よく、B777-200をB777-281と書いたりしますが、-200と-281では何が違うのでしょうか。他にも、B777-246やB777-289などたくさんありますが、では1機1機違う番号が与えられているのでしょうか。正解を言ってしまうと、この-2**の**はカスタマーコードと言って、機体の発注者によって変わってくる番号なのです。この番号を見れば、どの会社がオーダーした機体が一目瞭然なのです。前述の81は全日空、46は日本航空、89は日本エアシステムのカスタマーコードなのです。そこで、主な航空会社のカスタマーコードを表1にまとめてみました。
カスタマーコードを与えられるのは、航空会社だけではありません。珍しいところではアメリカ空軍や日本国政府のカスタマーコードもあります。このカスタマーコードは、機体にとって一生変わることの無いものですから、中古機を導入してもこの機体が以前にどのエアラインで活躍していたのかがすぐ分かります。また、航空機のリース会社が発注した機体にも、カスタマーコードが与えられるためその機体がリース機材であるかどうかもすぐ分かります。例えば、アシアナ航空のカスタマーコードは8Eですが、B737-400にはB737-4Y0という機体がいて、このY0はリース会社のカスタマーコードなのでこの機体はリース機材であることが分かります。
このカスタマーコードのルールがあてはまるのは,ボーイングの旅客機だけです。旧マクドネルダグラス(MD)やエアバス製の旅客機になると、話は別になります。MDについては、カスタマーコードは存在しません。エアバスについてはまたの機会に・・・。
表1.主な航空会社のカスタマーコード
06 | KLMオランダ航空 | 30 | ルフトハンザ航空 | 81 | 全日空 | 7C | 日本国政府 |
09 | チャイナエアライン | 32 | デルタ航空 | 83 | スカンジナビア航空 | 8E | アシアナ航空 |
12 | シンガポール航空 | 33 | エアカナダ | B5 | 大韓航空 | ||
17 | カナディアン航空 | 36 | 英国航空 | D7 | タイ国際航空 | ||
19 | ニュージーランド航空 | 38 | カンタス航空 | G4 | アメリカ空軍 | ||
22 | ユナイテッド航空 | 43 | アリタリア航空 | H6 | マレーシア航空 | ||
23 | アメリカン航空 | 46 | 日本航空 | J6 | 中国国際航空 | ||
24 | コンチネンタル航空 | 51 | ノースウェスト航空 | U3 | ガルーダインドネシア航空 | ||
28 | エールフランス | 57 | スイスエアー | 1B | 中国南方航空 | ||
29 | サベナベルギー航空 | 67 | キャセイパシフィック航空 | 5E | エバー航空 |