは入れてあげないと言っているだけだと思う。私が新しく作ったジャンル名は、メタ言語的な作品にはなのらせてあげない。あれとは、別のジャンルですからって、言っているだけだったと思いますが。

》前に三枝さんが「黒い家」がミステリかホラーかと聞いてましたが、言うまでもなく両方です。あれを例えば「絶対にミステリーだ。ミステリーだからホラーじゃない」とか言い張る戦略ってのは有害だと思いませんか? それと同じことです。

でもあれは、「ホラー」という帯をつけて売られた。一般にホラーと認識されている。そういった部分で「サイフィクトはSFではない」では、いけないんでしょうかね?

》独り合点の論理は止めてくださいね。

そうでしょうか? あれ、堺屋さんの小説、じゃあ海法さんにとっては立派なSF?

》「何もやっていない」ってのはどこの部分ですか?サイフィクトというジャンルを立ち上げること、についての話なんですけど。

もうすでにSFとのリンク切りが始まっているんですよ。

》この戦略の部分だけをこういう風に受け取れば、筋が通っている」というなら、そりゃ納得できる点もあるかもしれません。

私はそれで良いと思うのですよ。梅原さんは書評家ではないんです。作家なんです。
ですから彼に要求されるものは、正確な現状分析ではないでしょう。戦略をたて、その結果としての適切な作品を制作し、発表することですね。

》ですが、そもそも三枝さんは「SFファンが梅原氏に反対する理由」を聞いていたわけですよね?

それはもうわかりました。現状解釈が間違っていて、不愉快だからですね。
で、私は知りたいんです。戦略の方は間違っているのか?
間違っているならどこをどう改善するべきなのか。
なぜ私がそれを知りたいのかというと、私は梅原さんに失敗してもらいたくないんですね。彼の試みはおもしろいし、何か新しいものが生まれるかもしれない。私はそれを見たいんですよ。だから、失敗する可能性があってそれを始める前に改善できるとしたなら、してほしい。

》89年から91年あたりに、海外ホラーの翻訳が、各社から一種のブームになった。それが下火になった時に、

下火になったから立ち上げたんですか? 普通マーケッティング・リサーチをしたってのなら、「盛り上がりそうだから」って予想で立ち上げるものでしょう。理論が矛盾してますよ。

》キングに比したら売れないかもしれませんが、棚を確保する程度には売れてましたが。

その程度で、角川ホラー文庫が立ち上がったとお考えですか? 棚確保のために? そういうのは、マーケティング・リサーチしたとは言いません。

》私は努力した、努力していると書きました。私が私自身のことについて主張していることを信用できないなら、とっとと議論をうち切ってください。

信用できないのではなく、論理の論法が変というか、途中の過程が抜けているというか、理屈じゃなくて希望が混じるというか……。
だからもう少し冷静に丁寧に書いてもらえるとわかると思うんだがなあ。で、

》ブレイン・ヴァレーやループ、

は、SFという名で売られていないんですよ。今SFの名の元にうられている本で売れているといえば、わりと多くの人がグィン・サーガを連想しませんかねぇ。あとは星界の紋章でしょうか。それとジュブナイル系の、ブギーポップとか、さ。

2013//ジャンル (1999/05/10 11:02:02)
MAIL::やぶにらみ
ジャンル分けといえば、創元推理文庫の時計マークとか猫マークとか、今も付いているのでしたっけ。

東京創元社のサイトに行ってみたら、「サブジャンルから検索」という項目があって、
「スペースオペラ」「ハードSF」「時間SF」「宇宙SF」「破滅SF」といろいろ並んでますね。
ダブって載っている本も多いのでしょう。

梅原さんが『虚無回廊』の続きを書くと宣言したのは、数年前の「このミステリーがすごい!」のコラムでした。
結局、あれは無かった事になったようですが、実際にそういう計画があったのでしょうか?
それとも、梅原さんが、何か勘違いをしていたのか?

しかし、『虚無回廊』はどう考えてもサイフェクトではないでしょう。
あのとんでもないオープニングに始まって、第一巻は哲学的、科学的な議論が延々と続くのですから。
第二巻はスペースオペラ風と言えない事もありませんけれど。


2012//念のために言っておくと… (1999/05/10 10:54:49)
MAIL::海法 紀光
>だーから、勘を元に断言してる梅原氏の論旨に無理があるって言ってるんですよ。

勘に基づいて戦略を立てたり話したりするのがいけないと言ってるんじゃないですよ。「これは勘だけど、オレはこう思う」と言うなら、何の問題もありません。
勘を元に築いた話を、勘だと言わずに、誤った現状認識と誤った論理を使って断言するのが問題だというわけです。

2011//ひょっとして… (1999/05/10 10:51:05)
MAIL::海法 紀光
>三枝さん

あらゆるジャンルとのリンクを強調することが、全てのジャンルとのリンクを無化することだと思っていませんか?

それは違います。

なぜ違うか、と言えば人間には好みの違いがあるからです。あるサイフィクトにおいて、全てのジャンルへのリンクを強調したとするなら、ホラー好きの人はホラーへ、冒険小説好きの人は冒険小説へ、SF好きの人はSFへ流れるわけであり、また、これまでに無い面白さを知って別のジャンルに手を出すかもしれません。故に全てのジャンルとのリンクを貼っておくに越したことはないわけです。
一人の人間が消費する本の量が常に一定ならともかく、多くの人間は限界はあるにせよ面白い本が多ければ、たくさんの本を買い、少なければ全く買わないわけです。
だったらリンクを増やすことで面白い本に巡り会えるチャンスを増やした方が、パイを大きくできるのではないか、そうしたらどうか、と主張しているわけです。

2010//SFファンが梅原理論に反対する理由を聞いてたはず (1999/05/10 10:33:57)
MAIL::海法 紀光
>その場合は断言を避けるべきでしょうねえ。

で、いつから「〜と思う」ってのが断言になったんです?

>》データがいい加減で、推論に矛盾があると考えるので、
>あれは、現状から出した経営方針なんかじゃないですよ。再三言っていますが。
>勘でしょう。

だーから、勘を元に断言してる梅原氏の論旨に無理があるって言ってるんですよ。
三枝さんが、改変した戦略と梅原氏が具体的に言っていることを分けてくださいね。

》ですが、ジャンル相互間のリンクを減らすよりは確保したほうが、各ジャンルから
》各ジャンルへの行き来が増え、結果的に小説界全体のパイ
》を広げるんじゃないか、と言ってるのです!
>全部リンクをとるわけにいかない、少なくとも全部同じジャンルと呼ぶわけに
>いかない、そうすると逆にジャンルを設定するといううまみがなくなるという
>話をしているのですが(笑)。

リンクを取ることと、同じジャンルと呼ぶことは一緒じゃないからです。
リンクを取ることは、個々の作品の面白さの方向性を把握し、同じ面白さを共有する小説のつながりを読者に築かせることです。その方法の一つとして同一ジャンルで呼ぶというのがありますが、それが全てじゃありません。

方法論は色々ありますが、サイフィクトならサイフィクト、娯楽SFなら娯楽SFというレーベルを立ち上げ、それとSFとの関連性を否定しなきゃいいでしょ、って主張してるんですがね。

サイフィクトでもありSFでもある小説はいっぱいあるよって言うならともかく、梅原案は「サイフィクトであるから、SFではない」なんですよ。
前に三枝さんが「黒い家」がミステリかホラーかと聞いてましたが、言うまでもなく両方です。あれを例えば「絶対にミステリーだ。ミステリーだからホラーじゃない」とか言い張る戦略ってのは有害だと思いませんか? それと同じことです。

>あたしゃ新聞に連載されていた堺屋太一の未来小説がSFと呼ばれちゃう社会は
>いやだなあ。

独り合点の論理は止めてくださいね。

》単にハヤカワ以外から出せばいいだけのことだと思いますが。
>海法さんが梅原さんを「何もやっていない」とおっしゃっていますが、すでにその
>点では一部を角川に移しているわけでして。

「何もやっていない」ってのはどこの部分ですか?サイフィクトというジャンルを立ち上げること、についての話なんですけど。
角川でSF系ホラーなりミステリーなりを出している人間は梅原氏以外にもたくさんいるし、それをことさら「何かしている」と言う必要は認めません。

>》海法が批判しているのは主張、目的も含めた部分であり、
>ありゃ? 海法さんが批判しているのは、梅原さん提案の三枝解釈の方ではなかったので>すか? いつのまに、梅原原論の方に、批判が移っ
>たんです?

解釈と、発展継承は違います。

私が解釈と言ったのは狭い意味です。
一般論として、他人の意見をそのまま伝えようとしても、常に完璧に元の意見と一致するとは限らない。そして、伝えようとした意見を、元の意見と分ける意味で、「解釈」と呼んだわけです。

前提として、三枝さんが三枝さんの考えるところの梅原氏の意見をそのまま伝えようと努力している、というのがあります。だから、それに対し、「あなたの文章…あなたの解釈は、梅原氏の主張とはここで違っている」と反論するわけです。

三枝さんがもし最初から「梅原氏の言ってることをこういう風に取捨選択して、この戦略の部分だけをこういう風に受け取れば、筋が通っている」というなら、そりゃ納得できる点もあるかもしれません。

ですが、そもそも三枝さんは「SFファンが梅原氏に反対する理由」を聞いていたわけですよね?
だったら、梅原理論に自覚的に独自な解釈を施して発展継承したものが正しさくても、SFファンが梅原理論に反対することの質問にも否定にもならんでしょう。

もう一度整理しますが、三枝さんの解釈は、梅原氏の文章、論理を忠実に伝えることを目指したものなのですか? だとしたら、梅原氏の言ってることと今まで書いたような点で食い違ってると主張しています。
あるいは三枝さんの解釈というのが、梅原氏の文章、論理を取捨選択して独自に発展させたものなら、それは確かに意味があるかもしれませんが、SFファンが梅原氏のオリジナルの文章、論理に対し反対することの否定にはならない、というのはおわかりですか?

》キングは? クーンツは? そのへんが売れ出したから、リサーチして立ち上げた
》のだと認識していますよ。
>時系列の認識違いがありますね。どうも梅原さんの認識違いを責めるにはあまりに
>ずさんな。

角川ホラー文庫が立ち上がったのが93年。
ハヤカワモダンホラーからクーンツの「ファントム」が出たのが88年。
扶桑社から「戦慄のシャドウファイア」が出たのが89年。
角川から「トワイライトアイズ」が出たのが89年。88年から始まり、89年、90年あたりからクーンツの大量翻訳が始まってますな。
89年から91年あたりに、海外ホラーの翻訳が、各社から一種のブームになった。それが下火になった時に、国産のホラー文庫を出そうと角川が考えた、と仮定するのはそうそう外れてはいないでしょう。

>クーンツが日本で売れ出したのは、角川ホラー文庫が立ち上がったあとでしょう。
>それまではキングに比してあまりに売れなくて不思議がられていた。そして、米国で
>ホラーが売れていたのは、ホラー文庫の立ち上げのはるか以前です。

キングに比したら売れないかもしれませんが、棚を確保する程度には売れてましたが。
》海法が著しく能力が劣っていて、そう書く能力もないと思うなら、とっとと見捨てて
》他の人と話してください。
>能力ではなく、努力がないのではないかと。だから、改善を求めているんですが。

私は努力した、努力していると書きました。私が私自身のことについて主張していることを信用できないなら、とっとと議論をうち切ってください。

>》「もうちょっとSFらしいSF」を参考にしたほうがいいんじゃないか、と
>今はいわゆる「SFらしいSF」は売れていない時代ですね。

「もうちょっと」というのは、「大きくそうではないが、より度合いが大きい」という意味なんですよ。「SFらしいSF」なんて言っていません。
「グインよりは、もう少しだけSFらしいSF」という意味です。そういう作品で売れているものはたくさんありますな。

例えば売れてたからってシドニー・シェルダンや、売れてるかどうか知りませんがグインを参考にするよりかは、ブレイン・ヴァレーやループ、あるいはクライトンの諸作とかを参考にしたほうが、一般受けするSF的作品の傾向を掴めるんじゃないか、と言ってるのです。
違いますか?

2009//いなばさんへ (1999/05/10 10:26:26)
MAIL::三枝
良識ある大人が、日頃顔を合わせる相手に「あんたの意見の方がわけわかんない」とは、言えないでしょう。
普段顔を合わせたり、つきあいがあることが、正しさの証明になる社会ってのは、住み良いでしょうねぇ。良い場所にお住まいのようで(ケラケラ)。

2008//んちゃっ、たかはしさん (1999/05/10 10:08:45)
MAIL::三枝
》#お休み中はいかがでしたか?

高速道がすいていましたよ。休暇を後ろにずらしたのは正解でした。日本人はお休みまで「急いでやる」民族ですね。

》ん? そうなんでしょうか? その、「先進性」の方を評価している「SF」とは何(あるいは誰、どこ)なのでしょうか?

書評とかガイドブックとか、主に業界筋ですね。
どうもああいったものはハードなマニアのやることだからしかたないんでしょうが、もう少しミステリのようなミーハーなスタンスが増えた方が良いでしょう。
もうそっちに動き出しているのかな?

》で、前田珠子を評価することは日本のファンタジーが自殺しないために必要なことだと思いますか?

私は評価した方が良いと思うのですよ。
日本ファンタジー大賞に選ばれるような作品ばかりでは、ファンタジーの大衆性が早晩失われてしまって、まるで純文学の一ジャンルであるかのようになってしまうでしょう。

》#そもそもジュブナイルではないヤングアダルト・ライトノベルの
》#一般的な評価というのはどこかで確立しているんだろうか。

あまりきちんと評価されてはいませんよね。
場合によれば作家まで一段低く見られている。まあ、その点は、菊池秀行氏や夢枕獏氏の登場で、だいぶ改善されたのでしょうが。

》ところで、サイフィクトにファンタジアとか電撃とかコバルトとかのヤングアダルト・ライトノベル(のSFなもの)は入るんでしょうか? または入れるべきなんでしょうか?

今ある程度SFと認識されている本の中で、サイフィクト的なものが主な勢力となっているのはヤングアダルト系でしょう? あれらはわりと一つのジャンルとしてしっかりと(サイフィクトと呼ばれないまでも)認識されている。
で、梅原さんのサイフィクト立ち上げは、今まで一つのジャンルとしてできていなかった「大人向けのサイフィクトのジャンル的確立」にあるのではないかと思うのですよ。
だから同じサイフィクトという名称を持つことになったとしても、ユーザーの年齢層に応じて、この二つは区別できた方が良いでしょう。区別をつけておくほうが、顧客に親切なんで。
「サイフィクト for ヤングアダルト」と「サイフィクト for アダルト」ですね。

2007//どうも論理展開が甘いっすよ、海法さん。 (1999/05/10 09:47:55)
MAIL::三枝
》私は「完璧な予測はできない」と言ってるのです。

その場合は断言を避けるべきでしょうねえ。

》データがいい加減で、推論に矛盾があると考えるので、

あれは、現状から出した経営方針なんかじゃないですよ。再三言っていますが。勘でしょう。

》ですが、ジャンル相互間のリンクを減らすよりは確保したほうが、各ジャンルから各ジャンルへの行き来が増え、結果的に小説界全体のパイを広げるんじゃないか、と言ってるのです!

全部リンクをとるわけにいかない、少なくとも全部同じジャンルと呼ぶわけにいかない、そうすると逆にジャンルを設定するといううまみがなくなるという話をしているのですが(笑)。
まさか、「失楽園」も「ねじまき鳥クロニクル」も、SFにされたら困るでしょう? あたしゃ新聞に連載されていた堺屋太一の未来小説がSFと呼ばれちゃう社会はいやだなあ。

》単にハヤカワ以外から出せばいいだけのことだと思いますが。

海法さんが梅原さんを「何もやっていない」とおっしゃっていますが、すでにその点では一部を角川に移しているわけでして。

》海法が批判しているのは主張、目的も含めた部分であり、

ありゃ? 海法さんが批判しているのは、梅原さん提案の三枝解釈の方ではなかったのですか? いつのまに、梅原原論の方に、批判が移ったんです?

》キングは? クーンツは? そのへんが売れ出したから、リサーチして立ち上げたのだと認識していますよ。

時系列の認識違いがありますね。どうも梅原さんの認識違いを責めるにはあまりにずさんな。
クーンツが日本で売れ出したのは、角川ホラー文庫が立ち上がったあとでしょう。それまではキングに比してあまりに売れなくて不思議がられていた。そして、米国でホラーが売れていたのは、ホラー文庫の立ち上げのはるか以前です。

》海法が著しく能力が劣っていて、そう書く能力もないと思うなら、とっとと見捨てて他の人と話してください。

能力ではなく、努力がないのではないかと。だから、改善を求めているんですが。
ちょっと理解力に劣るように思えるのは、ある種頑固な偏見があるせいでしょう。「梅原論は間違っている」という、ね。実際に理解力がないのではないと考えています。

》「もうちょっとSFらしいSF」を参考にしたほうがいいんじゃないか、と

今はいわゆる「SFらしいSF」は売れていない時代ですね。
だから「SF冬の時代」と呼ばれるのでしょう。
しかし現実に売れているSFはあり、それらはSFと呼ばれないほどSFらしくない、ってのが、現実なんですよ。
25歳なんかで、時代についていけなくなって、もっと「らしいものを」だなんてオジサンなことを言わないでくださいな。悲しくなる。

2006//Star Wars episode1 (1999/05/10 09:42:24)
http://www2.gol.com/users/hisaeda/ MAIL::アリアドネ
シアトルから戻ったばかりの時差ボケのアタマで書き込んでます。
いや、もう、あちらはStar Wars 一色でしたよん、街の中。
22年ぶりのお祭り騒ぎということで、テレビのニュースにもかなり流れていましたし。

19日に公開まで、滞在できたら本当によかったのですが、まったく残念。
ということで、日本での公開を首を長くして待っております。

2005//全然、意味が分かっていないな、この人(→メタメタ氏) (1999/05/10 09:24:54)
MAIL::三枝
なんのためにあれだけ話したのか。
恥かくからいいかげん間違えた記憶は訂正した方が良いでしょうに。

》「利潤率が低い」なんて言っていないですよん。

はいはい、「売り上げが少ない」でしたね。
だから、それが間違いだって。大間違いをしていたことを再確認するのは嬉しいっすか?
ニッチは経済学では「特殊な」的な意味で使われているんですが(笑)。

2004//ローカルルール違反にはならないはずだ (1999/05/10 06:29:40)
MAIL::いなば
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1800.html#msg1745
をみると大森さんが三枝さんの「論理」をどう評価してるかは明らか。


2003//再度、すみません (1999/05/10 05:35:53)
MAIL::観衆A
メタメタさん、
私自身、言うべきことは過去ログが語ってくれているので
これ以上発言いたしません。
結果的にメタメタさま、のださまにご迷惑をかけて
申し訳なかったと反省しています。

>三枝さま、もしよろしかったら
http://rental.virtualave.net/atodama.html
で続きをどうぞ。

2002//えーと… (1999/05/10 00:37:30)
MAIL::海法 紀光
オレの中の心の狭い定義では、グインは異世界ファンタジーです。積極的にSFと呼ぶことはありませんが、SFと呼ばれることはまぁいいんじゃないかと。

SFマガジンでファンタジー、ホラーの特集が組まれてるのは気になりません。グインをはじめ、異世界ファンタジー系の書評があるのも全く気になりません。

ただ、売れるSFの動向を占う際に、グインを参考にするのは止めたほうがいいとは思います。売れてるにせよ、違う要素が多いので。

「誰がSFと言っているのですか?」は言い過ぎだったかもしれません。
程度の差はありますが、あの文脈の場合「もうちょっとSFらしいSF」を参考にしたほうがいいんじゃないか、ということです。それこそクライトンとか。

2001//『さよならジュピター』といえば…… (1999/05/10 00:32:40)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/ MAIL::冬樹蛉

たしかにあれはお世辞にも名画と呼べるものではありませんでしたなあ。
断片的な部分部分にはいいところもあったんだけど、総体として観ると、
はっきり言ってひどい映画でありましょう。みんなビンボが悪いんやみた
いな感じというか……。あれでも小松左京氏は相当身銭を切っていたとい
いますから、元々の予算はいったい……(^ ^;)。無重量状態のセックス
シーンでは、「ペンダントが周期振動していた」などと物理学者の友人が
鋭い突っ込みを入れてました。小説は面白いんですけどねえ。

で、『さよならジュピター』で思い出したんですが、いつぞやのどこぞ
の雑誌で、梅原克文氏が小松左京氏と意気投合して、彼が『虚無回廊』の
続きを書くことになったとご自分で発表していたんですが、あの話はその
後どうなったんでしょう? ご存じの方いらっしゃいますか? どうも業
界情報には疎いもので。