■大森なんでも伝言板'99 #1901-#2000投稿するHOMEに戻る

2000//SFの範囲 (1999/05/10 00:15:30)
MAIL::たかはし
海法さん:
>で、ハヤカワJAのグインサーガのどこがSFで誰があれをSFだ
>と言っているんですか?

うーむ。海法さんはSFじゃないと思うんでしょうか。それはちょっと認識が違うですね。

ファンタジーやホラー(のスーパーナチュラルなやつ)をSFに含めるのは海法さんはお嫌いですか?
SFマガジンでファンタジーやホラーの特集が組まれたり、ファンタジーやホラーの書評欄があったりするのは、「SFじゃないものが混ざっている」という感じがしますか?

私はSFのそういうふところの広いところはいいと思うんですが。

#現在ジャンルホラーを専門的に毎月書評できる場所がある商業誌が
#SFマガジンしかない(らしい)、つまりSFマガジンがジャンル
#ホラーの書評の場を(まがりなりにも)提供できていることは、
#SFにとっても誇らしいことだと思いますよ。

1999//三枝さんへ (1999/05/09 23:57:47)
MAIL::たかはし
#お休み中はいかがでしたか?

>もちろん、両立できるのなら、それが一番良いのです。娯楽性と
>マニアに喜ばれる先進性の両立した作品はいくらでもあります。

そうそう、そうですよね。

>今のSFは「娯楽性」より「先進性」の方を評価している。それが
>逆であるべきでなないかと、私は思います。

ん? そうなんでしょうか? その、「先進性」の方を評価している「SF」とは何(あるいは誰、どこ)なのでしょうか?
#以前私が挙げた星雲賞の結果から言っても、そうだと思います?

私見では、「娯楽性」よりも「先進性」の方を評価する、っていう人は、それほど多くないと思います。クズ話のときにあった、SFマガジン「緊急フォーラム・SFの現在を考える」の中で野阿梓さんが高橋良平さんや鏡明さんを批判していたのは、お二方はまさにその「先進性」の評価が低い(ちゃんと評価できてない)のでもっと高くしろ、ということなのではなかったのでしょうか。

まあ、それはさておき、「娯楽性」というのをどう評価するか、っていうのはまたこれが厄介かもしれませんね。

海法さん(SFセミナーではどうもでした)と三枝さんの間で進行している話とリンクさせるためにヤングアダルト・ライトノベルの話をしてみます。
例えば前田珠子は日本のファンタジーの売れた数(あるいは読んだ人の数)からいって、画期的なものであった(である)ようですが(詳しい数字は知らないので推測です)、ファンタジーで大々的に前田珠子を扱うようなことは、あんまりないんじゃないかと想像しています(や、私はファンタジーはぜんぜん詳しくないので、私が知らないだけかもしれません)。おそらくある種の人たちにとっての「娯楽」としては非常に優れたものだと思われるのに。

で、前田珠子を評価することは日本のファンタジーが自殺しないために必要なことだと思いますか?

#……ある意味そうかも、とは私も思います。っていうか、うまく
#評価することができたらいいのに、と。でもそれは難しいことだと
#思う。
#そもそもジュブナイルではないヤングアダルト・ライトノベルの
#一般的な評価というのはどこかで確立しているんだろうか。

ところで、サイフィクトにファンタジアとか電撃とかコバルトとかのヤングアダルト・ライトノベル(のSFなもの)は入るんでしょうか? または入れるべきなんでしょうか?

1998//SFセミナーの話 (1999/05/09 23:55:46)
http://www.twics.com/~hamada/sfseminar/ MAIL::みらい子
参加者数をきちんと数えたのですが、書き込みはできません(笑) とりあえず事実上の「満員御礼」であり、定員200名に達したと記しておきたいと思います。

>溝口さま
今回の参加者の多さの原因のひとつとしては、やはりダサコンをステップとして(すみません)、ネット者の参加が増えたことがあげられると思います。ありがとうございました。第2回も遊びに行かせていただきます。頑張ってくださいね。

というわけなので、SFセミナーしか参加してない人も参加しようね、と勧誘(笑)

それから神林長平の人気がすごかったですね。SFセミナーにふだん参加していない、市井のSFファン(ってなんだ?)の初参加によって参加者が増えたのではと考えています。神林長平は大変人気のある作家であり、マニアなSFファン(ってなんだ?)ではないファンが多数存在することは、事実であると言えましょう。

ではでは、また何かネタがありましたら、書き込みさせていただきます。

1997//あぁ… (1999/05/09 22:48:40)
MAIL::海法 紀光
どこがわからないのか書けってのが、この前の「SFファンは科学考証にうるさいか」云々の話題なら、さんざん「何がわからないか、何が通じてないか」を書いた末に進展が見られなかったので、これ以上書く気がないというだけです。
海法の説明能力の欠如及び忍耐力の無さと考えたいなら、そう考えていただいて結構>三枝さん

1996//失礼#1745でしたね。 (1999/05/09 22:16:39)
MAIL::メタメタ
失礼、ローカルルールについては、#1611、#1658で、特に大森さんは
#1745を強調されているので……。失礼しましたー。
本筋にもどってくださいねぇん。

1995//有限な時間の浪費 (1999/05/09 22:13:59)
MAIL::海法 紀光
>わからない、わからないと書く暇に、どこがわからないのか書く程度の能は見せましょうよ。時間は有限なんですから。

だから、私は書いてるつもりなんですってば。そういう人間に対し、そういう指摘をして何か建設的なものが生まれるかっていうとなーんも生まれないわけです。そういう無意味な忠告をする暇があったら具体例の指摘だけにとどめて余計なことは書かないでください。
海法が著しく能力が劣っていて、そう書く能力もないと思うなら、とっとと見捨てて他の人と話してください。

1994//ループ (1999/05/09 22:11:54)
MAIL::海法 紀光
>私は海法さんと違って、「そんなこと誰にも予測できない」「まだ結論は出ていない」
>などとは言っていませんので。

私は「完璧な予測はできない」と言ってるのです。それとも三枝さんはできるんですか?

データに基づき、妥当な推論を組み立て、それに従って企画を立ち上げ、反応を見て手直しするプロセス自体は意味があると思うし、意味があるからこそデータと推論部分の矛盾を指摘しているのです。

>海法さんは、そう言っておきながら「失敗する」と言っているので、そこが矛盾
>していると思います。

データがいい加減で、推論に矛盾があると考えるので、失敗する可能性が高い、と言っているのです。言い換えれば、戦略を妥当なものとして受け入れられない。
無論、成功するかもしれませんが。

》大森さんもそこに反対しています。
>大森さんが反対しているのは、ご自分の仕事の都合の部分で、です。営業戦略として
>問題があるという部分では、なんら説明はされていません
>(なにもかもそのジャンルだと言ってしまった方が得とだけは言っていますが)。

サイフィクトにせよ、SFもそのジャンルだと言ったほうが得だとは思いますが。

>なぜ特に「SFとの繋がり」を強調しなくてはならないのでしょうか?

何度言ったか知りませんが、SFとのつながりだけを強調しろと言ってるんじゃないんです。誰も「特に」なんて言ってません。
ミステリとのつながりを強調したっていいでしょう。最初からミステリだと言い張ればもっと売れるかもしれません。

ですが、ジャンル相互間のリンクを減らすよりは確保したほうが、各ジャンルから各ジャンルへの行き来が増え、結果的に小説界全体のパイを広げるんじゃないか、と言ってるのです!
そうしないことは、ジャンル相互の行き来を減らし、パイを少しでも小さくする方向につながる、と言ってるのです。
娯楽小説系一般の中でのリンク、つながりも重視すべきでしょう。でもそれだけじゃなくて一般的なSFとのつながりも重視したっていいじゃないですか。

ブレイン・ヴァレー→神狩り→言壺 とかさ。

>しかし現実のハヤカワJAやハヤカワの青背には、メタ言語的な作品とエンター
>テインメントがごちゃごちゃに入り交じって入っています。
>ですから、梅原さんはそれを切り離したいと願ったのではありませんか?

それは、ハヤカワというレーベル内部の問題であり、解決するならハヤカワが解決すべき問題でしょう。
単にハヤカワ以外から出せばいいだけのことだと思いますが。

》誰も「いっしょ」等とは言っていません。「つながりがある」と言っているのです。
>では、サイフィクトとSFは別のジャンルってことで良いではないですか。繋がりは
>あるけれど、別のジャンル、違ったジャンル。

それは程度問題ですね。梅原氏の場合、ジャンルとして立ち上げることが「ジャンルとして全く別物であり、切り離されるべきだ」を前提にしてるあたり、行き過ぎじゃないかと考えるわけです。
んでま、私はそれをサブジャンル、と言う言い方をしています。SF側から見たらサイフィクトはSFに含まれるので。
サイフィクト的な見方からすれば、SFは一部が含まれるだけで全部は含まれない。故にサブジャンルじゃなくて、オーバーラップが大きいジャンルだ、と言い換えるのは勝手ですが。
ただ何も別ジャンルだ別ジャンルだと言い過ぎる必要はないと思うってことです。

》ならば後者を優先するほうが読者間の交流が広がるのでは?
>ところが結論で、唐突に変になるんですね、海法さんは。なんで後者を優先せにゃ
>ならんのです。その理由がないでしょう。

だ・か・ら。娯楽小説内部だけで循環するよりも、そうじゃないSFをも加えたほうがパイが大きくなる可能性がある、と言っているのです。

》ここで三枝さんが証明すべきは、科学哲学小説(ってのをもう少しわかりやすく
》説明したうえで)と科学冒険小説を同一ジャンルに入れると、ジャンルの信用性が
》落ちる、という説明でしょう。
>難解な小説を好む読者層は、娯楽小説を好む読者層とは別だからです。一部は
>重なっていますが、同じではないので。

どこまでそう言い切れるかは問題だと思いますし、十分に大きな問題だとも思いますけれど。
シノプシスだけ聞けば京極も十分難解なメタ言語SFですしね。

》んでもって、私はその問題は「娯楽SF」なりなんなりのレーベルを立ち上げる
》ことで回避できると思っています。
>ですから、サイフィクト構想で良いではないですか、と。

だから、そりゃサイフィクト構想じゃないですよ、と言ってるのです。

>私は、
>エンターテインメント小説一般(ミステリや冒険小説)→サイフィクト型ミステリや冒
>険小説→梅原小説→サイフィクト一般→他のエンターテインメント小説一般
>という、循環が可能だと思うのですが。

そうですね。だから、その輪に加えて、サイフィクト一般←→SFという輪もつけたらどうか、と言っているのです。
その輪を消すこたぁないでしょう、と言っているのです。
短期的な戦略として、ミステリや冒険小説との輪を強調するというのは当然有効でしょうしそれに反対はしていません。けれど、それ以外を積極的にシャットダウンする必要性はない、と言っているのです。
そろそろループしてるんでこれ以上の議論は考えますが。

》富士見ファンタジアがSFですか?
>なんでもかんでも「そのジャンルだ」「つながりがある」と言う方が得だ、とか言い
>ながら、結局は「あれはSFでない」「これはSFでない」と言っているのが、
>海法さんの現状ではないですか。

つながりがある、というのと個々の作品の方向性を認識するのとは表裏一体ですから当然ですな。
で、何がSFかをある程度明確にせずにトレンドは語れんでしょう。

読者も気づかないような伏線が大きく意味を持ち、登場人物が最後になってくだくだと筋を説明する話、なんてのは一般論じゃ受けませんが、それじゃぁってんでそういう部分をとっぱらった推理小説を書いたら、きっと売れない(笑)。
それと同じように、一般的に「科学的理論をくだくだしく説明する話」がつまらなくても、SFがそうだとは限らない。ま、この場合はある程度成り立つとは思いますが、とにかく一般的な傾向だけじゃなく、受けたSFを分析しないことには、意味がないでしょう。

>ですから、そういった「SFじゃない」と言われるような作品はまとめてサイフィ
>クトが引き受けようじゃありませんか。もういっそ、グィン・サーガだって
>「サイフィクト・マガジン」で連載しましょう(笑)。あれのどこがSFだってん
>ですか(笑)。

で、ハヤカワJAのグインサーガのどこがSFで誰があれをSFだと言っているんですか?

》個を見て全体を語らないでください。
>いや、売れてないスペオペって、どんなのがあります?
>どうも、私、売れているスペオペしか知りませんので。

企画が通らなかったスペオペですな。全体の流通量を見てください。

》梅原氏の論理は後付であり、元データもおかしいけど、プロの直感として、また
》結果的な戦略としては納得できる点が多い…というなら、私も
》反対する点はほとんどありません。
>です。それが真実だと思います。だから、戦略的には、というか、戦略だけには、
>案外と穴がないんです。

いやだから、結果的な戦略と、梅原氏の主張、目的が別である場合があることはご理解いただけますよね? 海法が批判しているのは主張、目的も含めた部分であり、三枝さんが賛成しているのが、「サイフィクトに代表されるわかりやすいSFレーベルを立ち上げて、ミステリや冒険小説とのリンクを強固なものにしよう」というだけなら、意見の相違はあまりないんですよ。

》…すいません。それを私は「継続的なマーケティング・リサーチ」と呼ぶんですが、
>ええ、それで良いのです。
>角川ホラーは事前のマーケット・リサーチはそれほどやっていなかったはずです。
>やろうにも日本には確立されている市場がなかったからです。ホラーの
>「市場(マーケット)」なんか、完成していなかった。あったのはキング個人や、
>乱歩、久作、正史や、小池真理子、遠藤周作という作家個々の書くホラー的な作品の
>「客」だけでした。

キングは? クーンツは? そのへんが売れ出したから、リサーチして立ち上げたのだと認識していますよ。

>ある意味、サイフィクトの市場も、いまはまだ存在しません。梅原氏の本や、そのほか
>売れるSF的作品個々の客があるだけです。
>だから今の分析などは、意味などないのです。そもそもマーケットが成立していない
>からです。

事実上、マーケットは存在していますし、売れるSF的作品個々の客の動静を見つつ、戦略を立てることは十分意味があるかと。
無論、レーベルを立て、市場を育て市場に反応するのは大事ですが。

1993//ああ、まだやるの?しつこいねぇ。 (1999/05/09 22:09:33)
MAIL::メタメタ
観衆Aさま、フォローどうも。でもまた脱線の糸口になるので、止めたほうが
いいっすよ。それにローカルルールにもろに抵触するので危険です。

他の人(のださん、冬樹さん)に迷惑を掛けてしまってすみません。

三枝さま、ちゃんとログを引用してくださいな。(#1976)観衆Aさんも
#1989で指摘されているけど、「利潤率が低い」なんて言っていない
ですよん。また勝手に解釈しちゃってもー。おっとこういうつっこみは
いけなかったんだっけ。すみませんねー。(#1611で警告されている
しね。管理人さんの大森さんが、「ああ言った、こう言ったみたいな話
は避けていただいたほうがよろしいかと。 」っていっているし、さらに
さ「とくに三枝さんは、他人の意見を要約した場合に反発を招く確率
が高いようなので、なるべく該当発言を直接引用するようにしてくだ
さい。」っていわれているでしょん。すでにやぶっているし。

ふーん、論理矛盾していたのかぁ。用法を間違えたことについては
謝っているけれど、論理矛盾していたのかぁ(爆笑)。ははは、知ら
ぬ間にでっちあげられていますねぇん。#1611のローカルルールに
抵触するのでこれ以上はいわないですけれどねぇん。まあ、常識的
な判断にまかせますよん。

こんなところでパワー使わないでメインの議論に集中してくださいよん。
って、前にも頼んだのにさ。

管理人さま>
観衆Aさんには感謝しなきゃいけないんですけれど、ちょっと止めて
欲しいです。はっきりいって三枝さんにからまれるのは不快ですので。

ええと、まあこの掲示板を読まれている方だったら、どっちがねちねち
していてしつこいか御分かりだと思いますけれど、やだねぇ。

まあ、ちとしつこかったので書き込んでしまいました。ログを増やしてしまって
大森さんすみません。

1992//時間は有限ですから (1999/05/09 21:40:53)
MAIL::三枝
わかるように書きましょうよ。
わからない、わからないと書く暇に、どこがわからないのか書く程度の能は見せましょうよ。時間は有限なんですから。

他の人と話し合う方が有益だとお考えなら、「ソッチの方が有益」と言っている暇に、その人と話を始めることです。私はそれをお薦めしますよ。
私だって、掲示板や会議室で特定人物の発言を削除する人間なんかは、最初からその程度とわりきって対処していますし、原稿を読まない編集者とは仕事をしないようにしています。そういったことは私もしています。別に悪い事じゃないと思いますよ。
最初から相手に出来ない人間はいますから。こっちにどんなに誠意があっても。そういった相手と無理につきあうのは時間の無駄で、それは私も海法さんにお薦めしたりはしません。
本当ですよ。

1991//観衆Aさんへ(ログの提示ありがとうございます) (1999/05/09 21:31:23)
MAIL::三枝
》これ以上の三枝さんの論理矛盾(ないし強弁)についてのコメントは

私はnicheに関しては一切の論理矛盾も強弁もないことが、あなたの挙げて下さったログでみなさんにも良くおわかりになったことと思います。
メタメタ氏や、冬樹氏、のださんの方が、ずっと矛盾しており、間違っている意味を正しいと強弁していることが大変よくわかりますね、あのログで。

大森氏は三枝の論理矛盾に口を出すなと言いましたが、そのことはあたかも三枝に論理矛盾があるかのような誤解を招く結果になりました。
つまりいなば氏が「三枝を守るために大森氏がローカルルールをもうけた」と主張しているのは全くの誤りであり、他の人間があたかも矛盾していないかのように思わせるため、すなわち他の人間を三枝から守るために、あのローカルルールを作ったことがよくわかります。つまり、冬樹氏やいなば氏、きくち氏は、「守ってもらった恩も忘れて」大森氏に文句を言っていたり、間違っていると非難していたわけで、恩知らずにも程があるわけですね(笑)。

実際、矛盾があるのはメタメタ氏の方であり、事実メタメタ氏は「間違えました、反省しました、訂正します」などの発言が何度もあります。
ぜひ、皆さん、御確認を。

1990//サイフィクトが失敗する理由はどこにもないんですよ (1999/05/09 21:15:06)
MAIL::三枝
》じゃぁ現段階で、安易に「梅原理論は間違いがないのではないか」なんて言わないでいただけますか

私は海法さんと違って、「そんなこと誰にも予測できない」「まだ結論は出ていない」などとは言っていませんので。
海法さんは、そう言っておきながら「失敗する」と言っているので、そこが矛盾していると思います。

》大森さんもそこに反対しています。

大森さんが反対しているのは、ご自分の仕事の都合の部分で、です。営業戦略として問題があるという部分では、なんら説明はされていません(なにもかもそのジャンルだと言ってしまった方が得とだけは言っていますが)。むしろ海法さんと同じく「希望」を述べるに留まっているのです。私はそうしたいといった。

》あるSF的作品に対し、それがSFとつながっていることがすぐに誰でもわかる、という前提ならミステリとのつながりを強調するのは意味がありますが、

なぜ特に「SFとの繋がり」を強調しなくてはならないのでしょうか? わからない人がいるのならば、いっそSFじゃなくてミステリだよと、読者をだまくらかしてしまって問題があるでしょうか? 少なくとも売り上げに影響があるでしょうか?

》同じ作者でなきゃ同じ文庫なりレーベルなりの本を買うことは多いと思うんでレーベルは有効です。

しかし現実のハヤカワJAやハヤカワの青背には、メタ言語的な作品とエンターテインメントがごちゃごちゃに入り交じって入っています。
ですから、梅原さんはそれを切り離したいと願ったのではありませんか?

》誰も「いっしょ」等とは言っていません。「つながりがある」と言っているのです。

では、サイフィクトとSFは別のジャンルってことで良いではないですか。繋がりはあるけれど、別のジャンル、違ったジャンル。

》サイフィクトからそれをはぶくのはサイフィクトというジャンルには大きな問題にはならないかもしれません

そうです。

》それを言うならSFに、サイフィクトと科学哲学小説(って何ですか?)を含んだところで、大きな問題にはならないでしょう。

なりませんね。

》ならば後者を優先するほうが読者間の交流が広がるのでは?

ところが結論で、唐突に変になるんですね、海法さんは。なんで後者を優先せにゃならんのです。その理由がないでしょう。

》ここで三枝さんが証明すべきは、科学哲学小説(ってのをもう少しわかりやすく説明したうえで)と科学冒険小説を同一ジャンルに入れると、ジャンルの信用性が落ちる、という説明でしょう。

難解な小説を好む読者層は、娯楽小説を好む読者層とは別だからです。一部は重なっていますが、同じではないので。

》んでもって、私はその問題は「娯楽SF」なりなんなりのレーベルを立ち上げることで回避できると思っています。

ですから、サイフィクト構想で良いではないですか、と。

》梅原小説→サイフィクト一般
》…となる予定。
》これを、
》(科学哲学SF→)梅原小説→娯楽SF全般(→科学哲学SF)としたら、()内の分だけ読者層が広がる可能性がある、と言っているのです。

私は、
エンターテインメント小説一般(ミステリや冒険小説)→サイフィクト型ミステリや冒険小説→梅原小説→サイフィクト一般→他のエンターテインメント小説一般
という、循環が可能だと思うのですが。
その方が輪は機能的にまわるでしょうし、まわる可能性が高いと思います。
そして、その方が、作家としての梅原さんや、他のサイフィクト系の作家さんには得なラインだと思います。

》富士見ファンタジアがSFですか?

なんでもかんでも「そのジャンルだ」「つながりがある」と言う方が得だ、とか言いながら、結局は「あれはSFでない」「これはSFでない」と言っているのが、海法さんの現状ではないですか。
ですから、そういった「SFじゃない」と言われるような作品はまとめてサイフィクトが引き受けようじゃありませんか。もういっそ、グィン・サーガだって「サイフィクト・マガジン」で連載しましょう(笑)。あれのどこがSFだってんですか(笑)。

》個を見て全体を語らないでください。

いや、売れてないスペオペって、どんなのがあります?
どうも、私、売れているスペオペしか知りませんので。

》梅原氏の論理は後付であり、元データもおかしいけど、プロの直感として、また結果的な戦略としては納得できる点が多い…というなら、私も反対する点はほとんどありません。

です。それが真実だと思います。だから、戦略的には、というか、戦略だけには、案外と穴がないんです。
あれはやるべきです。成功すると思います。もちろんそのことで、旧来型のSFジャンルの人々の利益と対立する部分もあるでしょうが。

》…すいません。それを私は「継続的なマーケティング・リサーチ」と呼ぶんですが、

ええ、それで良いのです。
角川ホラーは事前のマーケット・リサーチはそれほどやっていなかったはずです。やろうにも日本には確立されている市場がなかったからです。ホラーの「市場(マーケット)」なんか、完成していなかった。あったのはキング個人や、乱歩、久作、正史や、小池真理子、遠藤周作という作家個々の書くホラー的な作品の「客」だけでした。
ある意味、サイフィクトの市場も、いまはまだ存在しません。梅原氏の本や、そのほか売れるSF的作品個々の客があるだけです。
だから今の分析などは、意味などないのです。そもそもマーケットが成立していないからです。
ですから、これから作品を出しつつ、継続的に、経営をしながら市場を育て、市場に応じて作品を変化させて行くと良いでしょう。
私はそれが可能だと思いますし、期待してもいるのです。

1989//事実関係のみ (1999/05/09 21:10:11)
MAIL::観衆A
ローカルルール#1745
>三枝さん以外の方は、三枝さんの発言の論理的矛盾と思われる部分にはつっこまない>ようにしてください。

がありますので、これ以上の三枝さんの論理矛盾(ないし強弁)についてのコメントは
差し控えます。既に、#1616を尊重してニッチェの質問を撤回していることですし。

賢明なる諸兄諸姉は、下記の時系列をご覧頂ければ、私が言わんとしたことは理解して頂けるものと存じます。

メタメタさんの元発言
1486//スタージョンの法則 (1999/04/15 11:44:27)
MAIL::メタメタ
>「実用書以外は売れない」っていうことでしょう?小説って出版の中でもニッチな
>わけだしさ。
(観衆A註:「ニッチ」の初登場。ここの文脈は「利潤(もうけ)」ではなく「売り上げ」)

三枝さま
1487//スタージョンの法則は (1999/04/15 12:21:09)
MAIL::三枝
>あのう……、ニッチと言う言葉の意味はおわかりでしょうか?「隙間」という意味で>して、つまり、そこに物がない状態を指すわけで……。

1490//どんどんツッコミいれちゃいますが (1999/04/15 13:08:40)
MAIL::三枝
>「ニッチ」には、「売れない」「商品が大量にははけない」といったような意味はあ>りません。たんに、今あいている部分、商品がない部分といった意味です。そこにぴ>りとはまる商品が出ると、大ヒットするということもあります。
(観衆A註 「SPECIALIZED MARKET(専門化した、特化された市場)」は定義上
一般購買層向けのマスマーケットではないので、規模には限りがあります。オートクチュールと既製服のように。)

のださんのコメント(観衆A註 三枝さんの誤読の可能性を示唆)
1492//無用なツッコミ (1999/04/15 14:20:09)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/1857/ MAIL::のだ@のだなのだ
>ニッチというのが生態学的な意味でのニッチ(niche)なら、「隙間」というのは間違>いではありませんが、正確な意味ではないように感じます。
>日本語訳「生態学的地位」とか「適所」なんで……。
>#文部省の学術用語集による

これを受けた三枝さん
1493//nicheは (1999/04/15 14:28:22)
MAIL::三枝
>元々の英語の意味では、「壁のくぼみ」を意味しています。
>「あいた場所」ですね。

》日本語訳「生態学的地位」とか「適所」なんで……。

>やはり、メタメタさんの考えるような「売れない」という意味とは真反対ではないで>しょうか? むしろ「はまればすごく売れる」といっ
>た意味では?

再び三枝さん
1501//メタメタさんへ (1999/04/15 18:52:00)
MAIL::三枝
》だから「ニッチ産業」みたいなものと言い換えたんですけど。

>「ニッチ産業」とは、今商品がない部分を見つけだして、その商品を作り出す産業で>す。残念ながら小説は、千年以上前から存在する商品で、「ニッチ産業」でも、「ニ>チ産業のようなもの」でもありません。

1525//「ニッチ」という言葉の誤用 (1999/04/16 20:59:42)
MAIL::三枝

>1988年イミダスの付録であった「国際化新時代の外来語・略語辞典」によると、>「ニッチ産業」とは、「niche industry。すき間産業。過当な商品市場の間隙をぬって、>新商品や独自の工夫で進出する産業。ニッチは花や彫刻を置く壁のくぼみの意」と、>なっておりますね。
>うーん、11年もたつと、外来語まで乱れるのか。

ということでのださんは混乱を招いていないと思うのですが、
判断は諸兄諸姉にお任せいたします。

長文、失礼しました。

1988//時間は有限です (1999/05/09 20:32:38)
MAIL::海法 紀光
よってわかりあえる努力は必要ですし、完全にわかりあえることなんてのはあり得ない、と知った上での努力は当然なのですが。

なのですが、個々人の時間と資源は有効なので、より意味のあるコミュニケーションを求め、ある人との話し合いを諦めることは当然あります。私は三枝さんとある話題に時間をかけることを諦めただけに過ぎません。
そのあきらめが、海法の性急な勘違いによるものか、それとも十分あきらめる意味があったのかどうかは、主観的な問題に関わるので当事者が決定するのは難しいですな。

で、私は具体的にわかる意見を述べようと努力しています。海法の議論がつたなくて、述べるのに失敗してるという指摘はいつでも受け付けますが、そんな「方法論」を取った覚えはないので。

1987//わかりあえなくても (1999/05/09 20:26:42)
MAIL::三枝
話し合えば、今よりはもっとわかる部分が増えるでしょう。
だから、具体的にわかる意見を述べようと努力しない海法さんの方法論は、私には納得できないし、なにかというと、「もうこの話はしない」と、わかりあう努力を放棄するみなさんの考え方も、あまりの根気のなさに呆然とするものがあります。
わかりあえないってことで、わかりあうことを諦めるのならば、実のところ人間なんて、全員互いにわかりあえないものでしょうに。
つまりね、私は、人間ってものを安易に全部わかりあえるほど底の浅いものではないと思っています。また、そんなふうに簡単に理解したと思い込みたくなんかはないんです。

しかしまあ、全くわかり合えないほど、人間同士ってのは共通点のないものでもないでしょう。
生物学をやっていると感じると思いますが、他種の生物はまるで悪夢です。人間の理解範囲を超えています。だが、生物種として人間に近ければ近いほど、その感覚は理解しやくなるのが通常です。
人間と人間は同じ動物種ですから。

1986//全体像 (1999/05/09 19:43:39)
MAIL::海法 紀光
>》あなたと私の間で、梅原提案の解釈にズレがある可能性があるからです。
>》そして実際にズレがあるのではないかと私は推測しているからです。
>だからどうずれているのかと、訊ねているのです(笑)。

#1981が全体的な俯瞰にとどまっているし、それについては個々の文脈、話題で語られるべきものですから、私も俯瞰で返したのみです。
それについては#1985等で説明されているさなかですね。
私が言いたいのは、現在、三枝さんが解釈、理解、主張している梅原氏の主張に対して議論しているのであり、梅原氏の文章全体に対する批判はまた別個に行わなきゃならんということです。SFマガジンの古い号を引っぱり出してさ。

>「どこが」とか「なぜ」を説明せずに、「違うから違う」、「失敗するから
>失敗する」では困ります。

繰り返しますが、現在は三枝さんが主張、解釈する範囲の梅原氏の主張に対して議論しており、梅原氏の主張全部を検証するのとはそれは別のことになる、というだけのことです。

》私が考えるわかりあう努力をする…というのは、相手の文に説明不足を感じても、
》相手の態度自体を疑ったりけなしたりするのではなく、一
》つ一つを指摘するにとどめる、というものですが。
>とても、私を「論理矛盾がある」と断言した人とは思えない御立派な御意見ですね。
>意見と行動とを同一化して下さることを希望します。

あの時のあの話題については、私はあなたとわかりあうことを放棄しています。それ故、それ以降は三枝さんとその話題について語り合うことを止めました。
今は別の話題なので、わかりあうことを今のところ期待しているに過ぎません。

三枝さんは海法と話しているということは海法とわかりあう期待をもっているのですか?

1985//ジャンル分け (1999/05/09 19:38:02)
MAIL::海法 紀光
》海法はそうしているつもりはありません。
>でしたら、話が進む前から安易に「失敗すると思う」とは仰らない方が宜しいかと
>思います。

は? 現段階では失敗すると思っているのでそのように言ってるのですが。
じゃぁ現段階で、安易に「梅原理論は間違いがないのではないか」なんて言わないでいただけますか?

》少なくとも大森さんはそうお考えだと思っています。
>大森さんは、「なんでもかんでも○○である」と言ってしまう方が、そのジャンルに
>とっては良いというお考えだったはずです。
>サイフィクトは、今現在SFと呼ばれない作品群をサイフィクトの名前で統一する
>構想ではないのかというのが、大森さんの解釈だったと、私は理解しています。

全然違います。サイフィクトは現在SFと呼ばれない作品群をサイフィクトの名前で統一して、かつ、それらとSFとのつながりを隠す構想です。私はそこに反対していますし、大森さんもそこに反対しています。

》サイフィクトとSFとの関連は、例えばミステリとの関連より、多く太いもので
》あるから、そのつながりを強調することは、「より多くの」読者を獲得することに
》つながるからです。
>何十回も同じことを言っている気がしますが(笑)。この海法さんの論法は変なの
>です。理由と結果が繋がっていないからです。
>なぜ、すぐわかるような関係を強調すると、多くの読者がつくのでしょうか?
>むしろ、普通の人が気づかないような関係をこそ指摘してやる方が、多くの読者が
>つくのではありませんか?

すぐわかるかどうかは人によります。言わなければわからない人もいるでしょう。
また、積極的に、より「わからなくする」ことが梅原案の前提なのです。
あるSF的作品に対し、それがSFとつながっていることがすぐに誰でもわかる、という前提ならミステリとのつながりを強調するのは意味がありますが、梅原案の目指すところはそうではないのです。
ついでに言えば、よく知らない読者がとある本を面白いと思った場合、いきなりそのジャンルの本全般から選ぶんじゃなくて、同じ作者でなきゃ同じ文庫なりレーベルなりの本を買うことは多いと思うんでレーベルは有効です。


》SFとの関連を強調することは、ミステリとの関連を否定するものじゃないから
》片方だけより、両方、全部の関連をつなげればいい、というわけです。
>全部いっしょなら、ジャンルをわけをする意味はありません。

誰も「いっしょ」等とは言っていません。「つながりがある」と言っているのです。少なくともパラサイト・イヴがホラーであるのと同じくらいSFにつながりがある、と言うように。

>確かにある程度、「なにもかもそのジャンル」と言ってしまうと、ジャンルの発展に
>繋がるとは思います。しかし、ある一定のスタイルからはみ出すと、今度はその
>ジャンル名に対する信用がなくなります。
>で、サイフィクトは、「面白い小説である」というくくりをかけ、キィワードに
>「科学」を持つジャンルでしょう。ですから、「科学ミステリ」も「科学ホラー」も
>「科学冒険小説」も、おそらくすべてサイフィクトになりえるでしょう。
>しかし観念的な「科学哲学小説」と言ったようなSFは、そこからはぶきたいと
>考えられても大きな問題にはならないと、私は思います。

上記の文章では、どこまでが「信用」の範囲で、どこまでがそれを裏切る範囲なのか
の説明が抜けています。
サイフィクトからそれをはぶくのはサイフィクトというジャンルには大きな問題には
ならないかもしれませんが、それを言うならSFに、サイフィクトと科学哲学小説(って何ですか?)を含んだところで、大きな問題にはならないでしょう。ならば後者を優先するほうが読者間の交流が広がるのでは?
ここで三枝さんが証明すべきは、科学哲学小説(ってのをもう少しわかりやすく説明したうえで)と科学冒険小説を同一ジャンルに入れると、ジャンルの信用性が落ちる、という説明でしょう。んでもって、私はその問題は「娯楽SF」なりなんなりのレーベルを立ち上げることで回避できると思っています。

>もし、梅原さんの本を読んで「SFって面白い」と思った読者が、難解なSFを読ん
>で「これは違う」と思ったら、どうなるでしょうか?
>今のままなら、その読者は梅原克文の本だけを読むという行動パターンをとるだろ
>うと、私は思います。多くの純文学では、それと同じ事が起こっているからです。
>しかし一方、サイフィクトというジャンルが作られていたならばどうでしょうか?
>梅原からその他のサイフィクトの作家へ、そうしてサイフィクトの元祖として
>初期の小松左京へと、読者の選択は広がって行くのではありませんか?
>ですから私は、サイフィクト構想が悪い考えではないと思うのです。

ええ、再三再四言いますが、私も「わかりやすいSFのレーベル」としてのサイフィクトは全く悪い考えじゃないと思いますよ。

》だからそれは、娯楽SFなり、エンターテイメントSFなり、サイフィクトなり、
》あるいは逆に純SFなりというレーベルを立ち上げればそれは解決
》できる問題でしょう?
>はい、ですからサイフィクト構想は間違っていないのではないかと思うのです。

だから、それとサイフィクト構想とは全く違うんですってば。
わかりやすいSFを、レーベルなり書評なりで立ち上げつつ、むずかしい(?)SFとのリンクを一方で難しいことを示しつつ、一方で難しい本を読みたい人向けにリンクがある、ということを示せば万事丸くおさまるんじゃないか、と私は言っているのです。

》繰り返しますが、梅原氏の案は、単にわかりやすいSF小説のレーベルを立ち上げ
》るにとどまらず、それとSFとのリンクを積極的に切ること
》を主張しているのです。
>そうすることによって、読者を逃がさない効果があります。

読者を逃がさないのであれば、上記のごとく、面白いSFのレーベルを立ち上げ、難しい作品もそれとして存在することを示せばいいんじゃないですか?

三枝さんの考えでは、現在は、
(科学哲学SF→)梅原小説→他の梅原小説
(→科学哲学SFへ)

となってるわけですよね。()内は割合的には少ないかもしれませんが存在はするリンクです。

これが、梅原案が実行されれば

梅原小説→サイフィクト一般
…となる予定。

これを、
(科学哲学SF→)梅原小説→娯楽SF全般(→科学哲学SF)
としたら、()内の分だけ読者層が広がる可能性がある、と言っているのです。

》でしたら、サイフィクトがSFと切り離されることに、神経質に反対する理由はない
》わけで、ましてや「切り離したら失敗する」などということは理屈としてありえない
》ことになります。
》読者にわからないようなことをして、それが理由でどうやって失敗ができるというの
》でしょう?

実は私もそう考えているし、梅原氏がサイフィクトレーベルを立ち上げるというだけなら、反対の必要はないと考えています。
ですが、梅原氏の最終的な目的…リンクを切り離すこと自体は有害だと考えているし、それに対し梅原氏がどういう行動を行うかはまだ明らかになってないのです。
なってないけど、とりあえず「あなたの目指していることにはしかじかの理由で賛成できない」と言うことはできます。

》はぁ、で三枝さんは何が売れていて、何が売れてないと思われるわけですか?
>そうですね。富士見ファンタジアは、SFにしては売れている文庫レーベルだと
>思います。グィン・サーガや吸血鬼ハンターD、夢枕獏の陰陽師のシリーズも売れて
>いるでしょう。
>いずれも、SFのベースになる科学的理論をくだくだしく説明せずに、次から次へと
>あっと驚くような事件が起こって理屈抜きに楽しめるという特徴があります。

富士見ファンタジアがSFですか? 富士見ファンタジアの大半は、異世界ファンタジーものか、現代ファンタジー/冒険ものが占めており、SFと呼べるものは少数派と認識していますね。
いや科学理論をくだくだしく説明してない作品が受けているのはわかりますが、明らかにSFでない作品のトレンドを聞いても私はしょうがないんですが。陰陽師はSFなんですか?

》…で、スペオペは売れていると言うわけですか? 私の認識じゃ、スペオペは
》「小説としては売れてない」に入るんですが。
>「銀英伝」や「星界の紋章」や高千穂遥氏の一連の作品は、やはり売れているとしか
>言い様がないものを感じますが。

個を見て全体を語らないでください。

》何が当たるかはやってみなきゃわかりませんが、少なくとも無意味なデータに
》基づいていくら論理を積み立ててもその論理は無駄だということです。
>私には梅原さんはデータに基づいて、あの構想をねったとは、どうしても思えません(笑)。
>直感として、その方が売れるのではないかと思い、しかし「勘だ」では他者に説明
>できないので、後付であれこれ言っているだけだと思います
>よ。しかしまあ、あの勘は悪くないのではないのかと、私は思います。

…はぁ。最初にそれを言ってくださいよ。
梅原氏の論理は後付であり、元データもおかしいけど、プロの直感として、また結果的な戦略としては納得できる点が多い…というなら、私も反対する点はほとんどありません。

》…やって「いなかった」とは信じられないし、ですね。
>マーケティング・リサーチ、やっていたら、立ち上げられなかったと思いますよ。
>角川ホラーの出版傾向はこの5年間で大きく変化しています。古典的なホラーの
>作品は激減し、サイコミステリ型の作品が増えました。また、翻訳作品の出版や、
>短編集、古典の出版は減少しています。
>つまり、読者のウケを見ながら、実際にやってみて方向を修正しているというのが
>実状でしょう。

…すいません。それを私は「継続的なマーケティング・リサーチ」と呼ぶんですが、マーケティングリサーチにはどんな意味があるので?

1984//そこが説明が足りないと(笑) (1999/05/09 19:05:16)
MAIL::三枝
》あなたと私の間で、梅原提案の解釈にズレがある可能性があるからです。
》そして実際にズレがあるのではないかと私は推測しているからです。

だからどうずれているのかと、訊ねているのです(笑)。
「どこが」とか「なぜ」を説明せずに、「違うから違う」、「失敗するから失敗する」では困ります。

》私は理解する努力を払っているつもりですし、結論の前に理由を述べているつもりです。

つもりでも……。

》私が考えるわかりあう努力をする…というのは、相手の文に説明不足を感じても、相手の態度自体を疑ったりけなしたりするのではなく、一つ一つを指摘するにとどめる、というものですが。

とても、私を「論理矛盾がある」と断言した人とは思えない御立派な御意見ですね。
意見と行動とを同一化して下さることを希望します。

1983//なんでもかんでも○○♪ (1999/05/09 18:51:07)
MAIL::三枝
》海法はそうしているつもりはありません。

でしたら、話が進む前から安易に「失敗すると思う」とは仰らない方が宜しいかと思います。

》少なくとも大森さんはそうお考えだと思っています。

大森さんは、「なんでもかんでも○○である」と言ってしまう方が、そのジャンルにとっては良いというお考えだったはずです。
サイフィクトは、今現在SFと呼ばれない作品群をサイフィクトの名前で統一する構想ではないのかというのが、大森さんの解釈だったと、私は理解しています。
ならば、梅原提案が大森さんの見通しと大きくずれているようには、私には思えないのです。

》、間違ってるデータの上に立てられた戦略が、

いいえ、1970で梅原さんの解析部分が、マーケティングを行う上で間違っているほどの間違いではないということについて、私は説明していたはずなのですが。

》サイフィクトとSFとの関連は、例えばミステリとの関連より、多く太いものであるから、そのつながりを強調することは、「より多くの」読者を獲得することにつながるからです。

何十回も同じことを言っている気がしますが(笑)。この海法さんの論法は変なのです。理由と結果が繋がっていないからです。
なぜ、すぐわかるような関係を強調すると、多くの読者がつくのでしょうか? むしろ、普通の人が気づかないような関係をこそ指摘してやる方が、多くの読者がつくのではありませんか?

》SFとの関連を強調することは、ミステリとの関連を否定するものじゃないから片方だけより、両方、全部の関連をつなげればいい、というわけです。

全部いっしょなら、ジャンルをわけをする意味はありません。
確かにある程度、「なにもかもそのジャンル」と言ってしまうと、ジャンルの発展に繋がるとは思います。しかし、ある一定のスタイルからはみ出すと、今度はそのジャンル名に対する信用がなくなります。
たとえば角川ホラーや異形コレクションは「サイコミステリ」も「純然たるホラー」も「パニックSF」も「たんなる奇妙な話」もホラーにしてしまいました。しかしそこから、「恐怖」または「超自然」というキィワードのいずれかが省かれることは、まずはありません。
また、このミスは「冒険小説」も「国際陰謀小説」も「本格推理」も「超能力小説」も「花村萬月型純文学」も、全部ミステリにしてしまいました。しかしそこから「謎」もしくは「犯罪・アウトサイダー」というキィワードは外れないはずです。(だからどんなに売れても「失楽園」はミステリにはならない。)
で、サイフィクトは、「面白い小説である」というくくりをかけ、キィワードに「科学」を持つジャンルでしょう。ですから、「科学ミステリ」も「科学ホラー」も「科学冒険小説」も、おそらくすべてサイフィクトになりえるでしょう。
しかし観念的な「科学哲学小説」と言ったようなSFは、そこからはぶきたいと考えられても大きな問題にはならないと、私は思います。

》はじめての読者は作者とレーベルで判断するでしょう。

はじめて読者は作家の名もレーベルの名もわかりません。たいていは友人や書評の、「これは面白いよ」というお薦めに添って、最初の一冊を手にします。もしその本が面白いと、同じジャンル名の別の本も読むでしょう。その時、現在の「SF」というレッテルは、梅原さん型の作家にとっては都合が悪いものにすでに変質してしまっているのではないでしょうか。
もし、梅原さんの本を読んで「SFって面白い」と思った読者が、難解なSFを読んで「これは違う」と思ったら、どうなるでしょうか?
今のままなら、その読者は梅原克文の本だけを読むという行動パターンをとるだろうと、私は思います。多くの純文学では、それと同じ事が起こっているからです。村上春樹のファンは村上春樹だけを読むのです。(村上氏自身がそれではいけないと考えたのか、近年、翻訳による外国作品紹介に力を入れているようですが。)
しかし一方、サイフィクトというジャンルが作られていたならばどうでしょうか? 梅原からその他のサイフィクトの作家へ、そうしてサイフィクトの元祖として初期の小松左京へと、読者の選択は広がって行くのではありませんか?
ですから私は、サイフィクト構想が悪い考えではないと思うのです。

》だからそれは、娯楽SFなり、エンターテイメントSFなり、サイフィクトなり、あるいは逆に純SFなりというレーベルを立ち上げればそれは解決できる問題でしょう?

はい、ですからサイフィクト構想は間違っていないのではないかと思うのです。

》繰り返しますが、梅原氏の案は、単にわかりやすいSF小説のレーベルを立ち上げるにとどまらず、それとSFとのリンクを積極的に切ることを主張しているのです。

そうすることによって、読者を逃がさない効果があります。

》それは「SFのサブジャンルとしてのスペオペ」でも構わない。ことさらに「これはSFじゃない新しいジャンルのスペオペだ」と言って意味を理解する読者がいるかは不明だし、現在ある以上の新ジャンルとして意味を持つかも不明です。

でしたら、サイフィクトがSFと切り離されることに、神経質に反対する理由はないわけで、ましてや「切り離したら失敗する」などということは理屈としてありえないことになります。
読者にわからないようなことをして、それが理由でどうやって失敗ができるというのでしょう?

》はぁ、で三枝さんは何が売れていて、何が売れてないと思われるわけですか?

そうですね。富士見ファンタジアは、SFにしては売れている文庫レーベルだと思います。グィン・サーガや吸血鬼ハンターD、夢枕獏の陰陽師のシリーズも売れているでしょう。
いずれも、SFのベースになる科学的理論をくだくだしく説明せずに、次から次へとあっと驚くような事件が起こって理屈抜きに楽しめるという特徴があります。
ジュラシック・パークやローダン・シリーズなどの売れている翻訳SFも、同様だと思いますよ。

》…で、スペオペは売れていると言うわけですか? 私の認識じゃ、スペオペは「小説としては売れてない」に入るんですが。

「銀英伝」や「星界の紋章」や高千穂遥氏の一連の作品は、やはり売れているとしか言い様がないものを感じますが。

》何が当たるかはやってみなきゃわかりませんが、少なくとも無意味なデータに基づいていくら論理を積み立ててもその論理は無駄だということです。

私には梅原さんはデータに基づいて、あの構想をねったとは、どうしても思えません(笑)。
直感として、その方が売れるのではないかと思い、しかし「勘だ」では他者に説明できないので、後付であれこれ言っているだけだと思いますよ。しかしまあ、あの勘は悪くないのではないのかと、私は思います。

》…やって「いなかった」とは信じられないし、ですね。

マーケティング・リサーチ、やっていたら、立ち上げられなかったと思いますよ。
角川ホラーの出版傾向はこの5年間で大きく変化しています。古典的なホラーの作品は激減し、サイコミステリ型の作品が増えました。また、翻訳作品の出版や、短編集、古典の出版は減少しています。
つまり、読者のウケを見ながら、実際にやってみて方向を修正しているというのが実状でしょう。
編集者が慎重な性格であることが、潰れなかった一要因であるように、私には思えます。不用意に雑誌も出しませんでしたしね。
つまり、リサーチではなく、現状対処型能力で残っているとしか思えません。

》海法は「だから失敗する」に至る間には論理を入れているつもりです。

入れているおつもりでも、論理になっていない以上、「論理がない」としか、表現のしようがないです。
残念ですが。

1982//努力が足りないねぇ (1999/05/09 18:08:41)
MAIL::海法 紀光
>私の意見は、「梅原提案は戦略部分に関しては間違いがないのではないか」の一点、
>なのですが。

あなたと私の間で、梅原提案の解釈にズレがある可能性があるからです。
そして実際にズレがあるのではないかと私は推測しているからです。

>問題は、私は説明する努力をし、あなたやその他の人達は努力をせず考えを押し付け
>てくるだけだということなのです。

私は理解する努力を払っているつもりですし、結論の前に理由を述べているつもりです。時に一部、三枝さんから見て説明不足であったり、飛躍していたりする点もあるでしょう。その時は、言われる度に、一つずつ説明しているつもりです。

私はこれ以上のことはできませんし、「理解できない相手を抹殺しようとする」とか「努力もせんで文句を言うのはわがまま」とか言われても困ります。

私が考えるわかりあう努力をする…というのは、相手の文に説明不足を感じても、相手の態度自体を疑ったりけなしたりするのではなく、一つ一つを指摘するにとどめる、というものですが。

1981//海法さんへ、まず重要な点から (1999/05/09 17:31:48)
MAIL::三枝
》現在のところ、私は三枝さんの意見に対して反論しており

私の意見は、「梅原提案は戦略部分に関しては間違いがないのではないか」の一点、なのですが。

》「今回の記事における三枝さんのパラフレーズは、海法の認識とは全く異なっている」ということです。

全くです。二人の人間の意見が完全に一致することは、まずありえません。
それは数日前の中島さんと倉阪さんの関係でも明らかでした。
お二人は「お互いに理解し合っている」という認識を持っていながらも、その実意見の中身は全く通じていなかったのです。
理解し合っていると思っている人同士でもそのようなことは日常的に起こります。ましてや互いに分かり合えない人間同士は理解しあうために努力する必要があります。
私が問題に思うのは、海法さんにその努力が見えないということです。

なにか結論を提示する時はその理由を書いて下さい。でなくては説明にはなりません。
理解してもらうためには、説明の労を惜しんではなりません。

》やぁ、少なくともその感覚だけは相互の共通するものですね。私も三枝さんについて、異星人との会話だな、と感じることはよくあります。

問題は、私は説明する努力をし、あなたやその他の人達は努力をせず考えを押し付けてくるだけだということなのです。理解できない相手を理解しようとするか、抹殺しようとするか。まさしく文化の違いを感じます。
私は学者で、理解できない現象を理解できるように解明していくのが仕事ですから、そういった状況に耐性があるのでしょうが、多くの人にはそういった耐性がなく、わからないと投げ出すか、または「わかりあっている」という思いこみを作り上げ、わかりあえていないという事実を隠蔽するかのどちらかを行っているようです。
しかし、思います。
理解する努力、わかってもらえるための努力をせずに、「相手がわからない」「相手にわかってもらえない」と文句を言うのは、やはりわがままというものではないでしょうか、と。

1980//nicheは。 (1999/05/09 16:31:45)
MAIL::三枝
》特殊化した市場、(ある種のものに)特化した市場、感じで経済学タームでは使っているように思います。 「A SPECIAL MARKET」ならば三枝さまのおっしゃる通りなのですが……。細かくてすみません。

ああ、そうですね。「特化した市場」。「利潤が少ない市場」ではありませんね。
しかし、「A SPECIAL MARKET」なら、私ならば「特殊な市場」ではなく、「特別に用意した販売所」と訳しますが、溝口さん。

1979//訂正 (1999/05/09 13:42:14)
MAIL::海法 紀光
>…んで、角川ホラーがマーケティングリサーチをやっていたとは信じられないし、

…やって「いなかった」とは信じられないし、ですね。

1978//小説のパイを増やす (1999/05/09 13:10:26)
http://www.amecomi.com/ MAIL::海法 紀光
>三枝さんへ

>「そうあってほしい」という希望と、「そうなるだろう」という予想とをまぜこぜに
>話すのはやめてほしいですね。
>理由もなく「そうなるんだ〜」では、「予想」と言うにはあまりにもお粗末で
>しょう。

海法はそうしているつもりはありません。結果的にそうなることはあるかもしれませんが、それは現在進行中であり、そうした点が理解できれば訂正するつもりです。

>》梅原氏と違うことを言うプロがおり、
>
>戦略部分に関しては、「別の戦略の方が良い」とおっしゃっているプロの方のご意見は
>あるのでしょうか? おきかせください。

少なくとも大森さんはそうお考えだと思っています。

>》私に確認できる範囲で事実誤認らしきものと論旨の飛躍が見られるので、私は論理
>としては尊重できません。
>
>これは現状分析の部分ですね? 私がおたずねしているのは戦略部分なんですが。

マーケティング戦略ってのは現状分析を元にしてるから意味があるんであって、間違ってるデータの上に立てられた戦略が、どれほど妥当で素晴らしい論理に満ちていても何の意味もないってことはご理解いただけますか?
もちろん、それが「たまたま」当たるってことはありますし、何事もやってみなけりゃわかりませんが、「たまたま」を期待するなら、そもそも戦略論を云々すること自体が無意味でしょう。当面は、戦略の妥当性を議論していると思っていたのですが。

現在のところ、私は三枝さんの意見に対して反論しており、直接梅原氏の意見、文章に対して批判はしていません。故に上記の「梅原氏の文章に事実誤認と論旨の飛躍が見られる」という文章は、現在のところ深く説明はしていずに、結論から語っていることを明記しておきます。

>ご理解されてはいられないようでしたね。「例外を省いている」と、しきりにせめて
>らっしゃいました。例外があるのはあたりまえです。

このことについては、私は三枝さんと議論するつもりはありません。既に平行線を
辿ったので。
私の見解は、「今回の記事における三枝さんのパラフレーズは、海法の認識とは
全く異なっている」ということです。
最近読み始められた読者の方で、ご自分で判断されたい方及び、なぜ海法がこれ以上の議論を望まないかは、過去ログの#1151のあたり、URLでは
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1200.html#msg1151
あたりからをご覧くださるようお願いします(長いですけど…)。海法によるまとめは#1263、#1329
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1300.html#msg1263
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1400.html#msg1329
のあたりにあります。

海法が三枝さんと議論したくない原因としては、稲葉さんによるまとめ#1267と
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1300.html#msg1267
のあたりと、#1283
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1300.html#msg1283
…をご覧ください。

>まさしく、異星人との会話ですね。個と全体の違いがない種族ともうしましょうか。

やぁ、少なくともその感覚だけは相互の共通するものですね。私も三枝さんについて、異星人との会話だな、と感じることはよくあります。

>これ、理由になっていませんね。
>サイフィクトがなぜ、特にSFとの関連を強調しなくてはならないのでしょうか?
>別の小説との関連ならば、ミステリでも良いのです。

サイフィクトとSFとの関連は、例えばミステリとの関連より、多く太いものであるから、そのつながりを強調することは、「より多くの」読者を獲得することにつながるからです。それがミステリより多かろうと少なかろうと、ミステリだけよりは、ミステリもSFものほうが多いに決まっています。
SFとの関連を強調することは、ミステリとの関連を否定するものじゃないから片方だけより、両方、全部の関連をつなげればいい、というわけです。

>私はそうは思いません。もしSFという棚にその二冊が並べられているとします。
>今までSFを読んだことのない人がそのどちらかを読むとしましょう。

「SF」という棚なんてのは今の書店には滅多にありませんな。
今の時代、はじめての読者は作者とレーベルで判断するでしょう。レーベルはレーベルごとのカラーを前面に出します。だからって「これはSFじゃない」と言い張る必要はない。他のレーベルへの興味を殺ぐ必要はない。

>たまたま手にした本が「パラサイト・イヴ」の方なら良いですが、万が一「虚数」
>なら、SFはパイを小さくする可能性があると思います。

だからそれは、娯楽SFなり、エンターテイメントSFなり、サイフィクトなり、あるいは逆に純SFなりというレーベルを立ち上げればそれは解決できる問題でしょう?
わかりやすいSFを、わかりやすいレーベルを築いて提示すれば、わかりやすいSFを求める人がわかりにくい作品を手にとって消えることもなく、そうした作品を読んだ人が他のSFに興味を持つのを阻止することもないわけです。

繰り返しますが、梅原氏の案は、単にわかりやすいSF小説のレーベルを立ち上げるにとどまらず、それとSFとのリンクを積極的に切ることを主張しているのです。

#ま、大衆エンターテイメントを見てジャンルに見切りをつけ、レムを読んでこれは
#素晴らしいと感動する人も多いでしょうが、統計的に上記の論が成り立つとした
#場合です。

》例えばスペオペというラベルは売れるから、スペオペというジャンルを立ち上げ
》よう!…という商業戦略に対し、「スペオペというラベルだけじゃ別に売れるわけ
》じゃない」…というのは、割と致命的な事実誤認だと思いますが?

>これは、海法さんの現状認識の方が間違っていますね。ラベル名だけで売れる
>ラベルなんて、この世にはありません。「ポルノ」ですら、ラベルだけでは
>売れないでしょう。

そりゃそうですが、ジャンルを立ち上げる意味があるかってのは、そのラベルの
ウケが影響するでしょう。

>梅原さんがおっしゃっているのは、「スペオペ」というラベルは、読者に「これは
>おもしろいかもしれない」と思わせるだけの力があるということです。

単にSFと言うよりは、スペオペと言ったほうが、最低限、宇宙船が出てきてどんぱちやる話だな、とわかる意味で有効とは思います。

それ以上の意味は、私はないと思いますね。
それは「SFのサブジャンルとしてのスペオペ」でも構わない。ことさらに「これはSFじゃない新しいジャンルのスペオペだ」と言って意味を理解する読者がいるかは不明だし、現在ある以上の新ジャンルとして意味を持つかも不明です。

>「不正確な現状認識」というのは、「どの程度売れているか、どの程度売れていない
>ないか」という「程度」の部分であって、「何が売れているか、何が売れていな
>いか」という部分ではなかったはずです。そして、「何が売れるのか」さえ
>わかれば、誰もが方角的にはあまり間違いはしないんです。

はぁ、で三枝さんは何が売れていて、何が売れてないと思われるわけですか?
程度以前に、メタ言語SFってのは何なのか、とか、それがSFマガジンに毎月載ってるというのは本当なのか、とか、現状認識の方法自体が謎であり、はっきり言えば我田引水的に見えるんですよ。
…で、スペオペは売れていると言うわけですか? 私の認識じゃ、スペオペは「小説としては売れてない」に入るんですが。

》マーケティング・リサーチがいい加減なら、どんな商業戦略も失敗すると思います
》けどね、わたしゃ。
>この世には、マーケティング・リサーチをせずに売れた商品なんかいくらでもあり
>ますがね。

あぁ全くそうですね。言い換えましょう。
「マーケティング・リサーチがいい加減なら、どんな商業戦略も無意味だと思います。」
何が当たるかはやってみなきゃわかりませんが、少なくとも無意味なデータに基づいていくら論理を積み立ててもその論理は無駄だということです。

…んで、角川ホラーがマーケティングリサーチをやっていたとは信じられないし、学研のホラーが売れないのはラインナップを見てなんとなく納得できる気もするし。まぁいいや。

》議論をする場合、私は客観的になろうとすると同時に、自分の立場がどこにあるのか
》を明確にするのが誠実な態度だと思っています。
>反対するのは、わかりますよ。しかし「だから、失敗する」に至るのは、論理の飛躍
>でしょう。

繰り返しますが、海法は「だから失敗する」に至る間には論理を入れているつもりです。

1977//SFセミナー (1999/05/09 12:31:27)
MAIL::T.Mizoguchi
溝口@書物の帝国です。

みらい子様>
今年のセミナーは本当に人が多くてびっくりしました。合宿がもう駄目、といわれた
時には焦りました。来年もいければ宜しくお願いします。相変わらずオークション野郎
と化していましたが(苦笑)。入手した本は一生懸命読み中ですが……。
もし機会がございましたら、またSFセミナーのこととか教えてください。
三枝さま>
あ、あの失礼ですが
「A SPECIALIZED MARKET(特殊な市場)」

はものすごく気持ち悪い訳なんですけれど……。
特殊化した市場、(ある種のものに)特化した市場、
感じで経済学タームでは使っているように思います。
「A SPECIAL MARKET」ならば三枝さまのおっしゃる
通りなのですが……。細かくてすみません。#1611に
関わるのでしたらすみません。気持ち悪かったので。

1976//観衆Aさんへ (1999/05/09 10:15:12)
MAIL::三枝
メタメタさんの「niche」の用法間違いは「A SPECIALIZED MARKET(特殊な市場)」を「利潤の少ない市場」と解釈した点にあります。
「特殊な」と「利潤が少ない」とは、同じ意味ではありませんね? 場合によれば真反対にもなりかねない程の違いです。

1611での注意がありますが、言葉の間違いが定着することは、私個人としては感心しないことだと考えます。
ましてやメタメタさんのように、自分が間違っておきながら注意した人の方を非難したり、それに便乗して正確な意味を使用した人間の方を間違っているかのようにいった冬樹さんは、いくらなんでも問題があるのではないでしょうか。
(のださんのように、経済学的な用法が一般に定着しているにもかかわらず、発言者が生物学者だからというだけの理由で、このような一般人の出入りする場で生物学的な用法で使用したと決めつける考え方も、学者馬鹿的な考えの最たるもので、問題があると思います。)

1975//お詫びと訂正 (1999/05/09 05:51:20)
MAIL::観衆A

#1611(管理者発言)に基づき、疑問点1は撤回いたします。
どうもすみません。

1974//過去ログを読んでの質問 (1999/05/09 04:33:11)
MAIL::観衆A
5月10日までは平穏と思っていた私が甘かった。

過去ログを読んで、疑問に思った点を質問してよろしいでしょうか?
(三枝さん以外の方希望)

1)ニッチってNICHEのことですよね?Merriam Webster's Collegiate
Dictionary(10th Edition)に意味の1dとして
A SPECIALIZED MARKET
とあります。WEBSTERに載っているということは一般的に通用する
意味(日本のマーケティング関係の人だけが使っているということでなしに)
と考えられるのでメタメタさんの用法に間違いはないのではないでしょうか。

2 こちらはより初歩的な質問なのですが、この掲示板でよく見られる「メタなレベルで議論すると」
というのはどういう意味なのでしょうか。その場の議論の応酬から一歩引いて、
より広い見地から論じる、というような意味ですか?

1973//SFはダサい(RE:1951) (1999/05/09 02:10:33)
MAIL::三枝
誰が「SFが売れない」と言い出したのかは知りませんが、日本でいつ「SFはダサい」ってことになったのかは、私には、明確な記憶がありますが。
「さよならジュピター」のCFがTVにガンガン流れた瞬間から、SFはダサくなったんっすよ。あの無重力セックスが最悪。オヤジのセンスってものはかくもダサいものなのかと、あれを見た小中学生はみんな絶望的なまでに思い知らされてしまったはずで。同時にSFもなあ……。

1972//たかはしさんへ(RE:1947) (1999/05/08 21:57:48)
MAIL::三枝
》某大賞落選作品の「バトル・ロワイヤル」の粗筋を聞いたとき、この作品を思い出しましたです。ちょっと違うみたいだけど。

「同じパターンが続いて、長くて飽きる」という部分は同じです(笑)。

》要は「SFのマニアックさと娯楽性を両立させる方法はいろいろあるはず」、ということで。

もちろん、両立できるのなら、それが一番良いのです。娯楽性とマニアに喜ばれる先進性の両立した作品はいくらでもあります。娯楽性と芸術性の両立した純文学がたくさん存在するのと同じです。
問題は、両立できなかった時のことなのです。
今のSFは「娯楽性」より「先進性」の方を評価している。それが逆であるべきでなないかと、私は思います。逆にすることこそが、「SF」というジャンルが自殺しないために必要な選択だと、私は思います。

1971//読者の自尊心(RE:1944) (1999/05/08 21:49:50)
MAIL::三枝
今時、読書を教養だとか、良い趣味だとか思って、やっている人間って、どのくらいいるんでしょうかね?
もし自尊心を満たす教養でやるのならば、残るのは、小難しいSFではなく、評価の定まっている純文学だと思いますが。

1970//海法さんへ・3(RE:1950) (1999/05/08 21:45:05)
MAIL::三枝
》ただそれと同時に「パラサイト・イヴ」と「虚数」も、つなげたほうが、パイは少しは大きくなると思う。

私はそうは思いません。もしSFという棚にその二冊が並べられているとします。今までSFを読んだことのない人がそのどちらかを読むとしましょう。たまたま手にした本が「パラサイト・イヴ」の方なら良いですが、万が一「虚数」なら、SFはパイを小さくする可能性があると思います。

》小説界全体のパイも。

同じ意味で、小説界全体のパイを小さくする危険もあります。
そうしないために一番良い方法は、「これは難解な本だよ」と、あらかじめ別の棚においておくことです。たとえばいきなり植谷の「死霊」を読んで小説嫌いが誕生するなんて話をきかないのは、最初から「死霊」はそれなりに隔離されているからなのです。
その辺りを考えるにつけ、私は、「純文学は誠実だ」と思います。

》例えばスペオペというラベルは売れるから、スペオペというジャンルを立ち上げよう!…という商業戦略に対し、「スペオペというラベルだけじゃ別に売れるわけじゃない」…というのは、割と致命的な事実誤認だと思いますが?

これは、海法さんの現状認識の方が間違っていますね。ラベル名だけで売れるラベルなんて、この世にはありません。「ポルノ」ですら、ラベルだけでは売れないでしょう。
梅原さんがおっしゃっているのは、「スペオペ」というラベルは、読者に「これはおもしろいかもしれない」と思わせるだけの力があるということです。今の「SF」と違って。

》売るためには、何が売れて何が売れてないかという現状認識が非常に重要で、その時点で事実認識にいくつもの差がある(私からすれば間違ってる)のであれば、じゃぁこうすれば売れるだろうって方針が信用できないのは当然と思いますが。

その点では、大きな認識違いがあるようには思えないのですが。
「不正確な現状認識」というのは、「どの程度売れているか、どの程度売れていないないか」という「程度」の部分であって、「何が売れているか、何が売れていないか」という部分ではなかったはずです。そして、「何が売れるのか」さえわかれば、誰もが方角的にはあまり間違いはしないんです。
むしろ、なまじ「どの程度売れているか」まで知っていると、確実に売れるというものではなく、「ぎりぎり採算がとれる」ようなものまで「大丈夫だ」と判断するようになります。これ、やばいんです。そういうぎりぎりの商品ってのは、事情がかわるとあっさりだめになるので。
むしろ誰が考えても売れている商品で、現状を分析した方が良いんです。そして、誰が考えても売れているようなものは、誰だって、分析間違いなんかしないんです。

》マーケティング・リサーチがいい加減なら、どんな商業戦略も失敗すると思いますけどね、わたしゃ。

この世には、マーケティング・リサーチをせずに売れた商品なんかいくらでもありますがね。
「ホラー」のシリーズなんて、まともなマーケティング・リサーチをやっていたら、普通立ち上げられなかったでしょう。で、学研はこけ、角川は成功した。「ホラー・ウェイブ」はこけ、「異形コレクション」は残った。
さて、これはマーケティング・リサーチでしょうか?

》議論をする場合、私は客観的になろうとすると同時に、自分の立場がどこにあるのかを明確にするのが誠実な態度だと思っています。

反対するのは、わかりますよ。しかし「だから、失敗する」に至るのは、論理の飛躍でしょう。

1969//海法さんへ・2(RE:1946) (1999/05/08 21:20:05)
MAIL::三枝
》結論は書きました。

「結論を書いていない」と私は言っていませんよ(笑)。理由もなく結論だけをかかれても困ると、言っています。
で、理由のおつもりでしょうか?

》#1935より引用
》>様々な小説間にある様々なリンクを紹介していくことは、短期的な
》>利益に逆行する場合はあるにせよ、読者の読書傾向を拡大し、
》>長い目で見た利益に結びつくと考えています。

これ、理由になっていませんね。
サイフィクトがなぜ、特にSFとの関連を強調しなくてはならないのでしょうか? 別の小説との関連ならば、ミステリでも良いのです。
その辺りの違いについての説明ができないから、はじめに結論ありきなのだな、と、思われるのですよ。

1968//海法さんへ・1(RE:1945) (1999/05/08 21:14:15)
MAIL::三枝
》そのうえで言いますが、#1919で書いたように「梅原案は成功しないだろう」と考えています。私は私の乏しい経験で判断するまでです。

「そうあってほしい」という希望と、「そうなるだろう」という予想とをまぜこぜに話すのはやめてほしいですね。
理由もなく「そうなるんだ〜」では、「予想」と言うにはあまりにもお粗末でしょう。

》梅原氏と違うことを言うプロがおり、

戦略部分に関しては、「別の戦略の方が良い」とおっしゃっているプロの方のご意見はあるのでしょうか? おきかせください。

》私に確認できる範囲で事実誤認らしきものと論旨の飛躍が見られるので、私は論理としては尊重できません。

これは現状分析の部分ですね? 私がおたずねしているのは戦略部分なんですが。

》重々理解したつもりであり、

ご理解されてはいられないようでしたね。「例外を省いている」と、しきりにせめてらっしゃいました。例外があるのはあたりまえです。個別の事象を話しているわけではありませんから。しかしそれをしつこくおっしゃっていた。とても理解されている人間の発言ではありません。

》そのうえで、どのような論旨においては、どのような定義が必要なのかを説明したわけです。そして、三枝さんが、不適当な論旨で不適当な分類を使っており、

「不穏当」に関しても海法さんは、「違うから違う、なぜなら例外があるから」という論旨から一歩も出てはいませんでした。論理というものがなく、「違うから違う」では、とてもまともな意見とは言えません。

》「三枝さんが使用した分類は曖昧または不適当なものであるから、三枝さんの論旨も受け入れられない。」

「不適当」が、いかに不適当か説明なく、「不適当だから不適当」というご意見のようですね、海法さんは。それでは他者と会話は不可能でしょう。

》三枝さんの意見は「海法は三枝さんの分類を理解せず、論旨とは関係ない分類を押しつけて、根拠のない否定をしている」 …ということでよろしいでしょうか?

「根拠がない」というより、「根拠が説明できない」ですね。海法さんは。「いろいろいる」では、「個別の問題」でしょう。「全体の問題」を問うた時に、「いろいろいる」と個別の問題を返すのでは、会話が成立するはずがありません。
まさしく、異星人との会話ですね。個と全体の違いがない種族ともうしましょうか。(ヴァーリィの書いたバービーか?)

1967//ちょっと昔のSF (1999/05/08 02:10:46)
http://bsvmusic.pos.to/ MAIL::河内実加
作曲家の南澤大介さん(YAKATA担当)が、
上記Webページの『イラストギャラリー』のコーナーに、
ちょっと前のSFのことなんぞを書いたりしているんですが、
場所柄なのか、あまりSFな人がいらっしゃらないらしいです。
30才から上くらいで高校の頃SFな方、
そんな年代に心当たりのある方、よろしければお立ち寄りくださいませ、とのことです。
伝書鳩でした。

1966//宇宙船レッド・ドワーフ号 (1999/05/08 00:59:02)
MAIL::♪きむらかずし
NHK で放送しているレッド・ドワーフ号ですが、
クライテン(メカノイド)が登場した辺りから、
面白くなってきて、最近、『空耳アワー』から
梯子して、楽しんでます。

1965//久しぶりのセミナーだった (1999/05/07 14:05:19)
http://oyaji.com MAIL::貴志
3年ぶりだったので、知らない顔が多かったですが...
でも、そんな転換期なのですかねぇ、でもインターネットの影響で新たな動きが出ているのを感じました。
10年前にパソコン通信でそれをやったときよりも、手軽さという意味でずっと上だものなぁ...

ところで、昨日INGの『人狼』を見てきました。
渡辺麻紀さんも来てましたが、忙しそうだったので話しかけず。
映画は、凄い...けど...って感じです。

1964//インターネット文芸新人賞1999 (1999/05/07 12:25:18)
http://www.bea.hi-ho.ne.jp/madoka/ MAIL::ヒラノマドカ
セミナー(行ってない)レポートをこちらで自己申告しようとマジで考えていたら、その前に田中さんにリンクされてしまいました。オソルベシ>田中さん。

で、表題の件なんですが、読売新聞5月3日朝刊に応募要綱が載っていたのを見ると、
【作品内容】広義のSF、ミステリーまたはネットワーク社会を背景とした短編小説。
(:=>http://www.comket.ne.jp/bungei/vol2yoryo.htm)
となっていました。前回、こんな規定ありましたっけ?
前回の反省?がどういかされているのかにも、ちょっと注目かもです。

1963//筒井発見! (1999/05/06 23:02:43)
MAIL::♪きむらかずし
うわ、ニュースステーションに筒井康隆がっ!

1962//耽美な『死国』 (1999/05/06 20:57:07)
MAIL::あっぱっぱ
今日発売の角川書店「ミステリーDX」に連載中の『死国』がなかなか力
作なのでちとおすすめにあがりました。
いわゆる「映画宣伝マンガ」なので多少ストーリーをはしょった感はぬ
ぐえませんがマンガ版の著者牛島慶子氏の流麗な線や具象と抽象を組み
合わせる少女マンガ特有の手法を最大限に生かした画面(『グランロー
ヴァ物語』の紫藤京子氏とも共通する)で展開する物語は原作とは違っ
た『死国』世界をつくりあげています。(あとこのマンガ家特有の冷酷
ともいえる<これほめてるんです>ドライな視点も『死国』の別な面を
見せてくれて興味深い。さて来月は(もう)最終回らしいですがどーな
るんでしょ?。
余談ですが牛島慶子氏には『フレッドウォード氏のアヒル』というエイ
ズを正面から取り扱った作品がありますので興味のある方はこちらもよ
んでみては如何。

1961//SFセミナーに多数ご参加ありがとうございました_(._.)_ (1999/05/06 14:40:35)
http://www.twics.com/~hamada/sfseminar/ MAIL::みらい子
みなさま、お疲れさま&ありがとうございました。
まだきちんと数えていないのですが、また昨年の記録を更新してしまったようです。このまま行くとちょっと怖いかも(笑)。
何か不備な点、ご要望などありましたら、メール下さい。またSFセミナーはみんなで作っていくものだと思ってます。何かおもしろい企画がある、スタッフになりたいなど希望がありましたら、どしどしお寄せください。
では、本当にありがとうございました。

>大森さま
掲示板にお邪魔しまして、すみませんでした。ありがとうございました。

1960//SFセミナーレポートリンク集 (1999/05/06 07:56:52)
http://www2r.biglobe.ne.jp/~alisato/ MAIL::有里
大森望様、セミナーではお目にかかれて嬉しゅうございました。

私が見つけたSFセミナーレポートのリンク集は
http://www2r.biglobe.ne.jp/~alisato/diary/sfs99_link.htm

東洋大学SF研究会のリンク集と微妙に違うので、補完用にどうぞ。


1959//セミナーレポート (1999/05/06 06:12:12)
http://www.mita.keio.ac.jp/~h9703313/199905.html MAIL::T.Mizoguchi
溝口です。

セミナーレポートを挙げました。(とりあえず東洋大学SF研究会のリンク集に入りたい
ので(笑))どーぞよろしく。

1958//セミナーレポート関連リンク集 (1999/05/06 04:51:32)
http://www.toyonet.toyo.ac.jp/~lp970052/seminar/index.html MAIL::たなか@東洋大SF研
を作りました。(上記のURL)たった3日しか経っていないのに、結構な数に上っています。この調子だと、今後も増えて行きそうです。
1957//レポートというほどではありませんが… (1999/05/06 01:13:48)
http://www.amecomi.com/bbs/diary.html MAIL::海法 紀光
日記にちょろりとあげました。

http://www.amecomi.com/bbs/diary0000.html#diary19990504073752
http://www.amecomi.com/bbs/diary0000.html#diary19990505222559

1956//お詫びと訂正 (1999/05/05 19:53:52)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/diary/dr9905_1.htm#990502 MAIL::
↑SFセミナーの記述( 5 月 2 日)へのリンクはこちらです。すみません。

1955//見つけた人です (1999/05/05 19:47:00)
MAIL::♪きむらかずし
冬樹さんのレポート
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ray_fyk/diary/diary.htm

は最高っす。「大森、大森ぃーっ!」に大笑い。
“マントル対流”で返す大森さんもお見事。

『サイコドクターあばれ旅・SFセミナー特別篇』ですけど、
“夫婦で宇宙語”にビックリ。どちらか一方ならともかく、
二人であちらの世界にいってしまうことがあるんですね。
例えば、みんなで UFO を呼ぼう!という企画が成功(?)する
理由が分かったような気がしました。

1954//帰還 (1999/05/05 19:26:33)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
セミナーの翌日は20時間眠りつづけ、その次の日は大雨の中を日帰りで名古屋。もうほとんど廃人な感じ。

ぼちぼちSFセミナーレポートも上がってるみたいですが、書いた人/見つけた人はここで告知してください。というか、だれかリンク集つくってくれよ。

1953//Re: ブラジルから来た少年 (1999/05/04 10:30:28)
MAIL::たかはし(あるいはジョニイ)
>にしおさん
や、神経どころか、おとといは物理的にセミナーに行ってたもんで(^^;

家に帰ってから確認したんですが、具体的には67ページから70ページですね。
で、やっぱり気になったので、おとといセミナーに来た人たち何人かと話をしたのですが、「これはこの程度ならネタを割ってもいい作品になっているのではないか」、という意見もありました。ひょっとしてこの辺りは、SFな人とミステリな人の違いなんでしょうか。まあでもどこまでネタを割っているかうまく説明できなかっただけかも。

なお、「小説と科学」の本そのものは楽しめました。「小説の面白さと難しさは両立する」、という分析は、この掲示板での話とむすびつけても興味深い(でもほんとは「面白い」「とても面白い」と答えた人たちの、難しさの評価のグラフがほしかったかも)。

1952//小説と科学 (1999/05/03 05:29:45)
MAIL::にしお
瀬名秀明の「小説と科学」の68ページに書いてある、アイラ・レヴィンの「ブラジルから来た少年」についての一節は、余りにネタばれが過ぎるんじゃないか、ということになった……と、ジョニーがここに書いてくれる筈だったんだけど、書いてないみたいだね。
SFセミナーに神経がいっちゃったからかな。
でも、実際これはあんまりだと思うんですけど。

1951//冬の時代 (1999/05/03 00:13:39)
MAIL::小林泰三
という言葉が現状を正しく言い表しているかどうかは別にして、多くの出版
社が「帯や宣伝で『SF』を謳うと売れなくなる」ということを信じている
のは確かなようです。
出版社がこのような信念を持つに至った経緯をご存知の方はおられませんで
しょうか?

1950//パイの大小 (1999/05/02 08:31:05)
http://www.amecomi.com/bbs/sfron.html MAIL::海法 紀光
#1941での大森さんの書きかたを借りるなら「パラサイト・イヴ」と「ソリトンの悪魔」、「ウォッチャーズ」をつなげること自体は何の問題もない。
ただそれと同時に「パラサイト・イヴ」と「虚数」も、つなげたほうが、パイは少しは大きくなると思う。SFのパイが大きくなることは当然として、小説界全体のパイも。

梅原氏が、どういう手段でサイフィクトを立ち上げていくか、というのは書簡を読む限りではまだ出ていません。単にサイフィクトというレーベルを立ち上げるなら、サイフィクトとそうでないSFとをつなげて宣伝するのは可能だろう、とは思います。読みやすく面白い作品をサイフィクトと名乗って出すだけなら、反対はない。

ただ、結果的にそうなるかどうかはともかく、梅原氏の主張及び目的は、サイフィクトとSFを分離し、両者のつながりを読者に見せず(梅原氏によれば、そんなものはそもそも存在しないわけですが)、読者の行き来をなくすことなわけです。

で、それに対して、サイフィクト−SF的要素のホラー−SF的要素のミステリとつなげるよりは、SF−娯楽SF−SF的要素のホラー−SF的要素のミステリと全部つなげたほうが、パイが大きくなるんじゃないか、ということです。

>1)現状認識が正確ではないので、商業的戦略は何を提案しようと間違っているに違いないと思って、そちらの方は検討せずに
>間違っていると言っている。

例えばスペオペというラベルは売れるから、スペオペというジャンルを立ち上げよう!…という商業戦略に対し、「スペオペというラベルだけじゃ別に売れるわけじゃない」…というのは、割と致命的な事実誤認だと思いますが?
売るためには、何が売れて何が売れてないかという現状認識が非常に重要で、その時点で事実認識にいくつもの差がある(私からすれば間違ってる)のであれば、じゃぁこうすれば売れるだろうって方針が信用できないのは当然と思いますが。
事実誤認かどうかという議論はもちろんありますけど、不正確な現状認識だけど商業戦略は正しい…というのはちょっと考えにくいです。マーケティング・リサーチがいい加減なら、どんな商業戦略も失敗すると思いますけどね、わたしゃ。

もう一度確認しますが、「面白く一般受けするSF作品のレーベルを作ろう」というただそれだけなら、オレは反対しないし、ほとんどの人は反対してないわけですよ。ただ梅原氏の主張しているのはそれだけでなく、他にも色々ありますから。

>2)自分の利害と反するので、反対している。

反対します。当たり前です。
議論をする場合、私は客観的になろうとすると同時に、自分の立場がどこにあるのかを明確にするのが誠実な態度だと思っています。
人は自分の立場を超越した視点で語ることは不可能であり、ただ自分の立場から他の人の立場まで考えよう、含めようとする努力ができるだけで。何をどう書いても宣伝と誘導が混じることは避けられない。
だからこそこの場合なら
「商業戦略はともかく、じゃぁおまえは結局何がしたいの?」というのを明らかにしておくのが重要だと思うんで。

>3)自分の好きな作家をだめだと言われたので、反対している。

上記と関連して、自分の好きな種類の作品が否定されるのは私の利害に反するので。

>4)現状を批判しているので、反対している。

誰ですか? そんなことを言ったのは。ちょっと記憶がないんですが。

>5)その商業戦略だと失敗するだろうから、やめた方が良いと言っている。

1)で書いた通り、割と致命的な事実誤認があると思うのですが、そのへんはどうなのですか?

1949//SFセミナー当日っす。 (1999/05/02 02:51:01)
http://www.twics.com/~hamada/sfseminar/ MAIL::みらい子
あー、もう今日ですよー、セミナー。ワタシまだ司会の原稿が上がってません(笑) このまま徹夜でしょう。でもよい子のみんなは明日に備えて、もうすでに睡眠をとっていますね?
早起きするとイイコトあるかもよ。ってーか、寝坊すると損するかも。
ではでは、一日楽しみましょー! じゃ、会場で!

1948//わっちりんくす引っ越し (1999/05/01 12:33:33)
MAIL::♪きむらかずし
「超軽量万能リンク集」のデッド・リンク情報です。
4 月の頭にタレ込んだのですが、ログの彼方へいってしまいました。
ちょっと静かになったので、もう一度。

わっちりんくす http://sharl.haun.org/d/wl.html
厳選! SF つながり http://sharl.haun.org/d/scifi.html

1947//三枝さんへ (1999/05/01 00:19:24)
MAIL::たかはし
と、音信不通な方に書くにもあれですが。

>今、キングの「ロング・ウォーク」を読んでいるので、私的に非常にウケちゃいました。

某大賞落選作品の「バトル・ロワイヤル」の粗筋を聞いたとき、この作品を思い出しましたです。ちょっと違うみたいだけど。

>では今後、「三枝の発言がわかりにくい」という文句は言わないでいただきたい。

了解しました。

>問題はマニアックであることではなくて、娯楽性の欠如なんでしょうかねぇ。

いわゆるSF的イデア、SF的アイデアについても、その基本は娯楽性の高い、あるいはいろんな読者が楽しめるものだと思うんですよ。ただ、それが多くの読者を獲得するには、それなりの工夫が必要になる、ということなのかもしれません。あるいは、工夫をすれば楽しめる。

例えば野尻抱介「沈黙のフライバイ」(http://www.so-net.ne.jp/SF-Online/guide.html)。これは野尻さんの他の作品と比べて、キャラもたいして書きこまれてないし(もちろん短編だから仕方ないんですけど)、作中に描かれている科学なところ、とりわけIPSの仕組みについては、一読しただけではよく理解できない読者もいるでしょう(っていうか、それは私です(汗))。

そういう意味では、一般的な小説の「娯楽性」は低いかもしれません。梅原さんが推すマイクル・クライトンとは異なった書き方じゃないかと。また、akaosugさんが#1944で書いている「主人公には離婚歴が(以下略)」みたいな「娯楽性」も皆無。

でも、今あるテクノロジーにほとんど近いところだけで、「おれが本物のファーストコンタクトを見せてやる」みたいな気合い?で書かれている、というのは、SF読者以外でもびしびし伝わる。そして、こういうことが実際にできる・起こる(かもしれない)んだ、というどきどきする感じ(いわゆるセンス・オブ・ワンダー?)は、宇宙にちょっと興味があります程度の人でも味わえるんじゃないか。そのような、SFが持つSFならではの「娯楽性」が、特にSF読者のみに対してではなく、それなりに広い読者層に通じるんじゃないか。……と、考えてみたくなるわけです。

というわけで、SF的イデアにこだわりつつ、もっと言えばSF的イデアにこだわることによって、それが本来持っている娯楽性をうまく押し出していく、という路線もあるんじゃないでしょうか。そういうのもSFの進むべき一つの方向性じゃないかと(SFはSF的イデアを中心としたジャンルである、とするなら、これは「べき」でしょう)。それが方向性の全てとは言いませんけど、国内SFは基本的に娯楽な部分を切り捨てていないと思いますし。

んー、なんかまとまりが悪いかな。要は「SFのマニアックさと娯楽性を両立させる方法はいろいろあるはず」、ということで。

1946//残りの部分 (1999/04/30 22:22:11)
MAIL::海法 紀光
>なぜそういう結果になると思うのかについて説明はなく、いきなり結論だけを
>出されると、困惑するのです。

結論は書きました。
#1935より引用
>様々な小説間にある様々なリンクを紹介していくことは、短期的な
>利益に逆行する場合はあるにせよ、読者の読書傾向を拡大し、
>長い目で見た利益に結びつくと考えています。

…と書いた通り、読者の読書傾向を広げ、多くの人が多くの本を買うようになるからです。梅原氏の主張は、SF、サイフィクト間のリンクを見せないことを前提にしているので。
それについては#1941で大森さんが具体的な例を挙げて説明されている通りであり、伝わってなかったようですのでお詫びします。

1945//まず2点 (1999/04/30 22:03:10)
MAIL::海法 紀光
>三枝さん

>》現時点において、どのジャンルにどうラベリングするかが、どういう売り上げに
>つながるかは、無数の可能性があり、その全てを完璧に予測
>するなんてのは、少なくとも海法には無理ですな。(1935)
>
>程度の認識で、
>
>》海法は成功しないだろうと考えています。(1919)
>
>と言ってしまうのは、安易ですね。

うえの#1935で言ってるのは、海法だけじゃなくて、たいていの人間には無理だろう、と言うのがこもってます。
私は、そうなるであろう理由と、過去にそうなったという実例を挙げることはできます。ですが、業界の発展なんてのを占う場合は、同じくらい確からしい様々な説をあげることができます。
何年も業界に携わった人にはまた別の意見があるでしょう。そうした人の意見はできる限り尊重しますし、また、私自身がそのように業界に携わった人間じゃない、ということを示すつもりで上のような文を書きました。

そのうえで言いますが、#1919で書いたように「梅原案は成功しないだろう」と考えています。私は私の乏しい経験で判断するまでです。

で、海法は梅原氏のようなプロのSF作家ではないし、プロの翻訳家としても経験は短いわけですが、経験あるプロだから常に正しいわけじゃない。
同じくらい正しい事実を元にして、同じくらい根拠と論旨が整っている場合、アマチュアの意見より、業界経験の長い人間の意見を尊重することはありますが、梅原氏の場合、梅原氏と違うことを言うプロがおり、私に確認できる範囲で事実誤認らしきものと論旨の飛躍が見られるので、私は論理としては尊重できません。

論旨が整ってない点を別にして、「海法の説は筋は通ってるが、そんな理屈だけじゃ信用はできない」という評価は受け入れる、ということです。
そのうえで、「筋が通っていない」点に関しては反論を受け付けます。
もし三枝さんが、業界経験のない海法の予測など当てにならん、というならそれは既に認識済みですので。

で、SFファンの認識に関しましては、海法が反対しているのは…

#1933
>まえ、海法さんは、私に「SFファン」という言葉の定義があいまいだと文句を
>言われましたね。

…の部分ではありません。文句は言いました。ええ。私が反対しているのは…

>「個別の例外、個々人の特性」と「全体の傾向」とは話が別なのだと、
>私は何度も説明しましたが、それについてはご理解いただけなかった。

…の部分です。私としてはそれは重々理解したつもりであり、そのうえで、どのような論旨においては、どのような定義が必要なのかを説明したわけです。そして、三枝さんが、不適当な論旨で不適当な分類を使っており、それが曖昧なので問題だと言いました。
で、海法はこの問題については再三書き続けたつもりであり、これ以上説明することはありません。その時に合意が得られず平行線を辿ったので、もはや三枝さんとこれについて議論するつもりはありません。
海法の意見は「三枝さんが使用した分類は曖昧または不適当なものであるから、三枝さんの論旨も受け入れられない。」
三枝さんの意見は「海法は三枝さんの分類を理解せず、論旨とは関係ない分類を押しつけて、根拠のない否定をしている」
…ということでよろしいでしょうか?
この件にこれ以上続けるつもりがあるなら、私は大森さんの裁定を願いたいです。

1944//野次馬ですいません (1999/04/30 18:17:34)
MAIL::akaosug
僕自身は一読者に過ぎないので、ある出版社なり作家の運動なりで新レーベルを立ち上げることの是非に意見はないのですが、「娯楽SF」とか「サイフィクト」とかでは失敗すると思います。「SFだけど読みやすいもの」「難しくないもの」ってイメージが見えちゃうと読者の自尊心を満足させられないからです。読者の方はそれなりに高尚でコ難しいものを読んでいるつもりなわけで(たぶん)。
戦略としては「SFからなにか難しい部分を取り除いたもの」ではなくて、ジャンルミックスを強調するとか、(嘘でもいいから)SFに新しい文学的(?)価値を付加したものに見せかけるべきでしょう。J文学ってのもあれですが。開き直って「メタサイエンスフィクション(MSF)」とか言っちゃう、「メタ」はフィクションでなくサイエンスにかかるわけで(笑)。
エンターテイメント性っていうと、今のアメリカSFなんかそれ(感情移入のしやすさ?)を意識しすぎて余分な描写ばかり増えて、僕には退屈な印象。曰く、主人公は離婚歴があり離れている子供と会えるのを楽しみに、院生とのロマンス、子供の時から本好きで夢見がちな、云々うんざりです。そういう小説が読みたきゃ瀬戸内晴美でも吉村昭でも何でも読むからって。1冊で両方入ったナイトキャップ代わり小説ってのがマーケットなんでしょうけど。
もし「サイフィクト(仮)」が当たっても(メタ言語的)SFが失うものは少ないように思います。早川文庫の帯に「サイフ*ァ*イ・ニューウェーブの傑作」とか書けばいいんでしょ?

1943//RE:サイフィクトが売れても…… (1999/04/30 17:29:23)
MAIL::三枝
大森さん、出かける前ぎりぎりで1941の発言を読まさせていただきました。
ご指摘として、かなりうなずける話が多く、なぜあなたが梅原氏の計画に不安というか違和感を感じるのかがよくわかりました。
もしかしたら、梅原さんの提案の問題点が、私にもわかるようになるかもしれません。休暇中、考えさせてください。
いろいろありがとうございました。1941は私にも、とてもわかりやすいです。

1942//無視しているわけじゃありませんので (1999/04/30 17:20:44)
MAIL::三枝
とりあえず三枝は休暇で5月10日くらいまで音信不通になります。お返事を無視しているわけではありませんので。(こんなふうに、細田氏の掲示板でも不在をきちんと断っておいたのに、「撤退した」と書いた人が何人もいたし、それをまた「いや、たぶん帰ってくる」だなどと、推測で返事していた能天気な人(スローターハウスくん、君だよ)などがいて、参ったんだが。いかに人の発言を読んでいないか。読まずにあれこれ言っていたのかがわかって、腰砕けになったっす。)

えーと、今のところ私の結論は、すんごくつまんないものになっております。
要するにみなさんが梅原提案を批判していたのは、以下の4つのパターンでの話である。
1)現状認識が正確ではないので、商業的戦略は何を提案しようと間違っているに違いないと思って、そちらの方は検討せずに間違っていると言っている。
2)自分の利害と反するので、反対している。
3)自分の好きな作家をだめだと言われたので、反対している。
4)現状を批判しているので、反対している。
けっして、
5)その商業戦略だと失敗するだろうから、やめた方が良いと言っている。
ではないんっすね。うーみゅーぅ。それはちょっとぉ……。

1941//サイフィクトが売れても…… (1999/04/30 17:14:55)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
>>三枝様

#1934の、「SF的イデアについて考えすぎる作家」と「新しいSF的アイデアにこだわらない作家」に関する指摘はその通りだと思います。必ずしも、日本SFの現状にはリンクしないかもしれませんが……。

ただし、サイフィクトの有効性に関する三枝説には異論あり。
#1938 三枝さん
>サイフィクトはSFのパイを奪うものではありません。むしろ、誰にでも読めるよう
>間口の広い物を供給して、いままでSFを読まなかった人にも読んでもらえるように
>するといった、パイを大きくするものだと、私は理解しています。

サイフィクトと命名する目的が、SFとのつながりを読者の目から隠すことにある以上、それは違うんじゃないでしょうか。梅原さんが考えてるのは、SF内サブジャンルの立ち上げじゃなくて、SFという呼称からの分離・独立でしょ。
「SFってなんか現実離れしててよくわかんない話が多いけど、サイフィクトは面白いのね」
って読者が増えたとして、それがSFにとってプラスになるか。まあ全然プラスにならないわけじゃないだろうけど、それは梅原さんの意図するところじゃないでしょう。

娯楽小説的な要素が非常に少ないSFの極端な例として、たとえばレムの『虚数』を例にとります。
『パラサイト・イヴ』で、「人類以外の知性とのコンタクト」というテーマに関心を持った読者に対して、小説の傾向は全然違うけれども、「もし人間以外の知性が存在するとしたら、それはどういうことを考えるのか?」という問題を扱った作品として『虚数』を薦めてみるっていうのが、「SF」派のやりかたですね。『パラサイト・イヴ』と『虚数』をSFで結ぶ。
一方、「サイフィクト」派のやりかたは、娯楽小説的なプロットを共通項として、『パラサイト・イヴ』と『ソリトンの悪魔』や『ウォッチャーズ』を結びつけるわけです。『言壺』や『虚数』とはまったくべつのジャンルだと強調することが重要になりますね。

『言壺』や『虚数』のような小説をたくさん読みたい人にとって、これはプラスにはなりません。『パラサイト・イヴ』の読者の1000人に一人が非娯楽小説的なSFに流れるパイプがあるとして、それを可能な限り細くしよう、あるいは断ち切ってしまおうというのが梅原説だろうと僕は理解してますが。

>なぜ、サイフィクトがSFと縁を切ると、長期的利益を失うのでしょうか?
>ミステリはホラーと分かれて、利益を失ったのでしょうか?

これは話が反対で、ミステリー(音引きあり)は、現代を舞台にしたエンターテインメント一般(冒険小説、モダンホラー、娯楽SF)をなんでもかんでも「ミステリー」と呼ぶことで繁栄してきたわけです。『このミス』戦略――というか、北上次郎路線ですね。
角川書店はホラー売り出しにあたって、それとおなじ戦略を採用しました。『パラサイト・イヴ』も『黒い家』もホラー。いまベストセラーになってる「ホラー」は、僕みたいなジャンル主義者の目から見ると、じっさいにはSFだったりサイコサスペンスだったりするんですが、とりあえず「ホラーが売れる」という雰囲気を醸成することにさえ成功しちゃえば、『屍鬼』のような本格ホラーがベストセラーになる余地が生まれ、新人がジャンル・ホラーでデビューしやすくなってくる。

70年代には、SFに関してもそれとおなじで、多少現実離れしてさえいれば、なんでもかんでもSFと呼ばれていたわけです。
ま、売れるものについていたレッテルがひとり歩きするってだけのことかもしれませんが。


1940//悪人小説とミステリってのは (1999/04/30 15:49:42)
MAIL::三枝
いわゆる悪人の人生を描く悪人小説や犯罪を描く犯罪小説と、謎を主体に語るミステリってのは、どの程度いっしょなのかなあ。
私は「モルグ街の殺人」を世界で最初のミステリだときいておりますが。
発表年は1841年、「バーナビー・ラッジ」と同年ですね。

1939//ミステリの起源 (1999/04/30 14:54:46)
MAIL::やぶにらみ
別に詳しいわけではありませんが……。

確かに、ポーは怪奇幻想の作家でしたが、
同時期にディケンズの『バーナビー・ラッジ』もありますし、
犯罪小説の系譜というのもありますから、
ミステリがホラーのサブジャンルとしてスタートしたとは、
必ずしも言い切れないように思います。

1938//だから、「そうあってほしい」と、「そうするべきだ」を混ぜないでください。 (1999/04/30 12:10:55)
MAIL::三枝
》プラスになる可能性が存在しており、商業的にもそれを追求すべきではないか、

なぜ、「そうするべき」なのでしょうか?
ほかの方法でもプラスになる可能性があるのに、なぜ特にそれを選ばなくてはならないのでしょうか?

》「短期的な利益、確実な利益を求めすぎるあまり、長期的な、潜在していた大きな利益を失う」結果になりかねません。

なぜそういう結果になると思うのかについて説明はなく、いきなり結論だけを出されると、困惑するのです。
なぜ、サイフィクトがSFと縁を切ると、長期的利益を失うのでしょうか? ミステリはホラーと分かれて、利益を失ったのでしょうか?

》パイを奪い合いあいつつ、パイ全体を小さくしていくことよりかは、一定の投資をしてもパイを拡大することのほうが

サイフィクトはSFのパイを奪うものではありません。むしろ、誰にでも読めるよう間口の広い物を供給して、いままでSFを読まなかった人にも読んでもらえるようにするといった、パイを大きくするものだと、私は理解しています。

》市場を食い荒らす結果にならないか?、と。

どうして、そういう結果になるのでしょう? どうも抽象的で、具体的な見通しのないご意見のように思えます。

》そしてまた、利益とは別に出版界全体としてどうか、と。

出版界全体では、新しいレーベルができるのをいやがるのでしょうか?

》…よーわからんので、時代と例を挙げていただけると嬉しいかと。

ポーの頃です。ミステリは最初ホラーの一分野、サブジャンルとして誕生しました。
この辺りはもっと詳しい方がいらっしゃることでしょうが。

》現在、推理小説と怪奇小説が違うという独自性は、SFとサイフィクトが違う、という独自性より非常に大きいのはご理解いただけますよね?

「黒い家」はミステリでしょうか? ホラーでしょうか?

》ジャンル内細分化が悪いとは言ってません。

ジャンル外細分化も、ジャンル内細分化も、私には同じことのように思えます。
今はジャンルミックスの時代だからこそ、読書のガイドラインとして、人は何かの指標をほしがります。それがジャンルもしくはサブジャンルの名称です。
「これはこういったジャンル、ほかとは違いますよ」と打ち出して勝負することが悪いことだとは、私には思えません。

私が思うのは、梅原さんはホラーよりミステリと組んだ方が良いんじゃないの?ってことくらい。

1937//二点、訂正をしてください>海法さん (1999/04/30 11:49:09)
MAIL::三枝
》現時点において、どのジャンルにどうラベリングするかが、どういう売り上げにつながるかは、無数の可能性があり、その全てを完璧に予測するなんてのは、少なくとも海法には無理ですな。(1935)

程度の認識で、

》海法は成功しないだろうと考えています。(1919)

と言ってしまうのは、安易ですね。

それから、

》SFファン云々の話に関してはパスします。海法はそういう趣旨の発言をした覚えがないのでお気になる方は過去ログを参照していただけると幸い。(1935)

は、

》商業的にSFというジャンルを盛り返す案を練るためには、SFおよびSFファンがどう受け取られているか、って事態を認識するのが必要だし、そこにおいて、じゃぁその場合の「SFファン」とは、どういう局面でどういう議論をするためにどう定義、分類するかってのが重要になってくる。(1419)

のような発言を再三しつこく繰り返した人が言うのは無理があります。



1936//それだ!! (1999/04/30 11:11:51)
MAIL::海牛
ヒルドンさん、ありがとうございます!
おぼろげな記憶に、ぴぴっと来ました。
教えていただいた題名「学園魔女戦争」で検索してみたら、やはり鶴書房から出ていたようですね。著者は宮崎惇さん。
そうか倒産しちゃったのか>鶴書房。「鶴書房」で探してもあまり情報が出てこなかったから、多分そうだろうとは思いましたが。残念です。
朝日ソノラマから文庫化されていたようですが、それも品切れらしい。
私はSFという名前には抵抗はないんですが、敬遠する人のキモチもわかります。
私も本屋で近づきにくい一角があるんですよ。えいっと勢いをつけて近づき、大急ぎで目的のブツだけ探し、さっと取ると表紙を隠すようにして足早にレジヘ向かうという……。
数年前までは、近づくこともできませんでした。
ジュニア向けの文庫のコーナーです。コバルトや講談社X文庫、クエスト、スニーカー、そして朝日ソノラマなどがある場所です……。
なんというか、自分との間にイメージギャップがあって。人目というより、自分の目を気にして。
でも、そんな理由で面白い本を見逃していたらもったいないと思いなおしまして。今は、数分間なら立ち止まることもできるようになりましたケド。この心理的な敷居は、私にとっては結構高かったな……。

ともあれヒルドンさん、すっきりしました、ありがとうございました。朝日ソノラマなら古本屋にあるかもしれない。探してみます〜。

1935//こうなるべきだ (1999/04/30 11:10:28)
MAIL::海法 紀光
そりゃ、「こうあってほしい」と「こうなる」と「こうなるべき」は別ですよ。

現時点において、どのジャンルにどうラベリングするかが、どういう売り上げにつながるかは、無数の可能性があり、その全てを完璧に予測するなんてのは、少なくとも海法には無理ですな。
その中で、「こうなるんじゃないか?」ってのを示しているだけです。そしてまた、「こうするべき」というのもあります。

SFファン云々の話に関してはパスします。海法はそういう趣旨の発言をした覚えがないのでお気になる方は過去ログを参照していただけると幸い。

>たとえば、これ。「リンクが太い」という客観的な事実と、
>「リンクしていると示さなくてはならない」という「そうある
>べきだ」とは、別なのです。

当たり前です。ですから…

>SFというブランドにマイナスイメージがあるかどうか、それを
>どう解決するかは別の問題としてあるでしょうね。
>ただ長期戦略的には見逃すには惜しい、と言いたいです。

と書きました。短期的には商業的にマイナスになるかもしれませんが、ここには商業的にもプラスになる可能性が存在しており、商業的にもそれを追求すべきではないか、と言っているにすぎません(もちろん赤字になるかもしれず、追求すべきでないかもしれません)。

ついでに言えば「商業的」という言葉の意味です。常に利益を最大にする…という意味ならいいんですが、実際問題、常に最大にすることはできません。あらゆる作品に宣伝費を注ぎ込みまくるのが不利益である以上、逆を言えば「本当だったらすごく売れる作品なのに、売り損なった作品」は常に存在しているわけです。
結局、どこかで切らなければなりませんが、その切り方によっては「短期的な利益、確実な利益を求めすぎるあまり、長期的な、潜在していた大きな利益を失う」結果になりかねません。

パイを奪い合いあいつつ、パイ全体を小さくしていくことよりかは、一定の投資をしてもパイを拡大することのほうが、長期的に利益を大きくすることにつながります。その時に、一時的な利益を無視しても「こうなるべきだ」という論が入る余地があります。

様々な小説間にある様々なリンクを紹介していくことは、短期的な利益に逆行する場合はあるにせよ、読者の読書傾向を拡大し、長い目で見た利益に結びつくと考えています。海法に編集の経験がないという意味で、海法が言う場合は楽観的かつ根拠にとぼしい意見である、というのは確かですが。

さらにいえば、私の知っている編集者は、「より多くの面白い作品をプロデュースするために利益をあげたい」のであって、逆ではない。上記の方針は、その目的とも一致するかと。

>いえ、あるつながりを「なかったことにする」ことによって、別のものとの
>つながりを強調することができます。
>SFとの縁を切ってまでもつながりを強調するだけの魅力が、今のホラーや
>ミステリにはあるかもしれません。

いやだから、現時点ではそうかもしれませんよ。そして私はそこまで強調する意味がない、と予測しているにすぎません。
実際に成功するかもしれません。…しれませんが、縁を切ることによって得られる者が長期的に見て、利益になるかどうかです。市場を食い荒らす結果にならないか?、と。
そしてまた、利益とは別に出版界全体としてどうか、と。

>そもそも、今別ジャンルだと考えられているホラーと
>ミステリは、一つのジャンルでした。

…よーわからんので、時代と例を挙げていただけると嬉しいかと。
アガサ・クリスティがホラーだったことはないと思うのですが。日本でも探偵小説ですよね?
ポーの時代とか、ごくごく初期とかは怪奇小説でくくられていた…という理屈はあるかもしれませんが、実際に怪奇小説と推理小説が未分化だった時代の話をしてもしょうがないと思います。
ものには限度があると思いますし。
ジャンルを分けるには、独自性を強調するのと、他作品とのつながりを否定するのの2面があります。
現在、推理小説と怪奇小説が違うという独自性は、SFとサイフィクトが違う、という独自性より非常に大きいのはご理解いただけますよね?

>ジャンルの名前をわけることによって、ジャンルが必ず衰退すると
>は、私には思えません。

はい、「必ず」衰退するなんて私も思っていません。
ただし、衰退する可能性がある、と説明しているだけです。

ついでに言えば、ここで言ってるのはジャンルの名前を分けることで元ジャンルとの関連性を切ることであって、大ジャンルがあるという前提でのジャンル内細分化が悪いとは言ってません。
たとえば下の新本格。

>「新本格」だって、あえて「ほかの推理小説とは違うものなん
>だぞ」とうち立てることによって、それなりのセールスをあげ
>ているのではありませんか?

新本格推理小説でしょう? 誰がどう見たって、推理小説とわかるでしょう?
「新本格SF」は推理小説内のレーベルとして立ち上がったのであって、それは「ハードSF」とか「ヤングアダルトSF」とか「娯楽SF」とかに対応するものです。そういう分け方が悪いとは私は言ってません。
新本格が、敢えて推理小説と名乗ることを止めて、「新本格冒険小説」とか「新本格恐怖小説」と名乗ることで多大な成功を挙げた、というなら反証の一つになるでしょうけれど、少なくともこれは、そういう例じゃないわけで。

1934//たかはしさん (1999/04/30 10:38:41)
MAIL::三枝
》さすがに二度の警告を受けたあとで

今、キングの「ロング・ウォーク」を読んでいるので、私的に非常にウケちゃいました。今週はホラー週間なんです、わはは。

》ここでは触れないことにします。

では今後、「三枝の発言がわかりにくい」という文句は言わないでいただきたい。改善要望の内容については何も言わずに、改善されないことだけに文句を言うのはフェアではないでしょうから。
だいたい、説明が足りないと思うなら、説明を求めれば良いだけで、黙っていてあとで文句を言うなんてのは、どうかしている。まともに話し合おうという気があるとは思えません。

あ、さて、SFですね(笑)。

》ただ、マニアックかどうかという判断についても揺れる部分があるんじゃないかと。ミステリで言えば綾辻さんの「十角館の殺人」は「こんなマニアックなミステリは普通の人には勧められない」という話もあったのに、実際には普通の人に売れたわけで。

問題はマニアックであることではなくて、娯楽性の欠如なんでしょうかねぇ。小難しいSFを敬遠する人がいるってのは。
つまり、SF的イデアについて考えすぎる作家は、まれに「センス・オブ・ワンダー」的な新しいパラダイム、仕掛けに拘泥するあまりに、自分が書いているものがエンターテインメントであるってことをぽんと忘れてしまう瞬間があるのかもしれません。結果、妙に娯楽性の欠如したわけのわからんSFが出来るのですが、しかしそれはイデアにこだわっただけに非常に上出来なものだったりする。けど、おもしろくない。結果、「高度なものは売れない」といった感想をマニアに抱かれる。
逆に、新しいSF的アイデアにこだわらない(こだわれない、こだわる能力のない)作家は、言い訳が効かないので「おもしろさ」ってものを真剣に考えざるを得ない。できたものは当然おもしろいので、売れる。結果、「簡単なわかりやすいものほど売れる」といった印象を一般に与える。
そういう可能性は考えてみるべきかもしれませんね。

》梅原さんの意見が、「SFはもっとエンターテインメントを前面に押し出せ。ついでにジャンルの名前も変えてしまえ」というものであれば、私もまだ理解できますし、そのエンターテインメントの幅とネーミングによっては賛同できるかもしれません。

私は、基本的に梅原さんの主張の肝は、それだと思うんですがね。

1933//海法さん、 (1999/04/30 09:35:48)
MAIL::三枝
わたしの要望としては、あなたには、「こうあってほしい」と「こうであるべきだ」「こうなると思う」との3つをわけでほしいんです。
つまり、海法さんが「こうあってほしい」「こうだといいな」と思う感覚はよくわかるんです。しかしそれがどうして「だから梅原の提案は間違い」「梅原の方法は失敗する」につながるのかは、わからないんですよ。
それらは関係ない、別の話ですよね?
まえ、海法さんは、私に「SFファン」という言葉の定義があいまいだと文句を言われましたね。「個別の例外、個々人の特性」と「全体の傾向」とは話が別なのだと、私は何度も説明しましたが、それについてはご理解いただけなかった。
しかしまあ、私は海法さんが細かく区切るのが好きだ、可能だとはわかりました。
わけていただけないでしょうか?
海法さんが「こうあってほしい」と思うことと、「こうであるべきだ」と思うこと、それゆえ「こうなるのではないか」とを。

》娯楽SFに、SFとのリンクが太く多いのは間違いないんじゃないでしょうか?

たとえば、これ。「リンクが太い」という客観的な事実と、「リンクしていると示さなくてはならない」という「そうあるべきだ」とは、別なのです。たとえ事実上つながりがあっても、それを言わないことでメリットが生じる可能性があるなら、言わないこともあり、なんです。商業上は。(もちろん、つながりがあることを言うことで、メリットがあるのならば、どんどん言うべきです。)

》それは競合するものじゃなし、あるリンクを無かったことにする必要はないでしょう。

いえ、あるつながりを「なかったことにする」ことによって、別のものとのつながりを強調することができます。
SFとの縁を切ってまでもつながりを強調するだけの魅力が、今のホラーやミステリにはあるかもしれません。

そもそも、今別ジャンルだと考えられているホラーとミステリは、一つのジャンルでした。それらは別々の名前にわけられ、今では作家すら別々に誕生しています。しかしどちらも繁栄しているのです。ジャンルの名前をわけることによって、ジャンルが必ず衰退するとは、私には思えません。
「新本格」だって、あえて「ほかの推理小説とは違うものなんだぞ」とうち立てることによって、それなりのセールスをあげているのではありませんか?

1932//1915へのresです (1999/04/30 08:06:50)
http://www.asahi-net.or.jp/~yb9h-udn MAIL::ヒルドン
初めまして、ヒルドンともうします。
こちらの掲示板はたまに読みに来ていましたが、しばらく見ないうちに大変なことになっていますね。個人的には「SF」という名前に愛着を持っているので、あんまり変な名前に買えてほしくないなあと思っています。
1915へのresなんですが
>たしか、偏頭痛の女の子が、サイコキネシスを発揮する話だったのですが……思い出せないっ!
これはたぶん「学園魔女戦争」ではなかったかと思うのですがどうでしょう。記憶だけが頼りで、裏付けはありませんが。著者名もちょっと思い出せない。先月のSF Onlineに書いてなかったかと思って見に行ったら、先月分のバックナンバーが見られなくなってましたね。

1931//マニアック (1999/04/30 03:24:06)
MAIL::たかはし
さすがに二度の警告を受けたあとで「なかった」発言について触れるのはまずいので、ここでは触れないことにします。三枝さんやその他気持ち悪い思いをされている方には申し訳ありません。

……では、SFの話に戻ります。

三枝さん(#1888):
>今のSFって、それと同じで、初めて読む人間にはどこが面白い
>のかわからないほどマニアックになってしまっているって部分、
>ありませんか?

えっと、これは「いきなりわけのわからんものを出すより、現実に近い世界から徐々にわけのわからん世界に移行させる方がいい」みたいな感じでしょうか? 確かにそういう方がSFをあまり読んでない読者の受けはいいかも、という気はしなくもないです。「日本沈没」もそうでしたしね。

ただ、マニアックかどうかという判断についても揺れる部分があるんじゃないかと。ミステリで言えば綾辻さんの「十角館の殺人」は「こんなマニアックなミステリは普通の人には勧められない」という話もあったのに、実際には普通の人に売れたわけで。

なので、「マニアからみてマニアックに見えるものでも一般受けするものはある」が、「もちろんSFジャンル読者以外にも読みやすいように工夫することはあっていい」、ということでしょうか。

>つまり、サイフィクト的なものをSFの入り口としてSFの表面に
>置くことの意義ってのはそういった部分にあるのではないでしょうか。

そう、そういう動きだったらわたし的にもそんなに嫌じゃないです。すっぱり分けてしまおう、というのではなくて。

梅原さんの意見が、「SFはもっとエンターテインメントを前面に押し出せ。ついでにジャンルの名前も変えてしまえ」というものであれば、私もまだ理解できますし、そのエンターテインメントの幅とネーミングによっては賛同できるかもしれません。

1930//組む相手 (1999/04/29 23:18:41)
MAIL::海法 紀光
私はイメージ戦略で売る…という話よりかは、各読者が自然に様々な本に届くことを考えています。

で、そこにおいてSFと推理小説とかSFとホラーにもリンクはもちろんあるわけですが、娯楽SFに、SFとのリンクが太く多いのは間違いないんじゃないでしょうか?

これは娯楽SFから見た場合も同じ。もちろんホラーや推理系とのリンクを強調するのも意味がありますが、それらは競合するものじゃなし、あるリンクを無かったことにする必要はないでしょう。
SFというブランドにマイナスイメージがあるかどうか、それをどう解決するかは別の問題としてあるでしょうね。
ただ長期戦略的には見逃すには惜しい、と言いたいです。

>》利益の拡大を目指すことが海法が読みたい本を消す可能性もまたあるので。
>これは、ちょっと悲観的にすぎる見方ではありませんか?
>サイフィクト的な作品の援助がないと、生き残っていけないよう
>な作品がお好きなんですか?

はぁ。好きですね。
私の好みは色々あります。そんなかでほっといても売れてくれる系のものはそれでいいとして、売れなくて、なかなか出てこない系のものもあります。これは事実なので、別に悲観的になっているつもりはありません。

その事実を前提に、私は私にとって面白い本がたくさん読める状況が望ましく、それは必ずしも出版社の利益追求とは一致しないということです。三枝さんには、売れなかった本で読んで嬉しかった本は一冊もないのですか?

商品としての作品は「生き残れない」=「不良品」であり、一般的な評価を下す場合にも売り上げ、ポピュラリティは評価軸の一つから外せないでしょうが、海法個人の評価、いわんや海法の好みにおいては、そんなものを評価する必要は全くありません。

1929//まただ… (1999/04/29 22:56:51)
MAIL::海法 紀光
下の記事、サイファクトじゃなくて、サイフィクトですね。いかん。頭に染みついてる。
闘鶏を元に商業的根拠を出すのは危険ですね。統計です。以上、失礼しました。

1928//売れ線の本が好きなアタシは幸せ者。(でもなぜか宮部みゆきが好きになれない。) (1999/04/29 22:56:24)
MAIL::三枝
》ジャンル間の交流を促進することで双方を活気づける意味があるからです。

その場合、サイフィクト側が交流する相手は、旧来型のSFでなくても良いってことになりますよね。
サイエンスミステリと言われるようなものでも良いし、現実には梅原さんはしばらくホラーと組むおつもりのようです。
つまり問題は、今のSFが、サイフィクト的なものを目指す人にとっては、サイエンスミステリやホラーほどには「組む相手として魅力的ではない」ことなのではないでしょうか?
ラベルとして「SF」の二文字は、今市場では底値状態にあるといったことや、普通の人が「SF」と言われて連想する話が、ロケットで宇宙に行くといった、どうも大人の読むようなものではないように思えるとか、妙に古く感じられる(人類が宇宙宇宙と言っていたのは60年代なので)といったことが理由なのかもしれません。

》わかりやすい作品、間口の広い作品を前に出す、ということなら例えば「娯楽SF」、あるいは単にSFという名前でもできるわけで。

それが巧く出来ると良いですね。そうすれば、SFを見限ったようなことを仰っていた梅原さんや、梅原さんみたいな物を書こうと思っている作家志望者がSFに帰って来てくれるかもしれません。

》利益の拡大を目指すことが海法が読みたい本を消す可能性もまたあるので。

これは、ちょっと悲観的にすぎる見方ではありませんか? サイフィクト的な作品の援助がないと、生き残っていけないような作品がお好きなんですか?

1927//意味 (1999/04/29 21:58:22)
MAIL::海法 紀光
》SFであるはずの作品がSFと呼ばれない現状があるわけで、
》まずはこれをSFの側に引き戻すようなネーミング(例えば
》娯楽SF)なら意味があると考えます。
>
>それは、どういった「意味がある」のでしょうか? 商業的には
>その方が成功する可能性が高いということでしょうか? それは
>どうしてなのでしょうか?

#1883で書いた通りです。ジャンル間の交流を促進することで双方を活気づける意味があるからです。
#1888で三枝さんが書いたようなことがSFにおいても起こることが期待できれば、娯楽SF/SFの両者にとって商業的にも意味があるかと。

そのためには、「サイファクトはSFとは全く違うジャンルであり別々に経営されるのだ」と言うよりは、「娯楽SFが面白かったらこっちに、こういうSFがあるよ(エヴァが面白かったらエンダーはいかが)」的方法論のほうが良いのではないかと。

わかりやすい作品、間口の広い作品を前に出す、ということなら例えば「娯楽SF」、あるいは単にSFという名前でもできるわけで。

それ以上の、事実、闘鶏に基づく商業的根拠はあるかと言われれば私にはありません。ただ過去においてSFが、現在においてホラーが、多種多様な作品を取り込みつつそれらを一つのジャンルネームで総称することで繁栄したという事実はありまs。

さて、海法の立場のみの話をするなら、海法は色々なSFが読めると嬉しいので、出版社、作者の利益の追求はその手段であり二次的なものとなります。
市場が拡大すれば、海法の読める作品の幅が増える可能性があるので歓迎ですが、利益の拡大を目指すことが海法が読みたい本を消す可能性もまたあるので。

1926//たぶん全然違う世間に生きているんでしょうねえ……。しみじみ。 (1999/04/29 20:21:23)
MAIL::三枝
まめ、って言うより、昨日出した実験データが納得いかなくて休日出勤して追試しているので、実験作業の合間の時間つぶしなんですが。
暇つぶしにつかって、まったく申し訳ないんですがね。
明日の夜からアタシ、9日間の休暇なんですよ。その前に仕事を済ませておかなくちゃ、まずいっす。

1925//さすがにまめですな (1999/04/29 20:11:51)
MAIL::いなば
ええと、私がこっちで三枝さんにちょっかい出さないのは大森さんのローカルルールを破らないためですよ。(とかいってさっきのはちょとやばい。)
で、世間では既に「いなばは三枝なんかにちょっかい出して暇な奴だ」という意味では評判下がったけど、「稲葉はでたらめで間違ったこという奴だ」という意味では全然評判さがってないっす。三枝さんのいなば評価が下がってももちろん全然オッケー。

1924//そりゃあ悪いのはあんたでしょう (1999/04/29 19:52:27)
MAIL::三枝
他人の掲示板の運営について、ルールが決まったあと、よその掲示板でケチつけていたきくちさんといなばさんが、たかはしさんより数倍悪いと私は思います。
たかはしさんは悪くないですよ。他人の説明不足について文句を言ったけれど、じゃあ自分は何をもってして説明不足と思ったのかについて説明していないという自己矛盾があっただけです。
悪いのは、きくちさんといなばさん。

1923// (1999/04/29 19:09:39)
MAIL::いなば
あらあら、大森裁定で収拾がついたかと思ったら、またやってるの? 大森さん、やっぱりきくちさんとこで私前にもうしましたが、大森さんのローカルルールじゃうまくいかないんじゃないですか? いや、この場合筋論としてはたかはしさんが悪い(合意したはずのルールをあとから破った)んだけど、ひょっとしてこの問題のルールってきちんと守って運用していくこと自体に無理があるのかも知れませんよ。
ここだと内政干渉の疑いがあるから、きくち伝言版とかメールで書いた方がよかったかも知れませんが、とりあえず。

1922// (1999/04/29 14:20:26)
MAIL::あっぱっぱ
うをっ!!!!!。まただ・・・・・・・・・。
1921//きくちさんの掲示板を読んで (1999/04/29 11:17:30)
MAIL::三枝
みじめったらしいなあと、思いましたよ。
「当初の目的を達成して撤退(by 大森氏)」なら、いつまでもうだうだ言っている必要はないですからね。やっぱり、意見を確認し合っていないと不安なんでしょう。だから場所を移して言っている。どこかで言いたい。だけどここで言っても、反論されて耐えられるだけの体力もないんでしょう。
で、論理矛盾、論理矛盾と言っているようですが、今回のたかはしさんの言う「説明不足」と同様、その論理矛盾がなにであるのかについては、互いの見解が一致しているかどうかの確認はやっていなかったりするんですよ(各人自分の意見を否定されたり無視された部分をもってして「三枝が論理矛盾している」と言うので、その指摘部分は人によって違っている)。なのに、論理が無茶苦茶という結論だけ一致させていたりするわけで。
おまけに、大森氏の対応が間違っていると思う理由は、「○○氏をもっと大事にすべき」だったりするから、大笑いなんですが。それじゃあ、論理もへったくれもないでしょ。あんたは大事にするべき人が発表した意見なら、内容はどうあれ正しいってことするのか?とか、訊ねたいというか。
他者の論理矛盾を言い立てる人に論理が存在しないってのは、いかなる思考経路なのでありましょうや?

1920//なぜSF側に引き戻すの?(別のジャンルに戻しても良いんじゃないの?) (1999/04/29 08:41:15)
MAIL::三枝
》SFであるはずの作品がSFと呼ばれない現状があるわけで、まずはこれをSFの側に引き戻すようなネーミング(例えば娯楽SF)なら意味があると考えます。

それは、どういった「意味がある」のでしょうか? 商業的にはその方が成功する可能性が高いということでしょうか? それはどうしてなのでしょうか?
大森さんが1897で解釈されたような状況、

》梅原さんの主張は、すでにSFとは別の名前で呼ばれているエンターテインメントに対して、統一的な「別の名前」を考えようってことだと理解してますが

と比べて、どのような利点があるのでしょうか?

以前提案された「冒険小説」といった枠は、ミステリ、歴史小説、サスペンス、SF、純文学といった広いジャンルにわたってある一定の傾向を持った作品にふわっとかぶせた新しいレッテルでした。商業的には便利でけっこうつかえると判断されたのか、未だにたまに帯で見かける惹句であったような気がしますが。

1919//切り離し (1999/04/29 07:52:02)
MAIL::海法 紀光
海法は成功しないだろうと考えています。

SFであるはずの作品がSFと呼ばれない現状があるわけで、まずはこれをSFの側に引き戻すようなネーミング(例えば娯楽SF)なら意味があると考えます。その時点では、娯楽SFと(本格?)SFは多少、切り離されてるかもしれませんが、近づける過程ということで。
#1881,#1883で書いたように、無理にジャンル分けし、関連性をなくすことは無意味だろうと思っています。

1918//ここで問題になるのは (1999/04/29 02:39:06)
MAIL::三枝
大森さんは、梅原氏が提案している娯楽型のSFとマニア向けのSFとの切り離しを、商業的に成功し得ると考えているのか、考えていないのか、ですね。
海法さんは、成功し得ると考えていると思ってOKでしょうか?

1917//サイファクト・サイフィクト (1999/04/29 01:21:17)
MAIL::海法 紀光
>サイファクトじゃなくてサイフィクトです>海法さん。

…おっしゃる通りでした(汗)。まぁ科学蘊蓄小説のようなものでしょうか<サイファクト
さておき、「スキッフィー」はいいですね。カンガルーみたいで(笑)。

>読みにくいSFと読みやすいSFが、一緒にされている状況が問題だ…という
>のはある程度受け入れられる。
>それらをわかりやすく分類して提供すべきだ、というのは確かにあっていいと思う。

…の、わかりやすく分類…というで私の頭にあったのは、書評やレーベルを通して、作家ごとのカラーや本ごとの読みやすさ、面白さを伝えていくことでした。もちろん現在もなされていますが。
たとえば、娯楽SFくらいの大ざっぱなくくりで私もいいと思います。
別の統一的な名前を考えるのはいいと思うのですが、無理に濃い(?)SFと差別化をはからなくてもいいと思うので。

1916//子どものころ欲しかったもの (1999/04/28 23:52:14)
http://www.bekkoame.ne.jp/~smatsu/ MAIL::松浦
子どものころ欲しかったものをオトナになってから買い集める

これは確かにありますね。70年代初頭ののらくろブームで講談社だったかから豪華10巻が復刻したなどというのはまさにこれでしょう。買ってもらった覚えがあるけれども、一番喜んでいたのは父でしたし。

その父、つまり平田晋策「昭和遊撃隊」で育ったクチが、富士見ファンタジアの吉岡平「新昭和遊撃隊」を買ってきた、などということもありました。おやじ曰く「まあ、なかなかよく書けてるよ」――富士見の客層のネタによっては幅広くなるようで。

松浦

1915//いきなり関係のない話で恐縮ですが…… (1999/04/28 22:00:38)
MAIL::海牛
どなたか覚えておいででしょうか。
「ハルキ文庫で復刊してほしい日本SFは」という、ちょーっと前の家主さんのリクエストに、コドモの頃に読んだ某SF(ジュブナイル……というんでしょうね)が頭をかすめたんですが、どうしても題名と作者が思い浮かばず、考えてみると内容もほとんど憶えていないことに気づいたんです。
たしか、偏頭痛の女の子が、サイコキネシスを発揮する話だったのですが……思い出せないっ!
同時代に読んだ「明日への追跡」by光瀬龍氏や、「なぞの転校生」by眉村卓氏(鶴書房刊)などは手元にあるんですが、問題の作品は学級文庫に持って行ったら、帰って来なかったんだよな。結構気に入ってたはずなのに、なくなったのも思い出せないのも悔しいなあ……。ざっと調べてはみたんですが、やっぱり思い出せない!
でもまあ、同時期に出た同じような体裁(ノベルスと同じようなサイズ)の本だったと思います。どなたかわかりませんか?
私はとくにSFファンてわけじゃありませんが、このあたりが原点かなあと思います。あああ懐かしいよう。あとは星新一氏。でもあのかたのは新潮からちゃんと出てますもんね。
そういえば「夕映え作戦」とか、すでに出ている「時かけ」もその時期に鶴書房から出ているんですよね。で、夕方放送の少年向けドラマになってたんだよなあ(順番が逆かもしれませんが)。調べているうちに、すっかりモードに入ってしまいました。再放送してくれませんかねぇ>NHK。
「蜃気楼博士」(都筑道夫氏の作だったのか!!)なんて、それをやった役者さんの顔を見るたびに「あ、蜃気楼博士だ!」なんて言っていたもんです。
ハルキ文庫で復刊してくれたら……買うでしょう……。買っちゃうでしょうね。うん。
「なぞの転校生」とか、確かに今読むと古いんですよ、当時すでにちょっと古かったくらいですから。でも、前に某鑑定番組の鑑定士さんが、「子供の頃に夢中になった世代が大人になって、購買層になっているので、値が上がるんです」とおっしゃっていましたっけ。ウルトラマンとか仮面ライダーグッズのことですけれども……。あれがわかるような気がしました。年ですかね?
そういえば星さんの作品の中に、赤ん坊の頃から話がありましたっけ。
とはいえ、私は本一冊にン万なんて金は出せませんから、商売としてはどんなもんでしょ。とてもじゃないですが、「私のために復刊してくれ」とは言えませんね……。どうしても欲しければ、どっかで古本で手に入れるのが精一杯でしょうけど。

1914//なぜ説明を求めるかというと、 (1999/04/28 15:21:12)
MAIL::三枝
たとえば倉阪さんが1892で説明するまでは、中島さんは倉阪さんがなにをもってして「梅原が喜びそうな文章」と書いていたのか、全く理解していなかったわけではないですか。でも、二人の間で、話が通じているという思いこみだけはあった。
そんなふうに、たかはしさんのご意見に関して、「うんうん」とうなずいている人達も、実はたかはしさんとは全く別の件を念頭に描いて、「彼は自分と同じことを言っている」と思いこんで、うなずいている可能性があるのではないのかと思うのです。
つまり私とたかはしさんの間で基準が一致していないのと同様、ここを読んでいるAさんBさんCさんそれぞれは、もちろん「三枝の言っていることはわからない」としても、各々別の文章をわからないのであって、その意味においては、たかはしさんとABCのそれぞれの間でも、「説明するべきか、しなくてよいのか」に関しては、「共通の基準がない」のではないかと、私が疑っているからなんですが。

1913//RE:「なかったこと」にしたのになぜつづけますか? (1999/04/28 15:02:18)
MAIL::三枝
アタシは別にたかはしさんが捨て台詞で書いたとは思っていないんですがね。あれ。
須藤さんのように、まず最初に「事実誤認がある」と書いておいて、そのあとなにが事実誤認なのか捜す(笑)のではなくて、たかはしさんのおっしゃっていることには一応根拠があるのだろうと、私は思いたいです。
ちゃんと説明してもらって、どこがどのようにわからないのかがわかれば、話が通じやすくなるじゃないかと思いますが。
少なくとも、私は、たかはしさんの発言はほぼ全部理解できるのですから。(半導体状態だな)

だってね、私、風野さんのボードで相手の話をかなり長く聞いて、初めてやっと、相手が分子生物学的定義を無視して書いていることに気づいたんですよ、昨日。(ふつう、「セントラルドグマうんぬん」って書いている人がいたら、分子生物学知っていると思っちゃうよな。)

まあ、それでもやめろというのなら、やめますが。
ちょっと、事例をいくつかあげてもらえばすむことじゃないですか。

1912//「なかったこと」にしたのになぜつづけますか? (1999/04/28 13:36:30)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望

たかはしさんにしても、
>論理に矛盾がある、というのではなく、「自明で説明は不要」と「自明とは言えな
>いので説明が必要」との判断についての感覚が三枝さんと私とでは異なるように見
>える
なんてことを今さらどうして書く必要があるのかまったく理解できません。
読者がログを読んで判断すればいいだけのことでしょう。

三枝さんが、

>このままでは、感覚、感想、なんとなく、それでいて断言、を、あなたにされたよう
>で気持ち悪いです。

と言うのもわかりますが、そういう気持ち悪さを味わってるのは三枝さんだけじゃないと思うので我慢してください。

というわけで、この話(#1900関連)も終わりです。ていうか、そのために「なかったこと」にしたのに。

1911//あ、わかった (1999/04/28 13:00:05)
MAIL::三枝
なんで、誤読を招いたか。
「別の方が」と書かずに、「別の方で」と、書いたからですね。
「別の方(の発言)で(○○というものもあった)」のつもりで助詞に「で」をつかっちゃったからだ。
なるほど。

1910//たかはしさん (1999/04/28 12:51:25)
MAIL::三枝
》「自明で説明は不要」と「自明とは言えないので説明が必要」との判断についての感覚が三枝さんと私とでは異なるように見える、と書いているつもりでした。

そうお考えならば、私が「自明で説明は不用」と思いこんで、たかはしさんには「説明が必要」と思われる箇所の説明をすっとばかした場所を、具体的に指摘していただけないでしょうか?
このままでは、感覚、感想、なんとなく、それでいて断言、を、あなたにされたようで気持ち悪いです。

1909//こういう文章構造です>須藤さん (1999/04/28 12:43:28)
MAIL::三枝
》別の方で「ミスタイプをけなした」とか、いいかげんな思いこみで、
》へ、ミスタイプ? そんなことゆったっけ?

これは誤読を招く書き方でした、ごめんなさい。

「別の方で」は「別のかたで」と読ませるつもり(つまり須藤さん以外の別の人という意味)で、具体的には1730のばるどあんさんの発言をさしています。

この文章、「前」のあとに読点が入っていますね。で、

》須藤さんも「認識違いがある(1802)」とか ……(A)



》別の方で「ミスタイプをけなした」とか ……(B)

との、二つの間に読点がある。
つまり、(A)と(B)は並列、二つの例を並べてあげているということです。
(A)の主語が「須藤さん」、(B)の主語が「別の方」。で、同じ構造のパーツが並ぶ。

もし、私が、須藤さんが二つの発言をなさったと考えていたのならば、私なら、こういう文章を書いたはずです。

前、須藤さんも「認識違いがある(1802)」とか「ミスタイプをけなした(1802とは別発言)」とか、

ですね。
ちょっと、そういう読解をされる可能性があるとは思ってもいなかったので、それを予想していなかったことにつきましては、素直に謝りたいと思いますが。ごめんなさい。
須藤さんは、私が「人のミスタイプをけなした」といったような、やりもしなかったことはおっしゃっていません。

で、「死んだ」ですが。
私は小松左京先生がハルキ文庫復刊の前までに作家としては死んでしまっていて、「ほかのご職業で口を糊していた」というお話は、寡聞にして聞き及んではおりません。

1908//またミス (1999/04/28 12:41:45)
MAIL::須藤玲司
>版元にはあったのかもしれないけど、店頭には
>ぜんぜんなかったですよね。

ってのは、また「死んでる」を「作品が手に入らない」の意味で使っちゃいました。てなわけでこのフレーズ取り消し。すみません。
しかしまあ、作家として生き残っている(現役で活躍してる)のと、作品が生き残ってる(作品が新本で(?)入手できる)ってのは不可分だとは思いますが。作品は入手可能だけど現役じゃないひとってのはいるけど、作品が入手不可能なひとはだいたい現役じゃないでしょう。いやまあ、どこで売ってるのかよくわからない新刊とかもけっこうありますが(笑)。それはちょっと別の問題。
#「プリンセス・プラスティック」、発売2ヶ月後ぐらいに
#けっこう探したけど、けっきょく入手できなかった……。
どっちにしろ、過去のことはともかく、SF冬の時代のいま現在、小松左京がSF作家として生きてる(現役で活躍してる)とは思えないなあ。あやしい文化人?

第1世代SF作家の生き死にのことをあんまり話題にするとそろそろ……いやなんでもないっす。あわわわ。

1907//失礼しました (1999/04/28 12:41:32)
MAIL::たかはし
>三枝さん、大森さんへ
確かに根拠を書いてませんし(というわけで「思いこみ」でしたね)、誤解されかねない表現でした。お詫びします。

論理に矛盾がある、というのではなく、「自明で説明は不要」と「自明とは言えないので説明が必要」との判断についての感覚が三枝さんと私とでは異なるように見える、と書いているつもりでした。

1906//いいかげんなこと (1999/04/28 12:15:37)
MAIL::須藤玲司
[1903]
>前、須藤さんも「認識違いがある(1802)」とか、別の方で
>「ミスタイプをけなした」とか、いいかげんな思いこみで、
>私がやってもいないことをやったとおっしゃっていましたが。
>そういう書き方をされるのは迷惑です。

へ、ミスタイプ? そんなことゆったっけ?
思い違いだとまずいんで、過去ログをどばどばとりよせて検索してみましたが、たぶん[1725][1730]あたりのことでしょう。わたしぜんぜん関係ないっす。

>というわけで、#1900から#1903までは「なかったこと」になります。 (1904)
とのことですが、警告対象の[1900]から外れた話だし、私がやってもいないことをやったとおっしゃられるのは迷惑なんで、いちおう指摘しておきます。過去ログが見えなかったんだし、ふだんならそれぐらいのいいかげんな思いこみはまあ気にしないんだけど、この文脈でそんなこと言われるとさすがにアレなんで。

……と、ここまで書いて気がついたけど、これはひょっとすると、「別のほうで」って読んで「須藤の別の発言で」という意味なんじゃなくて、「別のかたで」って読むのかな(笑)。「別の発言者も言った」の意で。それならわたしの誤読だったのしれませんが、そう読むのはさすがに日本語として主述関係とかに無理があるので、やっぱりその解釈は捨てます。

あと、「認識違い」ってのは、[1802]の「事実誤認」のことでしょうね。
>いわゆるSF冬の時代でも生き残っているような作家の本を
>出版してどうするんだ? (1780)
って言葉に対するやつで。こりゃわたしも直後に自己フォローしたとおり、誤読でした。すみません。
でも絶版・復刻用語で「死んでる」とか「生き残ってる」ってのは、本が入手可能かどうかってことだと思うけどなあふつう。作家自身の話だとしても、小松左京がハルキ以前にSF作家として生き残ってたかどうかもちょっと疑問だし。版元にはあったのかもしれないけど、店頭にはぜんぜんなかったですよね。

死んだSF作家は広瀬正と星新一ぐらい……って、そういう意味じゃないか(笑)。

1905//よくわからないのは (1999/04/28 11:50:40)
MAIL::三枝
ボードを読んでいて私がよくわからないのは、いったいみなさんは読者を評価しているのか、無視しているのかって部分なんですよ。
「こういったものが売れるのではないか」と言うと、「読者はもっと柔軟」「そういった本を読みたがっている読者だけでない」「読者には向上心がある」と言ったような「読者をみくびるな」的言葉が返って来る。
しかし、「売り上げ冊数」という読者の審判に対しては、「売れない本でも質が良ければ、うんぬん」といったふうな、読者(というより実際に本を買った人か?)の動向を無視しきった見解が平気で出る。
こういう発言ってのは、別々の方がしているんでしょうか?
もし、同じ人に同居している考えなのだとしたら、その人の頭の中の読者ってのは、実在しない幻のイデアなのではないでしょうかね。

1904//管理者より (1999/04/28 10:26:38)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
中島さんの発言は、梅原説に対する批判をまったく含んでいないと僕は思います。
三枝さんはそうは思わない、と。
これ以上は平行線なので、この話題はここまでにしてください。

たかはしさん #1900

>なお、三枝さんは「A」という発言に対して、「AならばB」「BならばC」という
>ことには触れずに(しかも「AならばB」とかが常に正しい命題ではなくても)い
>きなり「C」について触れたりするのでお気を付けた方がいいかもしれません。

はローカルルール違反で、警告対象発言です(#1744参照)。
三枝さんは、この種の発言は無視してください。

というわけで、#1900から#1903までは「なかったこと」になります。

あと、ログを格納したつもりですっかり忘れてました。すいません。1701-1800も読めるようになってます。


1903//いいかげんなことを言うんじゃありませんよ>たかはしさん、 (1999/04/28 09:41:41)
MAIL::三枝
》なお、三枝さんは「A」という発言に対して、「AならばB」「BならばC」ということには触れずに(しかも「AならばB」とかが常に正しい命題ではなくても)いきなり「C」について触れたりするのでお気を付けた方がいいかもしれません。

根拠のない思いこみをですね。
前、須藤さんも「認識違いがある(1802)」とか、別の方で「ミスタイプをけなした」とか、いいかげんな思いこみで、私がやってもいないことをやったとおっしゃっていましたが。そういう書き方をされるのは迷惑です。
(大森さん。また1701〜1800のログが過去発言のところに収納されていないので、これは原文を引いていません。もし必要ならこれは、過去ログが出せる状態になればすぐ引用できますので。

1902//じゃあ、指名。 (1999/04/28 09:30:11)
MAIL::三枝
》この「みんな」っていうのは誰ですか? もうちょい慎重にやっていただきたいと思います。

ああじゃあ、中島さんでイイです。

1901//真反対の意見を関連つけて言ってはいけませんよ (1999/04/28 09:28:41)
MAIL::三枝
》>これは、梅原さんの論とは全然違う考え方ですね。
》ってのはあたりまえで、そこが梅原説と一緒だなんて誰も言ってませんよ。

「梅原が喜びそうな発言」という書き方につなげていたでしょ。
読者を誘導するのと、読者に合わせるのとは真反対だということが中島さんにはわかっていない。