【9月11日(土)】
起きたら2時。ホシヅルの日はあえなく断念して仕事に邁進。Darwin's Radioは最後の十数ページを残して頭から見直しに入る。なにしろ420ページあって、画面上で校正してると激しく飽きるので、飽きたら最後のほうの翻訳をちょこちょこ並行してやるわけですね。
分子生物学関係、進化論関係の参考書もいろいろ読まないといけないのでたいへん。HERVは日本語の文献が見つからないので訳語不明。英語なら、
HERV専門ページとかたくさん資料があるんだけど。
あ、ちなみに
グレッグ・ベアのページにはカバーとか紹介文とかが載ってます。いちばん知りたいのは続編があるかどうかなのだが……。
赤川次郎『回想電車』(集英社)の解説を書くために、『午前0時の忘れもの』その他数冊を再読。勢いで二十年ぶりに『幽霊列車』の一作目を読んだり(笑)。
【9月12日(日)】
スニーカーの一次をかたづけ、赤川次郎の解説を書く。Darwinの校正。
【9月13日(月)】
北村薫『盤上の敵』を読む。このパターンのミステリは今年の流行ですか?
1 現在と過去が交錯する(あるいは、物語中の時間の流れが一様ではない)
2 サイコパスもしくは精神的外傷が大きな意味を持つ。
3 (サプライズをともなう)構成上の仕掛け、あるいは叙述トリックがある。
2つ以上の条件を満たしているのは、この『盤上の敵』のほか、『白夜行』『永遠の仔』『柔らかい頬』『夢幻巡礼』『黄金色の祈り』『ハサミ男』『電車』『夜想曲』……と今年の話題作がほぼ網羅される気が。
まあ、「構成に気を遣ったニュータイプの(広義の)サイコ物が増えている」みたいな言い方をするとそう不思議はないか。
【9月14日(火)】
Darwinの校正と並行して、太田忠司『3LDK要塞 山崎家』の解説に着手。他のシリーズ作品を再読してるのでなかなか原稿が進まない。
【9月16日(木)】
1時、京王プラザホテル40階のスイートでF.F.N.の収録。今回のゲストは山田正紀氏。日本に1000台ぐらいしかない富士通製親指シフトのノートPCを購入し、ついにインターネットに接続して最初に見に行ったのは梅原書簡だったとか(笑)。
しかしいちばん驚いたのは山田さんが『カーニバル・デイ』を読んでたこと。『カーニバル・イヴ』から4000枚まとめて読んだらしい。すごいなあ。いや、オレも読まなきゃいけないんだけど、時間と気力が……。
京極さんはしばらくぶりに元気そうでした。なんか《ニュータイプ》の写真は死ぬほど疲れてる感じだったけど。
4時、京王プラザのティーラウンジで文藝春秋《タイトル》編集部の人々と面談。海外における日本おたく文化の受容状況について。
2時間ぐらいしゃべり、なんかぐったり疲れて帰宅。
気力がないので、ジュニアのど自慢とプロ野球中継をぼんやり見てから、西澤保彦『夢幻巡礼』と森博嗣『人形式モナリザ』を読了。ううむ。
【9月17日(金)】
Darwin's Radioの校正がやっと半分まで。10分読むと飽きるので全然はかどらない。
梅原克文『カムナビ』のゲラを読みはじめる。上巻はまるで『水霊』ですね。クーンツ+半村良。ところどころ梅原書簡文体になるのがおかしい。問題は下巻か。
【9月18日(土)】
8時に起きて仕事。
芳林堂で資料を漁るついでにユタ。『カムナビ』話とか。