おそらく「一番有名な超能力者（と言われている人）は？」と質問されればまっ先にこの人の名前が上がるであろうと思われる彼の全盛期に出されたレコード。
　近年のモンドブームの中での再評価（？）により再発、現在でもCD大型店舗
でも手に入れる事が可能です。
　もう、超能力者がアルバムを製作！と言ったらもう目的は決まっています。「もしかしたら（←これがポイント） 貴方もその力が使える様になる？」です。ただし、裏ジャケに

との現在のPL法を先取りしたかの様なコメントが。さすがは超能力者です。

　彼のたどたどしい日本語まじりの歌唱と抑えの効いたソフトロックが心に染み入ります。そのせいかユリの（こう書くと何か変）言葉の魔力で本当に出来るんじゃないか！ってことは僕にはありません。なんか聴いてたら宣教師のお言葉にも聴こえて来ちゃいました。
　聴き所は６曲目が LSD体験の様な一大スペクタクルのドラッギーな曲でなかなか興味深い内容です。７曲目では「本当ニオ答エデキナイノデス」と言っときながら、訳の解らない事を言って逃げを打つこの手の人のやり口が聴けてなかなかナイスな出来。
　そして最終曲ではついに本番。この曲ではスプーン曲げと時計を動かす事ができる様になる予定ですが、もし何も起きなくても心配はいりません。ちゃんと彼が

とフォローしてくれます。
　このアルバムの日本語版監修はあのミッキー・カーチス。年末やTVの改編期によくやる「TVタックル超常現象スペシャル」でも超常現象肯定派の１人として出るぐらいの人になっちゃいましたが、元はロカビリー御三家のウチの１人でれっきとしたミュージシャン。この頃からなんですね〜。

　現在ユリはイギリスで実業家として成功（しているらしい）。確か何年か前のこの手の番組で油田をサイキックパワー（笑）で掘り当てたとか言ってましたね。
　で、彼の愛車が笑っちゃうんですけど、彼を一躍有名にしたあの超能力、スプーン曲げで曲げたスプーンが車のあちこちに引っ付いているんですよね。その辺は何か見ていて微笑ましい気はします。
　本当か嘘かは置いておいて、楽しみたい方にぜひ。どうしても彼の真相が知りたい方は「と学会」関連の本を読んでみて下さい。ちなみに僕はどっちも楽しんでます。（たんに面白がりなだけ）