MS Watch

Last update 1997/11/12

 ここには過去の「MS Watch」が集めてあります。

 これより古い分については、こちらへ

 これより新しい分については、こちらへ


1997/10/18

IE4.0のセキュリティホール

http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?971017.ehole.htm

 セキュリティを大幅強化したはずのIE4.0正式版でも、セキュリティホールが発見されました。予想通りといえば予想通りです。Microsoftは期待を裏切りませんから。何でもIE4.0の目玉のひとつ、DynamicHTMLを使って、ファイアウォールなどのセキュリティ機構をすり抜けて、ハードディスクから位置と名前のわかっているファイルを読み出せるという技のようです。MSはセキュリティゾーンの設定を厳しくしてガードしろといってますが、セキュリティゾーン自体の信頼性というのもあるし、設定は多分普通の人は何のことかわからないですよね。安直だけど一番安全なのは、DynamicHTMLやらActiveXやらを全部止めることですが、そうは言わないもんね。

 10/15にはNTのセキュリティホールのことを書いたばかりだったけど、これからもどんどん出てくるでしょうね。IEがOSと統合されていくと、ブラウザのセキュリティホールなのかOSのセキュリティホールなのか、わかりにくくなっていきますね。あ、Microsoftのセキュリティホールといえばいいのか(笑)。

1997/10/16

WinGateのセキュリティホール

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/14/remote.html

 MSの製品じゃないけれど、セキュリティがらみはMS Watchに書いてきたので、書きます。WinGateというWindows用のプロキシソフトで、セキュリティホールが見つかったという話です。日本でも代理店が売ってるから、利用者は多いと思いますから、使っている人は上記URLで調べてください。

 おれ、WinGateには苦い思い出があって、日本語NT Serverがプレビュー版のころWinGate2.0ベータ版を入れたら、2度とNT Serverが起動しなくなって(正確にいうと、NT自身は生きてはいるが、ログイン画面が出ない)、NTを再インストールさせられたんだよね。WinGate1.0は大丈夫だったし、WinGate2.0ベータでも英語版NT Serverなら大丈夫だったはずだから、これは日本語NTの問題だと思いましたね。この詳しい話は、On The Moveで書く予定です(予定は未定だけど)。

 結局、NT Serverは捨てて、自宅にはLinuxを入れました。LinuxオリジナルのIPマスカレードでルータ兼ファイアウォールをやらせて、毎日快調です。1週間が連続運転の限界といわれるNTと違って、Linuxは入れて1年になるけど、Linuxはまだ落ちたことありません。IPマスカレード使ったのは、もう半年以上前だけど、快調そのものだし。ヘビーな処理をやらせてないせいもあるけど、NTはそんなにヘビーな処理じゃなくても、なんか知らんけど落ちちゃうんだそうです。みんな、メモリリークが原因だといってます。おれは、ヒクソン・グレイシーが念力で送り襟絞めをかけていると思うけどね。

1997/10/15

IE4.0のトラブル

 まずは順調な滑り出しといわれるIE4.0ですが、やはりトラブルは起きています。

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/13/b_1010_main.html#10

 これは、Adobe PhotoDeluxe 2.0とSymantec Norton Utilites for Windows 95 2.0で画面がブランク状態になるというもの。PC Week本家の全文には、AdobeもSymantecもパッチを出すようなことが書いてありました。IE4.0になって、HTMLのあるタグの解釈を変えて表示方法が変わったのが原因らしいです。こうやって、他社がパッチを出して対応していかざるを得ないところは、さすがMSですね。他社にとっては、「余計な仕事を作りやがって、マイクロソフトの馬鹿」ってな具合で、迷惑この上ないんですけどね。

http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?971014.epresario.htm

 COMPAQのPresarioでは、問題があるようです。日本のコンパックは、$1000パソコンと称して売り出したら、最初からウイルスに感染していたという失態を演じてましたが、どうも最近のCOMPAQは疫病神の餌食になりつつあるんですかね。

 ほかにメールで頂戴したものでは、GIXという画像変換ソフトがIE4.0を入れたPCでは正常動作しないと代理店から宣告されたというのがありました。ぼくなら、壊れてもいいマシンにインストールして、そこに普段使っている環境を作って、しばらく使ってみてよさそうだったら、移行しますけどね。

 まあ、入れて動かなくなるのはやった奴の責任というのは、ベータ版までで、いまは正式出荷になったから、マイクロソフトに文句をいえますね。でも、「IE4.0をアンインストールして、Win95を再インストールしてください」で話は終わり。これで1回2万円というオチかな(爆笑)。

NT5.0ベータの天然ボケ

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/13/b_1010_main.html#3

 こんなとこで失敗していて大丈夫かと思うのが、NT5.0ベータのボケ方。これについているIEだと、DNSが引けないんだって(IE4.0は大丈夫とのこと)。でたらめなIPアドレスが返ってくるから、違うサイトに飛んでいったりするとのこと。いい味、だしとるのぉ(一応、「出しとる」と「出汁取る」をかけてますんで、そこんとこよろしく。ついでに、あたしが、右手をおでこのところにこうやったら、こっちからこっちの方の人だけ、拍手をお願いしますってね)。

 PC Week本家の記事だったかな。これ、読者から、「NT5.0ベータのIEだとNetscapeのサイトに行けない。Microsoftはまたよからぬことをたくらんでいるんじゃないか」といった通報があったらしい。そうまで疑われるMSってのも、さすがMSだよね。で、ZiffDavisで調べたら、もうDNSがめちゃくちゃで、Netscapeどころか、MSのサイトでもちゃんとアクセスできなかったり散々だったようです。対策はといえば、名前じゃなくてIPアドレスで指定することだって(爆笑)。そりゃそうだけど、それが対策かよぉ。

 そういえば、毎日のように落ちるNTの管理で苦労してらっしゃる方から、「これが、あのカトラーがほんとに手がけたOSなんでしょうか」というメールを頂戴していたことを思い出しました。デイブ・カトラーは、元DECのOS屋で、RSX-11やVMSなど、一世を風靡したOSを作ってきたヒーロー的存在です。

 NT3.5までは、カトラーが指揮していたが、NT4.0には一切タッチしてないという噂があって、これはNT 4.0の発表のころ、PC WeekのRumor Central(噂の情報局)で、「NT 4.0の発表のときには、カトラーが関わってないことを悟られないよう、カトラー自身にも黙っているように、といった緘口令が出ている」ってな噂を紹介してありました。ま、噂ですけどね。どこかに書いた記憶(本になった分に入っている?)があるんですが、日経バイトでも、以前、欄外の注で、カトラーとゲイツが大喧嘩して、というか、カトラーがこんなNTなんかやってられるかってんで、MSを飛び出そうとしたのでゲイツが必死でなだめたなんて話が書いてあったと記憶しています。

 複雑さを押え込める技術や体制がないのに、新技術の導入ばかりやってどんどん複雑さを増しているNTは、いまのままでは、今後もずっと不安定なOSであり続けるでしょうね。IBMがOS/2のカーネルをしばらくアップデートしないと発表したとき、これでOS/2は完全に死んだといったアナリストもいましたが、OS/2を使っているビッグユーザー、特に金融機関なんかは、逆に歓迎してました。つまり、基幹業務で使ってるユーザさんは、安定しているカーネルは変にいじってほしくないわけです。この辺が、新技術で目先を変えて売り込むパソコン文化と、枯れた技術でしっかりシステムを作り込んで使い続けるメインフレーム文化の相違でしょうね。

NTのセキュリティホール

http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?971014.wntsecurity.htm

 これも恒例になってしまったNTのセキュリティホール。NTマシンにアクセスできる人は、だれでも勝手にプログラムをインストールして、起動時に実行させることができるそうです。トロイの木馬を仕込むなどが可能とのこと。詳しくは上記まで。

1997/10/14

JavaロビーがMS批判

http://www.zdnet.co.jp/magazine/pcmag/9710/t1010a.html

 MSのいうことを信じる奴が馬鹿といえば、そうなんだけど、Javaロビーの人たち、MSの転向を批判してます。彼らは、ビル・ゲイツ宛てに公開質問状を出して、JFCやJNIやRMIをサポートするよう要望したこともあるんです。もちろんMSは無視です。そういう経緯もあって批判が高まっているんですね。

MSNがまたも請求トラブル

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/13/b_1010_main.html#9

 メールの遅配とともに、請求トラブルはMSNの名物としてすっかり定着しましたね。システムを変えているので、請求が遅れてしまうとか。しかもいつ請求できるかわからないとのこと。こういうことあるから、この前の詐欺メールもすごく信じられる話になっちゃうんだよね。この請求システムって、NT + SQLServerってなMSのBackOfficeな世界なんでしょうね、きっと。いかに基幹業務に使えないか、スケーラビリティがないか、誇示しているみたいに思えますよね。いっそ、Sunを入れてトラブってみせたほうがいいのにね。マクネリは偉そうにいってるが、MSNの課金システムさえまともに動かせないのがSunの実力だといってさ。昔、SunはIBMのシステム使ってたんだけど、それがトラブって、マシンの製造ができなくなったんだよね。IBMの奴がSun様にはご迷惑をおかけしましたなんていってたけど、ちょうどWSが伸びてSunが伸びてたころだから、「わざとやっただろ」なんてジャブ入れたら、「そんなあ」なんていいつつ、「ちょっとぐらいあるかもしれない」なんてジャブで応戦してきましたけどね。

またMSN売却の噂

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/13/b_1010_main.html#14

 MSは全否定ですけど、何度も出てくるMSN売却の噂。ほとんどApple状態ね。当分、ひょっとして半永久的に黒字になる見込みゼロかもね。

1997/10/13

injunctionについて

 injunctionは、出荷停止だけではなく、その他のさまざまな差し止め命令一般を指すという指摘がありました。Hariguchiさんも、差し止め命令一般であることを断って、今回の件は、IE4.0の出荷停止にターゲットを絞ったものだろうという説明でした。ぼくがそれを、出荷停止命令だけを指すかのように書いたので、Hariguchiさんには一切の非はありません。Hariguchiさんの名誉のために、これだけは断っておきます。

1997/10/11

狙いはIE4.0出荷停止

 新聞各紙が伝えたSunがMSを訴えた件。Javaの商標を使わせないことが主眼みたいな書き方には、違和感を感じる人がいらっしゃいますね。ぼくも同感で、そんなのが主眼だったら、新聞記者は馬鹿だなあと思います。だれがどうみたって、SunはIE4.0の出荷停止を狙ってるのがミエミエですからね。IE4.0が出荷停止になれば、バンドルして売ってるハードメーカのパソコンも出荷停止になって、メーカとしてはIE4.0をはずさざるをえなくなるでしょうし、裁判の影響はけっこうでかいそうですよね。

 Yoichi "Yoshi" Hariguchiさんからのメールで、injuctionという言葉を教わりました。これは、裁判所による出荷停止命令のことで、裁判でライバル会社の製品の出荷を停止することができるんです。Sunは、以前からIE4.0のJVMが非互換のまま出荷されれば、契約違反として、Javaのライセンスの取り消し、IE4.0の出荷停止・回収なども求めていくといった話をしてましたし、今回の裁判もIE4.0の出荷停止が大きな狙いであることは間違いないところです。

 Hariguchiさんによれば、「裁判所が injunction の決定を下した場合, M$ は裁判終結まで IE4.0 の出荷が不可能になりますので, これは大打撃でしょう」とのこと。JavaコミュニティがSunが商標のことを厳しくいうのを是認してきたのも、すべてはこの日のためというか、Microsoftが傍若無人に暴れないようにするためでしたからね。ま、裁判の行方を見守りつつ、開発者はコードを書くだけです。

1997/10/08

とうとうラルフ・ネイダーまで反Microsoft運動

http://www.zdnet.co.jp/news/9710/07/noder.html

 ラルフ・ネイダー氏といえば、アメリカ消費者運動の神様みたいな人で、消費者と企業の意識を大きく変えて、アメリカ市民の生活を守るために活躍してきた人物。

 そんな人が、「技術革新と米国経済の健全な成長にとってMicrosoftは重大な脅威である」と考えて、新たな行動を起こそうとしているというお話。

 「(Microsoftは)アメとムチを使いわける会社だが,その究極の目的は独占支配にある」「われわれが望むのはゲートのない(情報)ハイウェイだ。ゲート付きのハイウェイではない」「Microsoftがビジネス界にもたらしている本当の危険性は,この暗黙の脅威ともいうべき雰囲気にある」などという、的確な指摘。詳しくは上記URLへ。奴隷ではなく人間として生きることを考えている人には、納得できる話です。

SunがMicrosoftを訴える

http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?97107.esunsues.htm

 SunがMicrosoftを訴えました。Windowsの脅威になりつつあるJavaの分断と支配を狙って、Microsoftが非互換のJavaを作ってきたため、Javaの権利をもつSunと激しく対立していました。Sunは、正式出荷が行なわれたあとにIE4.0(独自Javaを搭載している)を調査して、その結果によっては、訴訟もありうるとしていましたが、訴訟に踏み切ったようです。これによってMicrosoftはJavaの名称やらが使えなくなる、あるいはIE4.0そのものの回収もありうるかもしれません。ま、訴訟上手のMSだし、「お前、みんな迷惑してるんだから、やめろ」といわれてもカエルの面にションベンの会社ですから、どうなるかわかりません。

1997/10/04

「MSNの会員情報喪失」は詐欺!?

 昨日の「MSNの会員情報喪失」は、詐欺メールのようです。ASAHIネットjouwa/salonのお詫びから。

 昨日書いた、MSNの会員情報が喪失したので、
改めて登録してほしいというメールは、予想通り?
詐欺メールだったとのこと。そのときにこれが詐欺だ
ったらすごいねと書いたけど、このメールをくださ
った米国在住の方が、MSNのカスタマーサポートに
問い合わせて詐欺メールだとわかったそうです。
 以下、その方のメールを引用

> 先日メールをお送りしましたがMSNのカスタマ
> サポートに問い合わせたら詐欺メールであるこ
> とがわかりました。
> でも、MSNって副社長が個人名でご挨拶(2ヶ月
> に一度くらい)を送ってきたりしてどれが本物か
> 分からないときがあるんですよ。困ったことに。
> この前のメールは本当に有りそうなことだったの
> で喜んじゃったんですが。でこんなメールを受け取
> るのも金の無駄なのでアカウントはキャンセルし
> てしまいました。
> とにかく大変お騒がせしました。

ということです。
 実際に送られているのをみると、けっこう、手の
込んだメールで、おれもほとんど信用したもんね。
「いやあ、MSNですか、またやりましたか、わはは」と
いう展開を心が期待しているもんだから、信用しやすい
です。
 それに、いかにもトラブル続きのMSNでありそうなこ
とだし、実際いままでも課金トラブルやらが続発で、
元従業員の犯行というのもMSではありがちだし、辞め
るときに、脅された人からのメールもありましたか
らね。
 ということで、MSN関係者のみなさま、MSNの会員
情報が喪失したというのは(少なくとも現時点では)誤報
でしたので、訂正してお詫び申し上げます。
 ところが今度は、詐欺メールが出回っていることに
なりますね。いずれにせよ、MSNに再登録するように
要求するメールには十分注意が必要ですね。
 それから、MSNに限らず、電子署名なしで、こういう
メールが来ても信用できない世の中であることは自覚
する必要があるでしょうね。

 冒頭「予想通り」とあるのは、ぼくのホームページの
では、これが詐欺だったらすごいね、という話を書いて
あるからです。
 どうも申し訳ありませんでした。重ねてお詫びいたします。
 これだけは、急ぎで。

 ということで、MSNユーザはトラブルだけじゃなく、詐欺メールにもご注意を。でも、詐欺メールも届かないなら安全なんだよね。使い物にならないけど。

1997/10/03

Office97サービスリリース有償化に抗議

 バグの多いOffice97。09/28でも書きましたが、アメリカじゃ無料で配布しているのに、日本では2000円払う必要があります。欠陥商品を売りつけておいて、欠陥の修正は有料はおかしいという声がぼくのところにもいくつも来ています。そんな中、住井さんという方から次のメールを頂戴しました。ほぼ全文です。

中村さんの MS Watch に書かれていた、Office 97 の Service Release
(という名前もおかしいですが)が有料になった件についてですが、
僕もひどいと思ったので MSKK に電話で抗議してみました。

そうしたら、「Service Release の CD-ROM には差分だけではなく
新しい Office 97 の全体が入っており、まず従来の Office 97 を
uninstall してから、Servise Release を install するように
なっているので、雑誌の付録や WWW などで公開することはできない」
という趣旨の回答を得ました(まさか再インストールとは、さすが
MS の製品の中でも特にバグが多いと評判になるだけのことはあります)。
「製品の根本的な欠陥を修正するのに有料なのはおかしい」といっても、
「2,000 円は実費で、新しい機能も追加されているので、無償では
提供できない」と繰り返すばかりでした。

MSKK と話してもらちがあかなかったので、東京都消費者センターに
電話したら、「とりあえずセンターのほうでもMSKK に連絡をとってみる。
まだ他に同様の苦情はないが、同じような相談が増えるようなら
本格的に調査する」との回答でした。

そこで、Office 97 のユーザはみんなで MSKK に抗議し、
消費者センターや国民生活センターにも相談することを
提案したいと思います。センターの人は必ずしもコンピュータに
詳しいわけではありませんが、MSKK と違って一般的な
良識は十分に持っているようで、「欠陥のある商品を
修正するのに代金をとるのはおかしい」といったら、
ちゃんと理解してくれました。

ちなみに問題の Service Release については

  http://www.microsoft.com/japan/office/documents/servicerelease/

に書かれています(いつもように重くて非常につながりにくいですが)。
MSKK の担当部署の電話番号もそのへんにあります。

それから、東京都消費者センターは

  03-3235-1155

です(この種の窓口は、NTT のタウンページの下巻の最後のほうに
まとめて載っています)。国民生活センターは

  03-3446-0999

になっていました。電話が混んでいたので、こちらにはまだ
相談していないのですが。

今回のような暴挙に対してユーザが黙っていたら、MSKK はさらに
増長するばかりでしょう。ここは消費者としてきちんと行動を
起こすべきところではないかと思います。

 マイクロソフトは、「2,000 円は実費で、新しい機能も追加されているので、無償では提供できない」といってますが、09/28で竹内さんが紹介してくださったように、アメリカでは、WWWで誰でもダウンロードできるようになっていますし、CD-ROMがほしい人は、登録ユーザであれば無料で配っています。日本のマイクロソフトは登録ユーザにしか配らないし、登録ユーザであっても2000円を取るわけです。だからぼくは、日本人は奴隷だからいくら搾取しても怒らないだろうと、本社がタカをくくっていて、日本法人はそれに従っているんだろうと揶揄したわけです。

 抗議行動を起こす起こさないは、各人の人生観なり生き様なり、いろいろあるから、みんなで抗議しようなどと煽ることはしませんが、同じ相談が増えれば、消費者センターも調査に乗り出すとのことですから、今回の措置を不満に思っている人は、泣き寝入りしないで相談してみてはどうでしょうか。

またもMSNのトラブル。今度は会員情報喪失!?

 jouwa/salonに書いたものから。

標題: MSNのトラブル
 いつもトラブルが絶えないMSNですが、またとんでもない
トラブルがありました。なんと、会員情報を入れたシステム
がおかしくなって、会員の氏名、住所、電話番号、ログイン名、
パスワードなども含むデータがなくなってしまいました。
 いま、MSN会員に向けて、氏名、住所、電話番号やクレジ
ットカード番号などを改めて登録してくれるようにという
お願いメールが送られています。

 MSNは課金のトラブルやら、メールの遅配やらが本当に絶
えませんね。
 この課金システム、NTとSQL ServerというMicorosoftが
誇る、基幹業務も万全ですと宣伝して売り込んでいるシス
テムなんでしょうね、きっと。
 こんなにトラブルが多いと、いい見世物ですよね。
 件のメールには、

Due to a complicated problem with our system, 
we have lost the information that links your account's
sign-on name and password with our billing records. 

と書いてあるそうです。システムの複雑な問題が原因で、
というところが泣かせます。
 NTを使ったシステムで一番困るとみんなが口を揃えるの
が、原因がなかなか究明できないことです。BackOfficeの
ロギングなんて使い物にならないし、カーネル自体にも
まだバグが多いので、原因の切り分けができないんですっ
てね。
 でも、今回のトラブルは原因が究明できています。
 なんと、MSNの元従業員が、第一システム、第二システム
の両方に、ウイルスを仕込んだのが原因だったとメールでは
説明してあるそうです。第二システムというのは、バック
アップ用のシステムでしょうね。
 ほんとかよって、思いますけど、よっぽど怨まれる仕打
ちをその従業員にしてたんでしょうかね。人を人と思わない
扱いを平気でするMicrosoftなら十分考えられますからね。
 で、今後このようなことは二度と起こしませんと書いて
あるそうですが、いままでこういうことが何回あったこと
か。
 バックアップ機を用意していても、両方そんなに簡単に
やられちゃうってのは、フェイルオーバー(1つがダウンし
たらバックアップ機が処理を引き継ぐ機能)が、ちゃんと
動かなかったということでしょうかね。
 たった2ノード、しかもフェイルオーバーしかできない
Micorosoftのクラスタリング技術なのに(もっと進んだクラ
スタリングは、負荷分散もする)、それすらちゃんと動か
なかったとしたら、NTのクラスタ能力の現実をみる思い
ですね。

 会員のみなさんは、わざわざあれこれ情報を再登録しな
ければならずご愁傷様です。でもまあ、面倒だから再登録
しなければ、これがMSNを止めるチャンスになりますね(爆笑)。

 メールにはMicrosoft担当者の名前なども入っていますが、これがMicrosoft社員になりすました奴の詐欺だったらすごいね。だって、住所、氏名、電話番号、クレジット カード番号がもろに手に入るわけだからね。WWWでフォームで登録するし、SSLだから大丈夫なんて思うかもしれないけれど、有名サイトとそっくりにWebサイトを構築する詐欺の手口があるので、無邪気な人は、Microsoftのサイトだと思って登録したりしてね。やっぱり、こういう重大な情報の登録をお願いするメールには、電子署名つけてほしいですよね。

1997/09/30

Excel97のバグ

http://www.zdnet.com/pcweek/news/0922/24abug.html

 jouwa/salonに書いたものから。

標題: Excel97のバグ
 品質低下の著しいMS製品、中でもOffice97はバグがすごくて
ユーザに不評だからいまさら驚かないでしょうけれど、Excel97で、
正しく再計算をしないというバグが見つかりました。
 Microsoftはまだ原因がつかめてないとか。
 見つけたのが、ベクテルだもんね。工事の見積もり、発展途上国に
めちゃくちゃふっかけてたりして(笑)。

1997/09/28

Allez Java!

http://www.tbtf.com/resource/gojava.html

 パリで行われたマイクロソフトの開発者会議。MSの人間が馬鹿で、Javaをけなしまくって、聴衆(開発者たち)から大ブーイングを浴びて会議がめちゃくちゃ。最初には1200人いた聴衆が、続々を席を立って50人になったとのこと。こうやって人の神経を逆なでする倣岸不遜さは、マイクロソフトの企業カルチャーなんです。成毛もそうだけど、他人の心がわからん奴が多いようです。これじゃ、嫌われるのも当然です。実はこの記事の抄訳もメールされてきたんですが、勝手に翻訳を掲載するのは問題だろうから、止めておきます。自分で英語を読んでください。

 先日ニューヨークであった、JIBE(Java Internet Business Expo)のMicrosoft Day でも同じようなことがあり、こっちは最後は5人まで減ったそうです。

 似たことを、ゲイツその人もやっちゃってるんですよね。ゲイツもこういうことやってるというのが、客の気持を考えたり、TPOをわきまえない傲岸不遜さがマイクロソフトの企業カルチャーだとする理由です。ゲイツの件については、On The Moveの以前のものに書いていますから、第35回を読んでください。

Microsoft Code Has No Bugs

http://www.cantrip.org/nobugs.html

 これはゲイツがインタビューで、マイクロソフトのソフトには、バグなど存在しないと居直って、インタビューアをあきれさせたものです。ここでも、ゲイツと彼の会社がいかに傲岸不遜かわかります。「マイクロソフトを悪の帝国というのは、一部熱狂的マック信者のみ」なんて、書いたり言ったりしている馬鹿がいますが、馬鹿なのはこの馬鹿のほうです。アメリカ人は、ああいう独占状態には非常に嫌悪感を感じています。ヨーロッパでは、ゲイツとマイクロソフトは、ヒトラーやナチスのようにいわれることがあり、彼もそれを気にしています。

バグ修正がなぜ有料?

 Officeのバグ修正が有料になったことで、憤慨している方からのメールをいくつも頂戴しています。その中で、次の竹内永二さんのメールが、よくまとまっているので紹介します。


はじめまして。

「ほっとコーナー」はいつも拝見しています。既存のメディアになか
なか現れない情報が豊富で、パソコン初心者としてものすごく参考&
勉強になります。


さて、欠陥だらけな上にWordの詐欺まがいのBackward Compatibilityで
世界的に大不評を買ったマイクロソフトのオフィス97ですが、英語版に
遅れること約ひと月のついこのあいだ、日本語版のサービスリリースCD
がようやく出されることになったことは、既にご存じかと思います。こ
れについて、私はどうしても引っかかっていることがあるのです。
と申しますのは、アメリカのマイクロソフト本社のウェブページや、パ
ソコンジャーナリズムに現れた記事などを見る限り、英語版のサービス
リリースの修正ファイルや追加ユーティリティは、マイクロソフトのホ
ームページ上で一般に公開されているだけでなく、正規の登録ユーザー
は申し込みさえすれば修正CDを無料で手に入れることができるように
なっているようであるのに、
http://www.microsoft.com/office/office97/servicerelease/
http://www.pcworld.com/software/software_suites/articles/oct97/1510p055.html
日本語版については、いかなる形でも修正ファイルが一切公開されない
と日本のマイクロソフトは明言しているばかりか、それを無料で手に入
れることができるのは新規にオフィス97(や単体アプリ)を購入した人
だけで、9月までに出荷されたパソコンのプリインストール版の登録ユ
ーザーや9月半ばまでに購入して既にユーザー登録してしまった人は、
新たに二千円を払ってCDを申し込まなければならないらしいのです。

http://www.microsoft.com/japan/office/documents/servicerelease/
ものすごく納得いかないものを感じるのですが、どうでしょうか。
「日経パソコン」最新号には、正規の登録ユーザーであれば自動的に無
料でCDが届く、みたいなことが書いてあったのですが、そうなるとカ
ネを払ってCDを手に入れることになるのはマイクロソフトのオフィス
97も単体アプリも持たない人、ということになり、ちょっと奇妙なこと
になってきます。秋葉原ラオックス3階のマイクロソフトブースの女性
係員に尋ねた限りでは、新規購入者以外は金を払え、ということでした。
何はともあれ、英語版が公開できて日本語版が公開できないどんな理由
があるのか、私にはどうしても思いつきません。マイクロソフトという
会社は、本当に不思議なところのようです。

 補足しておくと、アメリカでは無料で配っているのに、日本では有料にしたのは、ぼくにいわせれば、日本人がなめられれいるからでしょう。本社が番犬成毛に、「ポンニチはアメリカの属国で奴隷だろ。橋本からしてアメリカの番犬だもんな。アメリカでバグ修正を有料にするとメディアも騒ぐし、不買運動も起こる。でも日本なら、金をとっても、こそこそ文句をいうだけで社会問題にはならんから、金を取れ。メディアだって、マニュアルその他の仕事で文句が出ないように仕込んでいるんだから、なおさらだ」と命令すれば、こうなるでしょう。だから、WordやExcelでシャブ漬けになってしまったユーザにも半分は責任はあります。ヤクザは最初は安くシャブを出して、シャブ中になってから値を上げます。WordやExcelも同じことです。

 ぼくはWordやExcelで重要なデータを残すようなことはありません。全部テキストファイルです。HTMLやCSVになってることもありますが、テキストならともかくどのエディタでも扱えるし、データの寿命、可搬性が一番高いからです。それから、メールでも、WordやExcelのファイルを送らないように相手に頼んでいます。というのは、マクロウィルスが怖いからです。ほんとにメールからの感染が一番多いんですから。

1997/09/27

ジェシ・バーストのコラムが日本語で

 ZDNet Japanができてから、ジェシー・バーストのコラムも日本語で読めるようになって、いいことです。彼は、元々かなり親マイクロソフト的論調だったんですが、この1年くらいでかなりマイクロソフトに辛辣な発言をするようになってきました。それだけ寡占が進んだことへの警戒心の表われなのかもしれません。逆に反マイクロソフト親IBMの発言が目立ったウィリアム・ザックマンは、この1年ほど親マイクロソフト的発言が目立つようになりました。こうやってバランスが取れているんでしょうかね。さて、最近の彼のコラムから。

Windows98が遅れた理由

http://www.zdnet.co.jp/news/9709/17a_berst.html

 ジェシー・バーストがWindows98が遅れた理由を紹介しています。ありがちな話ですけどね。独占しちゃうとこうなっちゃうし、マイクロソフト自身が今後はNTを推して、Win98路線はこれが最後といってるくらいだから、Win98は先がないし、士気が低下しているのかもしれませんね。元々、NTとWin95の開発グループは非常に仲が悪いという噂がずっと流れていましたしね。

マイクロソフトの甘言に乗らないように

http://www.zdnet.co.jp/news/9709/12a_berst.html

 マイクロソフトは、NT5.0を売り込むために、Win3.1からNT5.0へ移行できるようにするといってます。こういうことをわざわざコラムに書かないといけないということは、アメリカでも信じる馬鹿が多いんでしょうか。 アメリカではWin3.1で稼動しているマシンが、96年末で55%以上あって、いまでもまだ過半数でしょう。ぼくの予想通り、Win95は2年経ってもいまだWin3.1のシェアをひっくり返せないわけです。Win3.1とWin95の互換性は低く、それが原因で移行のトラブルが続出したことは、みなさんも経験済みでしょう。そんなこんなで、新OSへの移行というのはものすごくリスクがあるし、費用も労力も時間も馬鹿にならないんです。大体、Win3.1が動いているマシンで、NT5.0がまともに動くわけがない。ハード的に貧弱すぎるもん。

 いくらなんでもこの嘘はすぐばれるので、マイクロソフトは、Win98でWin3.1も移行できるようにすると言い出しました。これがWin98が遅れる公式の理由になってます。じゃ、NT5.0と同様にWin98は、Win3.1が動いていたマシンでは使い物にならないかといえば、486/66、32MBでVLバスという昔のマシンに、ベータ2をインストールした人がいて、Win98だけなら、遅いけれどなんとか使えるスピードで動いているそうです。メモリは16MBだとわからないけど、32MBあれば、Win98はなんとか動くとのこと。じゃ、Win98に移行すればいいかというと、先に述べたようにWin98は将来がないこと、WordやExcelみたいな馬鹿でかいソフトが、マシンが非力でまともに動かないので、困ったもんだそうです。結局、ハードは全部買い替替えでしょう。ま、普通に考えればそうですよね。そうやって買い替えさせないとパソコン業界、失速ですから。そしていま実際に失速してますからね。

1997/09/07

Wordのトラブル集の新URL

 08/27に紹介した、Wordのトラブル集のウェブページですが、作者からURLを次のものに変えてほしいという要望がありましたので、お知らせします。

旧URL
 http://www.justnet.or.jp/home/greentree/WTROUBLE.HTM

新URL
 http://www4.justnet.ne.jp/~greentree/WTROUBLE.HTM

 なお、08/27のほうは、新URLにすでに書き換えました。それから、JustNet内にあるのは、単なる偶然だそうです。作者は、JustNetの問題についても書きたいそうですから、期待しましょう。

Netscapeのセキュリティバグ

 ちょっと遅くなりましたが、セキュリティバグを2つ紹介します。最初は、NetscapeのJavaScriptがらみのセキュリティバグです。JavaScritpがらみのものも、とどまるところを知りませんねえ。

 タイプとしては、ユーザの入力を監視していて、クレジットカード番号などを盗むことができるといったものです。詳しくは、

http://www.news.com/News/Item/0,4,13827,00.html?owv

http://www.cs.ucsb.edu/~andre/ を読んでください。

 大体、JavaScritpは、LiveScriptといって開発していたものを、Javaが人気が出たから名前を借りた代物で、Javaほどセキュリティを真剣に考えて設計したとは思えないので、起きて当たり前かもしれません。

IEのセキュリティバグ

 Netscapeがセキュリティバグを出したら、ライバルMicrosoftだって負けてはいません。ActiveXやJavaScriptなんかより、はるかに安全なはずのJavaでも、Microsoftの実装では安全ではなかったようです。08/21のIEでだけ発生するJavaのセキュリティバグも、Microsoftの実装が原因でしたが、今回もそのようです。MicrsoftはIE4.0の新しいJava VM(Virtual Machine, 仮想マシン)が非常に高速になったと威張ってますが、もしセキュリティのチェックはずして速くなってるんだったら、意味ないですよね(苦笑)。安全性を犠牲にするような、ひどい技を使ってないことを祈りますが、Microsoftの場合、そういうのもありの会社だから、怖いんです。そういう体質をMicrosoftがもっていることは、残念なことです。

 Javaアプレットの安全性を示すものとして、インターネットを通じて送られてきたJavaアプレットは、勝手にユーザのローカルハードディスクのファイルを書き換えるといったことはできないという例がしばしば使われます。しかし、Win95のIE4.0プレビュー版とIE3.0xでもJava VMを新バージョンにしたものは、これができちゃうんだそうです。つまり、システムの重要なファイルも、許可なく勝手に書き換えが可能になります。DirectXにセキュリティ上の問題があって、それを利用するもののようですが、他のブラウザでは発生しないことから、Microsoftの新Java VMの実装に問題があることは明らかだとされています。詳しくは、

http://www.cs.ucsb.edu/~andre/

http://web.mit.edu/twm/www/expbug2/ を読んでください。

 J/Directといって、MicrosoftはJavaからWindowsのAPIを呼べるようにしようとしています。つまり、OSの機能がJavaから全部使えるようにして、OSを問わずどこでも動くというJavaを、Windowsだけに縛りつけようとしています(なぜなら、Javaがどんどん普及すると、Windowsの存在価値がなくなり、Microsoftの独占支配が崩壊するからです)。したがって、J/DirectにはJava関係者からの反発が大いにあります。

 今回の件を聞いて、セキュリティを考えると、J/Directってすごく危険な技術だなと思うようになりました。Javaアプレットの場合は、J/Directを禁止するようになっているんでしょうか。あってはならないことですが、いままでの実績?からして、Microsoftのことだから何も考えてないかもしれません。だとすると、クラッカー(犯罪者)は、J/Directを通じてWindowsのAPIを使ってやりたい放題になっちゃいますよね(補足:どうやら、ぼくの悪い予想は当たったようです。JavaWorldの記事、http://www.javaworld.com/javaworld/jw-08-1997/jw-08-blundon.htmlを読むと、J/Directを使って、やりたい放題ができるようですね。ああ、なんとビル・ゲイツ様は、クラッカーに寛大な方なのでしょうと、どこからかヤジが聞こえてきそうですね)。

 なぜ、こんな想像をしたかというと、ローカルファイルの書き換えができるのは、Win95版のIE4.0および新Java VMにしたIE3.0xだけですから、J/Directがらみの部分が原因で、セキュリティホールができたのかもと、思ったのです。そして、今回のセキュリティバグの発見者は、J/Directが原因だと考えているようです(例によって、Microsoftはそんなことはないといってます)。ちょうど、IEのセキュリティ問題の発端になった、.lnkなどの問題のとき、MicrosoftがブラウザとOSの統合を急ぎすぎ、セキュリティのことを何も考えてなかったのが原因と非難されたのと同じく(そして例によって、そんなことはないとMicrosoftは否定したのと同じく)、今回の件は、JavaとWindowsの統合を急ぎすぎているのが原因だと考えられます。

 ところで、ある方から、ビル・ゲイツがMicrosfotのサーバからJavaを一切排除するよう申し渡した、などというメールを頂戴しました。今回のJavaがらみのセキュリティバグと関係あるんですかね。半分以上冗談ですが、実はすでにMicrosoftは、IEを使って、ユーザのハードディスクからこっそり重要データを集めていた。それが発覚するのを恐れたとか。:-) あるいは、ユーザからMicrosoftのサーバにアクセスしたら、ファイルが書き換えられたという訴訟を起こされる前に、証拠隠滅を図ったとか。^^;

 Microsoftの場合、これが完全に笑ってすませられる冗談にならないところが、すごいんですよね。というのは、Win95のベータ版のころ、そういう機能があって、アメリカで問題になったんです。収集する情報は、CPUの種類、メモリ、ハードディスク容量をはじめとして、ユーザサポートに必要なマシンの状況に関するものという説明だったんですが、それだけだって、重要なマーケティングデータになるわけですからね。知らないと何をやられているか、わからないですから、気をつけましょう。Netscapeだって、以前、日経パソコンだっけな、インタビューがあって、起動した時点で、Netscape社にブラウザが情報が飛んでいって、どこにどのブラウザがあるかわかるなんていってましたからね。

 いずれにせよ、ブラックボックス化が進む現代においては、無知は罪です。どんどんつけ込まれるだけです。といっても、アメリカのパソコン雑誌には、こういうニュースは出ても、日本のパソコン雑誌にはまず出ませんからね。日本の雑誌をみているだけでは、無知なままに押しとどめられてしまいます。だって愚民状態にしておくほうが、ほんと金を巻き上げやすいんですから。

1997/09/03

MSNからちゃんと退会しましょう

 おかしな課金など、たびたび話題になるMSNですが、ちゃんと退会してなかったから、ずっとお金を引き落とされていて、いまごろ気づいて手続きをとったという話が、某jouwa-mlでありました。当事者は特に名を秘すH.K.です。MSN担当者とのやりとりが面白かったので、少し引用。

で早速退会手続きを電話ですませたところです。親切営業声で
退会理由をきかれたので「毎月黙って引き落としていることを
教えてくれなかったから」と冗談で言ったら「さようでござい
ますか」とか言ってました(笑)。通じてなかったらしい。

 いいな、この天然ボケ。そしてこれを引き出した、H.K.の演出。なお、H.K.は、

一年前に「画面の指示にしたがって」入会させられてはいいが、
その後なんの案内も通知もなく毎月家禽が引き落とされていた
ことに今月気がついたのでした(とろい)。

という人だが、MSNの問題、他人事だとずっと思っていたんだけど、実は当事者だったというね。みなさんも、自分がMSN会員なのかどうか、お金が引き落とされてないか、いま一度チェックしたほうがいいと思います。ってなこといってる、おれがそうだったりしてね。


ホットコーナーのトップページへ