【6月28日(金)】

 10時半くらいに目が覚めちゃったので、昨日届いたASCII DOS/V ISSUEとINTERNET@ASCIIを持ってミストラル。プロノートミニの後継機種、レッツ・ノートはやっぱりよさそう。しかしトラックパッドって嫌いなんだよな。1.5kgを切って、THINKPAD535より400グラム軽いのは魅力。28800カードモデムがすでにあることを考えると、535のDSPにはそれほどそそられないし。DOS/V ISSUEにはいきなりSFエンサイクロペディアCD-ROMの紹介が載っててちょっとびっくり。なんでいまごろ。謎。


 しかしもっと驚いたのはインターネットアスキーの久住昌之さんの連載マンガ。いきなりうちのページのトップが出てるんだもん。数カ月前にとつぜんメールをもらったときも仰天しましたが、まさか似顔絵を描かれてしまうとわ(笑) おまけに、
「失礼、しかし いっかにもSF物って感じの表紙だな」
 だって。看板に関しては大森は関知しないので、担当デザイナーの吉永和哉がやはりSF者だったということであろう。
 しかし、久住さんの「ネットサーフィンははしご酒である」っていうのは卓見かも。NIFTY-Serveでフォーラムわたり歩いてチャットしてたころは、これなら飲み屋いらないなと思ったもんですが。

 んで久住マンガを読んだあと、ページを手前にめくると水玉さんの連載があって、nzm帽子の人が登場してたり。いや、うちの場合、カマボコの板が子どものころの汎用おもちゃだったんす。レゴのかわりにカマボコ板に釘打ってクルマつくったりとかさ。

 しかしシールじゃなくて、上からこすって転写するやつだったんですけど。シールだとはがせるぢゃん。ところが柱とかの木目んとこに転写したやつはどうしたって落とせなくてえらく怒られるわけですね。あやしいシールをたくさん貼った机とかが眠っているのはさいとうよしこの実家のほうだな。

『東京人』の原稿ミストラルで書いてからいったん家に帰り、ゲームウォーカーからのバイク便を受けとる。でもPSの「ハイパーオリンピック」しか入ってない。「月花夢幻譚」は? とあわてて電話したら、連絡の行きちがいで、サンプルゲットを頼んだのが伝わってなかったんですね。まあでも今日が発売日だから買えるだろうと駅前のおもちゃ屋に行ったら64売ってたのがまちがいだよな。ついふらふらと64買ってマリオ買ってウィング買ったらもう5万円近い。3本買うとハード代越えるんだもんな。しかしこんなのいつやるんだろう。
 持って帰って妻を喜ばせてからSS立ち上げて月花。雰囲気は悪くないし操作性がすごくシンプルにしてあるのもありがたい。ポリゴン版リターン・トゥ・ゾークみたいな感じですね。

【6月29日(土)】


 10時に起きて仕事。5時に西葛西を出て、中野区の区民センター「なかのZERO」(って謎のネーミングだね)へ。ここの会議室で、例のマジック・ザ・ギャザリング日本語版シールド・トーナメントが開かれるわけですね。
 シールド戦ってのは、自分で組んだ手持ちのデッキで戦うかわりに、その場でもらった未開封のパックを使い、全参加者がおなじ条件で(といっても「未開封」パックの中身はそれぞれ違うので運不運はある)勝負するシステム。MTGの場合、カネにあかせて何万枚もカードを集めてる人と、スターター2個にブースター4個くらいではじめた人とでは、デッキの強さにかなりの格差が生じるんだけど、シールド戦はある程度までそれを緩和するんですね。財力より経験がモノを言う勝負。
 まあ、日本語版でさえはじめて見るカードがたくさんある大森のような超初心者が初めてシールド戦に参加した場合は、経験もクソもないので、かなりの程度、運まかせなんですけどね。

 未開封の日本語版スターターパック2個を受けとり、それから30分で自分用のデッキを組む(ふつうは60枚以上だけど、分母が少ないので40枚以上ならOK)。「茂みのバシリスク」はじめ、まだ持ってないカードがけっこう入っててラッキー。とりあえずランドとクリーチャーの豊富な赤を中心に青と黒を混ぜて三色で構成。
 参加者は、大森、三村、早川書房トリオ(星野、野崎、河野)、ログイン四人組、寺島令子、ボストークの高橋さんの合計10名。そのほかトーナメントに出ない出席者(ものすごく強いので出てもしょうがない人と、まだルールがよくわからなくて出られない人)が、まさかのときの審判が寺島さんの夫のひとの五十嵐さん(カード代にもう40万くらい使っているらしい)、元タイトーの加藤くんと、SF者の井出くん、ボストークでバイト中の江渡くん、青木光恵ちゃんとこのアシスタントやってるマンガ家のひと、あともうひとり学生と、そのくらいかな。
 トーナメントは30分の時間制限で、勝負がついてない場合には残りライフ数で判定する。大森はログインの赤ちゃん編集者・堀之内嬢を一勝一分けでなんとか倒し、二回戦不戦勝で準決勝進出、ログイン宮地との内輪対決に勝ち上がった寺島さんと激突する。SFマガジンの近況欄に、「次の目標は寺島令子だっ」とか書いたらさっそく対戦が実現してしまったわけですね。
 デュエル一発目は、寺島さんのランドの引きが悪く、6分で快勝。勢いにのるかと思われた2戦めに惨敗、3戦めは時間切れ引き分けとなり、最後に「畏怖」(黒以外のクリーチャーでブロックできなくするエンチャント)を使われてライフ負け。対シールド戦対策に通じている寺島さんはさすがにデッキ構築に無駄がない。まあしかし、そう簡単に倒せたんじゃ目標にならないから、今日のところはおとなしく自分の弱さを認めよう。しかし、次はこうはいかないぞっ。とか叫びつつ敗退。まあ一回戦負けした三村美衣にくらべれば、腐っても準決勝進出だもんね。ふふ。
 決勝は寺島vsログイン柴田の内輪対決で、ログイン柴田が優勝しました。ぱちぱちぱち。早川書房勢は、野崎くんの準決勝進出が最高かな。
 決勝戦を横目によそのテーブルでフリー対戦。三村美衣は五十嵐久和名人の凶悪なデッキを相手にぼろぼろ。あと1ライフまで追いつめたところでドローを失敗させるカードを使われてなにもできずに蹂躙されつづけたり。
 トーナメント常連者の凶悪デッキとは戦ったことがないので、こないだ組んだばかりの青・アーティファクトデッキで五十嵐名人の胸を借りる。五十嵐デッキはパーマネントがほとんど入ってないカウンターデッキ。なにを出してもカウンターされてしまうんだけど、こっちはランドの引きがめちゃめちゃよくて、6ターンくらいでウルザセットが揃い、マナ出ほうだい。いやあ、はじめて揃いました(笑) アーティファクトクリーチャーもどんどん引くのでがんがん出してるうちに向こうはカウンターしきれなくなって奇蹟の勝利。対・五十嵐名人に一勝零敗だぜ。もう二度とやらないことにしよう(笑)

 9時で会場を追い出され、中野駅前の居酒屋に12人が流れる。井出くんは中学校以来の寺島令子ファンとかで、YMKC版『チルドレン・プレイ』初版とかプガジャ版『昼のプレゼント』とか持ってきてサインをねだる。いやあ著者近影がすごいっす。さすがこの道15年の寺島先生っすね。そこからふたたび古いマンガの話。といってもめるへんめーかー先生には勝てないのである。三村美衣は古いファンダムの話とかしている。
 五十嵐名人には、「やっぱりシングルで買うでしょう、ふつう」とかアドバイスされる。MTGメーリングリストが基本、とか。ううむ。最終的に10万くらいは突っ込むような気もするけど、そこから先はなあ。まあ競馬にハマることを思えば金銭的にも時間的にもたいしたことはないのである。それにしても寺島さんが強くなるわけだよな。ログインのMTGページもがんがん増強されてるし。
 
 12時近くなったところで三村美衣が去り、五十嵐先生が会社にもどり、ログイン組と寺島さんと加藤・井出・大森で飯田橋に出てカーニバル2。ほかの人が歌っているあいだ、大森はひたすらMTG。寺島先生の本気デッキはすげえ強くて全然勝てない。4th縛りのデッキに買えてもらってなんとか1勝。トータルでは2勝7敗くらいだった気がするな。つづいて宮地さんとも戦う。こっちは快勝。やはり寺島令子の壁は厚いな。デッキを組み直して再挑戦だっ。


【6月30日(日)】


 4時に銀座4丁目で富川泰次の結婚パーティ。10年ぶりに見る顔がぞろぞろ。TOKONVIII残党組っていうか、渋谷金曜会によくいた人々ね。朱鷺田祐介師匠も来ていたのでMTG状況を取材する(笑) 2年前にさいとうよしこがRevisedのスターターデッキを朱鷺田先生からもらってきたときには、こんなもんでなにすんの?とか思ってたんだけどなあ。朱鷺田先生は名刺交換のさいにハールン・ミノタウロス一枚つけてわたしたり。さすがですね。
 乾杯スピーチ担当だったのに遅刻してきた山田正紀氏とはすごくひさしぶり。〈女囮捜査官〉と最近の日本SF状況について。山田さんは「しばらくミステリでがんばってみるつもり」だそうである。社会派的な日常的リアリティの中で本格をやりたいってことなので、
「それはわりと損な選択じゃないですか?」
「いや、まあぼくは昔から貧乏くじ引いてますから」
 とにかく『女囮捜査官』は、ノベルズというメディアにもかかわらず大量の仕掛けを導入して奮闘してるので、本格の人もSFの人も読んでみてね。面白いっす。

 一次会終了後、15人くらいでワシントン靴店の上のカフェ・ド・ワシントン。奥の席で朱鷺田先生の胸を借りる。全然凶悪じゃない、4th中心のわりとふつうのデッキなんだけどこれが勝てない。相手にライブラリの一番上のカードをあてさせて、はずれると2ダメージっていうアーティファクトに削られつづけて敗退。これなら白赤デッキで戦えばよかった。二戦二敗で一蹴され、勉強になる。

 三次会は10人でファゼンタのでかい部屋。アニカラ絶唱の人々のわきで、三村美衣、柳下毅一郎とデュエル。柳下カウンターデッキはやたら勝負に時間がかかる。しかしこないだのサッカーのときよりはかなり増強されていて、最後は一敗地にまみれる。
 三村美衣とはわりといい勝負して僅差で勝つって感じ。デッキの傾向が似てるからかな。まだトータルでは5、6勝上回っているにちがいない。ふふ。

 12時ごろ、白石朗、柳下毅一郎と電車で帰る。今日はヨーロッパ選手権決勝が午前3時からなんですね(笑) はじまるまでMAGTIMEで仕事しようと思ったのに超眠まったので帰宅。柳下は64マリオで遊んでいる。さいとうの話ではけっこう筋がいいらしい(笑)
 大森はMTG疲れの累積で、ちょっと寝ようと思ったらそのまま朝まで寝てしまう。
 途中我孫子さんから電話がかかってきた話(当然、例のおこさま問題(笑)ですね)については次回。「仲間」であるところの「古参日記者」(笑)大森が、はじめて発言する予定。あーこういうくだらない問題って好きかも。


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