プロ野球観戦記

YB-S 27回戦(1999年10月15日 横浜スタジアム)



S  = 100 000 100 = 2
YB = 040 001 14x = 10

勝利投手=福盛
敗戦投手=山部
本塁打=石井琢

最後の....

消化試合観戦シリーズ。第6弾。ついに今シーズンの最終戦となりました。今季限りで戦力外通告を受けた畠山、西両選手の最後の姿を、この目で見ようと観戦に行って参りました。

畠山選手は、わたしと同年齢。わたしが高校生の頃に甲子園で活躍したヒーローでした。南海ホークスに入団後投手から打者に転向、福岡ダイエーホークスを戦力外となった後で横浜大洋ホエールズに入団しました。ホエールズ、ベイスターズではクリーンアップを打てる打者に成長、オールスター戦出場も果たしました。ここ数年は右の代打として活躍してきました。

西投手は、ホントにいい人です。沖縄宜野湾のキャンプを訪れた際には、わたしのような見ず知らずの人のよた話に真剣な目でつきあってくださいました。一時は打撃投手となったところで横浜ベイスターズに移籍。現役投手に返り咲いて、ベイスターズ投手陣の一角を占めていました。97年の巨人軍戦で、9回同点の場面で吉村を三振に打ち取り、サヨナラ勝ちに結びつけた気迫のピッチングがベストシーンだったと思います。最近では大量リードしたりされたりした場合しか起用されませんでした。そんな場面でも黙々と自分のピッチングを続けた西投手。間違いなくチームの功労者です。

スタジアムの売り子ヨッシーさんは今季限りで引退。ヨッシーさんによればスタジアムの名物売り子「アンちゃん」も今日が最後とのこと。お二人ともお疲れさまでした。

ヨッシーさん アンちゃん

そして、何といってもスコアボード上にはためくチャンピオンフラッグとも今日でお別れ。チャンピオンフラッグが無くなってしまうのはさびしいことですが、また近いうちに取り戻してほしいものです。

チャンピオンフラッグ

試合開始前から、霧雨のような雨がぱらついている。試合開始が近づくにつれて、やや強くなってきた。考えてみれば今季の開幕戦は、今日と同じ対スワローズ戦。同じように雨模様。開幕6連敗スタートの第一歩でした。で、今日負けると対スワローズ3連敗で始まり、対スワローズ3連敗で終わるシーズンになってしまうところ。

同じような雨模様とはいえ、なんとか勝ってシーズンを終えてほしい。いや、勝敗なんかいいや。とにかく畠山と西のために試合をしてほしい。試合開始前の両チームのベンチ入りメンバー発表で、畠山、西両選手が登録されていることを確認。ありがとう、権藤さん。試合前の守備練習では、畠山はライトの練習に参加。

ローズの今季安打数は昨日までで191安打となって、セリーグタイ記録。今日1安打でも打てばシーズン最多安打のセリーグ新記録となります。あと1安打、何とか打って欲しい。

試合開始

スピードガンコンテストには最終戦恒例のマスコミの記者、ディレクター、アナウンサーなどが登場。TBSの小倉弘子アナウンサーが目玉か? 最後にでてきた日テレのアナウンサーにはブーイング(?)。

YB先発は福盛。勝率を5分に持っていきたいところ。S先発は山部。左ですね。今日はYBスタメンに駒田や進藤が名前を連ね、ベストメンバー。対するスワローズも古田を除いてベストメンバー。

初回福盛は四球とヒットで一死満塁のピンチを背負う。ここで稲葉がボテボテのファーストゴロ。駒田がなんとかさばいたが三塁走者が生還。その裏先頭の石井琢が二塁打で出塁。波留凡退のあと、鈴木尚の打席で石井琢が牽制死。こういうところでヒットが出るのが大洋だよな、と思ったところで鈴木尚が二塁打。ローズは四球。勝負してくれよ、山部。そして駒田がファーストゴロ。2安打1四球で無得点。やはり....。

2回以降は立ち直った福盛。ヒットは打たれるものの連打を浴びずに切り抜ける。2回裏ベイスターズは佐伯が四球、進藤ヒット、谷繁四球で無死満塁。打者福盛は前進守備の1,2塁間を破るタイムリーヒット。これで同点。石井琢はレフト前へ2点タイムリーヒット。波留凡退のあとで鈴木尚がレフトへ大きな犠牲フライ。続くローズの打席でネクストバッターズサークルに畠山の姿。駒田の代打に出るらしい。しかしローズは凡退。駒田がそのまま守備につく。

畠山ーーーー!!

3回裏先頭の駒田に代わって代打畠山。はたやまー。結果なんかいいから、とにかく畠山らしいフルスイングを。畠山が打った打球はライナーとなってセンターへ。いい当たりだったがセンターの正面。伸びもひとつ足りずにセンターライナーで凡退。そのままライトに守備に入る。6回には2回目の打席。今度は三遊間をしぶとく破るレフト前ヒット!! おめでとう。これでもうベイスターズに思い残すこともないでしょう。拍手がしばらくなりやみませんでした。そしてプロ初安打となる金城のタイムリーヒットで生還。最後のヒットと最初のヒット。対称的な二人でしたが、金城はこれから中心選手となる素材なのでしょう。畠山ファンのわたしは、これも何かの縁ですから金城ファンとなることを宣言します。

畠山2打席目 ヒットで出塁

西ーーーー!!

8回表、マウンドには森中。いい当たりをされながらも野手の正面。何とか二死をとったところで、権藤監督がマウンドへ。西の出番だ。アナウンスより先にスコアボードに西の姿が映し出される。おいおい、アナウンスが先だろう。とにかくリリーフカーに乗って西が登場。はじめてきいたぞ、スタンドから「西」コール。チームの功労者西に惜しみない拍手がスタンド全体から送られました。スワローズ度会が西の初球を打ってサードゴロ。もう少し西の姿を見ていたかったが、それでも打たせて取る西らしい投球だったと思います。打撃投手から這い上がった努力の人、誰もがいやがる敗戦処理の仕事を黙々とこなす人、誰が何といおうとチームの功労者です。これからも後輩のためにチームのためにがんばってください。お疲れさま、西。

権藤監督が見守るなかで西の投球練習

記録ラッシュ

5回が終わったところで、石井琢に花束。1000試合出場を達成とのことです。ぎりぎり今季中に達成できたわけですね。おめでとう。7回に古田がタイムリーヒットで3点差につめよられるが、その裏二塁打の波留を塁に置いてローズがレフト前へタイムリーヒット。このヒットでローズの今季安打数は192となり、シーズン最多安打のセリーグ新記録となりました。最終打席で新記録達成。よかったよかった。8回裏には佐伯四球、金城ヒットの場面で谷繁が二塁打。これで2点。代打井上凡退後、石井琢がライトスタンドへ大きな2点本塁打。これで10点目。シーズン最後にマシンガンらしさを見せることが出来たようです。

最終回のマウンドには新守護神となる(んですよね、きっと)横山が登板。無失点で切り抜けて試合終了。畠山は試合終了までライトの守備についていました。良い思い出になったでしょう。

試合終了後のアナウンスでチーム打率が.294の日本記録となったことがアナウンスされました。これは全然知りませんでした。おめでとう。

セレモニー

監督、コーチ、選手がグラウンドに整列して、挨拶。そして今季限りでベイスターズを退団する斉藤コーチ、岩井コーチ、畠山選手、西選手に花束がわたされました。さらに畠山、西を選手が胴上げ。畠山の表情はよくわかりませんでしたが、西選手は照れくさそうにいつもの笑顔でした。スタンド全体から大きな拍手。長い間本当にお疲れさまでした。

畠山胴上げ 西胴上げ

最後にもう一度スコアボード上のチャンピオンフラッグをカメラにおさめました。次にこのフラッグを見ることができるのはいつなのでしょう。近い将来その日が来ることを願ってやみません。今シーズンも楽しませていただきました。選手、監督、コーチのみなさん、球団、球場の職員のみなさん、ありがとうございました。

最後のチャンピオンフラッグ

今日の買い物。カルビ丼、ビール、99年版ベイスターズ下敷き。


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