【4月18日(木)】

 WOWOWの会議に出てから川喜多ビル@半蔵門で「罵詈雑言」試写。渡邊文樹の最新作で、「家庭教師」のころに比べるとずいぶん映画らしく(笑)なっている。
 原発・選挙がらみの怪死事件を追及していくうち、名探偵・渡邊文樹が事件の真相に突き当たる……といういつもの(?)パターンですが、「メガホンを持つ奥崎健三」としかいいようがない特異なキャラクターのおかげでドキュメント場面はなかなかの迫力。
 しかし再現ドラマのほうはなあ……。でもこのへんのワイドショー的センスが持ち味というべきか。

 半蔵門まで来たついでにペントハウス編集部に寄る。なんかインターネット事業部ができたとかでそっちの人を紹介される。んでBNNにまわり、まこりん、Yam.様などとしばらく遊んでから帰宅。半蔵門の喫茶店で書いた論座の原稿を送っておしまい。


【4月19日(金)】

 と思ったら宮脇さん@論座編集部からtel。「罵詈雑言」は去年のうちに映画欄でとりあげられていたらしい。ギリギリ月曜まで待ちますからなんとかかわりを……と言われたので、あわててギャガ@六本木にニコール・キッドマンの「誘う女」を見にいく。パメラ・スマート事件を素材にした小説の映画化で、こりゃ柳下毅一郎の領分なんだけどなあ。しかしキッドマンはけっこう好きなのである。「シリアル・ママ」のガス・ヴァン・サント版ってとこですか。


【4月20日(土)】

 喘息の発作で目が覚めて死にそうになりながらジョナサンで休憩して病院。土曜日は鬼門だね。クスリをバリバリと食って家に帰り、マンガを読んでだらだら過ごす。

 6時にユタ@高田馬場。山岸真の報告から引用すると、
 到着順敬称略で、三村、川崎、山岸、添野、大森、高橋、藤元(一瞬)、小江、吉永、雑破、野口夫妻(一瞬)。七度九分の熱のある堺、窓達の導入された会社で仕事の小浜は欠席。これで皆勤は三村と山岸。髭と帽子であべりょうぞう氏(ここで何人わかるんだっけ)そっくりになった添野氏が翻訳にとりくむにあたっての心構えを披露し、一同感心する。ぜひご本人にここでもお話ししていただきたいです(いぢわる?)。

 問題の添野発言は、「眠くなったら寝るようにしてる。訳文が荒れるから」というもので、白石朗見解によると、その真意は、
「寝てるとき以外はいつも眠いっていうオレに対するあてつけだね。つまりオレの訳文が荒れてるといいたいんだろ、添野は」
 であるらしい(笑) まあしかし添野の生の訳文を知らないと笑えないか。

 SFセミナー直前ってことで、徒歩3分の本の出版社ではプログラムブックの編集作業中。てんやで飯食ったあと、三村美衣、高橋良平といっしょにちらっと顔を出し、完成したやつをもらってくる。岩田恵がDTPマスターをやっていて驚く。いやしかし、恵もおとなになったよね。TOKON VIIIだかではじめて会ったとき、たしか彼女は15歳とかだった気がするのに。
 本の出版社はすっかりMac環境になっているが、最速のマシンはLC630、次がLC475というたいへん親近感の持てる環境。でもスキャナもMacreaderもあってちょっとうらやましいかも。


【4月21日(日)】

 やっぱり調子が悪い。のでだらだら仕事。


【4月22日(月)】

 小説すばるの書評を森博嗣『すべてがFになる』で、アニメージュの書評を森岡浩之『星界の紋章』で書く。そういえばここんとこけっこう本を読んでるはずなんだけど、日記に書くのを忘れてるな。いちばん驚いたのが奥泉光の『「吾輩は猫である」殺人事件』。猫による推理合戦のあたりまではふむふむと思いながら読んでたんだけど、まさかあんな結末が用意されていようとは。SFファン必読でしょう。純文学/ミステリの設定を借りた本格SFだね。
 4時、MACLIFEの取材。競馬ページでおなじみの古市氏がカメラマンとやってきて、主にMac環境を調査される。ひとさまにお見せするようなりっぱな環境じゃないんだけどな、だいたいMacで仕事してないし。まあしかし、取材のおかげで泣きながら部屋をかたづけたのでめでたしめでたしかも。


【4月23日(水)】

 ASCII DOS/V ISSUEの稲葉嬢から届いたレビュー用のビデオ、「ブラック・ジャック」と「ブラック・ジャック2 ピノコ誕生」を見る。一本め見てるときはどうなることかと思いましたが(やはり小中和哉にこういう「オトコの映画」は向いてないよね)、二本めでピノコが出てきたとたん画面が光り輝くのだった。やっぱりみんな綾波が好きなわけだよな(笑)

 館を出たところで「バイオハザード」を切り上げてゲームウォーカーの原稿を書く。「アローン・イン・ザ・ダーク5」とかそんなゲーム(笑) 芝居がヘタなのはなんとかしてほしいっす。まあでも人気が高いのは一応納得できる仕上がり。


【4月24日(水)】

 2時に「鳩よ!」の取材。なんか「パソコンとのつきあいかた」みたいな特集の一環らしい。最近の「鳩よ!」はけっこうミステリ成分が強く、関口苑生×吉野仁書評対談とかがレギュラーで載ってたりするんだけど、立ち読みの習慣がないもんでつい見逃してしまう雑誌なのである。というわけで見本誌二冊もらってちょっとお得。
 来訪のインタビュアー氏は妙齢女性ライターでおたく度がけっこう高い。ので話がはやいかも。しかしわたしはパソコンおたく度は低いのである。
「いままでに、パソコンのソフト&ハードにいくら投資したか?」という核心をえぐる質問もされたけど、100万は越えるにしても200万はいかないのでわ。本体が98ノートNS/L、MacintoshLC475、DynabookSS450で、メモリ、HD、モニタ、CD-ROMドライブを足して100万強でしょ。あとMOとかデジカメとかZIPとか交換キーボードとかマウスとかトラックボールとか。ソフトもパッケージ品はあんまり買ってないし。電子ブックとかまで入れると増えるけど。うーん200万にはなるか(笑)


【4月25日(木)】

 WOWOWで会議。のあとDOS/V ISSUEの原稿を喫茶店で書き、電車の中で仕上げてお茶の水。昌平橋のたもとの中華料理屋で、当ページ専属デザイナー吉永和哉を囲む早川書房関係者宴会に出席。中国酒がめちゃくちゃそろっている店で、南條竹則氏も来たことがあると聞いて納得。しかし喘息でアルコールが飲めないわたしには関係ないのであった。
 嘉藤景子嬢から仕事上の悩みを打ち明けられたりしているうちに水鏡子師匠登場。日曜日のSFセミナーのために上京してきたらしいが、今日はまだ木曜日なのである。いいかげんにしてほしいものである(のちに判明したところによると、師匠はセミナーが土曜日だと信じていたそうである)。
 11時近くなって店を出て、ぶらぶら神田方面に移動。おなじみのジョッコで3時まで歌って帰る。


【4月26日(金)】

 神田ふたたび。4時に早川書房。しばらく編集部で油を売って、4時半から地下のフランス料理屋リヴィエールでミステリマガジンの座談会。「日本ミステリの現状と展望」とかそういうテーマで、香山二三郎、かめやっここと鵜條薫、大森望という謎のメンバーによる鼎談。司会は竹内編集長。いきなりHMMの座談会にミステリ書評の最終兵器かめちゃんを起用する勇気には脱帽である。
 早川書房の場所がわからなくて神田じゅうを走り回ったというかめちゃんは、最初のうちは神妙にしていたものの、途中からがんがんとばしはじめてだれも止められない状態。香山さんは、「元・自衛隊」という肩書きを見て、てっきり鵜條薫はむくつけき男性だと信じていたそうで、目の前にいるイケイケお姉ちゃんとのギャップに苦しんでいる模様。
 わたしはかめちゃんの再就職先を聞いて爆笑しましたが、いちばん驚いたのは綾辻さんだろうな。詳細はひみつ。しかしかめちゃんは、C嬢ネタをすっかり持ち芸にしている。よく知らない編集者のネタで暴走するかめやっこを前に香山さんは茫然とするばかり。
 かめちゃん日記で茶髪になったという話を読んで楽しみにしていたのに、あんまり茶色じゃなくてがっかりでした。
 

【4月27日(土)】

 あしたのエヴァ企画にそなえてビデオで復習。オンエア時点ではけっこう嫌いだった弐十三話とかも、ビデオで見直すとけっこういいかもという気がしてくる。リリスが第二使徒だとするとアダムは初号機そのものだという説も成り立つような気がする。アダムにユイが入っちゃったからとりあえずコレをエヴァンゲリオンにして、かわりに第二使徒をターミナルドグマに格納したわけですね。しかしオリジナルのアダムはゼーレが使徒製作工房に隠匿している可能性もあるか。ううむ。

 この二日間でエヴァ全話を見た水鏡子師匠もさまざまな説をとなえている。が、めんどくさいので聞いていない。


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