ライフケア・ミュージック
高塚光

1994年 日本

1.ORIENTAL WONDERER
2.I'M GOING ON
3.INNER WALTZ
4.GREATE TRIANGLE
5.GAMELAN
6.TENSIN CHARGER

7.ギョーカイにこんな人はいませんか?
8.アイ・ラブ・ユー“マスコミパパ”
9.スプーンを曲げない大槻教授
(7,8.9 歌・演奏/アビコ舞&マスコミDRUG)

  基本的に「超能力」ってあってもいいけど、スプーン曲げとかの手品・奇術的行為で超能力があると信じさせる向きには抵抗を感じます。「超」なんだからほんと「超」っぽいことをしてほしい。何が入ってるか解らないCD-Rから情報を読み取る能力とかね。

 ここで紹介する高塚光は超能力者として紹介される向きもありますが、能力的にはヒーラー(治癒者)なのではないかと思います。流行っていた当時の本業は広告代理店勤務、サラリーマンです。たぶんにニューエイジ的神がかりは好きじゃないですが、それほど目立とうとしていなく、清くこの業界から引退された事は賞賛に値します。でも独立して経営していた会社は倒産したらしく、その事で揶揄されていましたが、能力的にはヒーラーなんでねぇ?経営はまた別の能力です。


高塚光

 このCDの面白さは後半にあります。ですがまずは前半から。前半は彼の提唱する「ライフケア・ミュージック」と呼ばれるもの。ポテンシアリティ・エンジニア(笑)に高塚光、作編曲は御園生スズヒコ、グーグルで検索しても引っ掛かりません。
 内容は…一般的に言うヒーリング物です。ゆったりしたリズムにピアノとシンセが乗るあのパターンです。機能的な音楽といえばよいでしょうか。よく書店に置いてあるでしょ、1000円ぐらいのヒーリング系CD。あんな様なものです。なんでそんなの解るかって、「月」モノを買ってるとよくあるんですよ、その手のモノ。

 さて後半です。突然演奏が気のいいオヤジバンドになります。小洒落たとは微妙に言いがたいライブハウス等でやっている様な感じの好きものオヤジよりは上手い演奏です。分かりにくいかなぁ?
 歌うはアビコ舞、彼女もまたグーグルで引っ掛かりませんでした、どういうことでしょう?ちなみにライフケア・ミュージックは引っ掛かったんですよ、Yahoo!ミュージックですけどね。でも誰もレビュウを書き込んでませんでした。
 作詞は全て高塚光、7と9は作曲もしていますがこの辺はどのあたりの能力を使用したか定かではありません。
 注目は9曲目。オカルト否定派としてもおなじみの大槻教授が客演、彼の語りが曲の後半、演奏に乗りながら全編に渡り超能力・オカルト批判を5分20秒位展開。でもしっかりと高塚氏の事は「情報伝達能力の高い暗示、セラピスト的〜私の好きなタイプの人だからなぁ〜」となんとなくお茶を濁しながら語っています。
 後半はライフケア・ミュージックではありません。なにせ気のいいオヤジバンドですからねぇ?とも思ったのですが、僕にとってはこの演奏と歌唱、歌曲のテーマ設定の緩さや大槻教授の人の良さがライフケア・ミュージックです(笑)

高塚光はベーシストだった!

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