【6月24日(月)】

 メモリも増えたので重い腰を上げてNetcapeを3.0b4に変更。しかし日記しか見ないとほとんど変化がない(笑)
 ついでにQV10Aにたまった写真をまとめてHDに転送する。たしかに新しい転送ソフトは飛躍的に速まっている感じ。CAM形式で落としたやつに、iCAMでアイコン貼りつけて、CAMOMILEで一発JPEG変換。感動的に便利かも。

 朝になったのでジョナサンに行って翻訳仕事。小説と違ってエッセイはテンポが上がらないのでつらいっす。面白いんだけどさ。ミストラルに移動してランチ。今日はビーフカツレツでした。

 眠くなったので2時ごろいったん帰宅。プロテウス仕事をかたづけてからエグザス。サウナで平山夢明を読む。

 IDOから携帯電話下取り交換サービス通知が来てて、8000円〜15000円でタックスミニモの最新機種に手数料なしでとりかえてくれるという。なにしろいまのモトローラ製アナログ携帯は、デザインがレトロでかっこいいんだけど(表示は液晶じゃなくて昔の電卓みたいなLEDだし)、標準のバッテリーだと10時間保たない。メモリ効果めんどくさいし。
 しかし今ならやっぱりデジタルかな、と思ってIDOプラザに電話したら、デジタル方式に変更しても電話番号は変わらないんだそうで。まあその分値段は高いわけですが、一年以上使うんならたいした差額ではない。問題は電波状況。デジタルに変えたとたんミストラルで使えなくなったりするとバカだしなあ。デジタル携帯はまだ進化の余地がありそうだから、とりあえず8000円払って新しいアナログに変えて、それで今年いっぱいつなぐ手もあるか。IDO800kHzデジタル携帯保有者の方がいたら電波状況を教えてね。二十三区内で、アナログ携帯が通じてデジタル携帯が通じないってことはあんまりないだろうと思うんだけど。ピンポイントの問題なので。悩ましい。

 エグザスにいるうちにぱふの原稿催促が留守電に入ってたので、ケンタで仕上げる。ログイン宮地さんからも電話があったのでかけなおしたら、
「土曜日にMTG初心者のシールド戦トーナメント大会やるんだけど」
「あ、行きます行きます」
 ということで週末は日本語デッキシールド戦だ。わくわく。あ、そういえば土曜日はユタ例会参加予定とか書いたけど、よく考えたら今週は第五土曜なので例会はない日なのでした、ちゃんちゃん。
 三村美衣に電話してトーナメント出ない?と誘ったら、土曜日は泰次の本チャンの結婚式のほうなんだそうで。柳下とか出るかな。出るなら電話してね。
 しかしトーナメントってことはやっぱり3試合デュエルなんだろうな。スターター2パックからデッキ組むそうなので、ランド分布によっては2色も厳しいか。青と緑を学習しておかなければ。当然フリー対戦もあるはずなので、マイデッキも要再構築。よし、明日はパーティの前に書泉ブックマートで買い出しだっ。
 とかやってて仕事はどうする。


【6月25日(火)】

 もうちょっと寝るつもりだったのに午前2時ごろ目が覚めたのでIRC少々。4時ごろロイヤルホストに行って飯食ってから仕事。ほらほら、一応仕事もしてるぢゃん。

 ひたすら翻訳をつづけて、4時ぐらいに出かける。神保町から書泉ブックマートまで歩き、MTGカードの買い出し。4thのブースター10個入り×2+スターター×2とアイスエイジのブースター10個入り×2とスターター一個。あとクロニクル10個で1万円ちょっとくらい。一挙にカード枚数倍増な感じ。ブックマートのMTG売場は男子高校生がたむろっていて面白い。大人だからハコでかわなきゃね、とも思ったけどまあいいや。しかしすでにかなり眠まっているので封を切ってカード整理するだけでもめんどくさい。喫茶店で半分くらいあけたところであきらめて、日比谷の東京會舘に移動。スニーカー大賞のパーティである。

 会場に上がってみたら北村薫さんがいてびっくり。なんか、べつのパーティとまちがえてうっかり来てしまったらしい(笑) 角川とは縁があってもスニーカーのパーティではなあ。
 第一回スニーカー大賞の金賞受賞作二作のうち片方、「黒い季節」は、たしか一次専攻で読んだヤツで、バイオレンスばりばりのノベルズっぽい話だったような記憶がある。おっさんくさい感じだったのに、受賞者は今年早稲田に入ったばかりの体育会系さわやか青年でけっこう意外。もうひとりの金賞受賞者も早稲田出身だけど、こちらは音楽一家に生まれた二十代の女性でわりと美人。両方ともセールスポイントがはっきりしてる分、売り出しやすいかも。
 しかしいちばん驚いたのは、司会が男女の声優コンビで、男のほうが古谷徹だったこと。冒頭で「父ちゃん!」とか「アムロ、出ます!」とか持ち芸を披露。思わず写真を撮らせてもらいました(笑)
 審査員は水野良、天野喜孝、藤本ひとみ、角川歴彦で、角川社長のあいさつが傑作。
「D&Dが米国で流行しているので、日本でも元気なファンタジーの需要はあると思い、スニーカー文庫を創刊した」とか、「『ロードス島戦記』の仕事はわたしの青春だった」とか。しかしずいぶん遅い青春だね。
 水野良の挨拶はそれに輪をかけてすばらしい。選考委員が初々しい挨拶をするってのははじめて見ましたね。受賞者よりアガってるんだもん。十年前に星群祭でマイク持ってたときはあんなにアガってなかったのに。まあでも水野良の場合、あんだけベストセラー作家になっても全然かわんないってのがいいところですね。
 十年前にファンジンに書いたゴシップ記事のことで文句を言われた(「あのときは大変やったんですから。まあもう時効ですけどね」)けど、わたしは全然おぼえてませんでした、すみません。
 SNEの安田社長も来ていて、SNEホームページ構想を聞く。あと神大SF研から作家になった田中くんとか、武田・菅夫妻とか、鈴木光司とか。角川の人は当然山のようにいましたが、他社関係ではアスキーの第六書籍の人が3人くらい。あ、スニーカー文庫の編集を担当してる男の子がSFおたく上がりで、「『ラモックス』持ってきてサインしてもらおうと思ったんですけど」とか言われる(その後、なんだかかわいい葉書が来ていたが、男の子は却下だ(笑))。
 麻雀してるはずの綾辻さんも途中合流。なんかさんざんな成績だったらしい。パーティのあと、武田夫妻、三村美衣、堺三保、神代創、綾辻行人、角川編集者勢と一階のティールームでお茶。綾辻+角川勢はふたたび麻雀に去り(予想どおりS戸氏が惨敗し、アヤツジ氏はトップをとって面目をほどこしたそうである)、わたしは三村美衣と有楽町の喫茶店に入って11時までギャザリング。


【6月26日(水)】

 11時から8時までミストラルいつづけ(笑) しかし昨日買ったカードでえんえん新しいデッキを組んでいたのであまり仕事はすすまない(笑) ウルザが合計10枚になったので無色デッキに挑戦。カウンター用に青を混ぜたデッキと、黒単色デッキをつくってみる。
 MAG TIMEに移動してさらに仕事――と思ったが、つい小山ゆうの相撲マンガ『ももたろう』とか読んでしまう。

 12時ごろ柳下毅一郎がサッカー観戦にやってくる。あいかわらず点が入らず、チェコvsフランスはまたしても0−0のPK戦。柳下はサッカー観戦に向いていないのでは(笑) 凡戦を見るかたわら、テレビの前でMTG。あんまりカード持ってないくせに複数デッキを組んでるもんだから、柳下デッキは弱すぎ。土地10枚近くだして、クリーチャーが一個も出なかったり。これでは新デッキの実力が確認できないぞ。
 イングランドvsドイツは前半いきなり1−1になって期待させたものの、またしても以後は点が入らずPK。つまんないのでMTGがつづき、けっきょく朝6時まで。やれやれ。


【6月27日(木)】

 1時に起きてWOWOW。会議のあとすぐそばのIDOプラザによって、在庫のある機種と値段を確認。デジタルに移行する場合でも、午後一くらいまでに書類を持ってくれば、その日のうちに新しい携帯がもらえるとか。安いけどリチウムイオンのD306か、高くてニッケル水素だけどちっちゃくて軽いD310かで悩む。まあ来週決めよう。

 またしても六本木に向かい、ファーストキッチンで仕事。東京人の原稿を書き上げて送るつもりだったのにけっきょく仕上がらず。5時にPHSが鳴り、三村美衣が登場。今日は久美沙織百冊記念パーティなんだけど、その前にちょっとMTGする計画なんですね。
 どうせなら日記のネタになる店でやろうぜ。ってことでアマンドに入る。いいでしょ、六本木アマンドで沼地をタップしたり稲妻を打ったりする30代の男女って。大人のつきあいってゆーか。ゆわないか。
 さすがに対三村美衣デッキでは、無色+青デッキはやっぱりつらくてなかなか勝てない。しかし、黒単色デッキでは、「コーツマスの鐘+奈落の王」コンボが成功して会心の勝利。沼地すべてを1/1のクリーチャーに変えて、そいつをサクリファイスしつつ奈落の王で攻撃するんですな。これは決まると気分がいいっす。

 6時半になったところで、会場に移動。店の前まで来たところで、タクシーでやってきた綾辻夫妻と遭遇。東京で綾辻さんと小野さんがいっしょにいるところを見るのははじめて。だいたい小野さんはパーティのたぐいに一切出ない人なので(SF大会には出る)、今日のようなことはすごく珍しいのである。

 今日の会場はキャパ100人の店だったんだけど、心配性の久美さんが300枚招待葉書を出し、168人から出席の返事があったそうで、じっさい何人来たのか知らないけどとにかくたいへんな人口密度。綾辻さんは宇山さんといっしょに早々に一階の店に避難。わたしはどうせ7割くらいの人とは知り合いだし人間多くても平気なので上でうだうだ。
 牧野修が来てたのはめずらしかったな。あと森園みるくなんて人も来てて、とりあえず写真を撮る(笑) あと堀井雄二もいましたね。会場は暗いのでスポットあたるところで挨拶した人以外は写真撮れなくて残念。もう少し人間が少なかったら、このへんの人には紹介してもらいたかったのに。
 あと大原まり子・岬兄悟夫妻ともほとんど一年ぶりくらいに対面。去年の入院騒ぎで座談会企画をすっとばしてしまったままなのでごめんなさいと謝る。岬さんはすっかりホームページに燃える人になっているのだった。
 そういえば森下一仁氏も年末にパソコン買ったそうで、「ソーヤーのホームページないの?」とかきかれる。
 パーティのメインエベントは、伝説のフォークデュオ、あかね雲ちゃん(古いSF者以外知らないかもしれませんが、これは関智@徳間書店&とり・みきのユニット)を背後にしたがえての久美沙織ライブ。100 MilesとかCountry Roadとか。久美さんは15センチのピンヒール履いてスーパーモデル状態。すげえ。

 足が疲れたので一階に降りてミステリ組に合流。森博嗣『冷たい密室と博士たち』と西澤保彦『人格転移の殺人』の見本をもらってラッキー。清涼院流水先生もゲラを送ってくれたそうなので、初稿からどう変わってるか楽しみ。
 下でミステリ話してるうちに上の一次会が終わり、店の前でSFマガジン阿部さんその他とエヴァ話その他。
 履歴書の件は、阿部編集長から小黒くんに切り出したわけではなく、打ち合わせの席で小黒くんから先に履歴書の話を振ったんだそうです。岸川ルートだったのかな。

 綾辻・講談社組は静かな喫茶店を求めて去り、うちはしばらく一階で(またしても菅・武田夫妻その他と)雑談してから二次会場へ。着いてみると会場はカラオケパブ貸し切り状態で、久美さんが相川七瀬を歌っている(笑) ハモりも完璧らしいので途中からひっぱられて参加。いきなり歌うかこの男。
 つづいて知らない男の子が歌う「ガッツだぜ」にがっつだぜーえーのコーラスつけたりしてるうちに気がついたら鈴木輝一郎先生と「Bomber Girl」歌ってました。しかしなぜ輝一郎さんがBomber Girl入れるかね。謎。
 しかしこのステージの収穫は、浅羽莢子先生の歌う松任谷由実「Destiny」。浅羽さんのカラオケ。ううむ、すごいものを見てしまった。ってそれは山田正紀の『女囮捜査官2 視姦』ですね。考えてみると、浅羽さんとカラオケボックスはいいかもしんない。なにしろ歌を聴いていればそれですむわけだからこれなら以下略。
 川又さんの歌う中島みゆきとか、歌って踊る藤臣柊子さん(いしかわじゅん夫人)とか、ほかにも収穫多数。さらにあかね雲ちゃんライブもあり、なんとあの名曲「SFの唄」の96年バージョンが初公開。百万回聞いた「さなえちゃん」高千穂バージョンとかはさすがにもう笑えないよなと思っていたら初めて聞く人も多かったらしくて爆笑者多数。5年に1度は聞きたいあかね雲ちゃんでした。
 しかしアレですね、たまにSF関連の宴会に出ると、大半の知り合いからはアボくん、アボさんと呼びかけられるので(編集者のときは当然本名だったんで当たり前だけど)、なんかへんな感じ。親戚の集まりとかに行って、「ミクルくん」「ミクル」とファーストネームで呼びかけられる気分に近いものがあるかも。

 とはいえ、二次会は久美さんのプライベートな飲み友だちとか小説講座関係の人とかもいっぱいいて、SF含有率は半分くらい。永井豪先生も来てましたが歌ってくれなくて残念した。
 12時で二次会の店を追い出され、とりあえず3次会会場めざして歩き出す。が、アマンド前まで来たところでひょいとのぞくと、一階の窓ぎわに武田・菅夫妻あんど講談社・宇山さん唐木さんコンビ。予定を変更してアマンドに入り、すでにしゃべりすぎて疲れている人々に合流。宇山さんはビール5本あけてただの酔っぱらい状態。

 小一時間でアマンド組が解散になったところで芋洗坂を下り、3次会会場のレイジー・バーへ。こないだガイナックスのパーティで会い損ねためるへんめーかー女史と20年前の少女マンガ状況について語る。めるさんはほとんど業界の生き字引である。うーん勉強になったな。阿部・塩澤の早川書房SFコンビは一次会で帰ったというのに、三次会場にはミステリマガジン竹内編集長と編集二課のミステリ担当・荻原くんの姿が。東大SF研で柳下と同期のPAWこと坂口くん@SO-NET(←社員)とかもいてなんだかよくわからない。
 あ、爆笑だったのは、ミステリマガジン編集長たる者の心得について鈴木輝一郎に説教される竹内祐一ですね。まあ冗長性の高い酔っぱらいの説教だったので10分聞いて飽きましたが。
 着いて一時間ばかりたったところで3次会はお開きになり、4次会はボックス。JOYの店に12人で入り、けっきょく朝まで。めるさんはすっかりカラオケおたく化している。竹内編集長のハモラーになってるし、世の中は進んでいることである。久美さんはうまいんだけど聞き込んだ歌以外は全然ちゃんと覚えていないのが癌ですね。
 中でひとり、正確なリズムを刻みながらひたすらベースラインを歌いつづける男の子がいて(単独で歌ってるとほとんど歌に聞こえないんだけど、だれかといっしょに歌ってると完璧にハマる)、これはちょっと感動的でした。世の中にはいろんな人がいるものである。あと整体の先生だかの40代子持ちミセスのご婦人が豪快な人でおもしろかったですが、考えたら名前も聞いてないな。
 鈴木輝一郎は夜が更けるにつれて凶悪化し、邪悪なオーラを発してましたが、それを竹内編集長が、
「やめてください鈴木さん。それじゃまるで○○○○みたいじゃないですか」
 といって止めた話はとてもこんなところには書けないな。
 けっきょく久美さんが4時に帰ったあとも竹内・荻原は残り、そのまま5時まで。さすがに疲れたのでタクシーで帰る。4K円。

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