【5月24日(金)】

 集英社創立70周年記念パーティのため新高輪プリンスへ。ティーラウンジで小説すばる勢と落ち合ってから、超豪華宴会場になだれこむ。さすが集英社っていうか、しかしジャンプも売れてないしスラムダンクも終わるとかゆってるのにだいじょうぶかね的な料理がずらずら並ぶ。ただし人が多すぎてだれがどこにいるのか全然わからない。一度見かけたら二度と会えなかったり、最後まで姿を見ない人がいたり。
 入っていくといきなりグループSNEの安田均社長にばったり会っちゃってついマジックの話をしたり(笑) マンガ家もたくさんいるらしいけど顔がわかんないなあ……と思ってたら、久美沙織さんが水樹和佳さんを紹介してくれて、水樹さんが清原なつのさんを紹介してくれて、これが本日最大の収穫。
 佐脇洋平・細美遙子夫妻の子どもはイティハーサだけど(鷹野と透湖)、わたしの場合、ペンネームの由来は清原なつの初期短編「私の保健室へおいで…」ですからね。どうもお世話になりましたとやや緊張気味に挨拶しましたが、清原先生は困ってました。ってそりゃそうだよな。
 青山南氏ともひさしぶりに対面。そしたら沼野充義氏がいてびっくり。沼野さんと会うのは8年ぶりくらいかもしれない。その前は学生のときに電話でしゃべったんだっけか。しかし沼野さんもすっかりSFからは遠い人になっていることである。鈴木光司を見つけたので月刊カドカワのエッセイの件で糾弾する。「おれもべつにそんなに好きじゃないんだよー。でもどうしてもって頼まれちゃってっさあ」とか言い訳する鈴木光司。見苦しいぞっ。まあしかしこうなったらやっぱりチャゲアス歌うしか(笑)
 あと倉持姉妹とか松本零士とか堀井雄二とかいろいろ来てたみたいだけどまったく発見できず。いやまあいいんですけど、清原なつのに会えたから。ふふ。
 
 パーティのあとはふたたびティーラウンジに集合。竹本健治、二階堂黎人、山口雅也、北村薫、喜国雅彦、国樹由香、我孫子武丸、貫井徳郎、加納朋子、我孫子武丸、C嬢etc.のメンバー。我孫子さんにMTGのスターターデッキ2個とブースターパック二個をわたして布教活動につとめたのはごった日記既報のとおり。我孫子、貫井、喜国の各氏はもうルール覚えたからこれでだいじょうぶだな、よしよし。あとは勝手にハマってくれるのを待つしか。


【5月25日(土)】

 夕方起きるが全然調子が出ない。添野@元WOWOWからメールが来てて、前から頼まれてた「レムナント6」がらみの押井守×仙頭武則(WOWOWのプロデューサー)の司会っていう仕事が、突如、一対一の押井守インタビューに変更されていることを知り愕然とする。しかも月曜日だって。そんな話聞いてないよ。といいながらあわてて近所のレンタルビデオ屋に行って、パトとパト2の劇場版と未見だった「ケルベロス」を借りてきて復習・予習する。「ケルベロス」は青春ロードムービーだったので仰天。なぜ押井守がこれを撮るかな。

 レンタル屋に行ってるあいだに水玉さんから連絡があって、tokoyaさんちの新居にいるんだけど遊びにこないすかお誘いがあったらしくて、そうかtokoyaさんにラッカーの新作読んでもらおうと思ってたんだよな……と思いつつ携帯にかけるも不通。さいとうがtokoyaさんちの電話番号を聞いてないのが敗因。ところでtokoya氏の引っ越しには、日記ではひた隠しにされているある重大な秘密があるらしいんだけど、「日記にウソを書いちゃいけないな、うん」という水玉夫のひとの言葉を引用するにとどめておきたい。


【5月26日(日)】

 阿部さん@SFマガジンからメールされてきたセミナー庵野パネルの直し。ほんとは座談会なんですけど、なぜか対談状態に。
 アニメのえらいひと、小黒くんが、阿部編集長から履歴書を要求されてキレてしまったんですね。木曜だかの夜中にいきなり電話がかかってきて、「あの話もことわりますから」とかぷんぷん状態だったお茶目な小黒くんである。両方から話を聞いていると爆笑なんだけど、まあSFマガジンにもSFにも義理はない人だからしょうがない。
 さいとうは「小黒くんもナマイキだよね」とかゆってるが、まあこれは三村美衣が水野良を叱るようなもんだな。ってちがうか。とにかくそんなわけで、今月号の次号予告にはきっちり名前が入っているにもかかわらず、来月号のエヴァパネル再録から小黒くんの発言は抹消されてしまうのでした。といってもこれはけっきょく純粋にビジネス上の問題(つまりSFマガジンの原稿料が安い)なので邪推しないように(笑)
 もっとも小黒くんの発言自体、時間が足りなかったこともあってけっこうすくないし、庵野発言はほぼベタ起こしに近い状態だから、わりと面白いんじゃないかと思いますね。セミナーに来なかった人は立ち読みされたい。
 あ、マガジン出たあとでなら、庵野さんの許可とってホームページに載せる手もあるな。

 終電まぎわに添野くんが登場。あしたの押井インタビューの打ち合わせ……とかいいつつ、うちで朝まで怪しい仕事を帰っていきました。わたしはゲームウォーカーのために「太陽のしっぽ」で原野を駆けめぐる。いやおもしろいっす。


【5月27日(月)】

 起きたら12時半でありゃりゃ。あわててとびだして、東京會舘の横溝正史賞授賞パーティ。80分遅刻か、やれやれと思いながらロビーを歩いていると、うしろから「大森さん」と呼び止められ、だれかと思ったらWOWOWの仙頭プロデューサーじゃありませんか。なにかと思ったらまた怪しい企画をたくらんでいて、某作家氏との打ち合わせにここを指定されたんだとか。じゃ、またあとでと別れて会場にはいる。

 来年から審査員が総入れ替えで、北村薫、宮部みゆき、綾辻行人、内田康雄……という顔ぶれになるので、横正賞にもかかわらず本格系作家がずらずら出席。12時スタートという言語同断なパーティなので、人が少なくてらくちん。
 パーティのあとは例によってティールームでうだうだ。竹本、山口、二階堂、C嬢……と先週同様の顔ぶれ+幻想文学の東雅夫氏、シンポ教授とか。綾辻、宮部、北村各氏は選考委員引き継ぎ会に行ったきりなかなかもどってこない。3時半ごろになってやっと合流したんだけど、わたしは入れ替わりに席を立ち五反田。イマジカで「宇宙貨物船レムナント6 劇場版」の初号試写。監督は16時半と6時半をまちがえて間に合わず(笑)
 DOS/V ISSUEの稲葉さんと吉田さんが来ててあいさつ。柳下は昨日の電話で来るといったにもかかわらずno showでした。
 劇場版はCG部分がさしかえになってて、WOWOW放映版よりずいぶん向上している。とくにオープニング、前は本篇から浮きすぎの感じだったけど、エッジをぼかしてかなり自然な感じになってますね。あいかわらず渋い映画だけど、あの予算でこれだけちゃんとしたものをつくったのは立派。
 試写終了後、イマジカの別室で押井さんインタビュー。SF考証家への道を驀進する堺三保とSFアドバイザーの添野知生が同席。しかしだれが質問するまでもなく、押井さんはしゃべるしゃべるしゃべる。3時間しゃべりっぱなし。反応はほぼ予想どおりでしたが、エヴァに対する批判がやっぱり面白かったな。押井・庵野対決対談が実現すれば、いにしえの宮崎駿・押井守対談の再来になるかもとちょっと思った。しかし押井さんはおたく的なものをほんとに憎んでるね。いやわかるけど、映画見れば。


【5月28日(火)】

 アスキーに行く仕事がのびたので、西葛西でずっと仕事。SiFTのマンガレビュー(猟奇王大全でお茶を濁す)と、インターネットライフのコラムと、ゲームウォーカーのレビュー(しっぽ、ギャラ3、JF2)を片づけ、アスキーから出るWWWガイド本の部分原稿を少々。各ページを1100字で紹介ってのは、やっぱりけっこう分量多いかも。
 キネ旬の青木編集長から電話があり、なにかと思ったら「12モンキーズ」で鈴木光司と対談してほしいとか。雑原稿の逃げ方をやっと学習したとかいう話を聞いたばっかりなので爆笑。要するに原稿依頼を「対談なら」と逃げて、おれを指名してきたわけですね。まあでもキネ旬には義理があるので(鈴木光司にはないぞ)断われない。今週試写見て来週火曜日に対談とか、そういう泥縄なスケジュールになる。
 あーしかし、日曜日、関ミス連のイベント見に京都へ遊びにいく予定なんだけどなあ。うまくいって土、日、月三泊コースか。しかしその前にを片づけなければ。ううむ。月末締切が雑誌八本、あとWWWガイドの1100字×10本、解説ひとつと講談社クロニクルの人物紹介原稿が5本くらい。木曜はアスキーにこもるから、水曜と金曜で半分かたづけて、あとは無理やり来週まわし――と計画をたてて調整作業に入る。押井インタビューで2日つぶしたのが痛かったな。あーマジックしたいのにー。あ、でも考えたら京都でできるか(笑) 我孫子さんは精進しておくように。


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