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1100//Re:陳腐化 (1999/03/22 16:08:51)
MAIL::宮崎恵彦
>三枝さま、諸星さま。

この問題は、科学理論とテクノロジーとに分けて考えるべきではないかと思います。

一部のハードSFを例外とすれば、そもそもSFは、科学的な正確さをそんなに要求されるジャンルではないので(笑)、科学理論そのものの急速な発展による影響はそんなに大きくないのではないかと思います。

問題なのは、テクノロジーの急速な発展のほうですね。作中の未来社会の描写がどんどん陳腐化していく訳ですから。でもって、15年ほどまえに、海の向こうでこの問題をどうにかしようと立ち上がった人たちがいて、そうして出来上がったのがサイバーパンクだった筈なのですが……。

1099//うーん、作中科学描写の陳腐化が原因かなぁ? (1999/03/22 14:39:28)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎
三枝>私らが多すぎるんですよ……諸星さん。
私らって?......あ、「私ら研究者が」って書いてあった。
三枝さんは、研究者でしたか!

科学の発展が急速すぎるので、SFの中の科学描写が急速に陳腐化する。
SFの魅力の多くの部分が科学描写の正確さにある。
よって、科学の発展が急速な時代はSFの魅力が急速に陳腐化する時代である。
科学の発展が急速すぎる理由は、科学者(研究者)が多すぎるからだ。

ということですね。
確かに、昔だったらSFの範疇であった事物が日常生活の範疇になってしまって、
SF的な感覚で見ることができなくなった、ってのはありますねぇ。

で、科学グッズの嘘が興ざめであるのも事実ですねぇ。
まぁ、今日、古いスぺオペを読むときは「レトロフューチャー」とかいう
用語を使って、そこを楽しむっていうのもあるんですけども、
(銅がエネルギー源だったり、放射性物質が万能の薬のように取り上げられてたり、
万能コンピュータへのデータ入力前に計算尺つかって換算したり、出力が紙テープだったり)
いつもそういう見方で作中の科学的嘘をキャンセルできるかとなると、疑問ですね。
まぁ、読者には想像力がますます要求されるということで。

うーん、しかし、
1.科学技術が急速に発展しているので、
2.「作中の科学描写が急速に陳腐化する、よって」
3.SFが興ざめする。

の「2」の部分が、どーも「そうかなー?」という気がするんですが。
「そういうこともあるだろうけど、例外が多そうな説明かもなぁ」という
気がする、ということで。

>そういった時代にSFを描くとどうなるのか。
>書いた科学理論は、出版の翌日には陳腐になるかもしれないのです。

となると、どんどん陳腐化するので、どんどん売れるってのは
どうです?(^_^;;

1098//SFが滅びる要因として、 (1999/03/21 19:42:35)
MAIL::三枝貴代
私らが多すぎるんですよ……諸星さん。

諸星さんはSFの滅びる要因として「科学がどんどん発展していた時代が終わった」といったふうなことを挙げられましたよね? 宇宙開発に勢いがなくなって、そういったものに夢を抱けなくなった。単純に、「科学って素晴らしい」と思える時代ではなくなったので、あの頃みたいにはいかないのだ、と。

確かに、SFというジャンルには「科学」という、一種の呪いに近い枷がはめられているのだと思います。「科学的な」面白さを求めてしまうというジャンル上の特性が、どうしても抜けきれない。
だから科学が、素晴らしかったり、怖かったり、予想外の感覚を提示してくれないと困る。驚かせてくれないと困るんですね。
科学が停滞したり、未来に繋がる感覚がなくなれば、SFが滅びるという、諸星さんの予想は当たっていると思います。

しかしじゃあ、科学が停滞しているのかというと。
逆に、科学研究でメシを喰う商売だと、科学の進展の勢いがむしろ速すぎて、SFが滅びるのではないかと思えるふしがあるんです。

クローンにせよ、臓器移植にせよ、意識の薬物による改変にせよ、そういったものは以前は、完全にSFの範疇の話でした。
しかし今書くと、ただの一般小説でしょう。科学の素晴らしさでも、怖さでも、驚きでもないんですから。ただの、どうしようもない日常にすぎないんです。
そういった意味で、SFは、あっさり日常化して滅びるのだと言ってしまえば、作品は残るのでよしとも言えます。
ところが、ここに問題がある。
科学技術をテーマにした中間小説は、科学の面白さを描く物ではないので、その科学的記述に間違いがあっても、作品の価値はあまり損なわれません(篠田節子の「絹の変容」に描かれていた育種法は、大間違いです)。しかしSFの場合、どうしても科学的記述にその魅力の一端を担わせている部分があります。間違いがあると、白けるんですね。
SFに描かれた内容が日常化すると、同時にそのとき、記述の間違いが、ものすごくはっきり出て来るのです。
当たり前ですね。科学者でさえ、自分の発見を確実に予想できない。小説家が、そんなにあっさり百パーセント正解の未来を描いているわけがない。
たとえば、世界で一番最初に「タイムマシーン」を描いたSF、あれの中に、マッチの話が出てくるでしょう? 重要なキイとして。タイムマシーンを発明する学者なら、ライターぐらいついでに作っておけとか、思いませんでしたか?
そういった下らない不整合性が、作品中に蓄積して行くのです。その挙げ句、描かれたものが実に、馬鹿馬鹿しく思えるようになる。

かつては一つの作品が、馬鹿馬鹿しく見えるようになるまでには、ある一定の時間が必要でした。
科学の発展のスピードが牧歌的にゆっくりしていたからです。
だから、SF作品はすぐにはその価値を失わなくてすみました。
しかし今は、科学はとんでもない勢いで突っ走っているのです。専門家でさえ、現場を離れて3年で、一切話が通じなくなるくらいです。(私が遺伝子操作の話が分からなくなるまでに要した時間は、わずかに2年でした。)
しかも、科学研究がプライマリーな時代と違って、次に起こるだろう発見が、誰にも予想できない時代なのです。研究の範囲と規模が広がって、科学研究全体を把握している人物が誰一人としていないせいです。

どうしてこんなに科学は、めったやたらな勢いで発展しているでしょうか。
どうしてこんなに学術研究の場は、広く、詳細にわたってしまったのでしょうか。
理由は、私ら研究者が、あまりに多いからです。
今現役で働いている科学者は、我々人類の何千年にもわたる歴史において存在した科学者の総数の、5割にも達するだろうと言われています。
単純に考えると、人類が何千年にもわたって行ってきたものと同じ量の発明発見が、この50年間で行われる可能性があるのです。

そういった時代にSFを描くとどうなるのか。
書いた科学理論は、出版の翌日には陳腐になるかもしれないのです。場合によれば、書いている最中に。

1097//断定口調と根拠レス (1999/03/19 13:12:37)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎
>自分の知識で世界が断定できる人ってスゴいですね。

たしかに日常会話的な発想だと、断定口調の人って不気味ですよねぇ。
けど、理由とか論拠がともなっていれば断定口調は許されると思うんですよ。特に議論な時とかは。

「断定をさけるために、語尾に『と思う』『かな?』をつけよう!」キャンペーンとか考えると、ちょっと不気味かも。
特に「語尾に、と思う、かな?、をつければ、何を書いてもOK」という方向に拡張された場合は。

というわけで、困ったオタクちゃんが困ってしまう理由は
断定口調よりも「論拠レス」の方が重要なんじゃないかな、と思います。(思います、でまとめるなって>オレ)
(そもそも、何に話から始まった話題なのか、ちょっとつかみそこなってますけどもー)

>まぁ司法関係には向かないとは思うが。
そうですねぇ、冤罪こまりますから。

>あと、国防関係とか。
これは、どーなんでしょうか? よくわかんないときはとりあえず「てき!」
とりあえず「撃墜」!とかじゃ、だめですかね?

1096//しかし (1999/03/18 22:59:37)
MAIL::匿名希望
自分の知識で世界が断定できる人ってスゴいですね。まぁ司法関係には向かないとは思うが。あと、国防関係とか。

A「京都方面へ向かってマッハ20で移動中の巨大な飛行物体は、その形状などから見てガメラである可能性が高いと思われます」
B「あれはガメラだよ。近所のオタクに聞いてみな」

がはははは。

1095//ネガティブな話を書いても……とか (1999/03/18 19:23:37)
MAIL::三枝貴代
こんにちは、諸星さん、

》おぉ、も、もったいぶらずに、お、おしえてくださいよー。

と、言って下さるのはありがたいような気もするのですが。
もったいぶっているのではなくて、ネガティブな話を書いてもつまらないしなあ、と思ったので。(景気が良いから好きさ。梅原克文の手紙)
でも一応書いてみて、「それは違うよ。そんなことないよ」と言われた方が、私もなんとなく安心だから書いてみようかな。

今、会議シーズンでして、連日残業、早出の地獄なので、週末にさせて下さい。


1094//山形ウォッチャー向け (1999/03/18 11:59:27)
http://www.post1.com/home/hiyori13/sugita.html MAIL::柳下
おもしろいので、一応ポインタを置いておく
http://www.post1.com/home/hiyori13/sugita.html

ちなみにR.A.Lafferty "Reefs of Earth"は全訳はあるけど翻訳権は結局取っていません。できたら商業出版で出したいなあ、と思ってたんだけど、もう自費出版にしちゃう頃合なのか? ラファティって人気ないのね、意外と。

1093//伝言板アーカイブ901-1000がNot Found (1999/03/17 23:14:53)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎
●99年1/28-99年2/28の伝言板'99を読む(#901-1000)
http://www.ltokyo.com/ohmori/dengon1000.html
がNot Foundですー。
(なんか本日は調子こいで書きまくってしまったので、ついでに(をい))

1092//小説TRIPPERを買いました (1999/03/17 23:14:22)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
しかしこの雑誌、ないところにはないのよねぇ(書店のコンビニ化のせいか?)。

で、重要な誤報訂正。すみません、『朝ガス』と同時期にやってた日経の(あるいは、渡辺淳一の)新聞連載小説は『失楽園』ではありませんでした。土下座してお詫びします。

ついでに分かったことは、『朝ガス』の連載のあとが、渡辺淳一の『麻酔』だったりします。

1091//必要最小ファン数 (1999/03/17 22:03:57)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
なんというか「SF雑誌がつぶれずに流通できる最低限度のSFファンの数の確保」とか「怪獣映画が定期的に製作できる最低限度の怪獣オタク数の確保」とかいうのは重要でしょうねぇ。

小説のSFでは、それが「4万人ぐらい」なんでしょうか?>大森先生

「怪獣映画」とか「SF映画」とかになると、もうちょっと多くないといけなそうなので、ちょっと悩みかもですねぇ。って、ウルトラマンシリーズが受け入れられているきょうこの頃、これ以上なにを望むか? って気もするんですけれども。
(東映メタルヒーローの系譜が途絶えてしまってるんですが......)

最近はなんだかんでいって、実はSF周辺領域のオタクというかファンの数は、潤沢で、特に「おもちゃ」とか「フィギュア」のあたりでは、ちょっとバブルなんじゃないか、というぐらいなので、逆方向に心配なんですけどね。毎月毎月たくさんのフィギュア雑誌が売られてて、毎月毎月膨大な数の「ハカイダー」とか「デビルマン」とか「ウルトラセブン」とか「キカイダーダブルオー」のフィギュアが売られていて。

まぁ、問題は「周辺領域だけ繁栄してて純SFが没落しているドーナツ化現象」なんでしょうけども、そのあたりは実は得意分野じゃないから、よく知らないや、の私だったりです。

とにかく、SFファン数ってのは、

1.SFファン活動の維持できる最小限度の数
2.SFファンの権利を守る圧力団体としての数(^_^;;
3.SFを世に広めるために必要な数

の三段階ぐらいの規模が考えられるんじゃないでしょうか。
まぁ、別に3.の「世界征服的な数」は必要ないといえば、必要ないんですけどね。

梅原説的には「昔のマニアは1.で満足していたのに、オタキングは勘違いして3.だと
思って活動したからいかん」ということになるんでしょうか。

1090//で「存在しない殺人犯探しをしてないで、事故再発防止とか病気予防に力をそそごう」ってことで。 (1999/03/17 21:20:07)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
1089だけでは
「つまり、『冤罪になるから、犯人探しはいけない。するな』という意見ですね」と言われてしまいそうなので、あわててつけたしますが、

仮にそれ*が本当に事故死や病死だったとしたら「存在しない殺人犯探しをしてないで、事故再発防止とか病気予防に力をそそごう」って方向に話が進むわけです、はい。

*「それ」は「SF死亡事件(事故)」のこと。

#あくまで例なので「SFがすでに死亡してるなら、何やっても無駄ジャン」とかいわないでほしかったりして。

1089//ほえ? いや、いるなら探してください、犯人(^_^;; (1999/03/17 21:10:50)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
えーと、私は、ちょっと三枝さんの書いてることの文脈をつかむのがへたくそっぽいので、なんだかピントの外れたことを書くような気がするのであらかじめ言い訳してからはじめるわけなんですがー

1088
三枝>でも、そうか……、「犯人捜しはいけない」か。

というのが、1085での私の発言の、

諸星>つまり「誰も悪くないのに滅びることってあるよね。
諸星>時代のせいだよねー」ということ。

というあたりを指しているのだとしたら、それは誤解です。私は「犯人さがしはいけない」と言ってるわけでも「『原因なんか捜さずにみんなで死のうよ』と言っているわけ」でもないです。

ただ、単に「犯人探しをしている(つもりになっている)人らが、たんなる事故死(あるいは病死)を殺人事件だと思いこんで、疑わしいだけの無実の人を殺人犯にしたてあげる、というような冤罪は勘弁してほしいよね」と思ってるだけで(^_^;;

(「そういう可能性ってあるよね」と言ってるんであって、今犯人探しをしている人らがやっていることが、冤罪を作りつつあるのだ、と言っている訳ではないですよ、念のため)

犯人が本当にいるのなら、そりゃ、探し出して「お前のせいでSFは死んだ! 歯をくいしばれ! これはスペオペのぶんだ! ばきッ! これはワイドスクリーンバロックのぶんだ! ばぎッ! これはニューウェーブのぶんだ! ばぎッ! ......」とかやっていただくと、ちょっと胸がすっとするかもです。はい。

犯人なぐって胸がすっとしたからといって、死にかけたSFが不死鳥のごとく甦るかどうかは、また別の問題だったりしそうなんですけどね(^^;

以下、別の話題。

三枝>滅びるだろう原因は(中略)私の職業的感覚から「こりゃダメだ」と
三枝>思えるもっともな理由があるのですが。
三枝>それは絶対口に出していけないことなのではないか(笑)と、
三枝>考えていたんですよ。 だって、SFで喰っている人のボードなんだから。

おぉ、も、もったいぶらずに、お、おしえてくださいよー。

以下、おまけ。

梅原理論に関しては「SFオタクが『オレ達はえらい。お前らバカ』と言ったから嫌われた」という展開になっていたみたいですけども、私はそもそも世間の人々はSFオタクが威張ろうが、威張るまいが、とにかくSFオタクは嫌いだと思うんですけどねぇ。(「SFオタクは嫌いかもしれないが、SFそのものは嫌いではないはず」って回避が可能なので、これだけでは、梅原理論への反論にはならないわけですけども、なんというか、そもそもの発端あたりからしてものすごく違和感をおぼえるお話だな、と思っています、はい)

1088//滅びる(笑) (1999/03/17 20:31:27)
MAIL::三枝貴代
うーみゅ。
諸星さんと私の気の遣い方は、全然別方角だな。

私もですね、SFというのは時代の流れによって根本的に滅びる要素を持っているのではないかという疑いも持ってはいるんです。少しね。
滅びるだろう原因は、諸星さんとはまったく別で、私の職業的感覚から「こりゃダメだ」と思えるもっともな理由があるのですが。ですがまあ、乱暴に言ってしまえば「時代の流れ」で「滅びるかも」って点は同じです。

でも、私はここ(大森さんのところ)とか、青山智樹さんのところでは、それは絶対口に出していけないことなのではないか(笑)と、考えていたんですよ。
だって、SFで喰っている人のボードなんだから。
「何をやってもダメだよ」とは、とても言えない。
「ダメですは、返事じゃない。なんとかするのが返事だ」という、考え方ってあるじゃないですか。

でも、そうか……、「犯人捜しはいけない」か。
しかしそれって、「原因を捜すことによって傷つく人がいるなら、本当はまだ助かるかもしれないが、原因なんか捜さずにみんなで死のうよ」と言っているわけで。
うーん。
それは梅原さんにはうけない考え方だろうな。私は別にそれでも良いけれど。あの作家は、私とは違って、SFを愛していて、死んで欲しくないと思っているのじゃないかなと思うので。

1087//re:内輪 (1999/03/17 19:51:45)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
SFに内輪受け的な性質(過去の作品を知らないとじゅうぶんに楽しめない要素)があることは否定しません。というか、エヴァでもガメラでも本格ミステリでも本格ホラーでも、およそジャンルを意識した作品は多かれ少なかれ内輪受けなので、外部の人間にとっては「わからない」ものになる可能性があります。
で、「わからない」小説は一般読者から忌避される可能性が高い。そういうものを誉めるからSFがダメになるんだ、というのが梅原説。ぼく自身、それには一部同感するところもあって、この十年ほどは、書評を書くとき、意識して、「SFマニア向け」「一般読者向け」を区別するようにしてるわけですが、内輪受けで悪いとはべつに思ってません。「内輪」が三万人ぐらいいればそれで満足。現状はちょっと足りないので、あと一万人ぐらい上積みしたいとは思いますが。
いるかどうかよくわからない「一般読者」の開拓より、「いま、そこにいる読者」が大事でしょう、という気分もあったりするので。

ただし『朝ガス』の内輪受けは、「SFファン向け内輪受け」じゃないので話が別でしょう。朝パソ向け、筒井ファン向けの内輪受けで、それについては大森は外部の人間に近かったんで、あんまり楽しめませんでした。
「ドキドキ」と書いたのは、新聞広げて連載小説ぱらぱら見てたら知り合いが出てきてびっくり。これってまるで「俺に関する噂」じゃん、わっはっは。
というだけの話なんですが。

『朝ガス』連載時点の筒井康隆は、ぼくにとってはもはや「SF作家」ではなかったので、SFの連載を期待したりはしなかったし、どんなものを書くかは本人の自由。
「せっかくの機会なんだから、あなたの名前を知らない人が読んでも面白いものを書いてください」っていうのは編集者の仕事でしょう。

「紙に刷った本」が滅びるかどうかは、ぼくにとってはあんまり本質的な問題じゃないので、たとえば「3万部以下しか売れないSFはオンライン販売のみ」になるとしたら、それはそれでかまわないと思います。
……というあたりが、イデア主義者たるゆえんかも(笑)


1086//うーむ(^_^;; (1999/03/17 15:56:26)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
えーと、言葉尻をつかまえたツッコミをした私が悪いんですが(^^;
1074
細田>いるんだよ、偏狭なSF業界人ってのは

1076
三枝>そりゃ、偏見ですよ。
三枝>別に偏狭なのは、SF業界人に限らないでしょう。

1078
いなば>細田さんは「SF業界人には偏狭な奴がいる」と言って
いなば>るだけで、「SF業界人はみんな偏狭だ」とも「SF業
いなば>界人だけが偏狭だ」とも言ってないでしょ?

1079
三枝>細田さんは「SF業界人には」と特にわざわざ断っていった三枝>のです。偏狭な人間はSF業界にしかいないと、言っている三枝>のと同じじゃないですか。

私は、1079での三枝さんの「偏狭な人間はSF業界にしかいないと、言っているのと同じ」というのに賛同しませんから、いなばさんの発言の方が(言葉尻の解釈に関しては)正しいと思います。
(ホソキンさんの本意と合致しているかとか、その他の議論そのものと無関係に)

「SF業界人には偏狭なヤツがいる」に対して「それは偏見です(間違いです)」と言う場合は、その否定、すなわち
「SF業界人には偏狭なヤツはいない」という主張をするのが流れとしては自然でしょう。(あくまで字面の上からして)

しかしながら、人間の会話というのは、必ずしも論理的に進むわけではないわけですから、ホソキンさんの発言が字面だけみれば「SF業界人には偏狭なヤツがいる」にすぎなくとも、発言意図が「SF業界人には特に多い」あるいは「他の業界人にはみあたらない」であるとすれば、三枝さんの理解は正しいわけです。

「意味不明です」とツッコンだ、いなばさんの意図は私は知らないわけなんですが、「字面の上では整合性がないよ」という混ぜっ返しの一種だろうと判断しました。それに対して「字面の上ではそうかもしれないが、発言意図としてはこちらである(ことが明白だ)」と返すのが、まぁ、「言葉尻をとられた人の返し方」かなと思っていたのですが、三枝さんは、そういう点をとばして「意味不明です」と応酬したように私には見えた、あるいは、いなばさんの「論理的言葉尻どり」が理解できてなかった、ように見えたので、話が噛み合ってないな、と思ってツッコミをいれたわけです。

ご理解いただけたでしょうか。
って、説明すると無粋ですね。
というか、えーと、一番悪いのは、オレ?(^^;

1085//「SFが滅びたとしたら時代のせい」かもですが「必ず滅びる」とは限らないでしょう。 (1999/03/17 15:33:57)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
「仮にSFが滅びたとしたら、その主要な原因の一つに
時代背景があるだろう。よって、特定のSF作家の活動
(ニューウェーブとかサイバーパンクとか)の戦略的失敗と
無関係に何をやってもSFが滅びるというシナリオはありえる。
というようなことを考えての発言です。

つまり「誰も悪くないのに滅びることってあるよね。
時代のせいだよねー」ということ。

けど「時代のせいならば、誰がなにをやっても滅びる」とは
言ってません。時代に逆行してても、とんでもない英雄の活躍で
盛り上がる可能性はありますからね。あるいは突如、時代が
科学万能世界になる可能性もありますから。

発言意図としては「SFが滅びつつある。戦犯は誰だ?
という話の中に、時代の科学に対する目、みたいなものが
あんまり出てこないなぁ。これってでかいんじゃ?」という
ことを言いたかったということです。はい。

1084//ということで (1999/03/17 14:48:15)
MAIL::三枝
諸星さんとしては、「SFが滅びるのは時代のせい」、すなわち、
「何をやったとて、所詮SFは滅びるのだ論」なのかな?

1083//断言はしないそうです。 (1999/03/17 14:41:17)
MAIL::三枝貴代
いや、細田氏は、大森さんのページからリンクされたご自身の
掲示板でおっしゃっているのですが、「曖昧にしか知って
いない事実に関して、断定的口調で語るのは嫌なんですよね、
オレの場合は」だ、そうです。
つまり断定口調であった「SF業界人に偏狭な人がいる」と
いうのは、特定のはっきりした人物を頭に思い描いているって
ことですね。
でないと、自己矛盾ですから。
そうでないと、「(いるんだよ、偏狭なSF業界人ってのは) 」
ではなくて「どこの業界にも偏狭な人間っているもんだよ」に
ならないと、書き方として変ですから。

彼は偏狭な特定人物がSF業界にいると、知っているという
ことになりますが、しかし私はそういった人物は他のジャンル
にもいることを、これまた特定の事例として知っている。
だから、
「SFと特定することはないでしょう」という話なんですが。
意味不明でしょうか?

1082//ガメラ3の三重苦 (1999/03/17 14:13:53)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
「ガメラ3」のことをボーっと考えていたんですが、
なんというか、
「日本映画は滅びる!」
「怪獣映画は滅びる!」
「SFは滅びる!」
とか、「滅びる!」とかいわれまくっているジャンル三つに
またがって、トリプル滅びる! な感じが、とってもかわいそう
な気がしてしまいました。

とはいえ、3/6-3/12までの興行成績はアルマゲドンについで
2位らしいので、ちょっと安心ですね。
(しかし、ガメラ1,2の売り上げがゴジラはともかくとして
モスラシリーズにすらおよばない、ってのがなかなか納得
できないなぁ)

しかし「怪獣映画の常識を超えるクオリティで子供だけでなく
大人にまでアピールし、『日本SF大賞』を映画として初めて
授賞した平成ガメラシリーズ、堂々の完結編!」とかいうあおり
をみると「ほー『日本SF大賞』って文字列も、こうしてみると
なかなかすごそうに見えるなぁ」という気がするんですが、
世間一般では「えすえふー? 小難しそうだから、やめとこー」
とか「えすえふ、ケッ!」とか思うんでしょうかねぇ?(^_^;;

1081//SFと科学技術と高度成長期 (1999/03/17 13:59:17)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
「なぜSFが売れなくなったのか」って話をきいてて
いつも思うんですが、
「技術立国日本だぜ、高度成長期だぜ!」って時代が
とりあえず一段落したので、世間から科学マニア的な
指向が薄れて、そのため「SF読んで賢くなろう」み
たいなのが無くなってしまった、ってことはないんで
しょうか?

60年代から70年代にかけての日本のSFを支えていた追い風
(が、あったのか、知らないんですが(^^;)は、つくば科
科万博あたりでおしまいになって、以後、SFは日本の一般人
にとっては、どうでもいいものになってしまったんじゃないか、
とか思うんですけども。

っていうのは、1969年うまれで、うまれた年にアポロが
月に着陸して、沖縄が返還されて海上にアクアポリスが建
造されて「おぉ、これから科学が勝利するんだね! ピカ
ピカの科学都市が建造されて東京には透明チューブな動く
歩道が完備されて、エアカーが走るんだ!」とか思ってい
るうちに、公害だースモッグだー水俣病だー、ヘドラだー
とかいう話になって、気付いた時にはピカピカの未来都市
が永久に来ないことになってしまっていた私ぐらいの世代
の発想なんですけども。(って私だけかもですが(^^;;)

で、それ以後の「科学する心」は、コンピュータやゲームに
流れてしまって「SF(小説)」には流れてこないようになっ
たのかなぁ、と思うのですが。そして、電子・電脳系じゃない
科学の心は、バイオ系に行ってしまって、それはSF(小説)
にはもどってこなくて、そのままホラー系に流れていったのか
なー? と思うわけです。

あー「高度成長期の終わり」というよりも「宇宙開発下火」
の方が、直接原因な気もしますけれども。

(だんだん年表的な知識が無いのがばれてきましたけど(^_^;;)

#関係ないですが、1078のいなばさんと、1079の三枝さんの
「意味不明です合戦」ですが、私はどちらかというと、
いなばさんの解釈の方が素直に読めました。(つまり、
もうしわけないですが、三枝さんの方が意味不明度が高い
と思いました)。
とはいえ、オリジナル発言である1074はホソキンさんです
ので、実際にどっちの意味だったのかはホソキンさん次第
だなぁ、とか思いますけども(^_^;;

##若輩者のワタクシとしましては、朝ガスと電脳筒井線
とホソキンさんの関係、とかいうあたりを誰かに説明
していただけるとうれしかったりするのですが、あ、
これって禁句でしょうか。

1080//内輪うけ、なんだよね。 (1999/03/17 09:17:33)
MAIL::三枝貴代
だから、SFって売れなくなったんじゃないかと、思ったりして。

》新聞連載小説でドキドキするなんてすごくひさしぶりだったので、あれはあれで評価してます。

あれをドキドキできた人間ってのは、ものすごく限られていたと思うのですよ。
SFを前からずっと読んでいて、筒井康隆がどういった作家なのかを知っていて、ネットをやっていて。
つまり筒井さんの周りのお友達的な「内輪の人間」、あの新聞をとっている人達の内1%にも満たない人達にだけうけるような文字列(まあ、小説とは言わないでおこう)だったわけですね。

確かに、お友達にだけうけるようなものを、何百万部も刷るような大新聞に書いてしまうとか、公共の報道手段のように考えられているメディアを仲間内の遊び場にしてしまうとか、そういった行動ってのはラジカルなんだろうと思いますよ。ドキドキするだろうし、うけるだろうと思います。
「内輪」ではね。

つまり、あれを代表とするような行動が、SFの人達にはあるように、私には思えるんですね。
自分達の集団の内部ばかりを見て行動するような。仲間内だけの評判を気にしているような。
その結果、作品全体がマニア受けの方角に転んで、普通の人にはわからない、だから売れないとった循環構造をとるようになったのではないでしょうか。

あのとき、筒井さんがやるべきだったことは、いつもは渡辺淳一や池波正太郎、田辺聖子しか読まないようなおじさんおばさん達に、「ここに筒井というすごく面白い作家がいて、それを生み出したSFという面白いジャンルがある」と、報せることだったはずなんです。
「俺にとっては大朝日も遊び場なんだぜ」とやって、内輪に「さすがだ」と誉めてもらうことではなかったのです。
新聞小説というのは、今までその作家の本なんか手にしたこともない人間に、初めて目を向けさせる、絶好のチャンスなんですから。

これから初めてSFを読んでみようかと思う人がいて、「SFM500号の日本SFオールタイムベスト」などをもらって来て、さて何を読もうかと一覧表を見ると、以前読んだことのある「小説」の名前があるわけです。
それがあの「朝ガス」だったならば、SFは、「あんな小説が34位に上げられる程度のジャンル」と、思われることになるのではないでしょうか。
それはとても残念なことだと、私は思います。

内輪でさえうければ良いという考えなら、インターネットの普及によって、SFは、紙に刷った本が真っ先に滅びるジャンルとなるかもしれません。
内輪でごしゃごしゃっとやるには、ネットは便利なメディアですから。

1079//いなばさんの発言は (1999/03/17 08:47:05)
MAIL::三枝貴代
意味不明です。
細田さんは「SF業界人には」と特にわざわざ断っていった
のです。偏狭な人間はSF業界にしかいないと、言っている
のと同じじゃないですか。
偏狭な人間は、どのジャンルにもいます。

それから念のため。『こちらニッポン……』はメタではありま
せん。

1078//1076の三枝さんの発言は (1999/03/17 08:12:14)
MAIL::いなば
意味不明です。細田さんは「SF業界人には偏狭な奴がいる」と言ってるだけで、「SF業界人はみんな偏狭だ」とも「SF業界人だけが偏狭だ」とも言ってないでしょ?
ところで三枝さんが怒っている『こちらニッポン……』ははしなくも文学に対するSFの敗北のひとつの形になっているのだ、と思います。(注意。SFはつねに文学に負ける、とか、SFは文学ではありえない、あるいは文学はSFではありえない、とか言ってるわけじゃないっすよ。)
あれはあえて形式的に分類すれば「失敗したメタフィクション」なのかもしれないが、基本モチーフは(少なくとも小松流の)本格SFの思考実験ですよね。ところがその実験をすんなり読者に受け入れやすくする仕掛けを作るのに失敗している。例のメタフィクションもどきオチ。でも、まともなSF的謎解きをあの全人類ほとんど大失踪事件に与えても、小説本来の主題からずれるだけで、面白くなったかどうか怪しい。じゃあ、どうやってオチをつけたらよかったんでしょうか?
あの作品が成功するには、オチなんかどうでもよい、と読者に思わせ作者もそれでぐいぐい押せるようにするしかなかったと思います。でもそれに失敗した。そういうことかな、と。
またいずれこの問題については書きたいです。

1077//DASACON大将でい (1999/03/17 00:32:51)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
>>朝ガス
小説として評価する作品じゃないでしょう。現象としては面白かった記憶が。まあ小説が小説でなければならない規則もないし、新聞連載小説でドキドキするなんてすごくひさしぶりだったので、あれはあれで評価してます。
しかし、SFM500号の日本SFオールタイムベストで34位に入ってるのは謎だな。本になっちゃうとすでに意味がない小説のような気がしますが。
ちなみに大森は、断筆宣言後の筒井康隆に関してはわりと批判的です。

>>DASACON賞
細田さんとこに一票差とはまさに薄氷の勝利。負けるとなに言われるかわからないのでとりあえずよかったよかった(笑)
しかしあのシステムだとアクセス数多いサイトが圧倒的に有利になるのが問題ですね。ノミネートされてるサイトの半数以上は見たことがある人だけに投票資格を限定するとかしたほうがいいかも。

1076//偏見だ (1999/03/16 19:30:14)
MAIL::三枝貴代
》(いるんだよ、偏狭なSF業界人ってのは)

そりゃ、偏見ですよ。
別に偏狭なのは、SF業界人に限らないでしょう。

私とつきあっているという(恋人ではなく、単なる友人)理由
だけで、小説の出版を妨害された奴、いたもん。
そのジャンルはファンタジーだったし、妨害した方はポルノ系
の人でした。

あ、1075はミスです。すみません。
飲んでいるので(←ああ、我ながら嫌になるくらい日本人的
な言い訳)。

1075//a, (1999/03/16 19:26:12)
MAIL::三枝貴代
》(いるんだよ、偏狭なSF業界人ってのは)
1074//新聞の連載小説について (1999/03/16 09:35:13)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
今月号の「本の雑誌」に記者の対談があったり、小説TRIPPERで特集があったりしてるみたいで、それ読んでからオレのページで何か書くかも。この掲示板であれこれ言ってたら、業界で喰ってる大森望氏に影響ありそうなんで(いるんだよ、偏狭なSF業界人ってのは)。まぁ内容は「あんな連載をした筒井は一体何だ」ってことじゃなくて「筒井に新聞の連載小説を頼んだ記者(編集者)が悪い」という主張にはなりますかね。

1073//ダサコン賞 (1999/03/16 02:12:20)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
オレのサイトは「面白い」「役に立つ」いずれの部門も1ポイント差で4位かよ(泣)。何と申しましょうか、実にオレらしい顛末ですな。

1072//ダサコン賞「やくだつサイト1位」おめでとう的です。 (1999/03/15 18:47:10)
http://www.hf.rim.or.jp/~morrow/ MAIL::諸星友郎
ダサコン賞「やくだつサイト1位」おめでとう的です。
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4553/dasacon.html

(って、公式サイトの発表をまたずに安田ママページみて
書いてしまう私なのでした。まる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~yasumama/dasacon1.htm)

1071//福井健太氏はうちの弟に似ている。 (1999/03/15 18:43:47)
http://www.fastnet.ne.jp/~kunimasa MAIL::藤澤邦匡
DASACONに参加してきました。一部のひとにピカチュウ号が受けていた
ようで非常に嬉しいです。あれを作った山本さん(名大SF研OB)も作った
甲斐があると喜んでいることでしょう:)
久しぶりにSFファンダムに触れることができ楽しかったです。
で、本題
福井さんはうちの弟(下のほう)にそっくりです。うちの弟にセルフレーム
の眼鏡をかけさせたらそのものです。
森太郎さんは西山(名大SF研OBで私と同期)を勤勉にしたら似ている
かもと林くんにいったら、彼に「西山さんの主たる属性を変えて
しまったら意味がないのでは」(というようなことをいわれました)
確かに勤勉な西山というのは落ちないWindows95のようなもので
あるよなぁ。

1070//対抗は「失楽園」だったのか。 (1999/03/14 17:39:29)
MAIL::三枝
それは負ける……。
「失楽園」は良かった。小説としては色々言われたけど、日経の
新聞小説と限って言うなら、読者層を考えぬいた完璧なプロの
仕事でした。
そうか。朝日と日経、両方とっていた人、多かったんだろうな。

1069//『朝ガス』とSF関係者の問題 (1999/03/14 15:05:20)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
SF関係者の場合は、「ちゃんと批判」どころじゃなくて「褒めてたりした」んですね(例:SFマガジンの巽孝之)。本の読みかたを知らないか、普段読んでいる本が違っているか、でありましょうか。

『朝ガス』と同じ時期に日経で連載されていた新聞小説が、渡辺淳一の『失楽園』で、新聞小説というものは、このような作家にこのようなものを依頼しないとダメだよなぁ、と朝日の編集者(記者)のダメぶりを感じたものです。ああ、もちろん「小説」「新聞小説」「実験(的)小説」とは、それぞれ価値としての意味が違ってますか。

1068//RE:「朝ガス」は面白かったか (1999/03/14 01:06:24)
MAIL::三枝貴代
あれほどあからさまにひどい小説だったのに、発表当時SF関係者がちゃんと批判したという話を、ほとんど聞いていないんですよね。
大筒井は治外法権なのか。それとも批判したら最後、必ず小説の中でわやくそに書かれて殺されてしまうので、みな怖がって触らないようにしているのか。
断筆の時のあの扱いもなあ……。

1067//『朝ガス』は面白かったか (1999/03/13 14:46:00)
http://member.nifty.ne.jp/minakami/ MAIL::水上かなみ
わたし自身の感想は、

>>今ならばもっと
>>うまく機能したんでしょうが、少なくともその実験の意義はあったんじゃないでしょうか。

このへんから汲み取っていただけますと幸いです(^^;)

1066//リンク御礼です。 (1999/03/12 20:33:34)
http://village.infoweb.ne.jp/~fwkd3301/ MAIL::ぬーべる犬
当腐れサイトをリンクに加えていただき、誠に有り難うございした。
ウチも当日、とてもカウント数が多かったです。
大森様効果バチグンでございました。
取り急ぎ、御礼まで。ありがとうございました。

1065//リンクありがとうございます。 (1999/03/12 12:23:29)
http://member.nifty.ne.jp/k-komori/ MAIL::小森健太朗
大森さん、うちのページにリンクありがとうございます。おかげで、
大森さんのページにのった瞬間からヒット数が急増しました。近藤
史恵さんとは偶然同時期スタートですが、コンテンツ量で近藤史恵
さんのところには勝っていると思う(笑)。
近藤さんが見てるとなると読書録の98年1月の某感想はやばいかも。
削ろうかな?

1064//朝ガス (1999/03/12 01:50:55)
http://www2c.biglobe.ne.jp/~hosoda/ MAIL::細田
SFか否か、とは別の問題ですけど、あれ、面白かったですか? 小説として。

1063//近藤史恵さんのサイト (1999/03/11 23:06:32)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
がオープンしてます。 むく犬本舗。URLは、
http://member.nifty.ne.jp/fumie-k/
だそうです。ってことで、お知らせでした。
あ、すでにリンクには入れてありますが、小森健太朗さんとこは、
http://member.nifty.ne.jp/k-komori/
です。nifty強し。


1062//同人誌の置き場 (1999/03/11 16:56:41)
MAIL::T.IWATA
須藤さま
同人誌は書庫があるので大丈夫……だといいなぁ(笑)。
書庫はただの部屋を借りているだけなので、ちょっと危ない状態に
なってきました。書庫に25,000冊、自宅に3,000冊、大阪の知人宅
に2,000冊、某事務所に2,000冊ほどありますので、一ヶ所に集まっ
たら書庫の床が壊滅します(笑)。やむを得ないので来月あたりに
何処かのコンテナ借りる予定です(笑)。

1061//やさしい SF と厳しいホラー (1999/03/11 16:02:52)
MAIL::小林泰三
>大森 様
>そうなんです。アニメやマンガやTV特撮では現に繁栄してます。小説の分野でも、特定の傾向は繁栄して
>います。つまり、「やさしいSF」は。

逆にホラーブームと言われながら、「やさしい SF」でない
真性ホラーって本当に売れてるの? という疑問を持ってます。
思い付くのは「リング」ぐらいなんですが。「死国」は映画化
されて、火がついたようですし。

1060//オークション (1999/03/11 14:18:44)
MAIL::須藤玲司%Eiji
あ、T.IWATAさまがここに。同人誌の置き場は大丈夫でしょうか?(^^;

SFセミナーのオークションはSF雑誌・書籍の放出をお待ちしています。
あまり高値はつかないかもしれませんが。(^^;
#ということでいいんですよね?>セミナーのえらいひと。
#いやわたし下っ端なんで。(^^;

1059//これは××じゃない (1999/03/11 14:16:28)
MAIL::須藤玲司
> ジャンルの拡大期には、「これは××じゃない」って人がたくさん出るもので

小学生のころの大ファミコンブームのときに、校長が朝礼のときに、ファミコンなんかやらずに外で遊びなさいと説教をして、そのとき「ファミコンなんかコンピュータじゃない」と発言して全校児童から失笑を買ってたのを思い出したりしました。
いやわたしファミコン世代なので(死語?)。

ところで、いま発売中の白泉社「メロディ」巻頭の清水玲子読み切り短編は、「22XX」以来の本格SF(?)の傑作だと思うので、そのへん興味ある方は読み逃しないように。

1058//SFマガジン (1999/03/11 13:08:08)
MAIL::T.IWATA
大森さま、丁寧な御提案ありがとうございます。
たちまち引き取り希望のメールが殺到し(笑)、なにしろ1セットしか
ありませんので(当たり前ですね)、困ってしまいましたが、一番手が
かからないところに譲ろうかと思います。掲示板を使わせて頂いて、
ありがとうございます。これで残りは早川〜東京創元社〜サンリオの
SF文庫を片づけるとSFの整理は終わりです(笑)。

1057//枠組みを緩くとる努力をした方が良さそうに思うんですよ。 (1999/03/11 12:14:00)
MAIL::三枝貴代
うーんと、「D」に執拗に出て来るテーマというか、シリーズ全体を貫いているコンセプトってのは、遺伝子操作などの科学な方法を用いて、吸血鬼と同じ「不死なるもの」を作りだそうとする試み、なんですね。それは物語のエンディングで常に、「不死になったけど血(他者の生命)を求めてしまう性質」か「不死化の失敗」という、結論に至ってしまうのですけど。
私はあのモチーフが出て来るたびに、これはSFだろうか、そうではないのだろうかと、苦悩しちゃうんですが。ガジェット的にも、とってもSFしているし。(西部劇もしているのだが。)もちろん私としても、「魔界都市シリーズ」まではSFだとは思えないんですけどね。
一方、佐藤正午の「Y」は、理屈があるという意味においてはSFの要件を満たしてはいないでしょ。あれは要するに「思いは叶う」という話ですから。(青春小説ですね。)
超能力が出て来るとSFだという枠も、なんか、変だし。なぜ、超能力が魔術と違って(要するに名前だけの差なのに)、SFの一要素に上げられると思います? 答えは、SF誕生期には、あれはまだ科学的な事象だと思われていたから、ですね。その伝統を引きずっているのです。それにすぎない。超能力というものの存在がほぼ否定されている現在では、あれはどちらかというとファンタジーの要素でしょう。

で、私が何を言いたいのかというと、SFの人ってのは、もう少しSFってものの枠を、広くとるようにした方が良いのではないか、って、ことですね。ハードSF以外のSFに対して、もしかしたらそちらの方こそ、SF本来の楽しさを内包している可能性があるのではないかとも、ちょっと、考えて欲しいかな。

それから、大森さんのおっしゃる「さみしい」という言葉はわかるんです。自分の好きなタイプの作品群が、自分の好きな作家に切り捨てられるという状況は、絶対さみしい。
だから梅原提案に対して、証明抜きで「経営的に間違っている」という意見を出されると、首をひねってしまう私も、読者として、ファンとして、評論家として、「それほど売れないかもしれないSFを排除するというのはなんとなく納得できない」という言葉には、すなおにうなずるんですね。

1056//『朝ガス』がSFじゃないと思うのは。 (1999/03/11 11:52:27)
http://member.nifty.ne.jp/minakami MAIL::水上かなみ
ねたばれになりますが。

あれに出てくるのは、わたしの理解するところのパラレルワールド(並列して存在する世界)じゃなくって
入れ子構造になった世界なのでは。で、その境界線のゆらぎをあつかった小説には、すでに
メタフィクションという名前が付いているので、わたしの中ではSFに分類されない、ということです。
だからSFの定義問題とは関係ないんです。

『朝ガス』は、それまでのメタフィクションがせいぜい「作中虚構世界」-「作品世界」
-「虚構の作者世界」-「現実の作者世界」までしか扱えなかったところに、メディアを利用して、
その外側の「読者世界」を取り入れようとした実験だったと認識してます。今ならばもっと
うまく機能したんでしょうが、少なくともその実験の意義はあったんじゃないでしょうか。

枝葉の問題ですみません。

1055//繁栄はしてるけど。 (1999/03/11 01:15:18)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望

>>小川びいさま:

『この本を見ろ』ありがとうございました。しかしあの加野瀬批判はちょっとなあ。全然関係ないことじゃん。という話はともかく。

>>「ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトとか銀英伝」は堂々とSF。
>
>えーと、そうすると、日本SFは今でも繁栄している……ということになる
>んじゃないでしょうか?

そうなんです。アニメやマンガやTV特撮では現に繁栄してます。小説の分野でも、特定の傾向は繁栄しています。つまり、「やさしいSF」は。
現在繁栄しているやさしいSFは次の二種類。
1 現実からの飛躍が少ない娯楽小説
(『パラサイト・イヴ』『天使の囀り』『ターン』『Y』『クロス・ファイアー』など)
2 宇宙・異世界を舞台にしたキャラクター主導型のシリーズ小説(ヤングアダルト系)
(《銀英伝》、《星界》、《ヤマモト・ヨーコ》、《無責任艦長》など)

売れているSFはある、(売れてないが)優れた本格SFもある、だから今のSFは安泰だ、というのが反《冬の時代》派の主張ですね。
では現状のどこに問題があるのか。
まず第一に、1の作品がSFと呼ばれていないこと。1のタイプは、本来日本SFの主流でした。例外は光瀬龍ぐらい。小松、筒井、眉村、半村は(80年以前の)主要作品のほとんどが1に該当するんじゃないかと思います。1でも2でもない、どこから見ても本格SFとしか言いようがない椎名誠の『アド・バード』みたいな作品さえ、超常小説とかシーナ・ワールドとか言われてしまう。作家側からすればどうでもいいことですが、SFファンである大森としてはさびしい状況なんです。
問題の第二は、1にも2にも該当しないタイプのSFが非常に書きにくい状況にあること。現実からの飛躍が大きく、キャラクターよりも世界を描くタイプのSF(仮にそれを「本格SF」と呼ぶことにします)は、もともとそんなに売れません。リーダビリティが低いんだからしょうがない。しかし、翻訳物の本格SFがあいかわらず出つづけていることから考えれば、一定数(2万人とか3万人とか)の読者は確実にいるはずです。じゅうぶん商売になる数の読者がいるのに、出版社がSFを嫌う。細田さん的に言えば、これは「日本SFが実力以下に過小評価されている」状況なんですね。
梅原さんは、売れない本格SFのおかげで迷惑するのはいやだから、1のタイプだけで(あるいは2のタイプも含めて)独立し、別の名前を名乗ろうと言ってるわけです。
でもそれじゃ、「国産の本格SFがもっと読みたい」という問題の解決にはまったく寄与しないので、理屈としてはわかるが賛同はできないんですね。

売れない本格SFの翻訳を商売にしている立場から現実的なことを言うと、いまの状況では、国産SFから入ってきて翻訳SFを読みはじめる読者をほとんど期待できないんですね。1もしくは2のタイプのSFだけを訳すことにするって選択肢もありますが、オレが好きなSFはどちらでもないタイプに比較的多く含まれてるからなあ。
国産本格SFがどうしようもないくらい売れないっていうならあきらめますが、たぶんそんなことはないでしょう。日本SF新人賞がそれを証明してくれる、はず。


1054//re:基準 (1999/03/11 01:14:01)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
基準はけっこう簡単で、宇宙人、ロケット、タイムマシン、超能力、未来、パラレルワールド、改変歴史が出てくればだいたいSFでしょう。吸血鬼、狼男、幽霊はだいたいホラー。
菊地秀行の『吸血鬼ハンターD』がSFじゃないと言われるのはまあしょうがないのでは。
ふつうでないことが起きる小説をぜんぶSFだと言ってると、ファンタジーやホラーの人に怒られるので。オレ的には「ふつうでないこと」の背後に理屈があるかどうかが重要なんですが、一般的にはガジェットで判断してもいい気がしますね。

ジャンルの拡大期には、「これは××じゃない」って人がたくさん出るもので、いまはホラーとミステリがそれに該当するのでは。「スター・ウォーズ」のころは、「スター・ウォーズ」なんかSFじゃないって人もいたくらいで。
今のSFはそれと逆に、あれもSF、これもSFと言わなきゃいけない立場だと、個人的には思ってますが。


1053//「これってSFだよね」 (1999/03/11 00:31:09)
http://www.network.or.jp/~tomorrow/warp/warp.htm MAIL::諸星友郎
「SFファンは、気に入るものは何でも『SF』にしてしまい、
気に入らないものは何でも『ありゃ、SFじゃないね』という」
ってのは、どこかで読んだ格言ですけれども、後者がいわゆる
「世間でいうところの紛れもないSFなのに、マニアは、SFと認めない」
とう状況ですね。
広い意味でのSF……時は未来、ところは宇宙とか
狭い意味でのSF……広義のSFの中で、SF的な部分(って何?)
が面白さのミソになっている面白い作品。
というようなものを考えると
「あれは、広義のSFであるかもしれないが、その面白さは
空想科学的な部分によらず、キャラクターの魅力によっている。
つまり、あれは狭義のSFではない」
というような台詞になるわけで、これを省略すると、
「ありゃーSFじゃねーよ」ということになるのではないでしょうか。
(SFっぽさがミソ、とかいうあたりがインチキな説明ですが)

で、本当に言いたかったのはどっちかというと前者の話でして、
「SFファンは、何でも気に入ったものはSFと呼ぶ」というのは、
なんというか、ズルをしているわけではなくて、一つの現実と違う仮定
によって、世界が違って見える効果、とか、科学的法則をつきつめていくと
常識的な発想と乖離してしまって、科学法則の方が正しい、というような
面白さがあれば、たとえ広義のSFとしての舞台や場所でなくても、
「この作品は狭義のSFとしての資格がある」というような見方を
してしまうわけで、そういうときに「これってSFだよねぇ」と
言ってしまうんではないでしょうか。
で「狭義のSFとしての資格」のことを「Sence of Wonder」と
呼ぶのだろう、と思うわけです。
(上に上げたsence of wonderの定義は,あくまで例なので、適当
な定義に入れ替え可能、ってことで)

(ってことを、誰かがどこかで説明していたと思うんですが出典
を見失ったので、適当に書いてみました)

そういうわけで、私は鈴木光司の「らせん」「ループ」を
作者がいやがっているのに「これはSFです」といいくるめて
しまった大森先生は正しかったと思うわけです(^^;

というわけで、何が言いたいかというと、「SFファン」というのは
「いかにもSFな作品をよろこんで鑑賞する輩」であると同時に
「SFでも何でもないと思われている世間の色々なものの中に
勝手に『SFぽさ』を発見して『これってSFだよねぇ』と
言って喜ぶ輩」でもあると思うわけです。

そういう意味で、「SF者」というのは、と学会の人々が
他人の本を勝手に「トンデモ本」と認定して楽しんでみたり、
路上観察の人々が勝手に「トマソン物件」とか認定して楽しんでみたり
するのと同様、世間の小説やら映画やらを勝手に「SF」と認定して
楽しむものだと思うわけです。

結局、何が言いたいかというと
「オレの作品を勝手に『SF』とか呼ぶな! とか言われても
知るもんか。発表しちゃったあなたの負けよ。ふふ」
ということです。はい。

というわけで、これは、結局「SFとはジャンルの名前ではない」
ということになってしまって、話が面倒になるかー。
「ロックってのは音楽のジャンルじゃないんだよ。オレの生き方がロックなんだよ!」
みたいな感じで。

1052//基準は難しいものです。たぶん。 (1999/03/10 20:24:31)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4553/list.html MAIL::たかはし@DASACONスタッフ
#昨日の書きこみ、「倉阪」さんが正しいです。すみませんでした(_o_)

>ジャンルの基準

「ミステリかどうか」だって、もはやぐちゃぐちゃになってしまって
ますし、「森/京極/綾辻(の作品)はミステリじゃない」と言う
ミステリ読みな方もいるような気がします。ましてや本格(ミステリ)
マインドの分かりにくさはSFマインド並なのでは。
ジャンル読者のジャンル判断基準はどうしたって一般読者の基準から
は乖離すると思います。

……ただ、こういうのは一部ミステリマニアの閉じた空間だけで
意味を持つ物言いであって、ふつーは一般読者の耳にはそもそも
届かないと思うんですよ。だから平和に棲み分けていると。
#ホラーとか冒険小説とかでも似たような感じじゃないかと。
#や、単なる想像ですが。
なのにSFだとそれが目立つってのは、声の大きさが違うのかな、と
おもったのでした。

それと、ミステリの場合は「本格じゃない」という言い方になる事が
多いから一見穏当に見える、というのはあるかもしれません。

>「銀英伝」
は、よっぽどの人以外はSFだと思ってるんじゃないですか?
#評価するかどうかは別として。
星雲賞だってとってますし。

追記:DASACON賞は本日締め切りです。まだの方はぜひ。

1051//基準がわからないんっすよぉ (1999/03/10 16:28:42)
MAIL::三枝
何がSFで、何かSFでないか、わからないでしょ?
「朝ガス」がSFでないなら「時計じかけのオレンジ」だって、
今ならミステリって言われそう。「アルジャーノン」もそのうち
ミステリになりそうだな。
じゃあ、いっそ、あれもこれもSFだなって、普通の人(っつう
より、私だな)は思うわけですよ。
で、相手がSF好きで、スタートレックがうんぬんとか言う
もので、「俺もSF大好き。このあいだも菊池秀行の吸血鬼
ハンターを……」とか言うと、「あれはSFじゃない!」と厳重
注意うけたりして……。
時々聞く、「SFマインド」に至っては、オームの悟りよりも、
わかんないなあ。あの世界に解脱するとわかるのだろう
か、
とか。

(上司が仕事を投げ出して逃亡したので、昨日今日はごちゃ
ごちゃなのだが、私は論文草稿を書き上げたので、今日は
早く帰ります。青山さん。)

1050//むむむ? (1999/03/10 15:28:07)
MAIL::小川びい
ごぶさたしております>大森さま

>「ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトとか銀英伝」は堂々とSF。

えーと、そうすると、日本SFは今でも繁栄している……ということになるんじゃないでしょうか?

1049//クリックしちまったぜ。 (1999/03/10 13:23:48)
MAIL::青山智樹

「危険注意」にクリックしちまったぜ、と書こうと思って久々にここを覗くとここでこう言う事やっていたのね。
みんなパワーあるなあ。

というわけで、ついでですから「危険注意」五、六回押しときますね。

大森さんの#1039、難しいSF、優しいSF。良い言い方ですねえ。今度使って良い?
あの中で「ニューウェーブ」「スペキュレイティブフィクション」って使いだしたのぼくなんですが、使っていながら違和感がある。「メタ言語的小説」も、ジョイスじゃあるまいし、なんか変だよ。いや、フィネガンズ・ウェイク三行しか読んでないから語る資格ないと思うけれど、用語で揉めるんだったら原稿書かないと。
編集さんの言葉通りだと今週中に二五〇枚上げないとイカンのですよ。

儲かったらおごって。

1048//『朝のガスパール』は (1999/03/10 11:58:51)
MAIL::水上かなみ
SFじゃないとわたしも思いますが。
あのクライマックスのくだりがSFだというなら、『カチアートを追跡して』とか
『軽蔑』のラストなんかまでSFになってしまうんじゃあ。

あれは新聞とネットというメディアを利用したメタフィクションの実験だった、
という理解をわたしはしてるんですけれど。

1047//だったんです (1999/03/10 11:57:43)
MAIL::三枝
パラレルだったんっすよー。
筒井氏が書けば何でもSFってことにしてしまう人々がいる
ことはいるので、大森さんが勘違いしてしまったのも無理は
ないんですが。
小説内に二つの世界を筒井氏が用意し、さらに現実のこの
世界一つと、パソ通の世界一つで、計四つの世界をリアル
タイムでリンクさせる試みだったはずです。
壮大な失敗作でしたけど。
(気持ちはわかるけど。新聞って、毎日出るから。)

ついでに。
出て来るのは細田氏じゃなくて、サラリーマンのH氏な
わけで
して。
いたいけな乙女であった(いや、どうもその頃には成人して
いたな)私は、なんでなんでこの人は出て来た途端に殺さ
れるのだ? 作劇上の御都合主義とか、無計画なのだろうか
と、思ってしまいました。(だいたい日本では、普通の人は、
アルファベット一文字に氏がつけば、カフカとか安倍公房とか
を思い出すわけで。新聞小説を読むためだけに、わざわざ
ネット環境を整えたりはしませんわな。)

1046//re:「あれはSFじゃない」 (1999/03/10 11:33:04)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
あれ? 『朝のガスパール』ってパラレルワールド物でしたっけ?
単純に「SFじゃない」と思っただけなんですが。ううむ、細田さんが出てくるところしか覚えてない(笑)
「ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトとか銀英伝」は堂々とSF。ジャンル区分に価値判断を内在させないのが、基本的にはぼくの立場で、宇宙船やタイムマシンが出てくればSFってことで問題ないと思いますが。
ただし、「魂の叫び」として、「こんなのSFじゃない!」と行っちゃうことはありますね。最近だと半村良の「ガイア伝説」とか。いや、だれもSFだと言ってないんだけど(笑)

あ、ちなみにNIFTY某所と言ったのは、とっさに思い出せなかっただけで他意はありません。確認したら、ぼくが読んでたのは去年の春ごろまでのFBOOKC「やおい作家」「エロライター」あたりでした。


1045//基準がね (1999/03/10 08:17:18)
MAIL::三枝貴代
》#それとも、SF読みは他ジャンルの人より声がでかいとか? :-)

「でかい」というより、その判断基準が一般認識と乖離している
のかな。
普通の人から見ると、ガンダムとか宇宙戦艦ヤマトとか銀英伝
とかは、すっごくSFなんだけど……。

1044//大森説、楽しみにしてますね (1999/03/10 00:58:01)
MAIL::山口芳宏
こんにちは、はじめまして。
ミステリー作家志望&仕事ではゲームつくっている山口です。ゲームだと最近、一部のランキングをにぎわしている1500円ソフトシリーズの企画発案をやったりしました。
覚えてないでしょうが、大森さんとは一度某パーティーでお話ししたことがあります(^_^;)。

ところで、大森望さんの1027、1038の発言、すごくわかりやすくて、おもしろいです。
日本SF固有の「冬の時代」にはなにが関係したのか?(何が原因だったのか?)
徳間書店の80年代娯楽SF路線が日本SFの主流となりえなかったのはなぜか?

ということで、結論楽しみにしてますね。お金払っても読みたいですー。
あ、あと、梅原提案(新ブランドの確立)が現状で成功しうることかについての、大森さんの考えも聞きたいです。

ちなみに、ぼくはといえば、「ニューロマンサー」三回断念してます。「月は無慈悲な夜の女王」も二回断念(泣)。とてもSFファンとは言えませんな。でも、梅原さんの作品や、銀河英雄伝説は好き。西澤保彦好き。SF東野圭吾、SF宮部みゆき大好き。ドラマでは宇宙家族が現在大ブーム。いわゆるミーハーというやつです。

1043//DASACON / ××じゃない (1999/03/09 21:25:19)
MAIL::たかはし@小説大賞集計中
>DASACON
うーん、引いてしまいますか。別に内輪にするつもりはないんですが、
「主催メンバーと日程だけが違うSFセミナーor京フェス」(しかも
実際セミナースタッフとの重複もあるし(^^;)になるのはちょっとね、
と試行錯誤しすぎの面はあるかもしれません。あんまり守りに
入りすぎてもアレですし。
実際のところどんな展開になるかまだ未知数なのですが、みなさま
ご参加よろしくなのです。

>「SFじゃない」
ミステリの人も「ミステリじゃない」「本格じゃない」とか言います
し、倉坂さんも福井健太さんの掲示板でホラーファンの「ホラー」
と世間一般に流布する「ホラー」について苦言を呈してますし、
「××じゃない」という言い方はジャンルを問わずよくある
物言いなのではないでしょうか。
#それとも、SF読みは他ジャンルの人より声がでかいとか? :-)

1042//「あれはSFではない」という言葉の謎 (1999/03/09 10:46:00)
MAIL::三枝貴代
まず、

》梅原さんの主張は、「むずかしいSF」(マニアの愛玩物なので売れない)と「やさしいSF」(ベストセラーになる潜在的可能性を持つ)をいっしょにするなってことでしょ。

この要約って、すごくわかりやすくって良いんですが、「やさしいSF」という言い方が適切かどうか。おそらく梅原さんのおっしゃりたいのは「エンターテインメント性を最重要項目に打ち出した作品」という意味で「サイフィクト」という枠を考え出されたのではないか、と。
だから彼の言う「むずかしいSF」は適切な表現ではなく「娯楽性は二の次に考えたSF」つまり芸術的冒険とか、訴えるテーマとか、新パラダイムの提案とか、その方を娯楽より優先したSFという意味ではないかなとも思うのですが。

》むずかしいSFの説明に、「メタ言語的作品」とか「実験小説」とか「ニューウェーヴ」とか、まったく実態を反映しない単語を持ってくるから話が混乱するんですね。

これは、説明していただいて、大変によくわかりました。

でね、

》あるいは、徳間書店の80年代娯楽SF路線が日本SFの主流となりえなかったのはなぜか、と言い換えてもいいけど。

そこなんですけど。
それって、

》「朝ガス」はSFじゃないよね、ふつう。

って、言い方で思い出すんですが。多重世界とその二つの世界間で道が通ってしまって混乱が起こるという、極めてSF的な発想が土台にあって、なおかつ「SFではない」という。
こういった、SFに詳しい人達から魔術のように頻出する言葉「SFではない」が、娯楽SFをSFの主流からはじき出したのではないのかと、思うのですが。
つまり、新しいSF的アイデアを含まない作品はSFでないといったふうな……。
ちょうど新しいトリックがないとミステリでないと言っている雰囲気と近いようで。だとすると、かなり本格であるミステリ以外がミステリでなくなるみたいにして、SFは「本格SF」だけが残ってしまったのではないのか、とか。

「サイ・フィクト」ってのは、私は、起承転結のはっきりした旧来型の作品構造を持つ作品という意味かと思っていました。
んで、「こちらニッポン」。んーと。77年でしたか。最終回読み終わった途端、「ふざけんな」とか思ったので、もっと自分が大人になってから読んだのだと思っていたのですが。女子中学生に「ふざけんな」と思われる小説って、いったい……。あ、いや。あれ、起承転結という意味では、かなり壊れた作品で。解決編のないミステリというか(東野圭吾的、意図的省略ではなく、解決考えてないだろう、おまえといった)。
だからあれ、サイフィクトかなあ、と。

1041//DASACON参加申し込みについて (1999/03/09 03:13:11)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4553/dasacon.html MAIL::かつきよしひろ
たびたび日記での告知、ありがとうございます、かつき@DASACONスタッフです。m(_ _)m

DASACONの参加申し込みですが、宿の関係で、3月10日締め切りということになりました。
慌ただしいお知らせで申し訳ありませんが、参加ご希望の方は10日までに上記DASACONページを参照の上、メールにて申し込みをお願いします。
もちろん、部外者(?)というか前身のオフなどに不参加の方も歓迎です。

また、DASACON賞の方も同じく10日締め切りなので、どんどん投票してください。ここだけの話ですが(^^;、けっこう激戦ですよ。

1040//某所? (1999/03/08 21:14:42)
MAIL::三枝
と、言われても、私はあちこちに出入りしているので、よくわからないです。

K氏に関する件は、きちんとログも読まないのに口だけは出したかったので勘違いを会議室にそのまま書き込んでしまった彼が、そのミスを私に指摘された時「ごめんなさい」の一言が言えなかっただけのことなんですがね。
なんであんなに劣等感が強いんでしょうね、あの人は。間違ったんだから、「ごめん」と一言言えば良いものを。
おたくって、結局、劣等感が強いというか、「ごめんなさい」と一言言うだけで、自分の足元が全部崩れてしまうような気がするくらいの自信のなさの裏返しから、身を守る鎧を集めるように知識に拘泥するものなのだろうかと、思ってしまいました。
しかもそれって、知識そのものを愛した結果の行為ではないから、間違いの訂正はできないわけで。

えーと。
梅原さんに関しましては、私はもう、やらせば良いじゃないかと、思うんですよ。
批判も何も、本人が実践すると言っているんだから。その方法論が正しいかどうかなんか、じきに証明されるでしょう。
実際に実験が展開できる時に、思考実験しても意味はないんじゃないでしょうかと、一回の実験に金があんまりかからない分野の実験系研究者は思ってしまうものなんですが。
だから、SFがなんでダメになったかという問題と、梅原提案とは、わけて考えた方が良いのではないかとも思うわけです。
なんでSFがダメになったのか考えるのは、もはや、ただの趣味なんですね。

1039//SFMと奇想天外のバックナンバー (1999/03/08 16:52:26)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
T.IWATAさま
SFマガジンのバックナンバーと奇想天外に関しては、なんでしたら《SFセミナー》でオークションにかけることも可能です。
現物なしでオークションやって、競り落とした人にT.IWATAさんから着払い宅急便で送ってもらい、代金を振り込んでもらうとか。
いや、べつにWWW上でオークションやってもいいんですが、それだとトラブルが生じたとき責任とれないかも。

1038//re:日本SF (1999/03/08 16:49:12)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
えーとですね、梅原さんの主張は、「むずかしいSF」(マニアの愛玩物なので売れない)と「やさしいSF」(ベストセラーになる潜在的可能性を持つ)をいっしょにするなってことでしょ。
SFという呼称が敬遠されがちなのは、むずかしいSFばかりをもてはやし、やさしいSF(銀英伝とかジュラシック・パークとか)を過小評価してきてた評論家たちの責任が大きい。いまや「いや、やさしいSFもある」と言っても信じてもらえない状況なので、後者の呼び方を変えようと。サイファイとかサイフィクトとか。
そういうふうに理解すると正論なんだけど、むずかしいSFの説明に、「メタ言語的作品」とか「実験小説」とか「ニューウェーヴ」とか、まったく実態を反映しない単語を持ってくるから話が混乱するんですね。
大原まり子や神林長平の主要作品がどれにも該当しないのは明白(神林長平作品の一部にメタ言語的作品があるのは事実だし、『言壷』にSF大賞を授賞したのは果たしてよかったのか、とか言われれば、それはそれで議論になるでしょうが)。
ニューウェーヴの日本作家に与えた影響は、そりゃまあゼロじゃないでしょうが、作品として外に現れているのは、筒井康隆のごく一部の短編と山野浩一の作品ぐらい。まあ小松左京にももろニューウェーヴな短編はあるけど、現在の日本SF状況とはほぼ無関係でしょう。
梅原さんが批判しているようなマニアック系SF作品については、ニューウェーヴの影響は絶無と言っていいのでは。むしろディックとかコードウェイナー・スミスとか
その意味で、三枝さんの、「数少ない「翻訳SFの読み手」が、日本SFの書き手の層と、ぴたりと一致した」という仮説はあたっていなくもないんですが、むしろ問題はそういう作家がいたことではなくて、SF作家の看板を掲げる人に、そういう作家しかいなくなってしまったのはなぜか、ということでしょう。
あるいは、徳間書店の80年代娯楽SF路線が日本SFの主流となりえなかったのはなぜか、と言い換えてもいいけど。

もうひとつ言うと、日本SF黄金時代は、ふつう70年代初めまででは。山田正紀が出てきたのはブームが終わりかけのころですね。まあこのへんは歴史観の違いもあるでしょうが。
「朝のガスパール」(92)と「こちらニッポン」(77)のあいだにも15年の開きがあったりするので、なんとも言いかねますが、梅原説的には「こちらニッポン」はサイファイ(サイフィクト?)でOKでしょう。「朝ガス」はSFじゃないよね、ふつう。

ところで、三枝さんて三枝貴代さんだったんですね。びっくり。NIFTY-Serve某所でのご活躍は一時ずっと拝見してました。


1037// (1999/03/08 15:22:01)
MAIL::宮崎恵彦
柳下様、大森様、どうもありがとうございました。おかげで私の疑問も随分すっきりしました。

>SF原理主義

SFの歴史は、原理主義の歴史であったと言えなくもないような気がします。私見では、サイバーパンクというのも、典型的な原理主義運動だったと思えますから。

1036//三枝さんへのレスはとりあえず後回し。ごめんなさい。 (1999/03/08 09:39:17)
MAIL::いなば
もちろん梅原さんの「SF原理主義」って言い方はある意味で面白いと思います。勝手な読み込みをすると、要するに下らない娯楽、ガキの読み物としてのSFの権利を主張するってわけじゃないかな? もちろん他人に「俺の権利を認めろ」って要求すると言うよりは、自らの商業的創作活動によってその範を示していくあたりが立派なわけですが。
で、更に勝手な読み込みをすると、鳥居さんの(旧)伝言版で鳥居さんとやり合ってた議論を踏まえると、多くの場合原理主義っていうのは「鏡に映ったオリエンタリズム」なわけで、近代的でご立派な西洋がイメージするおぞましい東洋のイメージを自らに過剰に引き受けて逆襲する、という部分がある。(イスラム原理主義とかばっかりじゃなくて、西洋内部のキリスト教ファンダメンタリズムにもそういうところがある。あと、インドでも独立運動の中でヒンドゥー主義が強化され、イスラムとの対立を増幅させたり不可触民差別を強化したり、とか。)この梅原さんの「SF原理主義」にもそういうとこないかな、と思う。(かつての)世間的良識の立場からするSF差別に今頃過剰に反応してるような。でもそれが一定のリアリティをもつのは、世間的良識にすり寄ったSFがエネルギーを失って衰退しているように見えなくもないからですよね。
でもそういう原理主義は長期的には不毛なような気がするんだな。原理主義が言う「原理」って所詮空虚なミラーイメージだから、運動が一定の成果を収めてしまえばそれ自体世間的良識へのすり寄りになってしまうという運命が待ってるんじゃないか、と。ま、梅原さんはたぶんにそんなことわかってあえてやってらっしゃる部分もあるんだとは思うのですが。(そういうのを「戦略的本質主義」とか言うんでしょうかね。)

1035//なんでつまらないんだろうと思ったのが最初で (1999/03/08 08:23:48)
MAIL::三枝
いや、私にはNWの影響ってのがどの程度あるのか、わからないんです。わからないので、思考実験的な提案はできても、正答には、絶対に至らないだろうと思います。
私はね、なぜ、梅原さんがそれが悪いと思ったのか、ちょっと知りたいんですよ。少なくとも、あれをダメだと思っている人は、ああいった物を書くのだって意味で、その関連性に興味がある。
あともう一つ、知りたかったのは、なんでこうまで日本のSFがつまらないのか、ってことだったんですね。
私は翻訳SFで育ったヒトでして。SF誕生期の名作ってのは、現在ではジュブナイルの棚にあるんですよ。で、8〜9歳の間に図書館の棚の本を、左から右に順番に全部読んだんですね。
そういった人間が高校生になって、さてSFMを読んでみると、「……」だったわけでして。
まあ、歴史に残る名作と、日々生産される玉石混淆状態のナマを見るのとを比べてはならないんだけど。なんでこうまでつまらないのかと思った時に、最悪の新聞連載が始まるし。(「朝のガスパール」と「こちらニッポン」ですね。)

だから私は、稲葉さんのお考えとはかなりずれているのかもしれませんが、日本のSFがブームになった時に、その代表作家名が「小松左京」と「筒井康隆」、ではなく「平井和正」と「山田正紀」(まあ、「夢枕獏」でも良いんだけど)と一般につたわっていれば、今の状況はだいぶ違ったのではないのかなとも、思っているわけでして。

1034// (1999/03/08 06:34:36)
MAIL::いなば
三枝さんの仮説は、多分ご本人でも信じていないのでしょうが、かなり苦しいですね。
それからやはり私の記述がミスリーディングだったんだけど、要するに個人として力のある書き手がSFにいなかったんだ、と言いたいわけでは必ずしもないです。
フォーサイス、キングはたしかにずば抜けて力のあるエンターテイナーですけど、彼らがいなくてもいずれ誰かが出てきて同じことをやったと思う。ただ、その動きがSFプロパー出身者によって支えられたかどうか、によってその後のジャンルSFの状況も変わったかもしれない、とは思いますが。
たとえばフォーサイスは『ジャッカルの日』で「疑似イベントもの」をSFの囲いから解き放った、と結果的には言えるのでしょうが、日本では同じようなことを『日本沈没』で小松左京がやった、という風に我々はなぜ言えないのか。あるいはSFプロパー出身のヴォネガット、バラード、オールディス(あるいは筒井康隆? 山野浩一は?)らはなぜSFを変えられずに、自分たちの方がSFの外に出る、という結果になったのか。彼らの試みが散発的なものに終わったからではないのか。今日でも谷甲州、夢枕貘、山田正紀はすでにSFの外にいると言えるのではないか。
とか考えるわけです。
もちろんSFが主流文学に負けたわけと、ミステリやホラーや時代小説に負けたわけ、は区別して論じた方がいいんでしょうけどね。

1033// (1999/03/07 04:53:10)
MAIL::あっぱっぱ
以前書いた『ガリレイの生涯』ですけど、4月にも東京演劇アンサンブ
ルが上演する予定です。こちらは劇場のど真ん中に十字の通路を設置して
そこを演技空間としたものです。ただし原作どおりカット無し上演と思わ
れるのでかなり長いかも。

1032//SF低迷の原因 (1999/03/06 23:35:10)
MAIL::三枝貴代
整理しますと、
いなばさんは、SF低迷の原因は、NWに限らず、結果として総てのSFジャンルでこれといった作品(作家)が生まれなかったことが原因である。すなわち作品傾向のNWへの偏りなどの問題ではない、と。
柳下さんは、SFの低迷時期とNWの誕生、発展時期が一致しないので、NWをSF低迷の原因にするのは無理がある、と。
大森さんは、元々翻訳SFは読み手が少ないので、ジャンルの低迷原因にはなりにくい。SFの低迷は日本固有の問題であろう、と。
IWATAさんは、御自分に限っては、もうSFは読む体力がない。年齢的な問題だと思う(私の想像ですが、描かれる世界と現実との距離が広すぎるせいでしょうか?)。自分と同じようにSFから離れる人が何人もいても、かわりの新しい読者が入って来ないので、SFは商業的に低迷したのかもしれない、(新しい読者をとっていったのは、ゲーム小説とか伝奇小説、YAの類?)ということで、宜しいでしょうか?

ここで大森さんの御意見から、当然疑ってしまう可能性は、その数少ない「翻訳SFの読み手」が、日本SFの書き手の層と、ぴたりと一致した。つまりNWは、直接ではなく、間接に日本のSFを殺したと、いったことなんですが。これだとNWの誕生と、日本SFの低迷時期のずれだけは説明可能になりますが。(証明しようがない仮説で、そういった仮説は意味がないといえば意味がありませんが。)
えーと、サイバーパンクも、わけわかんないジャンルですが。私は「モナリザ・オーバードライブ」を5回読もうとして、5回とも敗退した人間なので、それがどれほどどうなのかは、わかりません。

1031//ブレコレ (1999/03/06 16:07:25)
http://www.st.rim.or.jp/~kimu/ukulele/ MAIL::♪きむらかずし
超軽量万能リンク集、文字どおり軽くて便利
です。さっそくブックマークに入れました。

さて、“ブレードランナーFAQ日本語版”と
して載せていただいた当方のページですが、
正式には下記のタイトルを持っています。日
本語ページ( index-j.html )もございます。
FAQ 以外のコンテンツも多少ございますし、
直していただけると幸いです。

ブレードランナー・コレクション
http://www.st.rim.or.jp/~kimu/index-j.html


1030//私がSF読まなくなったわけ (1999/03/06 08:57:16)
MAIL::T.IWATA
私はNWもサイバーパンクの波も乗り越え(笑)SF読んでいたんですが、
ここ5年ほどSFは全く読まなくなりました。これはSF読む体力が無く
なったからではと思います。SFは読むのに体力というかちょっと高め
の集中力が必要なんじゃないかと思います。色々あって他に集中しな
くてはならないことが多すぎて、そこでSFを切り離してしまったよう
な気がします。大昔のSFも一気に読む気が無くなりましたが、それは
私だけなのかなぁ、銀背も揃いで処分してしまったし。ところで、SF
マガジンの揃い(創刊号〜350号あたり)と奇想天外の揃いを引き取っ
てくれる方は居ないでしょうか、このままだと捨てることになりそう
なので(家が改装になるの)。

1029//軽量万能リンクの「 | 諸星友郎と 日高顕一郎 | 」とは? (1999/03/06 02:03:20)
http://www.network.or.jp MAIL::諸星友郎
諸星友郎です。
軽量万能リンクをみていて
「 | 諸星友郎と 日高顕一郎 | 」
というのに出くわして、私と日高氏の関連性をいろいろ考えてみた
のですが,「と」と「|」の打ち間違いか!?,と思い当たったので
ご報告。

深い意図があってのことでしたら、読みとれなくてすみませんです(^^;

1028//超軽量リンク登場。 (1999/03/06 01:53:22)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
http://www.ltokyo.com/ohmori/lightlink.html
ってのをつくってみました。リンク切れチェック済。500urlぐらい。
ぜんぶまとめちゃってみたんですが、どんなもんでしょ。

1027//そうそう、NWなんか関係ないの。 (1999/03/06 01:50:28)
http://www.ltokyo.com/ohmori/ MAIL::大森 望
NWと、現在のSFの商業的退潮とは全然まったく関係ないっす。
「NWでSFがわからなくなった」というおやぢはたまにいますが(例:椎名誠と北上次郎)、そのおやぢにオールタイムベストを聞くと、『地球の長い午後』などと答えがち。わけがわかりませんね。
どのみちハードコアなニューウェーブ(パメラ・ゾリーンとかラングドン・ジョーンズ)は日本でもアメリカでもイギリスでも商業的にはなんの影響もありませんでした。まったく売れなかったので梅原理論的には無価値です。ゼロ。読んだ人が事実上ゼロであれば、それによってSFを離れていった人もゼロ。NW‐SFなんて専門誌もあったけど、あれはセミプロジン。というかファンジン。
バラードもコンデンストミルクなんとかノベルとかは、伊藤典夫がいくら旗を振っても、ごく少数の(柳下毅一郎とか)ひねくれた読者をひきつけただけだったので、あれがSFの中心だと誤解して離れた人はたぶんひとりもいなかったはず。
いまのSFの退潮について言うなら、戦犯はむしろサイバーパンクでは。というのは当時のオレ持論ですが、じつはそれもあんまり関係ない。なぜなら翻訳SFは昔から読みにくくて読者が少なくて特殊なジャンルだったからです。だからたいして減ってないの。いまのSF文庫の初版部数は、夏の時代の銀背の初版部数より全然多いし。

というわけで、「冬の時代」は日本SFに固有の問題なんですね。ニューウェーヴもサイバーパンクもほとんど関係ない。ではなにが関係あるかという話はまた今度。

ところで梅原克文はバラードなんかダメだと言ってるわけじゃなくて、『星界の紋章』や『パラサイト・イヴ』の仲間じゃないと言ってるだけでしょ。種類が違うんだから名前をべつにしてくれと。まあそりゃバラードも同意するかも(笑) Speculatvie Fictionがもっと流行ればよかったのか(笑) 頭文字をおなじにしたのが失敗。


1026//NWとSFの衰退 (1999/03/05 22:21:25)
http://www.ltokyo.com/yanasita MAIL::柳下毅一郎
>NWの商業価値
J・G・バラードは60年代から今にいたるまでほぼ全長編が翻訳されつづけているけれど、そんなSF作家はそう数多くはないし、実際英国ではベストセラー作家であると言っておけばいいかな? まあ最近出ている本はちっともSFではない、という問題はありますが。

>NWとSFの衰退
それにしても、NWってもう30年前のことですよ? それが過去10年のSFの衰退に責任がある、というのはさすがに無茶じゃないんでしょうか? まあサイバーパンクと言いたいのならまだ話がわかる。
NWがある種の人々をSFから遠ざけたのは事実でしょうが、その一方でNWがなければSFを読まなかった、読まなくなっていた人がいるのもまちがいないでしょう。まあ、言うまでもなくぼくもその一人なんですが。そんな人間はごく少数であり、考慮するにも値しない、と言うのだろうな。
ぼくはJ・G・バラードこそが現代SFの生み出した最高の成果であると信じています。で、そういう目で見ると、梅原氏のおっしゃっていることはあまりに歴史認識が異なりすぎ、同じ世界の話をしているとは思えません。なんか「勝ち組」を見てるようっていうか(この場合、「負け組」だけど)。ほとんどSF、っていうか(笑)。

1025//申し訳ありませんが (1999/03/05 16:34:16)
MAIL::宮崎恵彦
三枝さま:

>ニューウェイブの商業的成績

じつは私も、そんなに正確なことを把握している訳ではありません。
なにぶん、公表されていない(公表できない)数字に関わる問題ですので。

この掲示板には、実際のところをご存知な方が数多くいらっしゃると
思いますので、どなたか、公開できる範囲で、そのあたりを解説して
いただければ、と思います。

で、梅原理論ですが、これは私の断片的な知識からみても、
何らかのソースに基づくものではない、と思わざるを得ません。
確かに、梅原さんの言っていることは感覚的には理解できるのですが。

1024//感想としては (1999/03/05 13:35:59)
MAIL::いなば
要するにSFは大人の娯楽としてはフォーサイスとキングに負け(クライトンがひょっとしたら露払いだったかも、そのあとからクーンツがやってきてだめ押し)、子供の娯楽としては(少なくとも日本では)マンガとアニメとゲームに負け、ニューウェーブは主流文学に負け(ピンチョンやバースが出てきて、日本じゃ大江があんな風になり、村上が登場し)、ということですか。でも「ニューウェーブが主流文学に勝てなかったから、本流SFは娯楽としてフォーサイスやキングに勝てなかったんだ」てな話にはなんないすね。あれ? 梅原さん別にこんなことは言ってないかな?
でも梅原さんの恨み節ってなんか子供っぽいなあ。だって戦後日本SFの第一世代ってもともと焼け跡闇市派って言うか、ポスト「戦後文学」なんでしょう。荒巻義雄氏なんか典型的だったけど、主流文学へのコンプレックスと恨み節なんて相当なもんだったと思う。つまりもともと文学な人たちが始めた文学運動だったんじゃないの? もともと文学な人たちにとって、梅原さんの批判は別に痛くないんじゃないの? 村上春樹が売れてることの方が痛いかも。
梅原さんの恨み節自体、案外第一世代SF作家の主流文学へのルサンチマンの反復みたいなところもあるんじゃないかな? 「仲間内のせまい文学(SF)理念に凝り固まって、そんなんじゃダメだ」てな感じ。でも自分でも別のせまい城を造って立てこもっちゃってるのでは。
梅原さんは、立派な娯楽作家を志し、その志通り売れて支持されてるんだから、自分のことだけ考えて、SFのことなんか気にしないでもっと堂々としてればいいのに。それに、筒井康隆氏やニューウェーブばっかりじゃなくて、「未来学」とか「文明批評」にうつつを抜かした小松氏や「と」に走った平井氏や荒巻氏を何で批判しないんだろ。その辺もわかりませんね。(してるんだったらごめんなさい。私が青山さんのページで見た限りでは何かあんまりその辺の話はしてないような記憶しかないです。)

1023//ええ、ですから。 (1999/03/05 03:22:03)
MAIL::三枝
宮崎さんに、ニューウェイブの商業的成績についてお尋ねしているのです。
つまり、実証的裏付けがないことを御確認かと、思いまして。

1022//まあ、いずれにせよ (1999/03/04 22:38:57)
MAIL::宮崎恵彦
梅原理論のトンデモな点は、いかなる実証データの裏付けもない、
ということに尽きるような気がします。

1021//興味の無い方に (1999/03/04 13:30:27)
MAIL::三枝
不用意な先入観を与えるのはいけないでしょう。

1020//★ (1999/03/04 13:04:29)
MAIL::やぶにらみ
おや、名前を伏せたのは私のためでしたか。
非難する相手の名前も書けないのかと思ってましたが、それは失礼。
ま、向こうのBBSに飛べば解るのだから、無駄な気の使い方ではありますね。

1019//RE^2:梅原批判 (1999/03/04 11:29:17)
MAIL::三枝
一応、お名前がわからないようにしていましたが。やぶにらみさんの自己申告、ということで。

メタ言語小説が(営業として)悪いのだと言われたからといって、「俺はそれが好きなんだよ」と、言われても。好きなのは勝手ですから、好きでいて下さいとしか……。

1018//三枝さんへ (1999/03/04 09:55:44)
MAIL::やぶにらみ
別の掲示板の問題を持ち込まない方が良いと思いますが。

あと勝手に納得されても困りますよ。そういうことでは、ありませんから。

1017//どんどん遅れてくう (1999/03/03 17:57:55)
http://www.eds.ecip.nagoya-u.ac.jp/others/nu-sfken/OB/index.html MAIL::山田@偽現名大
名大SF研若手OBページを更新しました。
偶数月第一日曜日更新を目指していたのにどんどん遅れていきます。

4月からはこれを置いてあるサイトが無くなっちゃうので、
引っ越すかやめるかすることになります。

1016//梅原批判について (1999/03/03 15:20:59)
MAIL::三枝
なんであんな見当違いの批判が出るのか、青山智樹さんの掲示板で
話していてわかったのですが。
作家が経営論を話していたのを、批判された作品のファンが、感情論
というか、作品論で応答していたらしいです。

なるほど。

1015//RE:バロン (1999/03/03 13:19:51)
MAIL::三枝
》『月と太陽諸国の…』は『ホラ吹き男爵の冒険』と何か関係がありました
》でしょうか

無関係です。
で、訊かれる前に念のために申し添えておきますと、「ガリバー旅行記」とも、
無関係です。

1014//バロン (1999/03/03 10:00:33)
MAIL::やぶにらみ
非常に初歩的な質問で恐縮なのですが、

『月と太陽諸国の…』は『ホラ吹き男爵の冒険』と何か関係がありましたでしょうか

どうも、混同していたみたいなのです。

1013//RE^2:梅原書簡 (1999/03/02 21:33:00)
MAIL::三枝
ども、宮崎さん。
ニュー・ウェイブがオールド・ウェイブを巻き添えにした(笑)かどうかは
ともかく。ニュー・ウェイブ自体は、営業成績的にはどういったものだったの
でしょうか?
どうも、よくわからないので。

1012//Re:梅原書簡 (1999/03/02 20:24:39)
MAIL::宮崎恵彦
>あれ読んでいると、SFファンの一部は、喧嘩を売られたような気がするもの
>なんですかね。

梅原さんの言っていることは、とても極端ですが、
基本的には、最近よく見受けられる「ニューウェーブ悪玉史観」
のバリエーションの一つに過ぎないように思えます。

まあ、だからこそ、私などにも非常に抵抗があるわけですが。

1011//『ガリレオ→ガリレイ?』 (1999/03/02 17:59:31)
MAIL::あっぱっぱ
またしても無責任おすすめコーナー。(あんまり信用しないよーに)
あんまりSFとはカンケーないんすけど世田谷パブリックシアターでブレヒ
トの『ガリレオの生涯』が3月6日から上演されます。SFじゃないんですが
(しつこい!)科学(者)と'それを抑圧・利用しようとする権力の関係が人間
味溢れる(スンゲーやなオヤジなんすよ)ガリレオ・ガリレイを主人公にド
ラマティックに展開していくもの。全部上演しようとすると4時間かかる大
作ですけどストーリーはメジャーな「三文オペラ」よりはるかに面白いので
ちゃんとした上演なら飽きないと思います。でも原題は『LEBEN DES GALILEI』
なのに『ガリレオの生涯』なわけ??。

1010//DASACON&DASACON賞へのお誘い (1999/03/02 02:12:12)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis/4553/dasacon.html MAIL::かつきよしひろ
皆様こんにちは、かつき@ダサコンスタッフです。
トップページ、日記、掲示板、SFMサポートリンクと、さまざまなところでDASACON関連の告知をしていただいてありがとうございます>大森さん。m(_ _)m

DASACONも開催までいよいよ2週間を切って、参加受付・DASACON賞投票ともに強化週間中に突入しました。
特にDASACON賞は、新たにチェック式の投票フォームができてより投票しやすくなっています。もちろんノミネートリスト外ページへの投票もできるので、まだ投票されていない方はぜひ一票を投じてください。
今回が初の試みということで何もかも手探りではありますが、とにかく皆様からの投票がなければ成り立たない企画なので。どうぞよろしくお願いします。

また、本会の参加の方もまだ余裕があります。ご都合がつく方はぜひ上記DASACONページにて申し込みを。ネット上の強者の方々がこれだけオフで集結する機会もなかなかないと思います。この機会にあの方やあの方のご尊顔を拝しておくのも良いかと。
基本的にはオフの延長のコンベンションなので、堅苦しいものにするつもりはまったくありません。どうぞお気軽にご参加ください。

というわけで、なんだかスタッフの名前はちらほら見えるのに誰もDASACONのことに触れていないので(^^;、日記で言及していただいたのを機にちょっと宣伝モードでした。
それでは皆様、どうぞよろしくお願いします。m(_ _)m

1008//梅原書簡 (1999/03/01 19:25:05)
MAIL::三枝
あれ読んでいると、SFファンの一部は、喧嘩を売られたような気がするもの
なんですかね。
どうもその感覚が、私にはよくわからないのですが。

あれ読んでいますとね、私は、
ずいぶんと若い頃からずっと好きだった女が、いつも自分にはつれなくて、
ついには自分の忠告を聞かずに悪い男に騙されて、どんどん身を持ち崩して
いる(ように見える)のに対して、「俺はもう会社の社長令嬢と婚約したし、
彼女は美人で気だてが良くて俺は幸せな家庭を作れるだろうし、彼女と結婚
すれば出世は決まったようなものなんだ。だからもう、俺はおまえなんか
愛さないんだ」と、泣きながら言っている男、ってのを、連想してしまうのですが。
つまり、「愛していたんだね」、と。
「そんな、つれない女のことなんか忘れろよ」と、言ってやりたい気分になる。
やっぱ、女の側にすればうっとうしいんでしょうかね。
不幸になるのも、身を持ち崩すのも、アタシの勝手よ、放っておいて、って
感じ?

まあ、男の純情なんか、正当に評価されることなんか、まず絶対にありえない
んだから、今更驚いたりもしませんけど。

1007//はじめましてと、どうも (1999/03/01 19:16:32)
http://www.kt.rim.or.jp/~ameq/ MAIL::AMEQ
掲示板にははじめてです。重ね重ね非礼をすいません。『海外SF翻訳作品修正(集成)』の作成者です。ベルジュラックの『月と太陽諸国の滑稽譚』のリストは未完成です。古くから訳されている一冊なので、古本屋で探せば見つかるはずです。作品そのものよりも作者の生き方そのものの方がけっこうドラマだったような気がします。映画にもなりましたね。
月編と太陽諸国編の二部作で、未完成です。
はやしさん、紹介ありがとう。

1006//『星界の紋章読本』 (1999/03/01 18:46:03)
MAIL::あっぱっぱ
ああ・・・著者だけでなく早川書房まで増長しくさりおって(笑)。
しかし、同人誌は予想していたが""ふぃぎゅあ"まで出現していたとは。
恐るべし『星界』。'(ちなみに私は「ふぃぎゅあボクメツ主義者」)
ちなみに個人的には『饗宴』がバカウケ。「そこ」にはいって数分(多
分)で判断をくだしてしまうジントに共感してしまう私って・・・。それ
にこの話の内容だとアーブはみな「○○○」だっつー事になるのでは。

1005//RE:シラノ (1999/03/01 16:36:55)
MAIL::三枝
ありがとうございます、はやしさん。

そうですね。翻訳書の場合、タイトルが「日本語としては」違っていることは、
ごく普通にありますよね。
以前「一万一千本の鞭、が」と言うと、ニフティの某フォーラムでSYSOPに
「一万一千の鞭、だ」と訂正されたことがありまして、その時はマジで
むかついたものでございます。E下雅之、おまえなんか大嫌いだ。……あ、
いや。ポルノのタイトルなんか、どうでも良かったんだ。

でわでわ、岩波のハードカバーに踏み切る前に、古本屋さんをあたって
みることにします。

みつかったら、おおもうけだなっ。

1004//シラノ (1999/03/01 12:21:15)
MAIL::はやし@名大SF研OB-ML
海外SF翻訳作品集成によると、
『月と太陽諸国の滑稽譚』 Pb:講談社文庫 BX22
『月と太陽諸国の滑稽譚』 Pb:ハヤカワSFシリーズ 3178
としても出ています。新刊書店で入手可能なのは岩波のハードカバーだけだと
思いますが、古本で良ければハヤカワ版(金背)が一番安くてどこでも売ってる
のでは。

1003//山尾悠子復活 (1999/03/01 11:27:58)
http://www.e.okayama-u.ac.jp/~sinaba/inabahp.htm MAIL::いなば
にちょっと自分を見失ってしまった私です。
1002//RE:別世界または日月世界の…… (1999/03/01 09:11:32)
MAIL::三枝
ありがとうございます。山形さん。溝口さん。

それです。その論文みたいなタイトルの話。
訊いてみるものですね。知っている人がいるんだぁ(感動〜)。
タイトルがわかったので、検索をかけることができて、岩波叢書にあることも
確認できました。¥4000。ちょっと高い。買うかどうか考慮中。

しかし作家の名前を聞いた途端、それがなぜ印刷され続けているのか
わかってしまって、ちょっと悲しい。
多少科学的に変でも、面白ければ良いじゃん、とかいう理由で印刷されて
いるのかと思っていたのに。ちっ。
だいたい、科学的とか技術的に正確であることがSFの価値だったら、
今ある本のほぼ全部が、来月には無価値になっている可能性を幾分か
はらんでいる、っていうか、今の学説なり技術なりを陳腐にするため、
私ら毎日仕事してるんだっしィ、とか思うので。

1001//別世界または日月両世界の諸国諸帝国 (1999/02/28 22:47:43)
http://www.mita.keio.ac.jp/~h9703313/ MAIL::T.Mizoguchi
溝口@書物の帝国です。

山形様>
です。岩波文庫赤にもあります。このタイトルで岩波書店の<ユートピア旅行記叢書>の一巻目
に新たに入っています。銀背だとたぶん古典扱いだったので、金色の背表紙だった記憶がござい
ます。