【3月1日(月)〜4日(木)】


 午後11時に寝て午前7時に起きる規則正しい生活がつづく。サラリーマンが勤まるじゃないか、なんともったいない。
 テレビが壊れてしまったので(ブラウン管の色ズレ)、DEODEO西葛西店で東芝のワイド28インチを奮発。プログレッシブなやつ。インチキなことをして走査線のあいだを埋めてるので、画面は一見ハイビジョン風。本物のハイビジョンTVにはもちろんかなわないが、地上波のテレビとかも見違えるようにきれいである。文字放送あり、画面分割いろいろあり。接続されたビデオのコントロールまでできるらしい。
 しかしテレビがよくなるとビデオデッキの力不足がもろに露呈。ものはついでってことで、パイオニアのDVDデッキ(LDコンパチ)と日立のSVHSデッキ(録画したテープの目次が出るやつ。テープナビ機能だっけ)を追加購入。高級機買ったと思ってもビデオデッキは5万ぐらいなので、安くなったものである。BS内蔵のふつうのVHS機だと2万ぐらいだもんなあ。

『リメイク』の翻訳資料としてインターネット通販で購入したBroadway Melody 1940を見る。邦題は「踊るニュウ・ヨーク」。何年か前にWOWOWで放送してるんだけど、まさかこんなことになるとは思わずビデオ録ってなかったんだよな。国内ビデオ未発売。Amazon.comの在庫にもなかったんだけど、MOVIES UNLIMITEDにありました。注文から到着まで10日。Broadway Melody 1938といっしょに頼んだらなぜか別々のパッケージで届いたけど、わりと優秀。

 リンクページを改修してたら、ファイルがいっぱいでめんどくさくなり、コメントを一切省いた軽量版リンク集を発作的に作成。
 この日記で「リンク切れチェックが多くてめんどくさい」と書いたら、親切な読者の人から、LinkSonerというリンク先チェッカーを教えていただく。早速ためしてみるとチェックが早くてこれは優秀。どうもありがとうございました。というわけで完成したのが超軽量万能links。SFとミステリを中心に450urlぐらい入ってます。本体のリンク集に入ってないやつも、バランスに配慮して多少追加しました。SFマガジンのWWW特集で紹介されたURLもだいたい入れてあります。
 新着に関してはリンクページ本体で先にフォローする予定。いままでしつこく採用を避けていたtarget=newのタグも試験的に入れてみましたがどうか。
 コメント付きの従来リンク集と適当に使い分けてください。



【3月5日(金)】


 2時、新橋の喫茶店フルハウス(徳間書店のとなり)で、文春が今度創刊する総合男性誌《TITLE》の人々三人とコラムの打ち合わせ。ゼロ号の見本誌もらいましたが、妙な小ネタが多くて、なかなかいい感じ。とくにザラ紙のはさみこみページ(マイナー週刊誌の情報ページというか、風俗誌の一色ページみたいなやつ)は秀逸だと思ったけど、すごく評判が悪くて、本番では消滅しちゃうらしい。惜しい。おたく系のコラム(ファンタのスーパーロボット・オールナイトのレポートとか)はちょっと薄すぎ。

 喫茶店でちょっと仕事してから、ルノワール銀座六丁目店でインターネット・アスキー検索サイト特集用の取材を受ける。最近はRemakeの引用チェックのため、alta vistaばっかり使ってます。

 徳間ホールまでひきかえし、「スタートレック 叛乱」の試写。冒頭は悪くないんだが……多くは語るまい。



【3月6日(土)】


 今朝も9時に目が覚める。「叛乱」の映画レビューを書くために「ジェネレーションズ」を見直す。やっぱり劇場版はこのぐらい派手じゃないとなあ。

 6時、芳林堂@高田馬場。《幻想文学》最新号と『幻想作家大辞典』(国書刊行会)をようやく購入。プラチェットの《ディスク・ワールド》シリーズの続巻がまた版元を移して出ているのを発見。すげえ渋い装幀でびっくり。でも買わない。三村美衣が買ってたからいいや。
 ユタに行くとなんだかすごく人が多いなり。溝口くん@書物の帝国がDASACONの客引きに来ている。あと何人かこないと採算ラインに載らないらしい。u-ki総統のはげしく暴走した挨拶で、三十代の客がけっこう引いちゃってるんじゃないかと思うけど。あれだと部外者は来にくいのでは。もっとふつうにすればいいのに。まあ内輪でやりたいならそれでもいいんですが。
 というわけで、まだ定員には余裕があるみたいなので、お申し込みはDASACONページまで。DASACON賞のほうも熱烈募集中とか。迷ったときはhttp://www.ltokyo.com/ohmori/と書いて投票すると吉(笑)。

 ユタでは『幻想作家大辞典』が主な肴。邦訳情報が異様に充実しているのがおかしい。項目ごとに訳者名が入ってて、訳者によって邦訳表記のポリシーが違うのも笑えますね。スタージョンだと、「ショットル・ボップ」の邦訳収録アンソロジーが『魔法のお店』じゃなくて、よく知らないやつになってたり、「輝く断片」がHMMの初出のほう(訳者は大野二郎名義)になってたり(これは400号に伊藤典夫名義の改訳版が載ってる)。
各種ホラーアンソロジーや《幻想と怪奇》の収録作一覧など、オマケも充実。フレドリック・ブラウンの項とか、けっこう首をかしげる部分もありますが、「ホラーな人から見たSF作家像」も垣間見える。映画に対するコメントが妙にマニアックなのも爆笑。しかしやっぱりこのタイトルはなあ。トールキンもC・S・ルイスもいないのに。



【3月7日(日)】


「広告バナーを設置するとクリック数に応じて報奨金」みたいなキャンペーンはあちこちでやってますが、こないだダイレクトメールで来てたやつが「1クリック10円」というので、ほんとか嘘か知らないけど設置してみました。E TIMESって会社。でも5000ヒット貯めないと換金不可らしい。
 なんにも書かずにただ画像を貼りつけてみたところ、ひと晩で100クリックぐらいありました。「危険注意」とか書いてあるとみんなとりあえずクリックするのか?
 クリック数集計システムはわりとよくできてて面白い。ほんとに換金されるかどうかたしかめるためには5000クリック貯めないといけないので、今月いっぱいはトップページの「危険注意」と書いてあるGIF画像をどんどんクリックしてくれると吉。それでほんとに5万円もらえたら宴会だな。よくわかんないけどクリックしてもとくに害はないと思います。あやしいファイルのダウンロードはしなくてOK。無修正画像に簡単接続したい人はべつに止めませんが。
 しかし日記猿人に登録してたころも、こんなにクリックはなかった気がするぞ(笑)

 コニー・ウィリス『リメイク』の第一稿がようやく完成。こんなに薄い本なのにどうしてこんなに時間がかかるかな。

《本の雑誌》レビュー用の、リンダ・ナガタ『眩惑の極微機械(ナノマシン)』上下(中原尚哉訳/ハヤカワ文庫SF各六六〇円)とジェイムズ・アラン・ガードナー『プラネットハザード 惑星探査員帰還せず』上下(関口幸男訳/ハヤカワ文庫SF各六二〇円)を読む。
 リンダ・ナガタは前作より落ちますね。話は『大きな壁の内と外』みたいな。中原くんの翻訳は飛ばしてますが、あれだけかっこいい造語ばんばん使ってるくせに、距離の単位が「フィート」なのはなあ。しかしメートル法はもちろん、「尺」も使えないので。「歩」かな、やっぱり。こういうわかりやすい話をわざとわかりにくく書くのは、梅原理論的にはいちばんバツかも。しかし結末は驚くので、前作の愛読者は必読。
 ガードナーはすごくへん。惑星探査員はEMC、expendable member clueと呼ばれてて、要するにコンラッド消耗部隊なんですが、この設定が凄すぎ。思わず椅子から転げ落ちそうになりました。寝てたけど。こっちは『フリーダムズ・ランディング』とおなじ話で、やっぱりヤングアダルト。でも断章形式で、コンデンストミルクなんとかノベル風(うそ)。妙なユーモアがあって意外と好きなんだけど、まあ人にはすすめない。ガラスのおねえちゃんがすげえかわいい。


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