プロ野球観戦記(ファーム公式戦28)

湘南シーレックス対日本ハムファイターズ(2003年9月13日 横須賀スタジアム)



F = 150 100 010 00 = 8
S = 400 101 002 01 = 9

勝利投手=木塚
敗戦投手=鎌倉
本塁打=北川、紺田、北川、吉村

▼ 馬鹿試合 兵どもが 夢の跡


首位ファイターズと2位シーレックスの直接対決2連戦。両チームのゲーム差は2。ファイターズを追うシーレックスは何としてもゲーム差を詰めておきたいところ。ファイターズにしても残り少ない試合で一つでも多く勝っておきたいところ。両チームとも負けるわけにいかない大事な試合です。両チームの先発はシーレックス後藤とファイターズ厚澤。

1回表ファイターズ、ヒットで出塁の小田を一塁に置いて、打席は渡辺。レフトフライを打ち上げる。レフトの田中充はボールを見失ったようで、ショート福本に合図する。福本は落下点(レフト定位置のすぐそば)に入り、捕球したかに見えたが落球。走者小田が生還して大事な大事な試合でファイターズが大事な大事な先取点。記録は福本のエラー。

1回裏のシーレックス、先頭の北川が鋭い打球で三塁線を破る。レフト小谷野がクッションボール処理を誤り、ボールは左中間を転々とする。打者走者北川はその間に三塁をまわってホームへ突入。バックホームするが間に合わずシーレックスがあっさりと同点に追いつく。さらに小池がセンター前、吉村がレフト前にヒット、小田嶋三振で1死一、二塁。七野は四球で1死満塁。福本の打球はショートの頭へ強いライナー。ショート飯山がジャンプしてグラブに当てるが捕球できずレフト前ヒット。2人が生還してシーレックスが勝ち越し。田中充がセカンド前にゴロを放つが、捕球したセカンド小田が何故か尻もち。どこへも送球できず記録は内野安打。これで再び1死満塁。河野がセンターへライナーで運ぶ犠牲フライでシーレックスが追加点、3点リード。さらに後藤のファースト前のゴロがイレギュラーバウンドで内野安打となり満塁とするが、この回2回目の打席北川はサードゴロでチェンジ。

2回表のファイターズ、先頭の紺田がレフトポール際へソロ本塁打。良く伸びました。さらに四球、犠牲バント(後藤がバント処理を一塁悪送球)で無死一、三塁。早くも厚澤に代打荒井を起用。荒井が期待に応えてレフト前タイムリーヒット。これで1点差に。内野ゴロの間に1死三塁となって小田の打席。「強いチームは犠牲フライが打てるよなー」とか話していたら、小田がライト前にタイムリーヒット。恐れ入りました。これでファイターズが同点。さらに後藤2回目のエラー(牽制悪送球)もあって、2死満塁となってから小谷野が左中間へタイムリー二塁打。一塁走者が本塁アウトとなって、ファイターズが2点をリードして攻撃終了。

2回裏、ファイターズは山口が登板。ネット裏付近からの大声援に緊張したか、コントロールが定まらない。小池を歩かせてしまう。しかし、吉村の外野フライは伸びが足りずアウト。小田嶋は最もやってはいけない併殺打でチェンジ。ここまでで、試合時間は約1時間。この試合何時に終わるのでしょうか。

3回は両チームとも無得点で、やっと試合が落ち着いてくる。4回はファイターズが林のタイムリーヒットで1点、シーレックスは今日2本目となる北川のソロ本塁打(ライトスタンドへ)で1点。両者1点ずつ取り合う。なお、4回裏、小池がこの回からマウンドに立った富樫に死球を喰らう。「ガツッ」と音がしてヘルメットに当たったような感じ。ベンチまで歩いて帰ったが、代走に南が起用され小池はここで退く。大丈夫か? 警告等は特になし。5回、両チームとも無得点。

6回裏、先頭の田中充が相手エラーで出塁。内野ゴロ2個で2死三塁となる。ここで打順は今日当たっている北川。一二塁間を破るライト前ヒット。シーレックスが1点差に追い上げる。北川はこれで3打点。

7回裏、ファイターズはマウンドに関根を投入。えー、関根ですか? それは力が違いすぎる。7回裏、小田嶋のウソヒット(記録はエラーか?)と七野のヒットでチャンスを作るが、後続続かず無得点。

ここまで1点差の展開だが、決して首位攻防戦というような内容のある試合ではない。両チームとも守備のミス、攻撃では盗塁失敗にチャンスで併殺打と良くない内容。8回表、マウンドは土居。先頭の紺田が内野安打。飯山がサードへ良い当たりを放ち、吉村が二塁アウトを狙うが間に合わず無死一、二塁となる。ダブルスチールがあり、無死二、三塁となるが、駒居が三振。打順は投手の関根。関根をマウンドからおろせるかと思ったが、関根はそのまま打席に。ファースト正面のゴロを放つ。前進守備の七野が捕球、と思ったらこぼしている。拾い直してホームへ送球するが間に合わず(野選)。ファイターズが土壇場で1点追加してリードは2点。なおもファイターズのチャンスが続くが後続を打ち取る。シーレックスにとっては、終盤にきて痛い失点。8回裏のシーレックスは何ごともなく、無得点。8回を終わってファイターズが2点をリード。致命的な追加点を与えたシーレックスは、この試合もシーズンの行方も絶体絶命の場面。さあ、どうする。

9回表、シーレックスは稲嶺を投入。絶対に追加点を許してはいけない場面。2死から走者を出すが、何とか無得点で切り抜ける。その裏、シーレックスの攻撃。点差は2点。先頭打者は南。「打てなきゃ当たれ〜」とか「何でもいいから塁に出ろ〜」とか声援が飛び交う中、関根の投球が何故か乱れる。南の背中に当たる死球で無死一塁。ここで打席は吉村。何かやってくれそうと思わせる雰囲気を持つ打者。高めのボールをたたいた当たりはレフトへ。レフトスタンド後方の植え込みに飛び込む同点2点本塁打。ミラクルシーレックス再び。小田嶋の打席途中まで関根が動揺したのかコントロールを乱すが、すぐに元の関根に戻り小田嶋、七野、福本とあっさり凡退。延長戦へ。

10回からシーレックスは中野渡を投入。先頭打者を歩かせるが、バント失敗もありファイターズは無得点。

10回裏、マウンドは鎌倉。先頭の田中充が左中間二塁打でシーレックスがサヨナラのチャンス。河野は歩かされて無死一、二塁。代打鶴岡がまさかのバント成功で1死二、三塁。今日当たっている北川は歩かされて1死満塁。南の打席「さっきの(死球)もう一回!!」と熱烈な声援を受けてバットが折れたサードゴロ。本塁アウト。2死満塁で吉村の打席となるが、ここはセカンドゴロで絶好のチャンスを逸する。

11回表、マウンドは木塚。気合いの投球で三者凡退に抑える。これでファイターズの勝ちが無くなり、シーレックスに「マジックナンバー10」が点灯したらしい。しかし、シーレックスとしてはこの裏に1点をもぎ取りゲーム差を詰めたい展開。

11回裏、引き続きマウンドは鎌倉。先頭打者は本日大ブレーキの小田嶋。良い当たりのライナーがセンターに飛ぶが、ひと伸び足りずにセンターフライ。七野は左中間へヒット、二塁を奪う。福本が良く選んで四球。さらに充までうまく四球を選び、再び1死満塁。打順は河野。さあ、どうする。河野の打球は投手正面。本塁アウトの後、ファーストに転送されたが河野の足が早かった。危うく併殺プレーを免れる。2死満塁となって打順は投手木塚に。代打は武山。中根が残っているはずだが、何故か出てこない。どこかケガをしているのか。武山はタイミングの合わないスイングでたちまち2ストライクに追い込まれる。「打てなきゃ当たれ〜」と悲鳴に近い声援のなか、本当に鎌倉の投球が左腕(?)に当たる死球となる。秋元コーチがファーストベースへ走れと忘れずに指示する中、武山は一塁へ、福本が本塁を踏む。シーレックスが奇跡のサヨナラ勝ち。

ヒーローインタビューは同点本塁打の吉村と、サヨナラ死球の武山。シーレックスはサヨナラ勝ちで良かったことは良かったが、序盤での大量エラー、終盤で再三のチャンスを逃す攻撃など課題も多い一戦でした。これでシーレックスにマジックナンバー9が再点灯した模様。暑い中、お疲れさまでした。

主審本田、一塁有隅、二塁深谷、三塁萩原。

今日の買い物。レモンスカッシュ、北原パン、アクエリアス。


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