2丁目の上のタンコブ日記


96.11.01 金

 営業中にミノミノから電話があった。置き引きにあってしまったという話だ。

 「ミノミノが、歌舞伎町でおでん食べてたら、バッグ取られちゃったんだって」と客に説明してたら、誰かが「えっ、オネェ食べてたの?」と聞き返したので大笑い。結局、このミノミノの事件は、最終的に「ミノミノが歌舞伎町でオネェ食べてたらバック掘られちゃったんだって」という話になってしまった。

 大阪から久しぶりにファーファがやってきた。お土産は「アン・シャーリー」っていうクッキー。ネーミングがオネェ様御用達って感じ。

96.11.02 土

 フライングステージ公演「遠い気持ち/改訂版」を下北沢に見に行った。
 色々盛り沢山でサービス満点なんだけど、休憩なしの2時間半はいかんせん長すぎる。もっと交通整理が必要だと思うけど…。
 それにしても鳴海君は相変わらずかわいい!

96.11.03 日

 ゲイ・メンズ・コーラスのクワイヤボーイズ・コンサートに行く。このコンサートは出演者も観客も全てゲイという徹底したゲイ・イベント。リラックスした雰囲気で楽しいコンサートだった。

 ホントは最後まで聞く予定だったんだけど、4時から新宿高島屋の紳士服フロアでメンズ下着ファッションショーがあるものだから、2部で失礼した。ごめんなさーい!>クワイヤボーイズの方々。
 でも「モデルとして日体大生10人+ゲストにマーガレットさん」と聞けば、はずすワケいかないじゃない。
 おかげで、全員で振りのついた「待ち伏せ」を歌うというもっともゲイテイストにあふれた部分を見逃してしまった。ウーム、残念。

 で、その下着ショー、じゃないファッションショーはなかなかの見物だった。狭い通路に折り畳みの椅子を並べての特設会場には、情報を入手した大勢のゲイが(ほとんどが顔見知り)早くからスタンバってて、それだけでなんか気恥ずかしい気分になってしまう。
 ブリーフ一丁の日体大生が乱舞する様を期待していた(僕だけか)んだけど、割と地味なショーだった。でも、でも一人チョーシュミの子がいたので、他はどうでもよくなった。
 日体大生のモデルにブリーフ着せて、ゲストにドラァグ・クイーン呼んで、ショーやるなんて、ゲイをターゲットにしたとしか考えられないよね。経済原理が世の中を変えていく…。

 最前列の席でビデオを構え、股間とシュミの子の顔ばかり撮っていたオヤジ(僕のこと)に回りのゲイたちはいたたまれないほど恥ずかしい思いをしたらしい。

 写真はモッコリぶりを見ていただこうと思ったので、大きめにしました。重かったらゴメン!


この子がモロ趣味なの!

 

96.11.04 月

 先日のキシピ&カズのハウス・ウォーミング・パーティのビデオにタイトルをつける。あの投資額から考えると、あまりにプリミティブなタイトルではある。
 まるでBMWを買って近所のコンビニに買い物に行くようなものだけど、まずは第一歩として評価しよう(誰もしてくれないから自分でする!)。

96.11.05 火

 弦ちゃんが風邪を引いたらしく、元気がない。結局、店は休んで、ずっと寝てた。

 ビデオ用のワイド・コンバージョン・レンズを買う。これで「お宅訪問」の時にトイレの中でも写せるわ!

96.11.06 水

 天王州アイルのアート・スフィアに「蜘蛛女のキス」を見に行く。
 一昨年、ニューヨークに行った時、チタ・リベラ様を初めとするオリジナル・キャストで見てしまった身としては、あの時の感激を大事にすべく、日本版は見ないつもりでいたのだけど、キシピがとにかくいいからと勧めてくれるものだから、それじゃぁと出かけてみたのだ。

 で、感想だけど、ま、決して悪くはないけど、感激はなかったな。麻美れいも役にはハマってたと思うけど、イマイチだったし…。だけど、この人って、どこか人間離れした感じがあるから、こういう役は合ってるのかもね。「エンジェルス・イン・アメリカ」でも天使の役は妙に合ってたもの。

 一番よかったのは男性ダンサーたちの切れのいい踊りっぷりかな。あと、パレンティン役の宮川浩がシュミだったので、見ていて楽しかった。
 
 最近、シュミだったらどんなんでも許せてしまうようになって…。いいのかしらねぇ。いーや、いいのよ!

96.11.07 木

 クラクラするほど早起きして(午前11時)、「セルロイド・クローゼット」の試写に行く。
 始まってすぐに気を失っても不思議はない状況だったのに、最後までホントに楽しませてくれた映画だった。
 
 この「セルロイド・クローゼット」は、ハリウッド映画がゲイやレズビアンをどのように描いてきたかを、実際の映像と関係者のインタビューを織りまぜながら記したドキュメンタリー映画。
 ゲイで(もちろんレズビアンでも)映画好きなら必見の映画だ。公開は来年2月という話。
 映画に現れる同性愛者の変化に、自分の歴史が重なり、最後には目頭が熱くなってしまった。

 映画の買い付けでイタリアに行っていたS君から干したポルチーニ・マッシュルームを貰う。

 タックスノットの看板にはピンクの三角形が付いているので、ゲイのツーリストがフラリと入ってくることがあるのだが、今日も一人日本に初めて来たというイギリス人がやってきた。
 「Japan Spiritual society」(というのがあるらしい)の招きでゲストとして日本に来たと言っていた。ご本人はチャネリングをするんだそうだ。仕事はブライトンにあるエイズ患者のためのホスピス勤務という話。
 ウーン、いろんな人がいるんだわねぇ。
 
96.11.08 金
 
 四川省に行ってきたシュンタから八宝茶を貰う。もともとカシュガル方面から伝わった飲み物らしいのだが、今は四川省ではポピュラーなお茶なんだそうだ。干した棗、クコ、ライチ、ブドウ、菊の花、氷砂糖、少量の茶葉がワンセットになったものを湯飲みに入れ、熱湯を注いで1〜2分蒸らしてから飲むというもの。

 さっそく試してみると、ほんのりと黄色に色づいて、デリケートないい香りが広がる。味は甘くしたカモミール・ティといったところか(もっと複雑な味だが)。脂っこい料理の後にぴったりな飲み物だ。ただ、中国茶用の蓋付きの湯飲みがないとちょっと飲みにくい。茶こしがなかったので、コーヒー・フィルターでこして飲んだ。

96.11.09 土

 超ヒマと超混みが交互にやってくる変な土曜日だった。

 先週の日曜日のメンズ下着ファッションショーのビデオを、リクエストがある度にかけていたら、7度も見せることになってしまった。さすがに、音だけ聞いててもウンザリしてきた。

 ジュンちゃんが4日に早稲田祭に行き、ミスター早稲田・コンテストをビデオに撮ったそうで、それをダビングして持ってきてくれた。1、2、3位を取った子はそれぞれにかわいくて、なかなか楽しめるビデオだった。しかし、「アップする時は必ず股間」というカメラワークがあまりにも徹底していて、まず顔から入る僕としては、ちょっと欲求不満。ジュンちゃんはホントに股間専だったのね。

 来年は僕もビデオ持って行こう!っと。

 店が終わったら1週間のお楽しみ、朝6時8チャンネルの「英国生活」を見る。今回はやたらとクラシックなインテリアの紹介で、BGMもバロックが高らかに鳴り響き、なんかいつものとぼけた面白さがなかった。

96.11.10 日

 店に入る前にちょっとヨドバシカメラ・グッドギア店に寄っていたら結構時間を食ってしまい、いつものようにまた遅刻! 大慌てで店に着いたら、すでにミツオを店を開けていてくれた。お客もすでに2人いて、まったく持つべきものは気が利く友達ね、とミツオに感謝。

 最後のお客のカズさんが8月に青森県の恐山に住む霊媒師(その人はイタコではないのだそうだ)のところに相談をしに行った時の話をしてくれた。

 木曜日にはイギリスのチャネラーが来て、今日は霊媒師の話。今週はなんだか心霊週間だったのね。

 

 


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