2丁目の上のタンコブ日記

97.04.01 火


  今月から弦ちゃんは火曜と水曜の休みとなる。8時頃二人で夕食を済ませ、ゆっくりしていたところにジュンちゃんから電話が入る。「タックさーん、今ブルちゃんと一緒にタックスノットに来たんですけど、作品搬入の人が待っているんですけど

  ひえーーーーーーー!! 今日がタックスノットの展示替えの日だというのをコロっと忘れていた!

  約束の時間は7時だったから、もう1時間も待たせてしまったのだわ。


  店にすっ飛んでいくと、ドナルドさん(今月)とタクト君(先月)が作品をしまったり、壁にかけたりしていた。「す、すいませーん!」


  ドナルドとタクト君は恋人同士だから、待っている間気まずい思いをせずにはすんだだろうけど、全くひどいことをしてしまった。ボケてきたのかしら、やっぱり


  二人とも気持ちよく許してくれたからホントに良かった。


  さて、今月はドナルドさんの作品。花を写真で撮って、その紙焼きをコラージュしたもの。強烈な色感!


  家に帰ってから旅行中のビデオから日記のスチールを取り出す作業をする。


  その後、アイランド、バードランド、クロノス、ラピスに15周年パーティのお知らせを持っていく。アイランドでレキと会ったので、一緒に回って貰う。


 97.04.02 水


  ドラァグ・トランプ製作の続きをやる。なんだか久しぶりといった感じでなかなか調子が戻ってこない。

  個展は大丈夫かしらん


 97.04.03 木


  雨。これで桜も散ってしまうだろうな。


  朝の9時頃に起床して、ドラァグ・トランプの続きをやる。後はプリントするだけという段階までには到達した。ずいぶん予定のスケジュールをオーバーしたけど、これで来週には完成させられるだろう。


  店は雨の影響もあってか静かーな日だった。


  帰りに仲通りを歩いていたら、駐車してあった車に濡れた桜の花びらがたくさん貼り付いていた。ここに来る前に桜の木の下にでも駐車してたんだろうな。妙に艶かしい風情を感じてしまった。


 97.04.04 金


  今日はタックスノット15回目の開店記念日。20日にパーティを開くので平常営業。それでもお花を持ってきてくれる人も何人かいて、店が華やかな雰囲気に。


  UCのパーティがレインボーカフェとガモスの2カ所で同時に開かれていて、そこから息抜きに来てくれる人も加わって店は混んだ。今日をオカマの日として何か行事を組み込んでいる店も多いのか、今日の2丁目は全体的に人がたくさん出ているようだ。ドラァグして歩いている人も結構見たとお客さんが話していた。


 97.04.05 土


  店に行く前に、ドラァグ・トランプを何枚かモノクロで打ち出し、切り抜き、手に持った感じを試してみた。うーん、いいかも知れない。しかし、扇状に開いてみて愕然とする! 左肩にズラっと揃うはずのスートと数がない! 間違えて右肩と左下隅に入れていたのだった。ガーン。

  出来たと思ったけど、これを全部やり直さなければならない。ヒェーっ! 


  今日はゲルゲルとキャサが誕生日。12時を回って日付が変わるとイマーゴの誕生日。いつもの週末の賑わいにお祝いに駆けつける人が加わって店は満杯。その都度シャンパンで乾杯したので、グラスを洗うのが間に合わないほど。特にイマーゴの時はたまたま居合わせたクワイヤーボーイズのメンバーが即席で編曲したハッピバースデーを歌ってくれ、満員電車の中でのバースデーパーティのような感があった。


  イマーゴは洗っても洗っても足りないグラスとの格闘に疲れ、自分が店に入っている日と誕生日が重なったことを恨めしく思っていたかも知れない。ごくろうさま!


 97.04.06 日


  成田発夜の9時の便で弦ちゃんがハワイに出発するので、4時に家でお見送り。行ってらっしゃーい。


  店にシムラーがお姉さんを連れてきた(ホントの)。数日前に予告のメールを貰っていたので、驚きはしなかったけど。 

  今日は雨がかなり降っているのと、昨日一昨日の二日間が忙しかった反動で店はヒマ。おかげでシムラーのお姉さんともゆっくり話ができた。家族に理解者がいるっていいことだよね。


  そういえば、日曜朝のお楽しみフジテレビの「英国生活」が朝の5時半からのスタートになっていた。たまたま早くテレビをつけたからよかったけど、見逃すところだったわ! 

  このお気に入りの番組が継子扱いを受けて30分も早く始まるようになったのよ!とか文句を言ってたら、テレビ関係の仕事をしてるお客さんが、「タックさん、それは文句を言うより、そんな番組が4月の編成替えで残ったことを感謝すべきなんだよ」とたしなめられた。テレビって厳しい世界だったのね。


 97.04.07 月


  起きたら4時。一人だと時間がルースになるのね。気をつけなきゃ。


  プリンターのインクを買いに行き、食事をし、帰りに食料を買い込み、これから3日間の制作三昧に備える。

  何でもぶち込んだスープを鍋一杯作っておけば、おなかが空く度それを食べればいいのだ。そうすれば3日間外食しなくても済む。外に食事をしに出かけると、なんだかあちこちフラフラして時間がかかり、なおかつ帰ってきてから作品制作のモードに入るのに時間がかかるから、これはいいアイデアのはず。


  ま、どうせ作るなら美味しいスープがいいわね。あ、そうだ。イタリアで買ってきたサラミなんか入れたりして、などと色々やっていたら結構時間がかかってしまった。


  なかなか美味しいスープができた。なんか安心して、ちょっとテレビを見る。そのうち少し眠くなったのでちょっと仮眠。


  仮眠のはずだったのに、起きたら8時間経っていた。なんでこうなるの! もう午前5時よ!


 97.04.08 火


  そのままドラァグ・トランプの仕上げ作業を続け、寝たのが12時。


  起きたら夕方の6時。レキから留守電が入っていて、20日のパーティ会場への最終打ち合わせに行く約束を思い出す。ひえっ! 6時半の待ち合わせだったわん!シャワーだけ浴びてあわてて飛んでいく。


  イマーゴもミツオもやってきた。打ち合わせ後、「坊ん」で食事。ここで打ち上げをする事にする。


  家に帰って来てから、またまたマックと対峙し続ける。なんか時間ばかりかかる作業でウンザリし始める。


 97.04.09 水


  そのまま作業を続け、やっとプリントまでたどり着き、タバコとお茶を大量消費しながらのプリンター出力。プリントされる度にカットし、はさみで角を丸く切りといった単純作業をあわせてやる。


  全部で4組のトランプを作るつもりなので、200枚以上もこんな内職気分の作業をするかと思うと気が遠くなる。


  5時に一度寝る。


  9時に起きて、もう何度食べたか忘れたけど、例のスープを流し込み、続きをやる。


  なんとかプリントが終わったのが5時(朝のよ)。


  明日(10日よ)はレズビアン&ゲイ映画祭の応募作品の審査があるので、ビデオに納められた作品を見る。


  見てみるとビデオ審査8作品のうちゲイの作品はたったの一点。ちょっと何よこれ。気骨のあるゲイはいないのか! 全体的に見渡すとなんか間口が狭くなってるなという印象があるが、去年より技術的なことではレベルが上がった気がする。


 97.04.10 木


  1時に中野のLOUD(レズビアンのためのスペース)に行く。僕の他の審査員は、伏見憲明さん、シモーヌ深雪さん、チガちゃん、タラちゃん、大場正明さん、タローちゃん。


  それぞれの審査員が家で見ておいた作品の他に2点の作品があり、それを全員で見る。何が言いたいのか分かんない作品で、見ているのがかなり辛かった。

  審査の結果(そこに至るまでにはみんな言いたいこと言ったんだけど、審査結果は5月11日の発表までは一応秘密だから、その内容も言えないの。ごめん)、今年もグランプリなしの優秀賞3作品(順位あり)がきまった。


  毎年映画祭の度に言っているんだけど、もっと沢山のゲイに参加して貰いたい。(***参照)


  今日は店を臨時休業にして(来てくれた人ゴメンナサーイ!)、ドラァグ・トランプを完成させた。完成までが長かったわー。


  トランプは10月の個展まで公開しないことにしているけど、この日記を読んでいてくれている人だけには予告編としてJOKERだけお見せしますわん。さて、これは誰でしょう?

20歳の頃の僕が答え。

 寝る前にとにかく大掃除。流しには4日分の鍋、食器が実に山のようだった。

  1時間ほど頑張って、見事に何事もなかったようないつもの部屋に戻った。


97.04.11 金


  5時頃、弦ちゃんが無事帰宅。


  リフレッシュできた旅行のようだったのでよかった、よかった。しかし、今日はそのまま店をやるそうだから疲れるだろうなぁ。


  今日の店はけっこう忙しかった。それに「昨日はせっかく来たのに!」と言うお客さんに謝るのにも忙しかった。


  15周年のパーティの参加希望人数が会場の広さから考えたマキシマムを越えたので、これにて締め切り。

  さ、後はどうやって楽しいパーティに盛り上げていくかだわ


 97.04.12 土


  弦ちゃんがなかなか起きないのをいいことにずっと寝てたら6時になってしまった。きゃー!!


  それでも一時間でなんとか食事を作って弦ちゃんを送り出した。自分の方は40分の遅刻。イマーゴさん、ごめんなさい。遅れて店に入っていくと毎週土曜日の常連オツボミちゃんが「あら、今日は早いじゃない」と笑顔を見せる。一言もございませんでした。


  高校の時の同級生(ノンケ)が神戸から出てきたついでに店を訪ねてきてくれた。奥さんと息子(20歳)も連れて。うーん、ゲイバーにノンケの家族がいる図というのはタックスノットでは初めてのことだった。


  高校の時にちょっといいなと思っていた同級生だったので、なかなかいい中年になったその姿を見て嬉しかった。ホントに高校の時は一回くらいやりたかったわん。


  昨日締め切ったパーティの参加者募集だが、今日になって「あの人の名前を予約に入れてなかった!」というケースがいくつも見つかり、ジワリジワリと人数が増えていく。こ、こわい。


 97.04.13 日


  友人の赤岩さんの作品展を銀座兜屋画廊に見に行く。もうこの日記に何度も登場しているほど精力的に作品展を開いているアーティストだ。今回はタブローを中心にしたもの。マチエールに凝った静かな赤岩ワールドが広がっていた。


  銀座のイエナで「The World of Interior」を買う。この雑誌はずいぶん前からお気に入りでほとんど毎月買っているもの。考えてみると、好きなテレビ番組が「英国生活」でこれもインテリア紹介番組だし、インテリアものが好きなのね。そういえば僕は専攻がインテリアだったのでした。


  今日は静かなタックスノットだった。


  あと一週間後となったパーティだが、申し込みの電話が入ると「ごめんなさい」の言い通し。

  パーティ参加者の人数の読みが少し弱気すぎたようだ。






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