【10月25日(土)】

 お昼に起きて、東西線で早稲田。デニーズで2時間ぐらい仕事をしてから、柳下毅一郎と落ち合って、寺島令子邸へ。
 まとめて注文してもらってたテンペストの箱が届いたので、受けとりがてらちょっと遊びますか、という計画。
 メンバーは五十嵐さん、寺島さんと、田中としひさ氏に柳下、大森の五人。五十嵐さんはなんか「ウルティマ・オンライン」に燃えてるらしい。新幹線で岐阜まで買いにいくやつとか、定価8000円ぐらいのソフトを3万円で売ってる店があったり、なんかたいへんみたいですが、わたしはパソゲーほとんどやんないので関係なし。ディアブロも遊んでないしなあ。

 5人いるなら――ってことで、とりあえずはじまったのはドイツ製のボードゲーム、「カタン」。ボードといっても、ヘックスを組み合わせてランダムにつくるため、毎回地形配置が異なるのがミソですね。ルールはけっこう単純なので、対人戦略ゲーム的な要素が強い。交渉術が問われるし、マークされると勝てないし。
 一戦目はサイコロに嫌われてほとんど最下位でしたが、二戦目はノーマークのメリットを生かし、知らないうちに勝ってました。

 つづいてテンペストのブースター×3を使ってロチェスター・ドラフト。一パック分のカードを広げて、好きなカードを順番にとっていく方式。3パックなので、他人のカードをかなりたくさん止められるんだけど、やっぱり自分が使わないものはつい流してしまう。
 緑をだれもとらないので、ヘビークリーチャー4体を中心に、緑白の耐えるデッキをつくる。止めはOverrun。ヒーラー3体とAnnoint1枚とって、これでだいじょうぶと思ったけど甘かったですね。
 1マッチ目は柳下のティム系デッキに0−2で惨敗。先に2枚ティムくん出されて手が止まってるうちにラシドラゴンが襲ってくるんだもん。
 2マッチ目は五十嵐さんのShadowデッキ。壮絶な殴り合いですが、2デュエルともOverrun引いて殴り勝ち。
 ここで終電の時間となり、2勝1分けで柳下が一位。オポネント・マッチ率で大森が二位。

 しかしすでに12時をまわって西船橋行きの最終は出ちゃったあとなので、西葛西のファミレスに行くかわり、ふたたび早稲田のデニーズで仕事。でもついつい箱を開けちゃいますね。
 とりあえずコモンだけは全種類チェック。やっぱいくらカードリスト見ててもカード名とか覚えないから。いや、現物見ても、この年になるとなかなか覚えられないんだけどさ。


【10月26日(日)】

 SFマガジン499号の翻訳、P・K・ディックのTrouble with Bubblesをかたづける。「フェッセンデンの宇宙」ネタ。デジペッツ・ブームの今はけっこうタイムリーかもって話ですが、このオチはなあ。


【10月27日(月)】

 ゲームウォーカーのレビュー用に、遅蒔きながらスパロボ大戦Fをはじめる。EX以来なので、マップ兵器とかすっかり忘れてて、いきなり2個めのマップでリセット(笑)
 ヒイロはいい味出してますね。しかしもうちょっとやらないとエヴァが出てこない。


【10月28日(火)】

 年末のベストテンラッシュの第一陣、リテレールの文庫本・単行本ベスト3を送る。こんなの。

●97年単行本ベスト3
1 ジョン・クロウリー『リトル、ビッグ』
2 神林長平『ライト・ジーンの遺産』
3 鈴木いづみ『鈴木いづみコレクション7 いづみの映画私史』

●97年文庫本ベスト3
1 イアン・マクドナルド『火星夜想曲』ハヤカワ文庫SF
2 ナンシー・コリンズ『ミッドナイト・ブルー』ハヤカワ文庫FT
3 野尻抱介『天使は結果オーライ』富士見ファンタジア文庫

 文庫はもうちょっとなんかあった気もするんだが。オリジナルに絞るとあんまり思いつかない。十二国出てないし。ノベルスならいくらでもあるんだけどなあ。

 夜はスパロボFのつづき。


【10月29日(水)】

 スパロボFを11面までやったところでゲームウォーカーの原稿を書く。

 SF文庫の新刊、パトリック・オリアリー『時間旅行者は緑の海を漂う』を読む。これって「SF文庫」で出しちゃダメでしょ。最初からネタバレ(笑) こういうタイトルつける話でもない気がするんだけど。ヴォネガットが書いたらもうちょっと面白くなったのでは。しかし川又さんと良平さんは絶賛らしい。謎。


【10月30日(水)】

 オールタイムベスト座談会のベタ起こしがメールされてきたので、原稿化作業に着手。4分の1に削らなきゃいけないんだけど、うーむ。ちょっとたいへんな感じ。



【10月31日(木)】

 1時からユニジャパンで「欲望の街・外伝 ロンリーウルフ」。どっちかっていうとロレッタ・リーが出てる女版古惑仔「紅い疾風」のほうが見たかったんですが、まあそのうち。「ロンリーウルフ」のほうはトニー・レオンの主演で、70年代の日本映画みたい。キャセイ航空スッチー上がりのカルメン・リーも、いまいち華がないよなあ。

 2時半に終わって、東銀座のヘラルドまで歩いて「HANA-BI」。一時間前なら楽勝……と思ったら試写室外の廊下には長蛇の列(笑)。ベネチア映画祭の威光おそるべし。根岸季衣に大貫妙子まで来てるし。と思ったら、うちの弟@JUNE編集部までやってくる。けっきょく隣同士で見ることに(笑)。
 樋口真嗣さんも来てたんで、喫煙コーナーで雑談。朝日デジタル文化賞おめでとうございますとか、SF大賞おめでとうございますとか。SF大賞2年連続受賞は史上初の快挙でしょう。でもエヴァは「お手伝い」だから……と、受賞の意識は全然ないみたいでした。あとは押井さんの新作の話とか聞いたけど、そのへんはオフレコかも。
 そういえば鶴巻さんも来てました。

 かんじんの「HANA-BI」は、北野映画としてはふつう。オレ的には「あの夏」「ソナチネ」「キッズ・リターン」がベスト3なので、それに勝つほどではない感じ。いや、もちろんいい映画なんですけど。

 まっすぐ帰宅して、日本ホラー小説大賞の下読み開始。長編はわりとアタリが多くてたいへん。ベッドルームにこもって黙々と読みつづける。


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